AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

ヴぉ - うりょく

2011年07月26日 | やっぱりメタル!!
連日覚めやらぬなでしこフィーバー。
下らないバラエティ番組に毎日ひっぱりだこで、司会者の同じような超つまらない愚問に毎回答えなくてはならないなでしこジャパンの皆様がなんだかお気の毒である。
しまいに「別に」とか「特にありません」なんて某女優のようなつっけんどんなレスをしでかすんじゃないかととても心配である。
そんな中でも、勝利後インタビューでの澤穂希選手のあの言葉にはグッときた。

「夢は見るものではなくつかむもの」

私はしょっちゅう悪夢にうなされるのだが、だったら悪夢も見るものではなくつかむものだということで、VIO-LENCEの89年の1st『ETERNAL NIGHTMARE』を手に取ってみた。
ま、私はここまでファンタジックな悪夢は見ませんが。

VIO-LENCEは、MACHINE HEADで今も現役で活躍しているロブ・フリンとフィル・デメルがかつて在籍していたスラッシュメタルバンドであるということは、今さら説明するまでもないだろう。
私がスラッシュ・ドミネイションに召喚して欲しいバンドベスト3の1つがこのVIO-LENCEなんであるが、もちろん今は消滅しており、ロブが再結成を呼びかけるなんてことはなさそうだし、他のバンドメンバーなんか今も音楽活動してるのかどうかさえ疑わしい。

とにかくVIO-LENCEのデビュー作『ETERNAL NIGHTMARE』は、ベイエリア産スラッシュを語る上では無視することの出来ないマストな1枚。
7曲と曲数は少なめだが、最初から最後まで猪突猛進型のクランチリフの応襲で軽くオーディエンスをねじ伏せる、そのバンド名に恥じないまさに暴力的な内容。
ドカドカ突き進むだけのようでいて、しっかりツボを押さえた曲展開も持ち合わせており、アンスラックスを彷彿とさせる男臭いコーラスが実に気持ちいい。
尋常じゃないテンションでたたみ掛けるドラムは、とにかくせわしなく落ち着きがない。キレがいいってわけじゃないが、ここまで暴力性むき出しのドラマーもなかなかいない。

と、ここまでの説明ではよくいるスラッシュバンドの特徴だが、このバンドの要はなんといってもショーン・キリアンの超個性的なヴォーカリゼーションだろう。
この歌舞伎役者のセリフ回しのような、なんともユニークな歌い回しはVIO-LENCE最大の特性といっても過言ではない。多少ワンパターン感はいなめないが、とにかくこの“ショーン節”は一度聴いたらクセになる。
とりあえず超名曲“KILL ON COMMAND”でのショーンの「マニマニマニマニマネ~~~♪」は一度聴いておいた方がよいだろう。



今日の1曲:『KILL ON COMMAND』/ VIO-LENCE
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サマータイム

2011年07月21日 | ♪音楽総合♪
節電のためサマータイム実施とかで、朝起きるのに苦労してる低血圧な会社員の方も多いかと思いますが・・・

私が“サマータイム”というナンバーを聴いたのは、ジャニス・ジョプリンヴァージョンが最初だったと思う。

Summertime


『CHEAP THRILLS』というライブアルバムに収録されている曲で、っていうかこの作品は実はJANIS JOPLINのアルバムではなく、BIG BROTHER AND HOLDING COMPANYというレッキとしたブルース・バンドのアルバムなんですけど。
でも帯にはジャニス・ジョプリンとしか明記しておらず、あたかも彼女のソロ作品のような扱いである。
ま、あれですわ。鳥山明の大ヒットマンガ『ドクター・スランプ』のTVアニメ化の際、もうほとんど則巻アラレがこのマンガの主人公であるという世間の認識があって、TV版タイトルを『ドクター・スランプ・アラレちゃん』と改題せざるを得なかったというあのパターンとよく似てますわな(違うか?)。
商品を検索する場合“ジャニス・ジョプリン”というキーワードの方がひっかかりがいいだろうし。

高校生の頃、私にとって女性アーティストを好むということは皆無に等しかった(プリプリがちょっといいなと思った時期もあったが、しばらくしてそれが間違いであることに気づいた)。
そんな私が最初に心惹かれた女性アーティストが、ジャニス・ジョプリンだったんじゃーないかと。
私のメタル友達でも、たまにジャニスの歌声に魅了される者が何人かいて、シンデレラのトム・キーファーなんかも影響受けたヴォーカリストに彼女の名前を挙げているし、やっぱあの暑苦しいくらいに情熱的な彼女のハスキーヴォイスにはメタル心を揺さぶるなにかがあるのだろう。

