電脳筆写『 心超臨界 』

神はどこにでも存在するというわけにはいかない
そこで母をつくられた
( ユダヤのことわざ )

こころのチキンスープ 《 ミシンを守った神さま 》

2024-07-07 | 06-愛・家族・幸福
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その年の冬、暮らしはさらに苦しくなった。ある日、母にミシン会社から督促状が届いた。月ぎめのミシン代金が期日までに支払われない場合は、翌日ミシンを回収するというのだ。母はその手紙を読んでも、取り乱したりしなかった。むしろ落ちついているように見えた。でも、幼かった私はおびえた。全員で飢え死にするのかと悲しくて、泣きながら眠ってしまったのを覚えている。私たちはいったいどうなるのだろう。しかし、母は言った。「神さまはけっして私たちをお見捨てにはならないわ。いままでだって、ちゃんと守ってくださったもの」


◆ミシンを守った神さま

「こころのチキンスープ 12」
( ジャック・キャンフィールド他、ダイヤモンド社、p179 )

70年前、私がまだ幼い少女だったころの話だ。私は末っ子で、兄と姉がいた。

当時、父は重い病にかかっていたから、母は縫い物であればなんでも引き受けて、家族を養っていた。暗いガス灯の灯りを頼りに、母は夜おそくまで古い足踏み式のミシンを踏んだ。ガス灯が消えかかっても、食べ物が乏しくなっても、愚痴ひとつこぼさず、母は夜更けまで働いた。

その年の冬、暮らしはさらに苦しくなった。ある日、母にミシン会社から督促状が届いた。月ぎめのミシン代金が期日までに支払われない場合は、翌日ミシンを回収するというのだ。

母はその手紙を読んでも、取り乱したりしなかった。むしろ落ちついているように見えた。でも、幼かった私はおびえた。全員で飢え死にするのかと悲しくて、泣きながら眠ってしまったのを覚えている。私たちはいったいどうなるのだろう。

しかし、母は言った。「神さまはけっして私たちをお見捨てにはならないわ。いままでだって、ちゃんと守ってくださったもの」

いったい、神さまはどうやってあのミシンを守ってくださるのだろう?

さて、いよいよミシンを回収しに会社の人たちが来る日になった。キッチンのドアにノックの音。私はおびえた。ああ、怖いおじさんたちが来たんだ!

ところが、ドアの外にいたのは、可愛い赤ちゃんを抱いたパリッとした身なりのおじさんだった。

おじさんは母に尋ねた。

「失礼ですが、ヒルさんですか?」

母がうなずくと、おじさんは話しだした。

「じつは今朝、家内が急病で病院に担ぎ込まれてしまいました。赤ん坊を預かってもらおうにも近くに親戚はいないし、私は歯医者ですから診療所を開けなければなりません。ご近所で聞いて回ったら、薬屋さんも角の八百屋さんも、あなたがいちばん正直で親切なご婦人だと言うのですよ。どうか、2、3日だけでもこの子を見てもらえませんか? お礼は前金でお支払いします」

そう言って彼は10ドル札を取り出し、母に手わたした。

母は「ええ、ええ、承知しました、喜んで」と、彼の手から赤ん坊を引き取った。

彼が立ち去ると、母は私の顔を見た。頬に涙がきらきら光っている。

「ほらね。わかっていたわ。神さまは私からミシンを取り上げたりはなさらないって」
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