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AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

キングスエッキスのライブ

2008年11月28日 | やっぱりメタル!!
筋金入りのKing's Xフリークのじょにい氏から、「King's XのライヴDVDがオフィシャルサイトからリリースされとるぞ!」との電撃情報を得た。

彼とは8年くらい前に、YAMAHA主催の貴重なKing's Xスペシャルライブ(しかもタダ)で、奇跡的に梅田ヒートビートにバンドが来た時に一緒に見ている。
あの時の、最後の曲が終わるやステージ両脇からYAMAHA社員が出てきてクラッカーを発射するという、目を疑う低予算のフィナーレの寒かったことは今でも忘れられない。
それにしても、ダグの腕は長かったなぁ~


さて、このライヴDVDだが、なんと1990年の『GRETCHEN GOES TO NEBRASKA』ツアー時のライヴ映像で、セットリストは1st、2ndからのナンバー中心となっている。
King's Xがいち早く英国で大絶賛されていた、彼らがノリにノっている時期のロンドン公演のライヴで、ダグのパイナップルヘアーも大爆発している頃だ。

これを観ずして年を越せるか!(いや、越せない)

フィンガーX(※)できるか!(いや、できない)




オバマ氏が大統領に当選したこともあるし、黒人メタルシンガーの実力というものも再認識され、「オバマヘーオバマヘー♪」と、また“OVER MY HEAD”旋風が巻き起こりそうな予感がするのは私だけだろうか?


ちなみに今年リリースされたKing's Xの12作目となる『VX』の日本盤は早くも廃盤とのことである・・・

寒い時代になったとは思わんか?




(※)フィンガーXとは、人差し指と中指をクロスさせるという、キングスXファンなら誰もがやっている忠誠の印である(ウソ)。

今日の1曲:『Fall On Me』/ King's X
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発禁の蠍団

2008年11月08日 | やっぱりメタル!!
ちょっとお待ち下さい!!早まって通報してはいけません!
これはれっきとした正規(だった)のハードロックアルバムのジャケットなのです。

この度のギター仙人ウリ・ジョン・ロート様の来日にともない、僭越ながらこのSCORPIONSの名盤について語りたくなった次第にございます。


『狂熱の蠍団~ヴァージン・キラー』。
とにかくウリのギターが暴れまくる1976年作のハードロックのエッセンス満載の名盤!!
まぁ実はスコピーのアルバムは3枚くらいしか持ってないんですが、このアルバム、実は私の中でも5本の指に入るほど大好きなHR/HM作品なんです。


いきなり泣きのフレーズで始まるM1「幻の肖像」からしてたまらない!名曲!
クラウス・マイネの哀愁の歌声も心にグッと沁み込んでくる。
そして一転して、痛快ハードロックナンバーM2「CATCH YOUR TRAIN」では全編に渡ってウリの流麗なるギターソロが炸裂しまくっており、当時これに興奮したギターキッズは多いかと思われます。クラウスも負けじとメチャビブラっております。
タイトル曲M4「VIRGIN KILLER」のナイフを切り込むかのようなソロワークもツーレツ&モーレツ!




そしてこのアルバムで興味深いのは、メインのクラウスを差し置いてウリがリードヴォーカルをとってやりたい放題してるナンバーが2曲存在している点!
ほとんどのスコピーファンがこの2曲に対して「おふざけとしか思えない」とか、「あの2曲がなければ・・・」などとボヤいているのをよくみかけますが、こういう人たちは多分センス・オブ・ユーモアというものが理解できない人なんでしょう。
この2曲が本作品の良いアクセントとなっているってのが解らんかなぁ・・・

まず、M6「HELL CAT」のサビは確かにウリがクシャミしてるようにしか聞こえないけど(最初スティーヴン・タイラーが歌ってるのかと思った)、このウリの常軌を逸したギターセンスとテンションの高さはクラウスには出せない味だと思う。

そしてなんといってもM8「暗黒の極限」!
今作品の私のフェイバリットナンバーでもあるし、(全部知らないけど)スコピーの曲ん中でも私のベストソングといっても過言ではないでしょう。
このウネウネしたネチっこくて猥褻なノリに、ウリのダーティーなヴォーカリゼーション!そしてジミヘン趣味が炸裂している窮極のソロワークに悶絶!
ガンズの「ROCKET QUEEN」もそうやけど、私はこういうネチっこくてエロい感じの曲がツボなのかもしれません。
ほんま俺ってスケベやなぁ。




全体的にどことなくダークで哀愁感があり、毒気も強くエロくてユーモア、そしてメタリックなギターが炸裂していて、ジャケットのヤバさも相まったこの作品こそ、HR/HM史上に残る歴史的名盤でありましょう!


このジャケ、当時ヤバ過ぎるということで欧米では発禁、ジャケット差し替えになってしまったそうですけど、日本ではそのまんまで売られておりました。

しかし最近の紙ジャケ再発盤見てみたら・・・・

とうとう規制がかけられてしまった!

