AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
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EP

2021年09月27日 | まったり邦楽
たまたま観てたNHKの音楽番組でお披露目してて、楽曲のクールさとおしゃポップなエレクトロサウンドに久々にビビっときたPerfumeの新曲「ポリゴンウェイヴ 」。

1曲だけじゃ滅多に動かない私が、今回Perfume の新作購入に踏み切ったのは、『ポリゴンウェイヴ EP』というタイトルの通り、今回のはPerfume初のEP作品だというこで、そこそこ内容が充実してるんじゃないかと。
値段の方は3500円とフルアルバムと同じくらい、いやちょっと高いくらいの設定なのは、昨年Perfume結成20周年を記念して行われたオンラインライブの映像がガッツリ入ったDVD付の限定盤だからである。


MVはなんか自動運転システム導入車のCMっぽいなぁ。



しかし、この内容ってどうなんだろう?これを本当に「EP」って呼んでいいのかと。

まず冒頭の1~4曲はタイトル曲のそれぞれミックス違い。
M2なんてアマゾンオリジナル番組仕様のあまり変わり映えのないミックスだし、M3はそれなりのクールなミックスが施されてはいるが、私としては全然違う曲やん!てくらいの大胆なミックスを期待していただけにちょっともの足りない残念な印象を受けた。
M4はいわゆるカラオケ。いや、EPにカラオケヴァージョンを入れるのはいかがなものかと。そういうのはシングルですることだろうと。

その他の新曲は一応3曲用意されていて、M5 「∞ループ」、M6「アンドロイド&」はEPの曲らしい肩の力の抜けたクールでおしゃれなポップナンバーだが、ラストM7「フォーリブート」は今年の夏に開催されたライブのオープニングテーマに使用されたというほとんどインストナンバーで、EPとして成立させるための水増し感が甚だしく収録する必要性の全く感じられない楽曲。
よって、前半は同じ曲を連続で聴いてられるタチではないのでほとんど飛ばしてしまうし、ラストもいらんって感じで1つのEP作品としてはとてもフルで楽しめる内容ではない。

とまぁ「初のEP作品!!」と鼻息荒く打ち出したわりに、開けてみればシングルにちょっと毛が生えた程度で、DVDを除いたら1000円くらいの内容だったかなと。


とは言うものの、EPの定義ってのは今では実に曖昧なものとなっており、それを示すものは時代によって異なり、媒体によっても大きく違ってくるものだということ。

もともとEP盤というものは、レコードが主流だった時代に生まれたもので、直径12インチのLP盤=「Long Play」に対し、EP盤=「Extended Play」は直径7インチのレコードを示すものだったそう。
「Extended」とは「伸ばす」「広げる」という意味で、ドーナツ型の7インチシングル盤が1~2曲しか収録できないのを数分延長させて(ようは真ん中のでっかい穴を埋めたんだな)、片面に5分~8分ほど録音することができて、3~5曲収録されるようになったものがEP盤となったんだとか。
で、これらをレコードプレイヤーで再生する際には、回転速度を45回転に切り替えなけらばならないということは、レコードを所持していたことがある人ならご存知であるかと。




ただ、私が初めてEPなるものに触れたのは、1987年にリリースされたメタリカのカヴァー集『THE $5.98 E.P. / GARAGE DAYS RE-REVISITED』である。
この作品は「EP」と銘打っているものの、12インチサイズで33回転再生。
もうこの頃の時点で元のEPの定義からは大きくズレており、メタリカはミニアルバム的な意味合いでEPという言葉を使っているフシがある。
なので私も今までEP=ミニアルバムという思い込みがあった。




だから、今回のシングルにちょっと毛が生えた程度の内容のPerfuemの新譜が「EP」であるということに納得がいかなかったのだ。


ただ、CD主流の時代になると「EP」の定義ってのはいよいよ曖昧なものになってくる。
まぁ単に名残りとしての呼び方ですわな。

8cmCDがほぼ消滅して、サイズどうのこうのという概念はすでに無くなっており、まぁCDの世界には何回転かという区別すら元からない。
なので、こっからはもう何を「EP」と呼ぶかは、アーティスト側、あるいはレコード会社側の各自の判断に委ねるということになったっぽい。
そもそもCDの時代になってから「EP」とカテゴライズしてリリースされた作品ってそんなになかったように思う。

だいたいがシングル的なポジションでEPをリリースしている場合と、ミニアルバム的なポジションでEPをリリースする場合の二通りのパターンだと思われるんだが、今回のPerfumeのEPは、シングルとミニアルバムの中間的なニュアンスが強いように思われる。


まぁ私みたいないちゃもんクソ野郎に四の五の言われないよう、堂々と胸張って「EPリリース!!」と言いたいのなら、せめて7インチのアナログ盤の形でリリースするのがよいかと思われます。
コメント
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