電脳筆写『 心超臨界 』

真の発見の旅は新しい景色を求めることではなく
新しい視野を持つことにある
( マルセル・プルースト )

人生を創る言葉 《 わずかなお金で善いことをしよう――フランクリン 》

2024-10-13 | 03-自己・信念・努力
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■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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◆これはわずかなお金で善いことをしようという、私の考えなのです


『人生を創る言葉』
( 渡部昇一、致知出版社 (2005/2/3)、p153 )
第4章 心を練る――深く考え、迷わず動く

[ フランクリン ]
アメリカの大科学者にして政治家。特にその電気に関する研究は世
界を驚かした。独立戦争の中心人物でもあった。(1706~90)

フランクリンがある人から「お金を貸してくれ」という手紙をもらったときの話である。10ドル紙幣を1枚封筒に入れてその人に送ったが、それとともにつけた手紙に、フランクリンはこう書いた。

「このお金はあげるのではなくて貸すのです。あなたはこれから郷里へ帰れば、必ず何か仕事を見つけられるでしょう。そうすれば、そのうちに今お貸しする10ドルを返すことができるようになるでしょう。

そうなったときには、このお金を私に返してくださったつもりで、他の困っている正直そうな人に貸してあげてください。その人がまた返せるようになったときは、またそれと同じ境遇に遭っている人に、その借金を払うという条件で貸してください。それで私に対する負債は済んだものとお考えください。

こうして、このお金が先から先へとたくさんの人に渡って行くことを、私は切に望んでいます。この良い計画が、考えの足らない怠け者のために中止されることのないように祈っています。これはわずかなお金で善いことをしようという、私の考えなのです。

私は立派な仕事のためにお金を皆さんにあげるほど金持ちではありません。ですから、このような方法で少しでもたくさんのお金を使いたいと思うのです」

お金がない人は大きな善行はできないかもしれない。しかし、工夫をすれば、小さな善いことはできるという話である。

小さなお金の使い方で、私が一番感銘しているのは、ヒルティである。ヒルティは決して貧乏ではないが、大学の先生であるから、それほど大金持ちではない。彼は慈善事業をやりたいと考えて、孤児一人分の教育費を出すことにした。その孤児が一人前になって仕事に就けるまで援助をすると、今度は別の孤児のためにお金を出した。このように、一回に助けているのは常に一人しかいないけれど、それを一生続けたのである。これも工夫のよい例である。

ロックフェラーやフォードのような大金持ちはそれに見合った巨大な慈善活動をしているが、小さな善いことを行うというのでもいいのである。

フランクリンは、のちにもっと金持ちになってペンシルバニア大学を設立するが、それほど偉くないころにも、そういう心掛けを持っていたのである。
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