『CHEAP THRILL』は数少ないジャニス参加作品の中でも最高傑作だと思うし、BIG BROTHER AND HOLDING COMPANYというバンド自体は決して上手くはないんだけど、あの演奏の荒削り感が、アルコールとドラッグにまみれたダーティ・ガールともいうべきジャニスの絞り出すような歌声と見事に調和しており、この時のライブ音源にはとてつもないエネルギーが生み出されてることを感じずにはいられない。

思えば高校時代、とにかくその頃の私はなんかジャニスにとり憑かれているようなところがあって、彼女の伝記本なんかも読んだし、ジャニスの写真を切り取って部屋に飾ったりもしていた。
部活の自主練習で、たまにウェイト・トレーニングをやったりしていたのだが、学校のトレーニングルームにはカセットデッキが設置してあって、そこでは普通のトレーニング者ならサバイバーの“EYE OF THE TIGER”や、ケニー・ロギンスの“DANGER ZONE”など、ファイティングなサントラ系を流すのが通例であったのに対し、私はジャニスの“MOVE OVER”だの“ベンツが欲しい”だの“心のカケラ”などをブチ込んだ編集テープを持参して大音量でかけていた。
(メタルなど、もっとそれなりにトレーニングに合ってそうなのをかけてもよかったのだが、なんかその辺、妙に世間体を気にしてたんだな)
もちろんトレーニングに力は入らなかった。

そりゃ当時、部内で変人扱いされたのも仕方ないわなって思う。



今日の1曲:『PIECE OF MY HEART』/ BIG BROTHER AND HOLDING COMPANY
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分かってくれるかい

2011年07月14日 | ♪音楽総合♪
近所のイオン内のCD店に最近設置された紙ジャケ30%オフ処分コーナーで、鼻がこすれんばかりにCDを物色している怪しいオッサン発見。誰だあれ?

俺だ。

今回は柄にもなくジェフ・ベックの最高傑作と誉れ高い『BLOW BY BLOW』の紙ジャケリマスター盤(おっかない邦題があったんだね)を購入。
実はこれで3度目の挑戦だ。
今まで2回レンタルしたことがあるが、最初は高校生の時で一応カセットテープにダビングしたものの、1曲を除いて全体的にはピンとこず放置。
その1曲だけはお好み編集テープに抽出して何回も聴きまくってた。

その1曲というのが、私の中でも5本の指に入るくらいお気に入りのインストナンバー“SCATTERBRAIN”。
ジェフのフィンガーワークも素晴らしいが、なんつってもリチャード・ベイリーの(帯にはなぜかフィリップ・ベイリーと記載。??)小気味よすぎるドラミングが鼻血ものだわな。
中間のマックス・ミドルトンのフュージョニックなキーボードソロも秀逸だし(なんと当時18歳?!)、それを受け継ぐスリリングなストリングス展開がまたたまらない。
退屈なクラスメイトと、部活という地獄の鍛錬が待ちうけているウンザリする高校へと向かう前に、私は朝によくこの曲を聴いてテンション上げて暗黒の高校時代を乗り切っていたのだ。

今回リマスターのクリアな音源を聴いて気づいたのは、“SCATTER~”の前の“AIR BLOWER”という曲が、“SCATTER~”の先触れ的な展開があってなかなかムードのあるナンバーであったという点。
いや、このアルバムって全体的に曲と曲の切れ目がほとんどなく編集お好みオムニバス作るときに難儀だったわけ。これからはこの2曲をセットで入れちゃうことにしよう。
あとムードあるナンバーとしては、スティービー・ワンダーが曲を提供したという“哀しみの恋人達”かな。

世のオッサンどもをメロメロにした20代そこそこの天才ベーシスト、タル・ウィルケンフェルドとの共演。
ジェフのこのはしゃぎようったら・・・

あとはなんかやっぱりピンときませんね。
ジェフの卓越したギターテクニックが惜しげもなく注入されてるってのはなんとなく分かるんですが、全体的にファンク色が強すぎるきらいがあるというか。
いや、ファンク・ミュージックはきらいじゃないっすよ。でもロックアルバムとしてはファンク色が濃すぎるきらいがあるのだ。いや、だからファンクはきらいじゃないってば。
きらいじゃないけど、きらいがあるんだよ。

こんなこと言うと、ファンの人にリッチー・ブラックモアよろしくギターでぶん殴られるかもしれないけど、やはり全ギターインストアルバムってのは私にはしんどい。
「なんでよ?!こんだけジェフのギターが素晴らしいのに!!」って?
いや、逆の立場になって考えてごらんなさいよ。
ギタメロが大好きな人に私がTERRORIZERの1stのような全編ギターリフのみのグラインド・コア・アルバムを聴かせて「なんでこの良さがわからないのさ?!」って言ってるようなものですって。(違うか?)



