今年のドラフト会議が終わりました。
佐々木は4球団の重複でロッテが、奥川は3球団の重複でヤクルトが、石川も3球団の重複で中日が、いずれも下位のチームが交渉権を獲得したのはよいことです。
それにしても井口監督と与田監督のくじ運の強さは凄まじく、昨年はそれぞれ藤原と根尾を引き当てての今年ですから工藤監督、原監督あたりは今ごろは冷蔵庫を殴りつけているかもしれず、ことロッテではやたらとくじ運の強さが報じられていましたのでフラグかと思ってたところでの快挙と言ってよいでしょう。
全体としては昨年が83人の指名だったものが今年は74人と数を減らし、一方で育成枠での指名は21人から33人に増えましたのでトータルでは新たにプロの門戸を叩く選手は増えたのですが不作の印象は否めず、また新たに西武が三軍制を敷くなど球界として育成に舵を切った傾向が見えたドラフトでもありました。
入ってしまえばスタートラインは同じ、などと甘っちょろいことを言うつもりはなく、どこまでも入団巡目はついて回って長く見てもらえるのはやはり上位指名の選手ですからハンディキャップはどうしてもありますが、それでも必ずしも上位指名の選手が大成をするわけでもなく下位指名の選手の成り上がりも珍しくはありませんから、つまりは本人次第です。
よって現時点での評価などはドラフト前からの延長線上でしかなく、またどうしてもマスコミやドラフトフリークの高校生好きがありますので阪神が一番評価だったりもするのでしょうが、かつて横浜がその路線でズタボロになったこともありますからやはりどう育つのか、育てていくのかに尽きます。
また傾向としては好選手が多いと言われていた捕手がそうでもなく、逆に右打ちの野手のニーズが高いということが浮き彫りになりました。
石川が3球団の重複となったのは意外でしたし、その石川を外したソフトバンクの外れが佐藤だったのもそう、また下位指名でも頑張ると気弱になっていた井上が2巡目だったのも顕著で、これは高校でも大学でも、あるいは社会人でも左の巧打者が重宝されているという事情も関係をしているのだと思います。
そういう意味では来年に故障などのアクシデントでもない限りは西川(東海大相模)が目玉になる可能性は高く、地元のロッテは絶対に逃してはならない逸材です。
昨年の藤原もそうでしたが目玉に逃げることなく特攻をするその姿勢はかつての弱腰からすれば全く別のチームですから、それを続けてくれることを願ってやみません。
そのロッテの指名は目玉の佐々木を勝ち取ったものの、全体では支配下で5人、育成枠で2人の合計7人に不満が残ります。
レイビン、バルガス、ブランドンを解雇して茶谷を支配下選手登録する前提で数えてみれば、何かを忘れていなければ現有戦力は64人です。
育成契約を打診している大嶺がブルペンに入り、また高濱も一年かかる手術ではないでしょうから昇格枠を3~4程度残すにしてももう1人ぐらいは支配下で指名ができたのではないかと、必要のない選手を数揃えで獲る必要もありませんが、編成会議では8人程度とも報じられていましたので戦略も含めて獲り損なった選手がいるのでしょう。
東妻などは大嶺ブラザーズで懲りたわけでもないでしょうが笠原、高濱、古谷、オコエなど血縁をむしろどこか避けているようにも見えましたので無いだろうとは思っていましたが、高校生の捕手を一人も獲らなかった、獲れなかったのは年齢構成上に禍根を残したのではないかと、もうちょっとやりようもあったのではないかと考えます。
支配下では投手が高校生のみで野手は大学生のみかつ左打者ばかり、とポジションのバランスはいいのですが年齢、右左が偏っているのも気になります。
高部の指名で加藤の放出がガチになったのか、三遊間の福田をどうはめ込んでいくのか、これで温存をしたようにも見える枠に鳥谷を埋めたら笑うしかありません。
もちろんこれらはチームをトータルで俯瞰したところでの話ですから個々の選手がどうのではなく、それを裏返してみれば野手は現場主導の近視眼的な指名だったようにも思えます。
そんなこんなで個々の選手への、あくまでイメージです。
この期に及んでも奥川で行くべきだった、の考えに変わりはありませんが、ヤクルトが当たりくじを持っていったことからしてロッテにそのチャンスが無かったわけですから佐々木を獲れたのは超ラッキーたっだと、佐々木からすればあの表情が全てを物語っているようにも思えますが安田もあんな感じでしたし愛甲のしかめっ面に比べれば可愛いものです。
