バースくんの今日も発車オーライ♪

小さな町の広告代理店。働く「バースくん」の日々のおしゃべり

リバーシブル

2011年02月18日 | Weblog
国宝「鳥獣人物戯画」は、絵が描かれた和紙の表裏を剥がした後、つなぎ合わせて一つの絵巻物に仕立て直していたとニュースを見て、しみじみ日本人の表具・表装の技術のすごさに感服する。一枚の紙を2枚下ろしにしたということだ。新聞の見出しは「リバーシプル」と表現していて、うまいなぁーとこちらにも関心した。
先月40年来ボクの部屋にかけてあった額が、永年疲労で紐が切れガラスも割れておしゃかになった。中には普通の半紙に両親がわが子に書いた書が飾ってあったのだが、それもすっかり日焼けをして、角からパリパリと崩れていく状態になっていた。人様には何の価値もないけれど、ボクにとってはまあ思い出の品でもあるので捨て置く気にもなれず、表具屋さんに安くて新しい額をお願いした。
それが出来上がってきて驚いた。新しい額に入った書は、まるで今筆で書き上げたかのように墨色鮮やかによみがえり、焼けて朽ち果ててしまった半紙の角は飾り布でカバーされていた。額はガラスではなくアクリル板で見る側からの映り込みもなく、すっきりと全く新しい顔してもとの位置に納まった。
ただ一つ違っていたのは…(バースくんは魔法使いだったのです、ウソ!)半紙の色が変わっていたのだ。もともとクリーム色の半紙が日に焼けてオレンジ色になっていたのに、戻ってきたのはうすい水色となっていた。「漂白をかけましたから」と表具屋さんはおっしゃるけれど、墨は消えずにどうやって漂白をかけるのか、恐るべし表具技術!!である。リバーシブル、リメイク!!技ってすごい鳥取のイベント情報サイト ジャングルズーム