かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

「西遊記」VSライブドア社長逮捕劇は、「西遊記」が勝ったそうでまずは祝着です。

2006-01-25 22:50:06 | Weblog
 気象庁の3ヶ月予報が修正されて、2月が寒いとおっしゃいました。12月の時には寒さが緩むと言ってたのに! 北極の寒気が蓄積時期に入ったと思っていたら、放出傾向に変わったんだとか。別に気象庁のせいではないのですが、期待していただけに何かだまされたような気がいたします。

 さて、ライブドア元社長を乗せて拘置所まで運んだワゴン車を追っかけた生中継、視聴率17%もあったそうですね。わずかな世帯数で計測される数字にどれだけ意味があるのか疑問としない訳ではありませんが、相当数の人がこのニュースに見入っていたことには間違いないのでしょう。そんな現実にくだらないと毒づきつつちょっと空恐ろしさを覚えてしまいました。そんな茶番を見ている人たちや報道する連中の感覚がさっぱり理解しがたいと思いましたけど、一方でほんのちょっぴり、やっぱり私の方が感覚的におかしいのか? と思ったりもするわけです。そのとき私が何を見ていたかというと、裏番組の「西遊記」でした。で、その視聴率はというと、23.8%だったんだとか。おかげさまで私に惹起した不安はおおかた雲散霧消いたしましたとさ(笑)。
 その「西遊記」ですが、私の世代にとってはやはり夏目雅子が玄奘三蔵を演じた1978年の番組の印象が強烈にあります。今やっているのは、配役といい筋立てといい、そのリメイクと言っていい形なのでしょう。ですからどうしても当時の印象と見比べがちなのですが、それでも今のやつは十分に楽しめそうな気配です。ちょっと香取慎吾の孫悟空はうるさすぎ、という気もいたしますが、そのうち慣れるくらいの誤差だと感じております。毎回欠かさず、とはいかないでしょうけど、それなりに楽しみにしばらく観てみようかと思っているところです。
 ところで「西遊記」というと言わずとしれた中国の古典なのですが、日本人でこの物語を全部読み切った人って、何人くらいいるものでしょう? 私の経験上、それができる人はよほどの「西遊記」好きか意地っ張りか根気のある人だと思います。ちなみに私は「意地っ張り」に分類されると思いますが、ずいぶん前に1度だけ通読してみましたが、正直なところ、二度と読みたくありません。有名なお話だけに、私はつい「三国志演義」や「封神演義」、「水滸伝」などと同列のものと勘違いしていたのです。実はおもしろいといえるのはほんの前ふりだけ、全体の十分の1くらいもないんじゃないかと思いますが、金角銀角とか火焔山とか著名なエピソードはおもしろいのです。ところがその先はひたすらワンパターンの重畳たる山脈が立ちはだかり、読者の根気に試練を与えてくれます。いわく、三蔵法師の命を狙う妖怪が現れ、悟空の救援コールで仏様が手助けしてやっつける、というお話が延々続くのです。その耐久レースに嫌気がさし、何度本を放り出そうと思ったかしれません。それでも最後まで読み切ったのは、ひとえに買ったからには読まずにはおかないと言う意地だけでした。「水戸黄門」のようにテレビで観るだけならそんなワンパターンも悪くはないのですが、活字で読むとなると途端に試練になってしまうのは不思議といえば不思議です。「西遊記」もひょっとしたら京劇などの演芸の方でいろんな話が増えていき、自然観衆受けするワンパターンな話が蓄積されていったのかもしれません。その成立の歴史を探ってみる方が、物語よりも遙かにおもしろそうな気がいたします。
 さてドラマの方は今後どういう展開になるのでしょう? 偉大なマンネリか、今風な新解釈か、それはそれで楽しみです。

コメント (2)
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