電脳筆写『 心超臨界 』

自分の人生を変えられるのは自分だけ
代わりにできる人など誰もいない
( キャロル・バーネット )

不都合な真実 《 封印された狂気に再び息を吹き込んだクリントン―—堤未果 》

2024-05-15 | 05-真相・背景・経緯
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そして99年、ついに彼らの悲願が叶えられる時がやってきました。ビル・クリントン大統領が署名した「グラム・リーチ・ブライリー法(GLB法)」という法律によって、暗黒の水曜日の再来を防ぐために銀行の預金部門と投資部門を切り離していた規制が、とうとう取り払われたのです。まさに、「強欲資本主義元年」が幕を開けた瞬間でした。「金融工学」という、カネがカネを生むモラルなき錬金術が崇(あが)められる世界、かつて大恐慌前にアメリカを覆っていた狂気が、クリントンによって再び息を吹き返したのです。


◆封印された狂気に再び息を吹き込んだクリントン

『株式会社アメリカの日本解体計画』
( 堤未果、株式会社経営科学出版 (2021/1/1)、p29 )

(ブログ注:本文中太字部分を青色で示す)

一体アメリカは、何故こんなにも、「今だけカネだけ自分だけ」の強欲資本主義立国になってしまったのでしょうか。

1933年、アメリカ議会は、投資銀行と商業銀行を分離する「グラス・スティーガル法」という法律を成立させました。それまで銀行は、顧客の預金を使って自由に投資を行っていたのですが、それによって顧客にリスクを取らせる利権違反や詐欺、腐敗があまりにも横行していたので、大恐慌の反省から銀行を規制すべく作られた法律です。

それから半世紀以上たって、アメリカ国内の産業構造に起こった不気味な変化を覚えていますか。

80年代から90年代の前半に大恐慌以来最多数の銀行が倒産し、怒涛(どとう)のような合併や買収を経て、少数の巨大銀行に寡占されていったあの時期の事です。

銀行は規模が大きくなると、経済への影響が大き過ぎて潰せなくなる、だから破綻(はたん)しかけると国が公的資金を注入して助けなければならない、英語で言うと、「To Big To Fail」(通称TBTF)ですね。こうした考え方が、堂々とまかり通り始めました。

多様性を捨て、市場を少数で独占するほど有利な立場に置かれることに気づいた銀行業界は笑いが止まらなかったでしょう。そして彼らは、33年以来自分たちの手足を縛っていた規制を緩める好機を窺いながら、着々と駒を進め始めたのです。

TBTFの救済対象は最初は銀行だけでしたが、大銀行と大変親しい、アラン・グリーンスパンさんというFRB(連邦準備制度)議長が友人たちに忖度(そんたく)し、適用範囲をヘッジファンドや株式市場にまで拡げたことで、事態は急展開をしてゆきました。

巨大グローバル銀行が地方の零細銀行を次々となぎ倒し、銀行全体の数が10年前の3分の1以下に減らされた結果、凄まじい規模の「巨大金融カルテル」が誕生したのです。

そして99年、ついに彼らの悲願が叶えられる時がやってきました。

ビル・クリントン大統領が署名した「グラム・リーチ・ブライリー法(GLB法)」という法律によって、暗黒の水曜日の再来を防ぐために銀行の預金部門と投資部門を切り離していた規制が、とうとう取り払われたのです。

まさに、「強欲資本主義元年」が幕を開けた瞬間でした。「金融工学」という、カネがカネを生むモラルなき錬金術が崇(あが)められる世界、かつて大恐慌前にアメリカを覆っていた狂気が、クリントンによって再び息を息を吹き返したのです。

規制緩和の大波が、銀行と一体となったウォール街を、水を得た魚のように自由にさせ、巨大化させてゆきました。ゴールドマン・サックス、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェース、AIGなど、一握りの機関が市場を超えて君臨し、ゴールドマン・サックスとJPモルガンの2社だけで、デリバティブ取引の50%を支配するような異常な状況が、みるみるうちに常態化していったのです。

グローバル化とIT技術の進化も、彼らにとって追い風になりました。様々な市場の相互依存が進めば進むほど、当局側の規制が追いつかなくなるからです。

こうして彼らは、かつてないほどの権力を手にし、アメリカを動かすようになったのでした。
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