これはあんまりだ!(泣)



今日の1曲:『POLER NIGHTS』/ SCORPIONS
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【特集】私をラウパーに連れてって その1~SlipknoT~

2008年10月08日 | やっぱりメタル!!
そういえばもう一週間をきりましたね。日本最大のメタルフェスLOUD PARK 08。
今年はとうとう大阪がなくなっちまいましたねぇ。
ひそかにSlipknoTとCARCASSを同時に観れることを期待していたんやけど・・・
今回観たいのこの2バンドくらいなんで。両者とも単独でこっち来るんですが、チケット代かかりすぎる。
そういえばB!誌、今月号はなんとSlipknoTが表紙!しかも9人とも写っとるし!
せいぜい1人か2人やのに、この表紙掲載人数は今までで最多でしょう。
B!誌もたまにはおもいきったことしはりますな。




スリッペを聴いたのは確か同じ職場の3歳下の後輩にかりた1stが最初だったと思います。
まぁその時は一聴してアウトでしたね。
あんまり疾走しない、いわゆるハードコア調のミクスチャー系モダンヘヴィネス?
特にポコポコスカポンとしたビートにかなり抵抗を感じました。「何じゃこの軽さは?」と。

でも個性的ではあるなぁ~と一目置いてはおりました。
この猟奇的なマスクはセンスいいし、そして確かな演奏テクニック。
最初の#1“742617000027”の「ダホッポナットグッチエ」という病的ループもモロ私の好みでした。
なんかスティーヴン・キングみたいなサイコな世界観があって、こういうところは憎めない。
まぁこれが最近の若者の聴く音楽で、この音に馴染めないのは歳のせいなのだ(ゆうてもまだ20代やったけど)と自分を納得させておりました。
それにこの頃は邦楽ばっか聴いてる時期でもありましたし。

ところがです。サマソニ05の予習のため、ライブ前日床に入る前に一応聴いておこうと寝ながらこの1stを流しておりますと、なんや、いきなりこのキチガイサウンドが頭の中に入ってきて、阪神の葛城みたいに「うおおおおお~~~!」ってなったんですわ!
M3「Eyeless」の暴虐サウンドが聴覚に突き刺さり、M5「Surfacing」のギターのピーポー音が頭をグルグル駆け巡り、M6「Spit It Out」の時点で私の中では既に脳内モッシュが展開しておりました。
ベースの歪み感もたまらないし、この頃はパーカス、DJ、サンプラーが暴れまくっていて、かなりカオティックな凶暴性を発散させておりましたよね。
あまりの興奮のため、結局その晩は一睡もできませんでした。
でもおかげでサマソニ当日、十二分にスリッペライブを楽しむことができたのでした。
人生で初めてモッシュでおもいっきりこけてしまったのが悔やまれたが・・・


いや~帝国金融の桑田さんの言葉を思い出しましたねぇ。

「人間追い込まれれば、どんなことにも慣れられるもんや」



今日の1曲:『Surfacing』/ SlipknoT
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スラドミ特集 てすためんと

2008年09月19日 | やっぱりメタル!!
明日はいよいよTHRASH DOMINATION!!さぁ気持ちを切り替えねばなりません!
今宵、高速バスに跳び乗って、いざ出陣!
チケットよーし!メタルTシャツよーし!クッション枕よーし!

しかし、タイミング悪いな~、ドゥームメタルみたいにスローな台風が見計らったかのようにこっちに接近してきやがる。
ほんまいらんし、さっさとどっかいってー!!


さて、スラドミ特集最終回は言わずもがな、TESTAMENTでございやす!
てゆーかあんまり書く時間もないので、手短に。
新作の音源はPCにおとして何回か聴きましたが・・・う~ん、出だしのリフとかすんごいカッコいいんやけど、チャックの無難すぎる歌い回しがどうも・・・
なんとなくプラクティス系の曲が多いと思うのは私の気のせいか?





テスタメントと言えば、やっぱフォビドゥン同様前身バンド名をタイトルにした1st『THE LEGACY』がマストですね。
まぁ捨て曲が1曲もありません。アレックス・スコルニックの流麗なるギターは本当にこの頃から切れ味抜群の輝きを放っております。
テスタメントの魅力って、激しさというよりも判りやすさだと思います。
チャックの歌い回しは結構ワンパターンなんだけど、ハイトーンをうまく切り込ませることによって楽曲にメリハリつけていたからこの頃はよかったんです。
最近はガテラルってますからね~、まぁそれでも素晴らしいヴォーカリストではあるんやけど。

3rd以降は聴けてないけど、別にいいんです。
テスタメントのライブは絶対盛り上がるから。モッシュナンバーも充実してるし(特に2ndの曲)。


それではいつものように皆様、ご唱和下さい。さんはい・・・

クソボリジョボデァ!!



今日の1曲:『OVER THE WALL』/ TESTAMENT
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スラドミ特集 う”ぉいう”ぉど

2008年09月15日 | やっぱりメタル!!
ヴォイヴォーーーード!!!!

というこのスネイクの雄叫びで狂戦士、Korgull伝説は始まった・・・


というわけで今日は私の大大本命であるVOIVODの1984年のデビュー作『WAR AND PAIN』をご紹介。

ヴォイヴォドのスラッシュ期の名盤と言えば2nd『RRROOOAAARRR』であるという意見が圧倒的に多い中、私はパンキッシュに爆走するこの1stの方が遥かに大好きな作品で、中学生の時はほんとレコード盤が擦り切れるほど聴きまくってました。
とにかくこのガレージで録音したかのような生々しいサウンドがたまりませんね!
音圧もデカくて「俺達バンドやってまっせー!」という、各プレイヤーの意気込みがひしひしと伝わってきます。当時音が過激過ぎるため、いつくかのライヴハウスから出演拒否されていたんだって。




この頃のスネイクのヴォーカリゼーションときたら、血に飢えた野獣のようだと形容すべきか。このヒステリックで吐き捨てのダミ声は獰猛過ぎる!
特に#6“BLOWER”での「ぢゃああああ~~~~!!!」という雄叫びは強烈!!



