まず、３０万人という数字への疑問――渡部昇一教授

戦後のラジオ放送に「真相箱」というのがあった。戦争中――特にミッドウェイ海戦敗北後――大本営発表というデマに馴(な)れていた日本人に、「真相箱」は、驚くほど信憑性(しんぴょうせい)が高かった。（中略）そんな時に、「南京大虐殺」が東京裁判の法廷から証拠付きで報道されはじめたのだから、日本人は、それを頭から信じたのも無理はない。私もその１人であった。ところが、しばらくすると、その報道を信じた時には、気が付かなかったことを、いろいろ思い付くようになったのである。 . . . 本文を読む