電脳筆写『 心超臨界 』

人生は歎き悲しむよりも
笑いとばすほうが人には合っている
( セネカ )

農薬や肥料のことは考えるな 雑草は邪魔にするな――木村秋則さん

2008-03-05 | 09-生物・生命・自然
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「農業の未来」木村秋則さんに聞く
分をわきまえた自然栽培――温故知新の知恵活用
【「シニア記者がつくるこころのページ」08.02.28日経新聞(夕刊)】

  [1] 無農薬・無肥料栽培
  [2] 温故知新
  [3] 環境汚染


[3] 環境汚染

農業者は環境汚染に深く関与している。
やがて自分の首を絞める。

地域の活性化が叫ばれて久しいが、どんどん過疎化が進む一方だ。その原因を「農業に魅力がない。農業が楽しくない」からという。一次産業の復権なしに地方の活性化はあり得ないだろう。

農業の後継者である若者が木村さんの門をたたく。「せがれがあんたのような百姓をやりたい」と訪ねてくる親子連れが数百組いる。「若い人は農業が嫌なのではない。魅力を感じないからだ。ありきたりの答えがわかっているものはあまり好きじゃない。自分を超えた新しい目標をつかもうとしている日本人はいっぱいいる。その一つに私の農業があったかもしれない」

自然栽培で作物を作る仲間は約千人に増えた。もちろん、その数はまだ微々たるものだ。しかし木村さんは、未来に生き残る農業の形として「この農業よりない」と確信している。農薬使用量で日本と肩を並べる韓国などからも注目されている。「日本で主流になるには時間がかかると思うが、中堅の栽培法として広まっていくと思う。かえって日本は海外から逆輸入することになるかもしれない」

環境の面からも高齢化社会に、自然栽培の家庭菜園は最適だ。土に親しみ、自分が栽培したものを自分たちの食卓で食べる。安全な食に対する喜びを満喫でき、心がやさしくなるという。

「農薬や肥料のことは考えるな。雑草は邪魔にするな。土がよくなれば草もはえなくなる。害虫も来なくなる」

消費は美徳と走り続けた日本の農業は、中国の農薬問題を持ち出すまでもなく大きな転機を迎えている。

(編集委員・工藤憲雄)

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