こうなってしまえば当たる地獄、育てられませんでしたなどとは口が裂けても言えませんので、とにかく目先の興行を考えずに大事に育てていくしかありません。
それこそ春季キャンプではブルペンに入る必要もないのではないかと、実戦登板も島や種市と同じくシーズン閉幕間際にお試し程度で充分でしょう。
周りのムードに言わされている感はありますが球速で大谷を超えても何の意味も無く、同じく190センチ台の高身長ですが大谷はプロ入りの時点で86キロと佐々木の85キロとほぼ同じでしたが体幹の強さは別人レベル、その大谷がメジャー移籍のときには97キロでしたので藤原も苦労をしている増量をしながらの強い芯作りがまず求められます。
今の佐々木には「ガラスのエース」の表現が悲しいかなピッタリですので、焦らず急がず、焦らせず急がせず、健やかに育てよ、そして育めよ、と願います。
さっそくに他の指名選手の会見に名前を出してしまうマスコミをどうシャットダウンするか、繰り返しになりますが興行は捨て置いて地道な鍛錬に専念をさせてください。
頭数が足りない捕手の補強は喫緊でしたが大学生ともなると年齢構成上どうなのか、の疑念は尽きませんが、佐藤はいいアクセントにはなるかもしれません。
器用さを兼ね併せていて打撃がよければ外野手への転向もできそう、が実のところの評価ポイントではないかと思ったりもしていますが、それよりも細川の待遇が鍵となります。
捕手は出場機会が他の野手に比べて限られる上に、リードなど実戦での経験が成長の大きな糧となるだけに来季も細川を第三の捕手に据えるようであれば暗雲が立ち込めます。
枠のことも考えれば細川にコーチ転身をさせる、ぐらいのことをしないとダメでしょう、そうでなければ捕手佐藤は立ち行かないことにもなりかねません。
それと似たようなところでは菅野、藤原に続いて3年連続の左の外野手である高部をどう当て込むのか、安打製造機タイプの左の好打者は今のアマチュア球界ではごろごろと出てきそうですし、昨季とはガラッと変わった井口野球に俊足の評価も響いてこないのがしんどいところでもあります。
ガッツと貪欲さはあるようですのでそれを上手く引き出してくれよと、まずはガチンコで藤原にぶつけるのがよいようにも思います。
出身は東京ですが出身校が、の地元枠の横山は、こちらはちょっと楽しみな存在です。
千葉の林昌勇、はあまりにベタな名付けですがサイドスローは若手にはいませんから稀有な存在になれそうで、しかしリリーフではなく先発で育てるのも面白いでしょう。
こちらも線がまだ細いようですから佐々木と同じくまずは体作りのルーキーイヤーでよいかと、三年後を視野に入れて頑張ってもらいたいです。
やたらとキャラがはじけている福田は守りが評価をされているような、これまた今の三遊間の状況からしてなかなか難しいことになりそうな気がします。
藤原に続いての大阪桐蔭ですが足が速いわけではなくパンチ力があるわけでもなく、結果的に左の三木になってしまわないよう特徴を出すことがまずの目標でしょう。
小島、中村稔がまずまずで土肥の台頭もあり優先順位が下がったのか育成枠での本前は、癖のないオーソドックスな左腕のようです。
そこそこスピードはあるようですし、ただ小柄なのでこちらは一点集中の抑えに特化して伸ばすのが支配下への近道にも思えます。
そして最後の植田は謎ばかり、今春のリーグ戦が終わったところで7試合5打数1安打でしかありませんのでそもそもプロ志望届を出すこと自体がお花畑にも思えて、地方リーグでは記念受験的なものはままありますが東京六大学では珍しいのではないかと、4年間で2試合しか投げずに2巡目だった薮田の野手版であってくれれば儲けものでしょう。
普通に考えれば密かにテストを受けてロッテから育成枠での指名の内諾を受けてのものではないかと思いますが、まずは柿沼二世を目指してくれよと願わずにはいられません。
1巡目 佐々木朗希 投手 右 18歳 大船渡 190cm・85kg 予想背番号16 ロッテの”イチロー”
2巡目 佐藤都志也 捕手 左 21歳 東洋大 181cm・83kg 予想背番号38 ロッテの”佐藤健”
3巡目 高部瑛斗 外野手 左 22歳 国士大 178cm・72kg 予想背番号60 ロッテの”森本稀哲”
4巡目 横山陸人 投手 右 18歳 専大松戸 179cm・76kg 予想背番号60 ロッテの”中尾明慶”