ブラッキーのベースは図太く歪み、アウェイのドラムはこれでもかとドカドカ連打する。
そしてなんといってもピギーの手グセの利いたギターワークがいい!!この荒削りさ加減!ジョキジョキと掻きむしるような過激音はこの頃のピギーならではの尋常ならざるノイズィーさがある。
そしてこの頃からすでにあの不協和音はトリップ感タップリに炸裂しまくっていたのである!
それは特にラスト曲である戦車が瓦礫の中を行進していくかようなリズムの#9“NUCLEAR WAR”で絶大なサイケ効果を発揮している。

ま、今回のライブ、1曲目に#1“VOIVOD”がくることは容易に想像がつくんですが、このアルバムからは上記で挙げた曲の他、#3“SUCK YOUR BONE”とか#7“LIVE FOR VIOLENCE”など、希望曲ありすぎて困る。
てゆーか1時間程度じゃ全然足りねーよ!っていう話です。

それでは本番に向けて皆様一緒にご唱和下さい。せーの・・・
ヴォイヴォー!!(血のワイーン♪チーン!)



今日の1曲:『VOIVOD』/ VOIVOD
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スラドミ特集 ふぉびどん

2008年09月14日 | やっぱりメタル!!
ゴッチーーン!!

いよいよ一週間後に迫ってきたぜ!ケケケケ・・・
何がって、『THRASH DOMINATION 08』に決まってますやん!
スラッシャーの私にとってはラウパーよりも重要なメタルイベント・・・とは言うものの、実は今回は3年振りの参戦なんですよね。
東京遠征となるとやっぱそれなりの面子がそろってくれなきゃ腰が重くなっちまうんですよ~、その時点でスラッシャー失格かな。
んじゃま、そろそろいきますか・・・

毎年(参加しようがしまいが)当ブログ恒例となってしまった、スラドミ特集週間スタート!

まず第一弾は、「イ~ボ~~!!」でお馴染み、ベイエリアの秘密兵器FORBIDDEN




元SLAYERのポール・ボスタフがオリメンでドラム叩いてたことでも有名なバンドですね。
彼らの名作といえば、前身バンド名をタイトルに冠した1988年のデビュー作『FORBIDDEN EVIL』

フォビドンはスラッシュメタルにしては整合感があり、メロディアスな展開を持つバンドです。
ツインギターの2人はメロディックパワーメタルバンドのように(いや、それ以上に)流麗なソロを弾きまくりで、常にバトルってます。
特に名曲#3“THROUGH EYES OF GLASS”におけるスリリングなソロワークはメタル史上に残る名演!




そしてなんといってもラス・アンダーソンの歌えるハイトーンも注目に値するだろう。
彼のお得意フレーズは「イーボー!!(もしくはイボ~~~)」2ndでもこのフレーズけっこう出てくるし。
特にタイトル曲#4“FORBIDDEN EVIL”での「フォビドーン、イ~~ボアアアアアア~~~!!」の雄叫びは絶品です。
こうかくとパワーメタルに限りなく近いエセスラッシュバンドなのかというとそうではなく、アグレッシヴに刻まれるリフの獰猛さとツーバス踏みまくりの畳み掛けるような攻撃性は、紛うことなきスラッシュメタルのそれである。




ただ近年のライブ映像を見てもらったら分かりますが、ラスのハイトーンヴォイスはすっかり影を潜めてしまっている・・・
正直ハイトーンのないフォビドンなんて、たかたのいないジャパネットのようなもの。
“CHALICE OF BLOOD”ので出しのハイスクリームが聴けないのは悲しすぎる・・・
でも演奏力のあるバンドなので、ライブはそれなりに盛り上がると思いますよ。


1989年ライブ。『Ultimate Revenge 2』より
あらあら、2番目でヴォーカルズレちゃってますね。


今日の1曲:『THROUGH EYES OF GLASS』/ FORBIDDEN
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万魔殿ですじゃ

2008年09月06日 | やっぱりメタル!!
やはりおっかないですわ、このアルバム・・・
ブラック・メタルの始祖とされる、当時はサタニック・スラッシュメタルという形容がなされていたスイスが誇るCELTIC FROSTの1985年の名作『TO MEGA THERION』
中学の時、私が中古屋で購入したやつがやはりアナログ盤で、当時は冒涜的で悍ましすぎるこのジャケットを10秒と直視できませんでした。
今でも怖いですよ。だってキリストをパチンコの竿がわりにしてサタンが銀の鉛玉でこっちを狙ってるんですよ!そのサタンの目が本当におっかなくて、今にも玉がとんでくるんじゃないかというほどの迫力なんです。このジャケ画を手掛けたのは『エイリアン』のデザインで有名なH.R.ギーガー画伯で、彼もまたスイス出身。

しかし怖いのはジャケットばかりじゃござぁせん!
もうとにかくサウンドそのものが非常にオドロオドロしくって恐怖映画のBGMみたいに怖いんすよ!
まず1曲目のインスト曲“INNNOCENCE AND WRATH”での荘重なるティンパニーやフレンチホルンの響きはまるで漆黒の深淵からノッシノッシと迫り来るサタンの足踏みを連想させます。
重くて歪んだリフが鳴り響き、トーマス・ガブリエル・ウォーリアーの「ウッ!!」という気合の一声で邪悪な疾走へと雪崩れ込むのがセルティックのお決まりのパターン。トーマスの歌声は背徳性剥き出しでいかつく、カテドラルのリー・ドリアンに近いものを感じさせる。
そして時折奥のほうから空耳のように聞こえてくる幽霊のような女性ソプラノコーラス。この幽鬼じみた演出がまたこのアルバムをはてしなくダークでオドロオドロしいものにしている。
なんつっても極めつけなのが#9“TEARS IN A PROPHRT'S DREAM”のサウンド・エフェクトを多用したお化けナンバー。この世のものとは思えない気持ち悪~い嘶きや「ヒヒヒヒ・・・」という幽霊のような笑い声が響いてくる中、本当に神経に障る「ガ・ギ・ゲ・ゴ・ギ!」という邪悪なベース音が迫ってくるんです。これだけビビらされるベース音もないです。

