9月19日土曜日 午前10時過ぎ
今、鹿児島から福岡に向かう新幹線の中にいます。
連休を利用して、中国・西安をちょこっと観光してこようと思っています。
西安は中国のやや内陸部、かつての唐の都「長安」で、シルクロードの起点です。
西安は初めて訪れたのは29年前、まだ天安門事件前で、改革開放が始まった頃でした。
中国各地をまわるツアーで、西安はほんの1,2日の滞在でしたが、まだ海外旅行の経験がさほどない頃で、その分印象も強く残っています。
定番の兵馬俑などを観光しましたが、街の印象は、黄砂に煙ったようなくすんだ感じ。
高層建築はあまり見なかったように思います。
当時は外国人が使う貨幣は人民元とは別の兌換券で、ホテル近くの路上で友人がその兌換券で果物を買おうとしたところ、売っていた爺さんは兌換券など見たことがなく、「これは何だ!」と大騒ぎになり、周囲の人も集まって黒山の人だかりとなりました。
そのなかに兌換券を知っている人がいて、一件落着となりましたが、爆買いなどが話題となる経済成長著しい今の中国からは想像できないようなエピソードです。
次に西安を訪れたのは24年ほど前、天安門事件の2年後ぐらいでしょうか。
このときは、2回目の大学生活の夏休みで、時間はあるけどカネはない(今もありませんが)ため、とにかく節約第1の貧乏旅行でした。
船で上海へ、上海から夜行列車で西安に入り、更に、酒泉、敦煌、トルファン、ウルムチとシルクロードを一人旅しようという旅行でした。
苦労も山ほど経験しましたが、それだけに、あの旅の記憶はいまも鮮明に残っています。
今から思えば、臆病・神経質・人見知りの私がよくあんな旅ができたものだと自分で感心しますが、人生なんとかなるものだと実感した旅でもありました。
そのときの西安で一番印象に残っているのが街の共同シャワー場。
節約のためドミトリーに泊まったのですが、ホテル内にバス・シャワー施設がなく、フロントの紹介で街中の共同シャワー場を利用しました。
それはいいのですが、勝手がわからない外国人ですから、何かルール違反があったらしく、出るとき番台みたいなところにいたおばさんにえらく怒られました。料金のことでしょうか?ただ何を言われているかわかりませんので、「ごめんね・・・」と無視して退散。
大雁塔に行った帰り、ホテルまで歩いて帰ろうとしたのですが、途中で適当な食べ物屋も見つけることができず、空腹と疲労と暑さでフラフラになったことも。
ようやく市内中心部にたどりつき、マクドナルドみたいな感じの店でようやく食べ物にありつきました。
普段トマトは嫌いで食べないのですが、あのときのトマトは生き帰るようなおいしさでした。
こときに訪れたトルファンを、数年前に再訪しましたが、見違えるように変わっていました。
おそらく西安も、巨大な現代都市になっているのでしょう。
12時50分 福岡空港
新幹線は連休ということで、立っている人もいましたが、空港はあまり混んでいません。
5月の連休のような感じかと思っていたのですが・・・・。
上海・浦東空港での乗り継ぎをミスらなければ、西安まで行けそうです。
14時40分 上海・浦東空港 (日本時間15時40分)
浦東で、西安行きの飛行機を待っています。
成田に対する羽田と同じで、国内フライトの多くは虹橋空港発着ですが、今回の西安行きは浦東なので便利です。
福岡から上海は、ほんの1時間半のフライト。上海から西安の2時間半よりずっと短いです。
ひと眠りした後に食事を取ると、もう着陸態勢です。実に近い隣国です。
そんな近い隣国とうまくいかない(近いからこそうまくいかない・・・と言うべきでしょうか)昨今の状況は残念です。
中国東方航空の食事は、相変わらずまずいですが。
浦東で入国審査を受けましたが、非常に作業が効率的で早いです。
審査を待つ人は1列に並んで、係員が空いたたブースに誘導する方式。
通常、入国審査ではどの列に並ぶかは賭けで、自分の前に時間を要する人がいたりすると列は全く動かず、時間を気にしながら泣きそうな思いをする・・・・といったこともときにありますが、浦東ではその心配はありません。
国によっては係官が長々とパスポートを(やる気がなさそうに)チェックし、いろんな書類にスタンプを押しまくり・・・という国もありますが、浦東での審査はスピーディーです。
西安の空港に着いたら、空港バスで市内へ移動する予定です。(最終便に間に合えばですが)
空港着は午後7時半頃の予定ですが、空港から市内は1時間近くかかるようですから、ホテル(というほどのものではない安宿ですが)へのチェックイン10時頃でしょうか。
19日午後10時30分 ホテルにて
予定していた空港バス路線がなかったりもしてバタバタする場面もありましたが、なんとか10時にチェックインできました。
ネット環境がイマイチで、なにかと手間がかかるので取りあえずはこれで。