かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

農水省もマスコミも、もうちょっと何とかならないものでしょうか?

2008-09-18 22:25:30 | Weblog
 気がつくと、うちの職場の山でミンミンゼミの声が全く聞こえなくなっていました。まだツクツクボウシはがんばっていますが、それもひところに比べると大分勢いが衰えたというか、数が少なくなったと言うか、さすがに残照とでも言うべき状況になってきているようです。入れ替わるように夜は秋の虫達の合唱が騒がしいほ空気も秋めいてきたりするんでしょうか?

 さて、仕事柄、興味もあって農林水産省のメールマガジン「食品安全エクスプレス」という、今その題名を見るとまさに噴飯モノなのを購読しているのですが、今日のやつはケッサクなことに、以下のような文章が。

「事故米穀の不正規流通に関する調査結果の中間報告について」に係るプレスリリースの追加情報について
http://www.maff.go.jp/j/press/soushoku/syoryu/080918.html

(1昨日(16日)、公表した事業者のうち、本日公表の事業者については、事故米穀を購入していたものの、購入後、在庫の保有や非食用等の処理をしており、消費者等には販売されていないことが確認されましたので、お知らせします。)」

 なんなんだこれは(笑)。右往左往した挙句、泥縄式に間違い盛りだくさんなモノを発表した挙句、自殺者まで出したリストの中身が、またとんでもないミスプリントだった、ということを、ただ「お知らせします」ですって。単なる誤植とは明らかにレベルの違う話であることを、この文章を書いたお役人や、メールで送りつけることを裁可した上司は果たして理解しているんでしょうか。すでに風評被害について告訴も始まっているようですが、こんな様子ではとても農水省に勝ち目はありません。何故一言、申し訳ないと書けないんでしょうね。言うと言質を取られるとでも思っているのかもしれませんし、謝るのは大臣の仕事、とでも心得ているのかもしれませんが、その心境は理解しがたいかつ許しがたいもののように感じてなりません。 私の知る(独)農研機構 食品総合研究所http://www.nfri.affrc.go.jp/index.htmlのとある研究官は食品分野では日本有数のリスク管理の専門家でいらっしゃいましたが、その上官たる農水大臣も農水次官もリスクコミュニケーションの何たるかを全く判っていらっしゃらないと言うのはどういうことなんでしょう。

 とはいえ、マスコミもいまだに過ぎたことをほじくり返して記事埋めに精を出しているのはいかがなものかと思います。今更、すでにはるか昔に食べ、消化され、排泄されたものにほんのわずか事故米が混入してました、なんていう話に一体どれだけの価値があると言うのでしょうか? とってつけたように、健康被害の届けは出ていない、などと末尾に記す情けなさ。一体何が言いたいのか、どんな世論を喚起したいと思っているのか、さっぱり判りません。
 まずこの件に関しては、マスコミは冷静に健康被害の発生する可能性はほとんどないことを国民に向け伝えるべきだったと私は思います。基準値の2倍とか中国毒ギョーザ事件の、とか言うようなネタフリよりも、まず国民に安心を与える情報を提供するのがマスコミの使命なんじゃないか、と思うのです。それが、多分勉強不足もあるのかもしれませんが、不安を煽り立てるだけ煽った挙句、自殺者が出たのをまるで嬉々としてまた報道する、という有様を見ておりますと、まるで国民を不安に陥れることでニュースネタを増やし、それで売り上げ増進を図ろうとしているようにしか見えないのです。

コメント
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