この度のビクターメタル再発祭りでこのアルバムを購入して10数年振りに聴いたのですが、6曲目過ぎたあたりで眠たくなってうたた寝してたら、この9曲目でガバッと目覚めさせられることが2度もありました。
その時の目覚めの悪いことといったら・・・

Celtic Frost- Circle of the Tyrants



ついでといってはなんですが、彼らの1987年作の『INTO THE PANDEMONIUM』も紹介しておきましょう。
実は先月久々に遊びに行った例のブラジル人の部屋にこのアルバムのCDが奇遇にも転がっておったんです。よっぽど気に入らなかったらしく「いらんしあげるわ」とタダで頂戴したものなんですが、どんだけ駄作なんやろうかと家に帰って聴いてみたらさにあらず!
いや、ヘタしたらこれ、問題作にして超名盤かもしれませんぜ!


1曲目の“MEXICAN RADIO”こそNWBHMみたいなもっさりしたナンバーではありますが、全体的には今聴いてもかなり前衛的でプログレッシヴで知性に溢れた作品です。
前作よりもドゥーム色が増し、壮麗際だかな叙情性に溢れた怪しくも美しい暗黒世界がセルティックならではの手法で見事に表現されております。
相変わらずの「ウッ!!」は頻出しておりますし、トーマスの牢獄の暗闇から聞こえてきそうな嘆きヴォイスがたまらなくドゥーミーでよろしい!
女性Voをフューチャーした宗教音楽みたいなのあり、打ち込みのようなインスト曲あり、ブラック(メタルではなく)ミュージックみたいな女性コーラスの曲ありと、とにかく実験的でアヴァンギャルド。オーケストラを駆使した雰囲気作りも実に巧みである。

つーか今のブラックメタルバンドやゴシック系のバンドがやってることを、セルティックって既に80年代に殆どやっちまっていたんですね~、時代先取りし過ぎ!!
いや~改めてセルティックの懐の深さを知るところとなりました。



今日の1曲:『REX IREA(REQUIEM)』/ CELTIC FROST
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屍体大好き

2008年08月12日 | やっぱりメタル!!
CARCASSの悪名高き2nd『真・疫魔交響曲』をオークションで落札してしまった・・・
最初は500円~600円くらいで競り落とすつもりが、どこかの変態野郎がかなりの高額設定で入札してたようで、1000円を上回ってもまだ入札できなかった。
クソーと思い、できるだけ高い値段にしといてやろうと調子にのって入札額を上げているうちに不覚にも私が最高変態入札額者になってしまった・・・

実はこの『真・疫魔交響曲』、アナログで持っていたりします。
昔、バイト先のビートルズ好きのギター兄ちゃんが、中古屋で100円で安かったからと何も知らずにシャレでこのカーカスの2ndレコードを買ってしまったらしく、とんでもなくゲロ吐きそうな音楽だったので、メタル好きの私にタダで譲ってくれたのでした。
しかし家に帰って見開きジャケットを開いてみて、そこに展開している内蔵やら肉片やらの超悪趣味なグログロコラージュを見てさすがの私も意気消沈。
私はこのレコードに針を落とすことは一度もありませんでした。




今回落札したのは、初回プレス盤が1stとのカップリングで『疫魔交響曲』だったのが、再発時に2ndが独立してリリースされた『真・疫魔交響曲』と題されたやつで、全曲に渡って冗談のような邦題がついています。



なんと“はらわた”が3つも出てきます。
“×××”とは一体何なのでしょうか?いや、想像したくありませんが・・・
しかし“屍体大好きって、なにを無邪気な邦題つけとんねん!
まぁ“HEARTWORK”聴いて「カーカス大好き!」って言ってる人も端から見たら「屍体大好き」って言ってるのと一緒なんですけどね。


結成当時のCARCASSは3人編成で、清潔感溢れる大学生風ショートヘアーだったりドレッドヘアーだったりで、ヴィジュアル的に女性人気もありそうな雰囲気。



いやぁ~しかし想像通りの劣悪ゴアサウンド。
滴る臓物をグッチャグチャにすりつぶすかのようなビル・スティアーのジョリジョリのリフ。
ゴボゴボしたジェフ・ウォーカーのゲロわめきヴォーカルに、低音のビルのデスゲボ声とが織り成す汚物的ハーモニーも極上ですな。
演奏リズムを徹底的にかき乱すケン・オーエンのもたり気味のドラム。
しかしもたつこうがテンポずれようが、お構い無しにグシャグシャブラストで爆走してます。
とにかく一聴目はあまりのゴアさに脳味噌をグッチャグチャに掻き回されたような気分になりました。
でも案外このにぶりにこもった残虐サウンドを嫌いじゃない自分がいることにも薄々気づいておりました。
そして何回も聴いてるうちにやはり、カーカスの真髄とは、この暴虐ゴア・グラインドサウンドにあるんじゃないかと。“リヴァプールの残虐王”という悪名はダテじゃないんだと!
ああ、下劣な道に堕ちて行く私を誰か止めてくれ!!


