かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

まさか「虫」が中国動乱の引き金を引く事になるのでしょうか?

2013-07-31 21:22:00 | Weblog
 中国大陸で、過去20年で最大規模の害虫被害が発生しているのだそうです。害虫の種類は、アワノメイガとアワヨトウムシ。アワノメイガはポピュラーなトウモロコシの害虫で、アワヨトウムシはイネ科の大害虫なのだそうです。被害面積は、山西省で約5万7000ha、河北省で約8万ha、コメ、トウモロコシなどに大きな被害が出ているとのこと。両省合わせて1370平方キロ、東京都のざっと三分の二の面積に匹敵する広大な畑のトウモロコシやイネなどの穀物が食い荒らされている事になります。過去、日本でも2000ヘクタールの農地でアワヨトウムシの被害が発生した事があるそうですが、さすがに大陸は規模が違います。
 しかもこの害虫、年に一回出ればそれで終わり、という訳ではなく、アワノメイガで年2、3回、ヨトウムシは年4回も発生するとのことですから、これくらい大規模に発生してしまうと、次の世代もまた膨大な数になるでしょうから、食い止められなければこれらの穀倉地帯はほぼ全滅、というより消滅確定かもしれません。
 その上更に厄介な事に、こいつらの成虫は飛び回る事が出来、偏西風に乗って海を渡ってくることがあるそうで、黄砂だけでも大概にして欲しいのに、この上飢饉をもたらしかねない大害虫まで送り込んでくるかもしれない、というのは本当に迷惑な話です。

 ですが、我が国はまだそれで穀倉地帯が全滅するような事は無いでしょうし、それで餓死者が続出、なんて言うのも今の時代まずあり得ませんが、大陸の方は今でも貧しい農村地帯では文字通りの死活問題になりかねない要素であり、そのまま政情不安、下手すれば革命まで行ってしまうかもしれない事は、過去4000年の歴史の中で何度も証明されており、今回も飢餓が発生すれば農村から不穏な事態が惹起する事は避けられないでしょう。

 もちろんどちらの害虫にも効果のある農薬はありますし、実際に現地の農家は一所懸命畑を守ろうと戦っているようですが、いかんせん中国の農村地帯は若者が都会に働きに出て残っているのは年寄りと子供だけ、という状況が著しく進み、農薬を撒きたくてもそれに必要な労力が不足しているというような事態にもなっているそうです。この害虫が今後羽化して風に乗り、更に広がったりしたらどうなるか。中国政府は対外的にちょっかいかけている場合ではなく、人民解放軍の総力を使ってでもこの害虫を殲滅する事を考えるべきではないか、と、半ば本気で心配を致します。

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