電脳筆写『 心超臨界 』

水の流れが岩と衝突するところ常に水の流れが勝る
力ではなくその持続性によって
( お釈迦さま )

自助論 《 心にしみる真実の言葉――サミュエル・スマイルズ 》

2024-08-26 | 03-自己・信念・努力
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日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■緊急拡散『2024年8月発表:トランプ前大統領「米国を再び偉大にするための核心的公約20」』
■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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人々の苦しむ声を聞くと、何をおいてもザビエルはそこへ駆けつけた。たとえば、マナール地方の真珠採りの人々が悲惨な生活にあえいでいることを知ると、そこへ出向き、鈴を高らかに鳴らしては慈悲の心を呼びさますのだった。彼は洗礼を行ない、神の教えを説いた。その心にしみいるような説教により、困窮と苦しみのどん底にいる人々に救いの手が差し伸べられたのである。


◆心にしみる真実の言葉

『自助論』
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房(2002/3/21)、p113 )
5章 意志と活力――自分の使命に燃えて生きる!
3 心にしみるのは真実の言葉

剣の英雄と同時に、キリスト教伝道の英雄も忘れてはならない。彼らは、人生に絶望し堕落した人々を救い出そうとの一念で、世俗の名誉には目もくれず、崇高な自己犠牲の精神を発揮して打ちこんだ。不屈の勇気と忍耐を備えた彼らは、貧困に耐え、危険を冒し、疫病の流行する地方を歩きまわった。どんな苦労や災難にもめげず布教に専心し、たとえ殉教者となろうとも、むしろそれを喜びと誇りをもって迎えたのである。

その一人に、フランシスコ・ザビエルがいる。身分の高い家柄に生まれた彼にとって、快楽や権勢や名誉を手に入れることなどわけもなかった。だが、彼はその生涯をかけて、身分や地位よりも大切なもの、金もうけよりすばらしいものがあることを証明した。

ザビエルは、行動においても心がけにおいてもまことの紳士だった。他人の言に左右されたり口車に乗せられたりしやすい性質ではあるが、逆に人を導き説得するのもうまく、忍耐と意欲にあふれた精力的な人間であった。

22歳の時、彼はパリ大学の哲学教師をして生計の糧を得ていたが、そこでロヨラと知り合い、二人で新しい宗教組織イエズス会を創設する。そして、ザビエルはイエズス会の一団を率いて、ローマへと巡礼に旅立った。

そのころ、ポルトガルの国王ジョアン三世は、自国の勢力下にあるインド地域にキリスト教を植えつけようと考えていた。宣教師として、初めはボバジラという人物が選ばれたが、病気にかかってその役目を果たせなくなり、再度の人選の結果、ザビエルに白羽の矢が立てられた。

ザビエルはボロボロの法衣をつくろい、祈祷書だけを携えてただちにリスボンに向かった。そこから船で東洋へと出発する。インドのゴア行のその船には、現地へ派遣される1000名の守備兵が総督と共に乗り合わせていた。専用の船室があてがわれていたにもかかわらず、ザビエルは航海の間ずっと甲板で暮らした。ロープの束を枕に眠り、乗組員と食事を共にした。乗組員への面倒見もよく、退屈な毎日をまぎらすちょっとした遊びを考案したり、病人の世話を引き受けたりしたので、彼はたちまち乗組員の心をとらえ、尊敬を受けるようになった。

ゴアに到着したザビエルは、移住者や現地人の間に堕落と腐敗がはびこっているのを見て大いにショックを受けた。移住者は文明の光の届かないこの地に数々の悪徳をもたらし、現地人もわれ先にと悪い見本を真似しようとするていたらくだった。

そこで彼は、鈴を鳴らしながら街の通りを歩き、子供たちを自分のところへ勉強によこすよう訴えて回った。まもなく集まってきた大勢の生徒に、彼は毎日根気よく神の教えを説いた。同時に、病人やハンセン病患者、さまざまな苦しみを持った人のところを訪れてはその悲しみを和らげ、彼らを「真理」へ導こうと努力した。

人々の苦しむ声を聞くと、何をおいてもザビエルはそこへ駆けつけた。たとえば、マナール地方の真珠採りの人々が悲惨な生活にあえいでいることを知ると、そこへ出向き、鈴を高らかに鳴らしては慈悲の心を呼びさますのだった。彼は洗礼を行ない、神の教えを説いた。その心にしみいるような説教により、困窮と苦しみのどん底にいる人々に救いの手が差し伸べられたのである。
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