私のお気に入りは#3“腐ったはらわた”
下品極まりないアップテンポのリフで腐乱屍体の上をスキップで跳ねてくようなご機嫌なジェフのゲロ歌がいい。そこに耐え切れず血に飢えたケンのドラムがフライング気味にウヂャーーとブラストへと雪崩れ込む。ソロ名は“熱水浣腸の挿入による地獄責めにあう直腸”
ちなみにこの曲の歌詞中に登場する拷問器具“BRILLO PADS”の注釈に「洗剤つき金属タワシ。これじゃあ、痛えよなあ。」と、翻訳者の個人的な感想までもが記されているのがおもしろい。


いや~聴けば聴くほどクセになってくるねぇ、この血糊で塗りたくられたような残忍なドロドロ感は。曲構成もけっこう練られた作りなので、メロディック派カーカスファンの方でも案外いけるんじゃないかと。
本作をあと50回も聴けば、歌詞カード内のあの肉塊コラージュを虚ろな瞳で眺めながら「屍体大好き!」って叫んでいるかもしれません。 



今日の1曲:『腐ったはらわた』/ CARCASS
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HIROSHIMA

2008年08月06日 | やっぱりメタル!!
ゲイリー・ムーアの曲で“HIROSHIMA”という曲があります。
1981年に製作されていたのがお蔵入りとなり、83年に日本限定で発売されたアルバム『DIRTY FINGERS』というアルバムの1曲目に収録されています。
確かゲイリーファンの姉がこのアルバムのLPを持っていました。

“HIROSHIMA”は、広島原爆の悲劇をゲイリーなりの解釈で歌ったものだと思われますが、実際にゲイリーが三味線を弾いてソロに導入するなど、ゲイリーの並々ならぬ日本文化への意識を感じさせる気迫の名曲であります。
まぁ私に言わせると、なんかイングヴェイが演ってそうな、普通にスリリングでかっこいいギターナンバーといった感じ。ラストのチャーリー・ハーンのグラハム・ボネットばりのスクリームが強烈。

この曲が本当に1945年8月6日に起こった広島での惨劇、アメリカの最大級の戦争犯罪を告発しているのかは甚だ疑問。
単に曲の題材に使っただけという気もするが・・・





【アメリカの原爆投下】
昭和20年8月6日午前8時15分、広島市の相生橋を照準に、“ウラニウム爆弾「リトル・ボーイ」”が、何の警告もなしに一般市民に向けて落とされた。
この原子爆弾を落とした機は、B29爆撃機「エノラ・ゲイ」。
“エノラ・ゲイ”とは、爆撃投下作戦指揮官ポール・ティベッツ大佐の母親の名前。
(ちなみに、8月9日に長崎に落とされたのは、“プルトニウム爆弾「ファットマン」”。
これは明らかに、ウラニウム型とプルトニウム型の、2種類のその破壊状況、人体に及ぼす影響を確かめるためだったと思われる)
この原爆投下の指令を承認したのは、トルーマン大統領。



今日の1曲:『HIROSHIMA』/ GARY MOORE
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ナカユビタテロ

2008年07月23日 | やっぱりメタル!!
今年のラウドパーク1日目のトリを務めるSlipknotの新譜が来月に発売されますね。
さてどのような仕上がりになっているのか非常に気になるところであります。

ところでスリップノットって、メタルファンの間では一体どのような受けとめ方をされてるのでしょうか?
炎!誌でもピップアップされることはあまりないし、メタラーの人がとりとめて話題に上げることもありませんし、やっぱフィールドが違うのか?
でもどう聴いてもメタルですよ!(しかもかなりエクストリームな)




私も彼らがデビューした当初はモダンヘヴィネスとやらの部類かと思って全然相手にしてなくて、まっ一生聴かないだろうなと思っておったのですが、2nd『IOWA』でかなりブルータル・デスなことをしていたので「こいつら単なるコケ脅しバンドではないな」と思い改め、2005年のサマソニで怖いもの観たさにその彼らの激烈灼熱ライブを目撃して一気にファンになったのでした。





サマソニ予習のために購入した3rd『THE SUBLIMINAL VERSES』は、聴き込んでいくうちに一番好きになった作品。
最初ヴォーカルの訳の分からんささやきラップとか、サビでの大衆に媚を売るかのようなメロウさが気に食わなかったのですが、これもだんだん聴きなれてくると一緒に合唱したくなるほど気持ちよくなってくるんですよ。それはサマソニで直に体感いたしました。コリィのノセ方が上手いというのもあったんでしょうけど。

そしてなんつってもギターリフがメチャクチャかっこいい!!なんか80年代スラッシュからの影響も感じられるし、結構複雑なリフとかもありますが、なんか緻密に計算されつくされていて、ちゃんとツボを押さえてるんですよね~
最近のデスラッシュメタルバンドなんかより数段センスがよろしいかと。

鼓笛隊のようなパーカスがフューチャーされた、スレイヤーを彷彿とさせるサビがカッコいい#1“THE BLISTER EXISTS”。ブラストビート炸裂の#3“THREE NIL”。金属バットの打撃音とキャッチーなサビで感情を煽り立てる#4“DUALITY”。私超お気に入りのアヴァンギャルドな展開テンコ盛りの#5“OPIum OF THE PEOPLE”。シリアス且つ“哀”の激情感溢れる#8“VERMILION”。そして凄まじいアグレッシヴ感で迫るリフの応襲と、ライヴを想定したかのようなコール&レスポンスが痛快な#9“PULSE OF THE MAGGOTS”



根底にあるのは(デス)メタルでありながら、決してカタにハマろうとせず、ブルータルな姿勢を崩さぬままマイナーな殻をブチ破ったところに彼らの凄さがあると思う。
この了見の狭い私でも惹きつけられたのだから、彼らの誘引力には感服せざるを得ない。


そして彼らのもうひとつの魅力はやっぱエンターテイメント方面の徹底振りである!
あの個性的で猟奇的なマスク・・・こういうのはえてして色モノっぽくなりがちなのですが、彼らの場合はこのヴィジュアル戦略がなんとも理に適っており、スタイリッシュに機能しているですな。

ステージのあのサーカス団のようなド派手な仕掛けといい、曲知らなくてもライブ観たくなっちゃうでしょ?




今日の1曲:『The Blister Exists』/ Slipknot
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ビクター乱発

2008年07月11日 | やっぱりメタル!!
洞爺湖、いや、ようやくTHRASH DOMINATIONのチケットを入手しました。
てゆーか一般発売されてんのに気付いてませんでした。
VOIVODの事を想うと2日参戦も頭をよぎりましたが、予算、体力のことを考え1日目だけにしときました。

で、帰りに炎誌を立ち読みしたんですが、なにやら犬&蓄音機がトレードマークのビクターが思い切ったことしてますな!
怒涛の“3ヶ月連続メタル作品再発祭り”とな!!ワッショイ!ワッショイ!
しかも1575円と、輸入盤ばりのかなりお求めやすいプライス!
MORBID ANGELの3rd『COVENANT』があるのが嬉しい!私が唯一日本盤で持ってなかった作品です。
あの黒きシュブ=ニグラス召喚の邪な日本語翻訳が読める日が来ようとは(秋山幸子さん希望)!
イア!ナー=マッタル!!


ところで、スラドミ参戦予定のみなさんはVOIVODの予習復習ははかどられておられますかな?
なになに?どのアルバムを聴いとけばいいかわからない?成る程・・・
正直言いますと私にもわからないのです。
なんせこれといったライブデータもございませんので検討つきかねます。
しかもVOIVODはアルバムによって非常に音楽性に幅のあるバンドなので、一概にこれ!とは絞れないわけであります。
まぁ今回オリジナルメンバーであるブラッキーが参加ということもあり、1st~6th中心にセットリスト組んでくることが予想されます。そしてやっぱスラッシュの祭典なので初期のスラッシュ作品から絞ってくるのではないでしょうか?

そこで今回私がとりあえずオススメするのは3rd『KILLIN TECHNOLOGY』です。
本作を巡っては中坊の頃、今は亡きワルツ堂にて取り寄せ注文して数週間待たされた挙句、店員に「そんなアルバム発売してないわ」と言われ、VAPレコードに問い合わせちゃんと日本盤が出ていることをつきとめてこのレコード屋に文句を言いに行ったその翌日に入荷させたという、実に思い入れ深い作品である。




パンキッシュなアグレッシヴ感、テクノロジーという冷ややかなエレメントを取り入れ、ピギーの不協和音ギターがノイズィーに渦巻くカオスを形成している。
チープなスラッシュでありながら、これほどの異空間を生み出せるバンドはヴォイヴォドの他にありませんでしたね~

私のほざいている意味がわからなければ、まずは視覚から入ってみて下さい。
MTVで“RAVENOUS MEDICINE”の手作りで低予算なPVを見たときは、抱腹絶倒してしまいました。
とにかくインパクトは凄かった!うさぎの目!この半ゾリ、そしてドラマーのAWAY画伯描くブキミキャラたち・・・
まさに、この奇妙奇天烈映像から私のヴォイヴォド嗜好が始まったのです。

ヴォイヴォドとの出会いとなったPV「Ravenous Medicine」(100回は観て下さい)



え?とても気に入ったので即輸入盤で購入するですって?
ちょっとお待ち下さい!
今回のビクターメタル再発企画にVOIVODの初期の作品もちゃんと組み込まれてるみたいですから!

2nd『RRROOOAAARRR』、3rd『KILLING TECHNOLOGY』、4th『DIMENSION HATROSS』の3枚が日本盤で8月20日ビクターエンタテイメントより発売予定だそうです!!
この3枚は日本盤CDがリリースされてなかった作品群ですね。

しかし、発売日がスラドミの1ヵ月前とは気が利いているのかいないのか・・・

今日の1曲:『Ravenous Medicine』/ VOIVOD
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マイレイジ

2008年07月03日 | やっぱりメタル!!
先日紹介したメコン・デルタの1st『MEKONG DELTA』に思いがけずハマりまくり中のあましんです。
2nd『エーリッヒ・ツァンの音楽』の方は一向に好きになれず、このアルバムに差し掛かったとたんに意識を失ってしまっている始末です。

ところでその時RAGEの名前もチラッと出ましたが、奇遇にもメコン・デルタの元Voのピーター“ピーヴィ”ワーグナー氏率いるRAGEが現在来日公演の真っ最中だったんですね.。

レイジっていうと、世界的な認識からすると“RAGE AGAINST THE MACHINE”のことを指すのが一般的だと思うのですが、メタル友達にあの伝説のフジロックでのレイジのライブの話を熱心に伝えていたら、十中八九ジャーマンメタルのRAGEのことだと勘違いして、キョトンがられる事がよくあります。
だから紛らわしいのでジャーマンメタルの方はRAGEと表記することにします。


久方ぶりにRAGEの名を聞くと、私は昔B!誌に掲載されてた、“RAGEに訊いた「今何時?」→「0時」”・・・・という、今のご時世なら刺されても文句言えないようなくだらない駄洒落を投稿してたヤツを思い出し、ピタットハウスのCMを2回連続見せられたような寒い心地になります。
ま、私が中学の時「エクソダスって、え~クソ出すなぁ~」と言っていたのとレベルはたいして変わらん気もしますが・・・


RAGEは真剣に聴いたのはせいぜい2枚くらいで、初めて聴いたのは中学の時メタ友あかやんに貸してもらった『PERFECT MAN』のアナログだったと思います。
これはあまりピンときませんでしたが、その次に出た『SECRETS IN A WEIRD WORLD』はかなりハマりましたね。
ドラム音がこもりまくりな、なんとも劣悪なレコーディングサウンドなのだが、それが苦にならないほどにスラッシャーを気取っていたこの私めのツボをこれだけ的確についてくる説得力のあるメロディー展開には特筆すべきものがありました。



しかしその次に出たアルバムを聴いて再びショボーーン。
そしてしばらく間隔があき、『THE MISSING LINK』をバンド仲間に聴かされて、そのサウンドの分厚さに「おお~~!!やっぱカッコええやん!」と再熱。
そして次作にも期待が持て購入して聴いたら、またしてもショボーーン。
そして、それ以降はもう・・・と、私のRAGE遍歴はこんなもんですわ。




あと『DOOMSDAY NEWS』という、コンピレーションVHSに収録されていた“DON'T FEAR THE WINTER”のライブ映像には、ある種の衝撃を受けましたね!

他にHELLOWEEN、CELTIC FROST、KREATOR、VOIVOD、TANKARD、CORONERなどのPVを収録。




まずドラムのハイハットの位置の高さが尋常でない!顔の位置くらいまであったような気がします。ハイハットってそういう意味なのか?
そして歌い初めでいきなりピーヴィ氏の顔面ドアップにひきつけを起こしかけました。尋常ならざる顔のデカさですよ!
気のせいか、徐々にズームアウトしていってるカメラワークにも動揺の色が窺えます。
この威圧感は凄い!

恐るべしピーヴィ!!




今日の1曲:『DON'T FEAR THE WINTER』/ RAGE
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いや、80%は占めてたで!

2008年06月13日 | やっぱりメタル!!
VOIVOD初来日決定という興奮もあって、VOIVOD作品で唯一所持してなかったアルバム『PHOBOS』をヤフオクで落としときました。
日本盤の火星ジャケのではなく、輸入盤のアウェイ画の方です。こっちの方がカッコいい!

この作品はヴォーカルがエリック・フォレストに替わってからの第二弾作品。
本屋でB!誌を立ち読みしててスネイク脱退のニュースを知ったときは本当にショックで、その場に崩れ落ちそうになりました。
私はいの一番に、中学時代からの唯一のヴォイヴォド理解者だったあっさんにこの悲報を伝えにいきました。彼はB!誌購読者だったのでもちろん既知のことでした。
「あっさん、スネイク抜けたやってホンマ最悪やで!スネイクはヴォイヴォドの音楽的要素を50%は占めてたやろう。」
その時あっさんは、私が生涯忘れることのできない衝撃の一言を発したのでした。

「いや、80%は占めてたで!」

それは言い過ぎやろ!と心の中でつっこみながらも、そこまで彼はスネイクのあの独特のヴォーカルにただならぬ思い入れがあったのだと、感慨深い気持ちになりました。
そして『NEGATRON』を聴いた時、あっさんの「80%は占めてた」という言葉もあながち大げさではなかったな~と、改めて彼の感性の鋭さに感心してしまったのでした。
彼はひょっとしたら私以上にヴォイヴォドの音楽性を深いところまで理解していたのかもしれません。
もう彼とは10年くらい会ってませんが、今はどこでどうしているのだろうか・・・


さて『PHOBOS』の感想ですが、一言で言うとサイケデリック・ノイズ・メタルといったところでしょうか。かなり感覚的で雰囲気重視のナンバーが占めております。
ほぼ咆哮型であるエリックの表現力の乏しさを補うかのように、ヴォーカルには常にエフェクトが掛けられております。なんかムダに曲が長尺なのもヴォーカルの表現力不足が要因かと。
常に進化し続けるロックであるというのがヴォイヴォドの特性ではありますが、本作は変化を余儀なくされた感が強いですね。
ピギー特有の浮遊感漂う不可思議なギターフレーズは相変わらずで、これが唯一ヴォイヴォドらしさを保持しております。タイトル曲“PHOBOS”の異次元空間を彷徨うようなフレーズなんか最高!これ、スネイクがVOならもっといい仕上がりになってたハズ!と思うとなんとも残念でなりません。

ボーナス・トラック“M-BODY”で明らかに録音環境が変わってるのが判ります。なんでもジェイソンとの共同プロデュースなんだとか。たしかにストレートな曲だ。
ちょっと期待してたラストのクリムゾンカヴァー“21世紀の精神異常者”ですが、普通過ぎて面白くありません。いらなかったですね。



今日の1曲:『Phobos』/ VOIVOD
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再発だじゃあ

2008年06月01日 | やっぱりメタル!!

日本の昔話の定番と言えば、

『桃太郎』、『かぐや姫』、そして『踊る一寸法師』。

ん?最後のはちょっと違うか・・・


そこで人間椅子後追いファンの方々に朗報!!

人間椅子 幻のインディーズ5thアルバム 『踊る一寸法師』再発!!

2008年06月07日 フライハイトより発売予定!
http://freiheit.m-chase.com/ningen_isu/index.html

クソ高い値段設定でヤフオクに出品している強欲な出品者の商売のジャマをして悪いが、なんと2100円という激安価格!!
こらもう買うしかないでしょ!!

このアルバムは私が人間椅子で最も好きな作品と言ったら過言になるかもしれないが、人間椅子の代表曲、名曲がテンコ盛なあやかしの傑作アルバム。
なんつっても私が人間椅子の中で最も好きなナンバー“どだればち”が収録されとるんですから。
津軽弁全開の土着民謡的歌詞と、サバス節がこれ以上ないくらい絶妙にマッチした最高傑作です。特にワジーの中間ギターソロが絶品!

和嶋ビイキの私ですが、このアルバムって実はほとんど鈴木氏の筆によるものだったりするんですよね。
確かにどんよりとしたひねりのないドゥーミーなナンバーが多いです。
ドラマーは、人間椅子史上一番任期の短かった2代目土屋巌氏。
タイトなプレイに徹したドラマーで、パワフルさに掛けては現在のナカジマノブ氏とタメをはっていたのではないかと。




このアルバムは、レコーディング環境の悪さからか一番ライブ感があって、土屋氏の力強いビートがとてつもない重量感を生み出しております。
ま、『踊る一寸法師』に関しては、過去ログでひつこいくらい語ってますのでそちらをご参照下さい。

是非全てのハード・ロック、ヘヴィ・メタル、ドゥーム・メタルファン、そして江戸川乱歩ファンに聴いてもらいたいマストな1枚。

この機会を逃すな!!



今日の1曲:『どだればち』/ 人間椅子
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崇めよ!帝王復活の時は来たれり

2008年05月31日 | やっぱりメタル!!
オフィシャル・サイトも停止したままで、最近の動向が気になってしゃーなかった帝王MORBID ANGELなんですが、やっと動きがありました!
新たなギタリストとしてZYKLON・MYRKSKOGのDestructhorという方が加入したそうです。けっこう上手いそうです。
まぁ私にとってはトレイ・アザトース、デヴィッド“イーヴル・D”ヴィンセント、ピート“コマンド”サンドヴァルの邪悪の三位一体が維持されていればセカンドギタリストは誰でもいいのですが。




ちょうど10年前、あの窮極の名作『DOMINATION』がこの世に放たれた訳ですが、この作品を初めて聴いた時は、あのMETALLICAの『MASTER OF PUPPETS』を聴いた時以来の衝撃が走ったのを覚えています。

1曲目“DOMINATE”ののっけから畳み掛けるリフに、残忍性を剥き出しにしたデヴィッドの非人間的な咆哮で幕を開けるこのアルバムは、彼らの音楽性を確立したこれ以上のものは創造しえない史上最大にして最高傑作であると言っても過言ではないだろう。
彼らを帝王たらしめるのは、ただただ自分たちのテクニックに溺れ、「俺達もの凄いことしてんだろ!」みたいな押し付けがましい他の凡百のデスメタルバンドには到底マネし得ない品格の高さ、尊厳さにあるかと思われます。

スピードだけに頼るのではなく、ミドル、スローな展開を曲中にふんだんに盛り込み、魔界的で息詰まるような重圧感を醸し出し、異形の音世界を巧みに表現することを徹底している。

この作品ではリリックにクトゥルー的用語こそ使われていませんが、この渦巻くようなリフの混沌さ加減、時折挿入されるインストの名状し難き異次元サウンドは、まさにクトゥルー神話体系そのものである。
例えばM8“CAESAR'S PALACE”のイントロは、まるで暗黒星ユゴス(冥王星)の前哨基地にて、“甲殻類の胴体に蝙蝠の翼を持つ邪悪な菌類生物”がヌラヌラとした触手を這わせながら飛翔している風景がまざまざと目に浮かんでくるようだ。



シンセサイザー構成のインスト曲#9“DREAMING”は、まるで夢の国北方の灰色の山脈を越えた場所にある“不毛の凍てつく荒野のレン高原”を彷徨っているかのよう。
ラスト曲#10“HATEWORK”は、正に現世に復活を遂げた旧支配者どもの全人類を蹂躙し尽す地獄の行進曲といったところか。

冒涜なまでに歪み、猛り狂う“万物の主である盲目にして錯乱の神=アザトース”の異名を持つトレイのギターワークは邪悪に満ちた妖美さがあり、時折砂漠の荒野ロバ・エル・ハリィエーを彷徨うかのような虚ろな音色を響かせております。
冷酷な金属の打撃音で始まり、縦横無尽にリフ展開する“DAWN OF THE ANGRY”はメタル史上に残る超名曲であり、間奏のトレイの幻惑的で虚ろなあのギターの音色は、明らかにDREAM THEATERのジョン・ペトルーシが“Misunderstood”の中でそっくり模倣したと私は疑って止まない!(まぁ奇遇やろうけど)




そしてデヴィッドの吐き出す言葉には、森羅万象を支配し尽くした魔神の尊厳さがあり、それはまるで愚か者どもが奈落の底へと堕ちていく様を嘲り笑うかのようだ。
M8の威厳に満ちた「ハイル・シーザー!ハイル・シーザー!」の怒号はマジでイカつい!!
人間発電所ピートの叩き上げるビートには圧倒的な重圧感があり、そこにはとてつもない魔の闘気がみなぎっている。
最近の激速呼ばわりされてるドラマーは「速い!バカテク!」みたいな評価ばかりで、そういった“感情”が欠落しており、私はそういったものには全く魅力を感じられない。

このモービッド・エンジェル以外の何物にもなり得ない神秘的且つ魔人的音楽性はデヴィッド、ピート、トレイの三位一体が結集して始めて成就するのだ!

おお、偉大なる三竦みよ!最初にして最後なる者よ!
全能なりし 最も活気溢れる連続体よ!

星辰は正しい!!近い将来、この現世での薄っぺらなデス・メタル界の玉座に彼らは再び君臨し、統治する日がやって来るだろう!!
リスナーはただ彼らの足許に跪き、服従するのみである!!

WE MUST DOMINATE!!




今日の1曲:『DOMINATE』/ MORBID ANGEL
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