20 服部泰卓 投手 26歳 年俸1500万円
【2008年成績】 E 20試合 2勝6敗0S 防御率6.99 46回1/3 80被安打 8被本塁打 12与四球 1与死球 38奪三振
社会人出身のドラフト1巡目のルーキーですから、即戦力での活躍が期待されるのは当然のことです。
しかし完全にその期待を裏切った服部は、早くも崖っぷちに立たされてしまいました。
この服部ほど、短期間に私の中での評価が乱高下した選手はいません。
ドラフトで指名したときには例年であれば3巡目以下のレベルだと酷評し、社会人野球日本選手権でMVPを獲得する活躍で評価が上昇し、新入団発表会で見た線の細さに不安を感じと、僅か1ヶ月間でめまぐるしく評価が変わりました。
定見性がないと言われればそれまでですが、やはり最後に見た体の小ささや細さが強く印象に残り、お尻のあたりがゆるゆるのユニフォームの着こなしに不安がいっぱいでした。
キャンプ、オープン戦と1軍に帯同したもののビッグマウスに不安を覚え、開幕1軍メンバーに名を連ねながらも1試合も登板することなく抹消され、しかしそれでもまさかシーズンを通して2軍暮らしとなるとは想像すらしていませんでした。
思えば2軍の開幕投手に選ばれたものの初回に5失点と大乱調であったこと、これが今年の服部の全てだったのかもしれません。
この派手なKOであっさりと中継ぎに降格し、しかし投げるたびに失点するという悲惨な毎日が始まります。
とにかく失点しない試合はないぐらいに打たれまくり、いつしか出番すらがなくなってくる体たらくとなってしまいました。
それでも1軍の先発陣が不振であったことから2軍で先発投手を養成する必要に迫られ、唐川や大嶺に続く投手として服部にも先発復帰のチャンスが巡ってきました。
このあたりはドラフト1巡目の投手としての恩恵であったのでしょうが、先発に復帰したことで服部に吹いていた逆風が和らぎ、徐々に結果が出始めました。
しかし期待された1軍での先発のチャンスは呉に奪われ、最後までファンの前にドラフト1巡目らしいピッチングを披露することなく、その1年目のシーズンが幕を降ろしました。
あのチャンスに1軍を経験させたかった、その思いは強く残っています。
金澤のバッティングのように、2軍での成績が悪くても1軍で結果が出るケースがまれにあります。
経験豊富な服部であれば、1軍での登板で何かを掴むのではないか、そういった期待を持っていました。
しかし残念なことにそのチャンスは失われ、残ったのは2軍ですら使い物にならなかったというレッテルであり、その他大勢の1人という不安定なところに今の服部は立っています。
それでもウインターリーグに派遣されるなど、まだ見捨てられたわけではありません。
服部は今野隆裕であり、先発として起用してこそ力を発揮するタイプだと見極めたのか、ここでもシーズン後半と同様に先発で使ってもらっています。
力でねじ伏せるようなストレートがあるわけでもなく、他に類を見ないようなウィニングショットを持つわけでもなく、ストレートと変化球のコンビネーションで試合を作ることで社会人時代には抜群の安定感を誇った服部のクレバーなピッチングに、球団が期待するところはまだまだ大きいと思います。
しかし来季27歳という年齢を考えると、いつまでも期待の域を出ないわけにもいきません。
大学、社会人と主戦になるまでに年数を重ねるという、大器晩成と言うよりは環境への順応が遅いのが服部であることも確かなのですが、そうは言っても来季に結果を出せなければ、私は早期の解雇も充分にありえると考えています。
そんなことにはならないよう、まずはプロ野球選手らしい体つきと、昨秋の社会人野球日本選手権で見せたような快投を見せてくれることを、すがるような思いで期待しています。
【オリオン村査定】 1500万円 → 1200万円 (▼20%)
やっぱアマチュア時代の成績なんてあてにならないね。伊藤が一番活躍するなんて思いもしなかった。
まあ来季1軍に上がれなかったら解雇でしょうな。
即戦力BIG3は軒並み討ち死にでしたし、まあ服部だけではないので仕方がないところもあったと思います。
ただここまで期待を裏切られると、加藤高康がちらほらと視野に入り始めてきて、嫌な感じがします(苦笑)
>タールさん
ひょんなことから波に乗れるかもしれませんから、仰るようにチャンスを与えて欲しかったと思います。
実際に1軍レベルの打者を肌で感じることで課題も見いだせるでしょうし、そういったチャンスをもらえないぐらいのチーム内の評価なのかと、そちらの方が心配になります。
>NO39かずくんさん
高木や山北は上背がありましたが、服部は小柄ですからね。
何だかんだ言っても投手の体格は重要で、そのハンディキャップを埋めるのは相当の努力が必要ですから、大器晩成などと言っている余裕はないと思います。