銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

ヴィヴィアン・リーの真実

2009-02-18 21:54:28 | Weblog
 09-2-18日(水)の夜、NHK衛星第二放送で、『欲望と言う名の電車』が放映をされました。これはNHKとしては、マーロン・ブランド特集のひとつとして、企画されたものだと思いますが、私はヴィヴィアン・リーに注目をして考えました。

 この映画を、最初に見たのは何時だったか?さえ、記憶にないほどですが、ともかく、『風と共に去りぬ』をみただけでは、別にさしたる興味を抱かなかったヴィヴィアン・リーについて、強烈な興味を、抱か・させられたのが、この映画でした。

 それで、今日は、ヴィヴィアン・リーについて書かせていただきたいのですが、資料は、文庫版で読んだ、伝記です。今、それが手元に無いので、著者、出版社ともに、不明ですが・・・・・

 昨日(09-2-17)、テレビ東京の歴史ミステリーと言う番組で、ちらっとですが、『実はスパイだったといわれている有名な女性』として、マリリン・モンロー、ココ・シャネルとともに、このヴィヴィアン・リーが上げられていました(?多分)。その真偽は別として、ヴィヴィアンと、その他の女性とも、恋愛の経験が華やかで、そして、実はとても賢かったということと、どこかで精神を病みながら、しかし、立派な仕事をしたという点で共通しています。
~~~~~~~~~

 ヴィヴィアンが、精神を病んでいたことは、今では、wikipedia  でさえ、公表をされていますが、別のサイトでは、結核の方を、主に取り上げ、彼女が、一番目のご主人との間に生まれた娘の子の、幸福なおばあちゃんとして、死を迎えたことを、記しています。どちらも、ある部分で、本当だったと思いますが、上記の文庫本による、伝記内では、ローレンス・オリヴィエとの、さまざまに絡み合った愛憎が、精神の病の引き金になったとされていて、それには、私は、70%は、了承を致します。

 同じ分野の仕事を持つご夫婦なんて、内実は、大変なものでしょう。その上、外部の評価がもろに、眼に見えてくる演劇と映画の世界を、リングにして、戦うわけです。ヴィヴィアンが才能豊かな女性であったればこその、悲劇でした。こういう部分は、ちょっと、ロダンと、カミ―ユの間柄を思わせます。

 結局は男性の方がタフであり、女性の方が、傷つき易いのですよね。特に恋愛においては、歴史的な慣例から、または、肉体的な特徴から、女性は男に従うべきだという根本的な部分があるから・・・・・

 その二人の葛藤(又は、暗黙の競争意識)の部分を、顕在化して、納得、了承をすることが、二人には難しく、彼女は妊娠・出産によって、二人の間を埋めようとしていたみたいですが、サーの称号を持つオリヴィエとの間の妊娠は、ことごとく、流産に終わったみたいで、これも、彼女を絶望させた一因であろうと推定されます。

~~~~~~~~

 けれど、私を感心させるのは、これほどの、窮地にありながら、演技者としては、見事に仕事を成し遂げていく側面もあることなのです。そこに驚くのですが、その両方を、体現しているのが、この『欲望と言う名の電車』です。もうすさまじすぎて眼を背けたくなるほどの演技です。入魂と言うのかな? 

 私は50代までは、精神的にタフだったと思います。だから、こういう人間のマイナス面を表現した本、および映画を見る事が大丈夫だったのです。犯罪関係の厚い翻訳本を読むのも大好きだったのです。が、今では、ちょっと、耐えられない感じです。それを、鑑賞サイドではなくて、演技者として、主体的に取り組むのですから、すごい、・・・・・

~~~~~~~~~~

 だけど、これから、先は、私独特の解釈になります。親子の分離をいつ、おこなうかについての、問題です。すごい天才とか大物とかは、結構、早い時期に親と分離して生育をしたりします。ヴィヴィアンもその典型として、非常に幼い頃に、両親が住んでいたインドから離されてロンドンに送られ、修道院付属の寄宿学校に入れられます。

 インドで上流階級をしていた両親にとって、インドでは適宜な学校が見当たらないので、日本で言えば小学校入学時に、帰国させたという感じ・・・・・でしょう。

 しかし、こういう生育暦を持つと、子どもは、『何でも、安心なんだよ。世の中って、大体大丈夫なのさ』と言う安心感を持てずに、育ちあがります。甘やかされた受容の体験が少ないからです。それで、回りを気にする子供と言うか、人格として、育っていきます。

 それは、ある意味で表現者、としては、敏感で観察眼が鋭いということに繋がり、天才性を涵養したと思います。が、他者の言動に傷つき易くなります。彼女自身、最初のご主人を、弁護士から、マネージャーへと転職をさせてしまい、その挙句、もっと、素敵な、しかも社会的にも有名なローレンス・オリヴィエに乗り換えてしまったわけですから、他者へ苦しみを与えた罪深さを背負ってもいるのですが、それでもなお、他者からの刺激に、過剰に反応し、傷つき易くなっていた、その土台としての人格があり、それは、手厚い精神的な保護を、14、5歳までは、人間は必要とするということを、証明していると思います。

 それが、ないと、人は、精神の病に陥り易いのです。そこまで行かなくても、不安が多く、自信を持てないで、世の中を渡っていくこととなります。

 しかし、そういう弱い側面も抱えながら、あの大作、「風と共に去りぬ」で、出演者の白眉となり、かつ、「哀愁」での美貌のきらめき、そして、「欲望と言う名の電車」での、高い表現力を、世の中に示しえたというのは、すごい業績であり、そこで、結果としては、輝いています。

 だけど、今思うと、彼女は、一種の能面のような、顔つきをしています。比較的に、「欲望と言う名の電車」内では、苦痛の表現ではありますが、表情が出ていますが、先の二つの映画では、本当に、心が読めません。それは、<<<小さい頃から、防衛機序が発達しすぎてしまったからだ>>>とも、私には考えられるのです。

 寄宿学校、しかも修道院付属なんて、ほとんど、甘えの利かない世界でしょう。そこで、育ったころの防衛機序の構築と、傷つき易さの構築の、両方を併せ持つ、女性のようだと、私は考えております。

 結論として、『親とは、こどもを、平凡に育て上げた方がよいのだ』となります。特に、こどもの、幸せのためにはね。

    2009年2月18日      雨宮舜 (川崎 千恵子)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンジェリーナ・ジョリーの真実;

2009-02-18 00:10:25 | Weblog
 私は、日本のマスメディアのヒステリックな一極集中主義を怖れるというか、嫌悪している人間です。その象徴としての、首相いじめを引き続き書いていきたいのですが、その目的は、そういうニュースを見た子供たちの心が、崩れるので、それを防ぎたいからということなのです。

 でも、そういう話題が集中すると、このブログそのものも暗くなりますね。それで、クリントン元大統領夫人も来日をされたことですし、久しぶりにアメリカものへ戻らせていただきましょう。『鬼子来了』への言及が全く出来ておりませんが、それは見事な映画だったと先ず、言っておいて、そちらも中断です。
~~~~~~~~~~

