かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

マリみて新刊「ハロー グッバイ」。終幕ですが最終回というわけでもなさそうでちょっとホッとしてみたり。

2009-01-07 22:59:56 | Weblog
 精神安定剤、という名前の睡眠導入薬、良く効きましたね。お医者の言うとおり夕食後すぐに飲んだところ、風呂に入る頃にはもう強い眠気が身体を捕らえ、半身浴している間に何度も読んでいた本を浴槽に落としかけ、湯上り後はハミガキするのも億劫なほど全身がけだるくまぶたが落ちかかり、なだれ込むように布団に倒れこんだあとは、瞬く間に意識を失ったまま、朝までぐっすり眠りこけました。目覚める寸前夢を見ておりましたが、なんだかバスに乗っていて山の方に走っていく、という内容で、まるでヒト一人通るのもやっと、というような細い道を、どう行ったのかバスが通り抜け、運転手の神業にさすがプロだ、とうなる、なんていう内容でした。
 ま、それはともかく、何年ぶりかというほどぐっすり深く眠ったためか、今日は朝から調子よく、一日を過ごすことができました。

 さて、遅れに遅れた「マリみて」新刊「ハローグッバイ」の感想を記録しておきましょう。
 何が驚いたといって、小説の末尾についた『了』の言葉。今までのどの本にも無かったので、とうとう祥子卒業で長らく続いた「マリア様がみてる」も終幕を迎えたか、と、ちょっと感無量でした。思えば、祥子と祐巳がすったもんだの末スールになったのが最初の幕開けなのですから、祥子卒業でそれが終焉を迎えるのは確かに幕引きにふさわしい話ではあるのでしょう。ただ、前薔薇様たち卒業の話は前後編2巻構成だったので、なんの根拠も無いまま、私はこれもそういう形になるのではないか、と思い込んでおりました。例えば「黄薔薇まっしぐら!」みたいな構成で、今回駆け込みのフライングでスール成立した由乃と菜々のロザリオ授受劇などで1巻の大半を埋め、その次で卒業式本番を、とやれば、ちょうどぴったり卒業式シーズンに本が出るじゃないか、なんて勝手なことを考えていたのでした。
 そんなことを考えていたせいもあったからか、今回の話は作者もずいぶん書き急いでいるな、と言う印象が強くいたしました。実際のところはご本人しかわからないことなので憶測にしかなりませんが、作者自身も、そろそろスパッとけりをつけたかったんじゃないのでしょうか。祐巳と瞳子のスール成立も相当に引っ張りましたし、そういう展開に誰より作者自身が焦れていたんではなかろうか、などと思ったのでした。
 それでついに最終回か、と思ったのですが、あとがきによると、これで祥子祐巳編が終幕、とのことですが、「マリみて」そのものは、まだお続けになるかのような作者の弁でした。 話としては菜々に振り回される由乃とか、乃梨子の妹話とか、同人でにぎわうお話展開を期待していたこともありますし、柏木優が祐巳にのたまうところの「もっと上のステージを目指せ(薔薇のミルフィーユ)」という「もっと上」のステージなるものがいつどこで現出するのか注目していたので、それが出ないまま終わられるのはかなり消化不良を憶えさせられます。といって今後それが語られる保障はどこにも無いのですが(苦笑)。
 
 まあなんにしても話が一つ終わりました。この上は用意されているかもしれない新たなステージを楽しみに待ちながら、長らく楽しませてくれたキャラクターの面々に、一言、「ごきげんよう」 と告げて、感想を終えましょう。

コメント
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