中山&阪神の連続開催が終わり、今週から東京と京都の春開催が開幕。26日は京都競馬場で安田記念に向けてのステップレース・読売マイラーズカップ、東京競馬場ではオークストライアル・フローラステークスが行われました。
京都メイン・第46回読売マイラーズカップ(GⅡ・芝1600m 18頭立て)は、マイルCS2着⑦フィエロ、重賞では惜しいレースが続く⑨フルーキー、昨年のスプリングステークス覇者⑪ロサギガンティア、2年前のNHKマイルカップ覇者①マイネルホウオウ、1600万下とオープンで連勝中の②テイエムタイホー、スワンステークス2着④サンライズメジャー、メンバー唯一の牝馬⑥ディアデラマドレ、⑩エキストラエンドや⑱クラレント、⑮レッドアリオンといったマイル重賞ではお馴染みのメンバーも参戦しました。
スタートでディアデラマドレが後手を踏んでしまう。先行争いでレッドアリオン好スタートを見せたが、サンライズメジャーが抜いて先頭。⑤シャイニープリンス2番手、内のテイエムタイホーが3番手につける。4番手③マイネルメリエンダ、レッドアリオン5番手。6番手グループにはエキストラエンド・フルーキー・クラレント、その後ろの9番手に⑭ミッキードリーム、10番手⑫エールブリーズ、フィエロは11番手につけ、外の12番手に⑯ヒストリカル。中団より後ろの13,14番手に⑬タガノグランパと⑰マジェスティハーツが並び、15番手ロサギガンティア、16番手に⑧タガノブルグ、マイネルホウオウ17番手、出遅れたディアデラマドレがしんがりを行く。
外回り3コーナーに入り、サンメジャが単独先頭、シャイプリが2番手集団を引っ張り、アリオンとタイホーが3,4番手で並び、ヒストリカルが外から上がってきた。フルーキーとフィエロはまだ中団馬群にいる。4コーナーから直線コースに差し掛かり、サンライズメジャーがまだ逃げ粘る。外からレッドアリオンが差を詰める。フィエロとフルーキーは内を突こうとするが、ちょっとばかり厳しい。残り100mを切り、サンメジャがこのまま逃げ切るかと思いきや、アリオンがゴール前でとらえて1着ゴールイン!レッドアリオンが最後に逆転!差し切り勝ちで重賞制覇を成し遂げました。
伝統の古馬マイル戦を制したのは、単勝8番人気のレッドアリオンでした。好スタートを切ると、終始好位追走。直線で外から追い上げ、逃げるサンライズメジャーをゴール手前でかわして優勝し、1着に与えられる安田記念の優先出走権を手に入れました。スワンステークス以来の実戦だったサンライズメジャーは、5ヶ月の休み明けの影響もなく2着。1番人気だったフィエロは、最後に伸びたんですが3着まで。2番人気のフルーキーは5着、3番人気のディアデラマドレはスタートミスが響いて7着。しかし、上がり3ハロンはメンバー最速の31.9秒でした。
優勝したレッドアリオンは、前走の洛陽ステークスに続いての連勝で通算6勝目。お兄さんのクラレントが重賞6勝しているのに対し、弟のアリオンはこれまで9回も重賞に出走しながらも2013年のニュージーランドトロフィーの2着が最高。昨年のこのレースでも4着でした。そんな弟が10度目の挑戦で、兄を負かしての嬉しい重賞初勝利。(クラレントは10着でした)鞍上の川須栄彦騎手は、2013年の福島記念以来の重賞勝ち(通算5勝目)を収めています。
東京メイン・第50回サンケイスポーツ賞フローラステークス(GⅡ・芝2000m 17頭立て)は、府中コース2戦2勝の⑥ディアマイダーリン、⑤シングウィズジョイ・①マキシマムドパリ・②ウインアキレアの「君子蘭賞組」、⑨リアンドジュエリー・⑫フロレットアレー・④ロックキャンディの「ミモザ賞」上位3頭、他にも⑯ナガラフラワー、⑩エバーシャルマン、⑧アドマイヤピンクなどが参戦。
ややバラバラのスタートで始まったこのレース、⑰レッドカーラが出遅れてしまった。シングウィズジョイが好スタートを見せたが、⑮グリシーヌシチーが先手を奪う。ディアマイダーリンが3番手、フロレットアレーが4番手につける。5番手グループには内からマキシマムドパリ・⑪バンゴール・⑭サダムブルーハワイの3頭が並ぶ。8番手にウインアキレア、9番手エバーシャルマン、10,11番手の位置に⑦アスカビレンとナガラフラワーが並び、その後ろの12,13番手のところにロックキャンディと⑬ゴージャスガールが並走。後方は14番手リアンドジュエリー、15番手③タマモボレロ、16番手アドマイヤピンク、最後方にレッドカーラという展開。
3コーナーに入り、先頭のグリシーヌは前半1000mを62秒8のスローペースで通過。これはゆったりしすぎだ。ウィズジョイがぴったりと2番手追走、ダーリンがウィズジョイの内につけている。フロレットもいい位置にいる。バンゴールが単独5番手に上がり、ドパリはまだ6,7番手に控えたまま。最後の直線に入り、シングウィズジョイがグリシーヌシチーに並びかけ、ディアマイダーリンが割ろうとする。さらにはフロレットアレーやバンゴールも来ている。残り200mを通過して、ウィズジョイが抜け出し、ダーリンがイン差しを狙う。3番手からマキシマムドパリも追い上げるが、シングウィズジョイがそのまま押し切ってゴールイン。シングウィズジョイ、君子蘭賞に続いての連勝でオークスに名乗りを上げました。
オークストライアル・フローラステークスは、単勝2番人気のシングウィズジョイが優勝。道中2番手で追走し、直線で早々と先頭に立ち、ディアマイダーリンに迫られましたが、そのまま抑えて1着。クビ差の2着には1番人気のディアマイダーリン、混戦の3着争いを制したマキシマムドパリまでが優先出走権を獲得しました。結果的には人気上位3頭の決着になりましたね。5番人気ナガラフラワーは7着、4番人気のフロレットアレーは10着に終わりました。
重賞初制覇のシングウィズジョイは、今回の勝利で通算3勝目。父はマンハッタンカフェ、母はシングライクバード、母の父・シンボリクリスエスという血統。お母さんも2008年の同レースに出走しましたが、2番人気で5着という結果でした。あれから7年後に娘のウィズジョイが母の雪辱を果たしました。1800m、2000mと連勝したから、2400mのオークスでも上位に入ってきそうな予感がします。
来週・5月3日は、京都競馬場で春の最強古馬決定戦・第151回天皇賞(春)が行われます。史上初の春天3連覇に挑むフェノーメノ、もう負けられないキズナ、3度目の正直を目指すゴールドシップ、重賞連勝と波に乗っているアドマイヤデウス、ベテラン・ウインバリアシオン、京都記念でキズナを破ったラブリーデイ、昨年の菊花賞2着・サウンズオブアース、牝馬ながら阪神大賞典2着のデニムアンドルビーなどが登録しています。毎年波乱が起こる伝統の長距離戦、今年はどんなドラマが待っているのか?誰もが予測不可能な「荒れる春天」に目を離すな…。