5巡目 福田光輝 内野手 左 22歳 法大 176cm・80kg 予想背番号68 ロッテの”陣内智則”
6巡目 茶谷健太 内野手 右 21歳 帝京三卒 186cm・85kg 予想背番号67 ロッテの”茶谷健太”
育成1巡目 本前郁也 投手 左 22歳 北翔大 175cm・76kg 予想背番号124 ロッテの”田村裕”
育成2巡目 植田将太 捕手 右 22歳 慶大 180cm・83kg 予想背番号125 ロッテの”藤原竜也”
高校超ビッグスターがロッテに入るんですね、ひと昔なら入団拒否でしょう。
ロッテはスーパースターを、本当の全日本のエースに育て上げる覚悟を持たなくてはいけません、将来は気持ち良くメジャーにポスティングで行ってもらいましょう。
藤岡二世だけは、勘弁ですよ。
佐々木もたしかにガラスのエースなイメージですが、煽りスポーツ紙、ネットニュース、無能ライター、外野素人連中と、周りが異常にギャーギャー騒いでただけで、過保護起用などは強豪校の誘い蹴ってまで地元の仲間と一緒に甲子園目指してた本人からしたらいい迷惑だったでしょう。甲子園予選の決勝までの熱投、準決後の「決勝で負けたら1回戦負けと一緒」の熱いコメントも、異常な過保護のせいで全て台無し。敗戦後の悔しさを押し殺したコメント、表情はグッとくるものがありました。
プロは結果が出なきゃクビになる厳しい世界。周りの雑音なんか気にせず、自分の為に、「ロッテを優勝へ導く」エースになる為にたくさん練習してほしい。
最近のロッテは高卒種市、岩下が育ったり育成力はあります。過保護にいきすぎないように、普通にやってくれれば大丈夫です。
3位の高部もチームとしては似たような加藤、藤原といて、編成どうなの?って思いましたが、お涙頂戴のドラフト特番見たら色々大変だった選手みたいです。ぬるま湯ロッテに刺激を与える存在になってほしい。
ここは何としても、ロッテで100勝近く上げていただいて、メジャーに行っていただいて羽ばかせないと。
植田は、いま肘を故障しているのですね。なので育成からということでしょう。すぐには実践的な練習は無理なのを承知で取っているようですね。
佐々木はとにかく土台作りですね。夏頃には上で…がホントに怖いです。捕手は佐藤の獲得で二次戦力外が果たしてあるのか…
阪神の指名選手が高校生だらけで面白かったです。
とにかくスター投手の獲得なんでキャンプは大変そうですね。
佐々木(朗)投手 背番号17
佐藤選手 背番号15
高部選手 背番号00
横山投手 背番号66
福田選手 背番号38
空いた背番号のなかで、育成契約に切り替わった選手は戻ることを想定し、空き番号のまま。残ったなかから、似合いそうな番号を選択しました。
佐々木(朗)投手は若い番号の可能性大。佐藤選手は捕手として似合う番号を。高部選手は意外性で選択。横山投手は原先輩の背番号+10の番号を福田選手は期待含めてこの背番号をそれぞれ理由としてあげます。でも、実際在籍選手のなかから変更が先にありそうです。
追伸
今年も出ました。去年の中村につづき佐々木の同性かぶり。選手間で呼び方考えているのだろうなあ。
ドラフト後の2次戦力外くらいやらないと新陳代謝は進みませんよ!10人くらいは指名して欲しかったですね。
即戦力投手が1人もいないことも残念。来期は大丈夫なのか不安。
佐々木君、自分を見失うことなく、7年くらいで100勝してメジャーへ羽ばたいてください!期待しています。
くじ引きに勝って、年齢や指名順は置いておいてポジションを見ればまずまずのドラフトと思ってるんじゃないかな球団は。
今年の指名を見れば、個人的には佐々木を外して西のくじ引きに勝つのが理想、そして高部より宇草が欲しかった。
彼と及川と東妻を目の前でかっ拐われた感じ。
佐藤の二位指名はその影響の様な気がする。
あとは大社の即戦力が期待できる投手が一枚あれば良かったかな。
枠の問題、育成を含む指名数の不満もあれど(現時点では)評価できるドラフトだったのでは。
木更津総合→早稲田の檜村君には個人的な思い入れがあったのでマリーンズは勿論どこにも指名されなかったのが残念だけど、当然という気持ちもある。
パの4球団でくじ引きというのも良かった。
これで、4、5年後に優勝というビジョンで腹をくくれます。
野手陣をあと3人ぐらい欲しかったけど、まあ、いいでしょう。
来年のスローガンは、佐々木君とロッテのためにも「脱こじんまり」で行きましょう。