ソウルケイジ |
姫川玲子シリーズの第二弾です。
深夜の川辺に止まっていた車からレジ袋に入れられた左手首が見つかり、そこから始まる重く苦しいミステリーです。
ライバル、とは違うのかもしれませんが前作ではちょい役だった日下警部補が重要な役回りを演じ、そして作品を通じて作者が訴えたかったテーマは「父性」なのでしょう。
子を持つ親であれば胸が打たれるところもあるでしょうし、なかなかに読み応えがありました。
それであれば満点をあげてもおかしくはない出来だったのですが、ミステリーとしての謎解きに不満があったので減点です。
ミステリーの楽しみはその謎解きですし、当たったときは嬉しく、外れたときには感心をし、しかし今回はそのどちらでもありませんでした。
推理は当たったものの残された疑問点をそうやって解決するか、とプチ怒りを感じたのが正直なところです。
こちらも前作と同じく賛否両論が極端なのはそこが理由ではないかと思いますし、これは立て続けに読んだ自分の都合ではあるのですが、ストーリーの合間に登場人物の独白が入り込む構成が似通っていることでの新鮮味の無さもややマイナスに作用をしてしまいました。
もったいなかったなぁ、という余韻に浸りつつ、次回作に特攻です。
2014年2月21日 読破 ★★★★☆(4点)
あれはどうなんでしょうね、さすがにビックリと言うよりはガッカリとさせられました。
今は短編集を読んでいますが次はどうするか、何となく辻村深月に流れそうです。