銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

続、安中榛名・・・・・60歳を越す失敗は、苦しいですよ

2010-03-15 15:47:45 | Weblog
 前報から、たった10時間で更新しますが、一種の連続ものなので、お許しください。JR東日本が、安中榛名という駅から、行くことの出来るリゾート地を自然満載の桃源郷として大宣伝をし続けていることに、昨夜疑問を呈したわけですが、

 その理由はそこが、一種の新興住宅地であり、しかも中流の上クラス向けの一戸建ての集合地であるので、心理的な側面で、きびしい状況が出来することが想像できるからです。
会社組織の中で出世してきた人たちは、上下関係の中で生きてきたのです。それから離れた社会を作ることができれば、それは、桃源郷となるでしょう。しかし奥さんのほうが未熟だったりします。ちょっとした立ち話で、隣のご主人は、あれこれと、聞いてきて、高飛車な態度をとったりするようになります。
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 その、現場みたいなものを鎌倉で発見したことがあります。座席数250程度の公民館で映画を見ていたときのことです。上映前の後ろの席で、馬鹿に話が弾んでいます。仲良し同士で、教養・映画を見に来たというところです。最初はほほえましいとしか感じなかったのですが、途中から、非常に耳障りになってきました。

 左の女性が威張りかえり、右の女性が立てに出まくっているのです。チラッと振り返ると相当な年です。あとで、質問をすると、80歳とのこと。ばんばんに元気なのはよいのですが、上下関係の構築が、これほど、はっきりと出来ている二人組みには過去に出会ったことがないほどの、上下が、あって、しかも上に立つほうが意地悪です。

 右の女性があれこれを、親戚に中元や歳暮として贈るといいます。相手は名士たちです。すると左側の女性が批判を始めます。中元や歳暮の仕組みがばかばかしいと。
 中元や歳暮を贈るのは、心やさしい人で、しかも経済的に余裕がある場合です。母なんていつも、腐心して挙句の果ては同窓会へ出席する友達にさえ、あれこれとこぎれいなものを、準備するのでした。あるとき、横浜高島屋内の、伊東屋(高級な文具を扱う銀座のお店)ブースで買い物をしていたら、ひとつ、1000円程度のこぎれいなプレゼントを、30個ぐらい買っているひとがいて、「あ、クラス会が近いんでしょう?」って私がいったら、「あたりです」と答えました。
 現代の日本でも、そういう風に経済的に余裕があり、昔ながらの心遣いをしているタイプはいるのです。

 ところで、私はやめました。あまり、プレゼントをしないようになりました。一時期は手づくりのクッキーを送ったりしていたが、体力も落ちてきたので、ご無礼をし続けています。でも、それは、自然なことであり、単純な話であり、やっている人を批判するような問題ではありません。

 私は映画が終わってから、ごくさりげなく、年齢を聞き、そして、80歳にしては活発な頭脳だと褒め、(私もワルよのお!)、「ところで、お二人はどういうご関係ですか?」と質問をすると、お隣同士だとのこと。

 私は内心で、『うわー大変だ。こんな関係を作り上げちゃって、本心では地獄でしょう』と思いながらも表面上はあくまでさり気なく、「鎌倉ではどちらにお住まいですか?」と質問を続けました。すると、○○とのこと。すぐ納得をしました。一種の新興住宅地だったのです。開発年度は知りませんが、ともかく、800年前から人間が住んでいたところではなくて松林を開発した地域でした。『なるほどねえ。典型的な例だわ』と思いました。

 上下関係というのは、構築し終わって、それになれてしまえば楽かもしれません。だけど、先生がよくない場合におきがちな中学校社会のいじめと似たようなものですから、そこから自由になった後の健やかな気分を味わっている私なんかには、『うわー、まだそんなところにエネルギーをとられて気の毒ねえ。この映画だって、一人で見に来た方がずっと、心にしみるでしょうに』と思ったりするわけです。

 ただ、どんな新興住宅街でも、15年を過ぎれば、落ち着くものです。だけど、安中榛名へ移住した人たちが、60代であることを想像すると、『これは、夢とは違っていた。失敗したな』と内心で思う人もきっと出てくると思うのです。

 ともかく、他人が金儲けのために企画したことに、乗っても、宣伝どおりの楽しみが手に入るとは、思えません。

 田舎暮らしを、夢とするのなら、別の方法で、広い土地を、安く手に入れるのをお勧めします。昔は都会の人間が田舎に入るのは難しかった模様ですが、

 今は田舎の人口が減ってしまったので、地域を明るくする存在として、本格的に菜園経営やら、花作りに励むのなら、喜んで迎え入れてもらえるはずです。それに、テレビの普及で日本全国が画一化されたところもあって、みなさん、衣服も言葉も東京と同じです。

 安中榛名で、やりたい程度の庭造りだったら、今すんでいる場所で、借りられる菜園をお借りになって、週末農業ででも楽しまれた方が得策のような気がします。

 ともかく、デヴェロッパーは夢を売るが、その影に一件の成立につき500万円か1000万円の儲けを得ているのです。もちろん、それが、必需品、たとえば八王子以東の駅の開発とか、マンション作りだったら、別に文句はありません。だけど、安中榛名のリゾート住宅(平均価格は、3500万円ぐらいだと思われる)を、やっているのが、昔の国鉄、今のJRであることに、大きな違和感を持ちました。

 3500万円ぐらい払ってしまうと、現金としては、老後の財産はなくなるのが普通の人ですからね。これは、リスキーな選択です。

 経済評論家は、それには触れないが、心理的な意味での財産も重要です。若いときから築き上げた生活スタイル、人間関係、これらは、財産です。東京に頻繁に出られない土地に引っ込んでしまって、そういう無形の財産を失うことは、マイナスだと感じます。
     2010年3月14日      雨宮舜
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