 私がこれから、述べる情報はすべて、09-2-4(?)の深夜、NHKハイビジョンのアクターズ・スタヂオ・インタビューから得ています。今、Wikipedia で再確認をしましたが、字面で読むよりも、そりゃあ、生の彼女がしゃべるインタビューの方が迫力があるので、そこから、取った、情報で、この文章をすべて、書きます。

 彼女が、カンヌ映画祭で、後に双子として出産をされる、第二子と第三子を妊娠中なのに出席をしたときに、ウエブ・ニュースで、トップスターとして、扱われているのを知り『そうか』とは、頷いたのです。が、一方で、『彼女が、複数の養子と縁組をしていることを、不思議なことだ』という思いは、消えなかったのです。『売名的な行為ではなかろうか?』とか、『独身の女性に、子育てが出来るのだろうか?』と、疑ってさえいました。

 しかし、その番組中に、彼女自身の、生育上の苦労と苦悩をしり、『そのすべてを洗い流すものとして、第一番目の養子の笑顔に救われた』というのは、納得をしました。

 自分が与えられなかった、物を人に与えることで、自分を癒すことはよくあることで、それに、成功した彼女は、本当の意味での英雄かもしれません。つまり、現代人が最も苦労をする事の一つが子育てなのです。あまり公にされていませんが、豊かになった時代、そして、親の労働する姿が見えない時代には、日本だけではなく、全世界中で、こどもがさまよう魂を抱いて、悲哀の中に住んでいる可能性はあります。

~~~~~~~~~~

 父親はハリウッドスターのジョン・ヴォイトだと言うのはこの番組ではじめて知りました。しかし<<<父は、俳優として評価が上がったのと並行して、母とは別の人と不倫を重ね、彼女が小さい頃に離婚となった>>>という話です。が、それも、初めて私は知りました。

 フランス系で、美しく繊細な感じのするお母さんは、大女優になるにしては、精神的な部分で何か(図太いもの)が、足りなかったのでしょう。貧乏な子ども時代を送ったとあります。

 父親のことは、相当、忌避しながら育ったようです。それに不在も大きい。と言うわけで、彼女はリストカットをしたり、タトゥーをたくさん入れるような、少女期を送ったとあります。でも、アクターズ・スタジオに通ったりして、ともかく、自分を再生しました。自力で。ここは、とても立派なところです。

~~~~~~~~~

 さて、ふとですが、この経歴を今までのところ見て、イサドラ・ダンカンを思い出しました。彼女の両親も、アンジェリーナに似ていて、芸術的な才能に溢れた、美形なのですが、お父さんが、とても小さいころ家を出ています。それで、家族間では父親のことはタブーであったそうですが、実際には、「一度だけ、玄関に訪ねてきた紳士を、父親だと直感をして、とても、素敵な人だと感じた」と、イサドラの方は告白しております。

 アンジェリーナの方も、心の中はともかくとして、才能と、美貌(? お母さんだけでは、あの濃厚さは表れなかったと思われます)を、受け継いでいることは確かでしょう。そして、お母さんからの遺伝だけでは、この成功、(世間的な意味での成功とは、タフネスを必要とします)は、得られなかったでしょう。

 今、アメリカ、または、世界中で、もっとも、興行収入が高い女優さんの一人らしいのです。それは、世間的な意味では、押しも押されぬ成功です。

 私が本当に感心をして、一緒に喜べたのは、そういう思春期の、苦しみをともかく、仕事の成功で乗り越えて、今、実子もいて、養子たちもいる、大きな家族を養っているという点です。特別に収入の高い人は、お手伝いさんなどを充分に雇えますので、生活のうえで、支障になることはないでしょう。自分のこどもが、スターの子供として、ちやほや、されすぎないためにも、養子の兄弟がたくさんいることはよいことです。ただ、差別感情が生まれないように、影ながら祈っておきましょう。

 最後に蛇足ですが、*当代第一級と世間が目する男性と結婚をする。*その人との間に子どもが生まれる。*そして、世界中を、旅行をする。*住まいを、別の国に建設しようとする。そして、*他人の子どもを育てようとする。こういう傾向はすべて、イサドラ・ダンカンと似ています。不思議ですが・・・・・
    
         2009年2月17日、    雨宮舜 (川崎 千恵子)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする