やはりおっかないですわ、このアルバム・・・
ブラック・メタルの始祖とされる、当時はサタニック・スラッシュメタルという形容がなされていたスイスが誇るCELTIC FROSTの1985年の名作『TO MEGA THERION』。
中学の時、私が中古屋で購入したやつがやはりアナログ盤で、当時は冒涜的で悍ましすぎるこのジャケットを10秒と直視できませんでした。
今でも怖いですよ。だってキリストをパチンコの竿がわりにしてサタンが銀の鉛玉でこっちを狙ってるんですよ!そのサタンの目が本当におっかなくて、今にも玉がとんでくるんじゃないかというほどの迫力なんです。このジャケ画を手掛けたのは『エイリアン』のデザインで有名なH.R.ギーガー画伯で、彼もまたスイス出身。
しかし怖いのはジャケットばかりじゃござぁせん!
もうとにかくサウンドそのものが非常にオドロオドロしくって恐怖映画のBGMみたいに怖いんすよ!
まず1曲目のインスト曲“INNNOCENCE AND WRATH”での荘重なるティンパニーやフレンチホルンの響きはまるで漆黒の深淵からノッシノッシと迫り来るサタンの足踏みを連想させます。
重くて歪んだリフが鳴り響き、トーマス・ガブリエル・ウォーリアーの「ウッ!!」という気合の一声で邪悪な疾走へと雪崩れ込むのがセルティックのお決まりのパターン。トーマスの歌声は背徳性剥き出しでいかつく、カテドラルのリー・ドリアンに近いものを感じさせる。
そして時折奥のほうから空耳のように聞こえてくる幽霊のような女性ソプラノコーラス。この幽鬼じみた演出がまたこのアルバムをはてしなくダークでオドロオドロしいものにしている。
なんつっても極めつけなのが#9“TEARS IN A PROPHRT'S DREAM”のサウンド・エフェクトを多用したお化けナンバー。この世のものとは思えない気持ち悪~い嘶きや「ヒヒヒヒ・・・」という幽霊のような笑い声が響いてくる中、本当に神経に障る「ガ・ギ・ゲ・ゴ・ギ!」という邪悪なベース音が迫ってくるんです。これだけビビらされるベース音もないです。
この度のビクターメタル再発祭りでこのアルバムを購入して10数年振りに聴いたのですが、6曲目過ぎたあたりで眠たくなってうたた寝してたら、この9曲目でガバッと目覚めさせられることが2度もありました。
その時の目覚めの悪いことといったら・・・
Celtic Frost- Circle of the Tyrants
ついでといってはなんですが、彼らの1987年作の『INTO THE PANDEMONIUM』も紹介しておきましょう。
実は先月久々に遊びに行った例のブラジル人の部屋にこのアルバムのCDが奇遇にも転がっておったんです。よっぽど気に入らなかったらしく「いらんしあげるわ」とタダで頂戴したものなんですが、どんだけ駄作なんやろうかと家に帰って聴いてみたらさにあらず!
いや、ヘタしたらこれ、問題作にして超名盤かもしれませんぜ!
1曲目の“MEXICAN RADIO”こそNWBHMみたいなもっさりしたナンバーではありますが、全体的には今聴いてもかなり前衛的でプログレッシヴで知性に溢れた作品です。
前作よりもドゥーム色が増し、壮麗際だかな叙情性に溢れた怪しくも美しい暗黒世界がセルティックならではの手法で見事に表現されております。
相変わらずの「ウッ!!」は頻出しておりますし、トーマスの牢獄の暗闇から聞こえてきそうな嘆きヴォイスがたまらなくドゥーミーでよろしい!
女性Voをフューチャーした宗教音楽みたいなのあり、打ち込みのようなインスト曲あり、ブラック(メタルではなく)ミュージックみたいな女性コーラスの曲ありと、とにかく実験的でアヴァンギャルド。オーケストラを駆使した雰囲気作りも実に巧みである。
つーか今のブラックメタルバンドやゴシック系のバンドがやってることを、セルティックって既に80年代に殆どやっちまっていたんですね~、時代先取りし過ぎ!!
いや~改めてセルティックの懐の深さを知るところとなりました。
今日の1曲:『REX IREA(REQUIEM)』/ CELTIC FROST
ブラック・メタルの始祖とされる、当時はサタニック・スラッシュメタルという形容がなされていたスイスが誇るCELTIC FROSTの1985年の名作『TO MEGA THERION』。
中学の時、私が中古屋で購入したやつがやはりアナログ盤で、当時は冒涜的で悍ましすぎるこのジャケットを10秒と直視できませんでした。
今でも怖いですよ。だってキリストをパチンコの竿がわりにしてサタンが銀の鉛玉でこっちを狙ってるんですよ!そのサタンの目が本当におっかなくて、今にも玉がとんでくるんじゃないかというほどの迫力なんです。このジャケ画を手掛けたのは『エイリアン』のデザインで有名なH.R.ギーガー画伯で、彼もまたスイス出身。
しかし怖いのはジャケットばかりじゃござぁせん!
もうとにかくサウンドそのものが非常にオドロオドロしくって恐怖映画のBGMみたいに怖いんすよ!
まず1曲目のインスト曲“INNNOCENCE AND WRATH”での荘重なるティンパニーやフレンチホルンの響きはまるで漆黒の深淵からノッシノッシと迫り来るサタンの足踏みを連想させます。
重くて歪んだリフが鳴り響き、トーマス・ガブリエル・ウォーリアーの「ウッ!!」という気合の一声で邪悪な疾走へと雪崩れ込むのがセルティックのお決まりのパターン。トーマスの歌声は背徳性剥き出しでいかつく、カテドラルのリー・ドリアンに近いものを感じさせる。
そして時折奥のほうから空耳のように聞こえてくる幽霊のような女性ソプラノコーラス。この幽鬼じみた演出がまたこのアルバムをはてしなくダークでオドロオドロしいものにしている。
なんつっても極めつけなのが#9“TEARS IN A PROPHRT'S DREAM”のサウンド・エフェクトを多用したお化けナンバー。この世のものとは思えない気持ち悪~い嘶きや「ヒヒヒヒ・・・」という幽霊のような笑い声が響いてくる中、本当に神経に障る「ガ・ギ・ゲ・ゴ・ギ!」という邪悪なベース音が迫ってくるんです。これだけビビらされるベース音もないです。
この度のビクターメタル再発祭りでこのアルバムを購入して10数年振りに聴いたのですが、6曲目過ぎたあたりで眠たくなってうたた寝してたら、この9曲目でガバッと目覚めさせられることが2度もありました。
その時の目覚めの悪いことといったら・・・
Celtic Frost- Circle of the Tyrants
ついでといってはなんですが、彼らの1987年作の『INTO THE PANDEMONIUM』も紹介しておきましょう。
実は先月久々に遊びに行った例のブラジル人の部屋にこのアルバムのCDが奇遇にも転がっておったんです。よっぽど気に入らなかったらしく「いらんしあげるわ」とタダで頂戴したものなんですが、どんだけ駄作なんやろうかと家に帰って聴いてみたらさにあらず!
いや、ヘタしたらこれ、問題作にして超名盤かもしれませんぜ!
1曲目の“MEXICAN RADIO”こそNWBHMみたいなもっさりしたナンバーではありますが、全体的には今聴いてもかなり前衛的でプログレッシヴで知性に溢れた作品です。
前作よりもドゥーム色が増し、壮麗際だかな叙情性に溢れた怪しくも美しい暗黒世界がセルティックならではの手法で見事に表現されております。
相変わらずの「ウッ!!」は頻出しておりますし、トーマスの牢獄の暗闇から聞こえてきそうな嘆きヴォイスがたまらなくドゥーミーでよろしい!
女性Voをフューチャーした宗教音楽みたいなのあり、打ち込みのようなインスト曲あり、ブラック(メタルではなく)ミュージックみたいな女性コーラスの曲ありと、とにかく実験的でアヴァンギャルド。オーケストラを駆使した雰囲気作りも実に巧みである。
つーか今のブラックメタルバンドやゴシック系のバンドがやってることを、セルティックって既に80年代に殆どやっちまっていたんですね~、時代先取りし過ぎ!!
いや~改めてセルティックの懐の深さを知るところとなりました。
今日の1曲:『REX IREA(REQUIEM)』/ CELTIC FROST
ディスクユニオンでもらったカレンダーの9月がこの「TO MEGA THERION」のアルバムジャケットです。9月になってから毎日拝ませていただいております。
>セルティックって既に80年代に殆どやっちまっていたんですね~時代先取りし過ぎ!!
そうなんですよねぇ。なので、若い人には是非とも聴いて欲しいですね。
そして、新しいバンドだけが全てじゃない!古くからこういうバンドがいたんだという事を理解して刺激を受けてもらいたいものです。
ひええ~~!あのバチ当たりなジャケのカレンダーって・・・怖い!!
僕ならよう壁に貼れませんわ!呪われそうで・・・
今のブラックメタルとか歳のせいか僕には全部一緒に聞こえるんですよね~、老兵去るのみですわ。
シンフォニックなのって実は苦手なんですが、セルティックは使い方が理に適っているというか、上手いな~って思います。
最高カッコいいですよね、このバンドは本当にもー。
言葉になりません。
時代を先取りしていた、まさに。
変なLAメタルになってしまったアルバムとかありましたけど、あれはきっと人の先を行き過ぎて一回転してしまったのですよ。
ところで、GOBLINかデモニアもしくはクラウディア・シモネッティの記事は書いてませんか?
>先を行き過ぎて一回転してしまったのですよ。
そんな感じでしたよねー。3rdの時点で全部やりつくしちゃったみたいな(笑)。
>GOBLINかデモニアもしくはクラウディア・シモネッティの記事は書いてませんか?
それが書いてないんですよ~面目ございません。
てか、それ、誰ですか?