今日の1曲:『SCATTERBRAIN』/ JEFF BECK
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蒼白の仮面

2011年07月10日 | ルルイエ異本
カミラ「あなた、仮面を取りなさい」

男「本当にですか」

カッシルダ「本当にそうすべきときです。ほかの人はみな、仮面を取っていますよ」

男「私は仮面をつけていませんが」

カミラ(おびえてカッシルダに身を寄せる)

「仮面がない。仮面がないなんて」


『黄衣の王』 第一幕第二場



私はこの顔写真を見た夜、夢の中で、レイチェル・グリーンやジョーイ・トレビアーニらと共にセントラル・パークのソファ席に座り、希薄で虚ろなハリの湖や、月の背後に聳え立つカルコサの塔について語り合った。
アルデバラン、ヒュアデス、アラル、ハスターについてもしゃべりつづけた。

フィービー・ブッフェの、あの奔放な弾き語り「猫はくちゃい」を聴きながら・・・・・




今日の1曲:『夜行性の生き物三匹』/ ゆらゆら帝国
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対自核の作りかた

2011年07月05日 | ♪音楽総合♪
せっかくオリジナルLPジャケットを再現したリマスター盤『対自核』を入手したものの、なんか魔力的迫力に欠けるなぁ~なんて思っているあなた。
ちょっとした工夫をこらして、より本格的な『対自核』を再現してみましょう。


【用意するもの】
・ユーライア・ヒープの『対自核』(テイチク盤不可)
*今回はDU特典のUS盤紙ジャケットを使用しています。

・コンパクトミラー(折りたたみ鏡)
ダイソーで売っている安物でかまいません。ジャケットより少し小さ目のサイズのもの。
ディズニー柄のはなるべく避けて下さい。

・いらなくなったガンプラの箱
・ハサミ
・ボンド(両面テープでも可)
・定規のような平たいもの
・ペプシ

【手順 その1】
『対自核』から中の銀ボールを抜き取ります。
(注:日本盤の紙ジャケは銀ボールを取り出せないように内折りこみしてる可能性があります。)




【手順 その2】
ガンプラの箱を解体し、取りだした銀ボールの型に沿ってハサミで切り取ります。




【手順 その3】
コンパクトミラーの、フレームと鏡のあいだに定規のようなものをつっこんで、ムリヤリ剥ぎとります。
(慎重に!!鏡が割れてしまうおそれがあります)




【手順 その4】
さっきのボール紙のなるべく中央に、剥ぎとった鏡をボンドで貼りつけます。




ボンドがかわくまでのあいだ、ザ・ピーナッツの“対自核”をお楽しみください。



鏡を紙ジャケに挿入して、対自核のできあがり!




過去を振り返って自分を見つめてみろ 怖がらずに自分を見つめてみろ。


時間とお金のゆとりがあれば、今度はLPサイズにも挑戦してみましょう。


Uriah Heep - Look At Yourself


今日の1曲:『LOOK AT YOURSELF』/ URIAH HEEP
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7月の朝

2011年07月03日 | ♪音楽総合♪
ベタやけど、7月の朝ということで、ユーライア・ヒープのことについて書こうかと。
ほんとは『対自核』の紙ジャケリマスターをつい先日入手したばかりだからだけど。

それにしても、またも同じアルバムが3枚になっちまったよ。困ったもんだ。
アナログの帯によると、ユーライア・ヒープってヘヴィ・メタルなん?
テイチクからの旧規格盤CDもメタルマニアシンジケートシリーズだし。
にしてもこのディスク盤はヒドいよな。
METAL MANIAのロゴがメンイになってしまって何のCDだかわからん!
ったく、無神経なことするな~

『対自核』を初めて聴いたのも高校生の7月の朝だった。
ウソ。何月か忘れた。夕方くらいだったことは覚えてる。中学時代からの同級生まっつんの家でだ。
キーボードをフューチャーした凄まじきバンドアンサンブル。常軌を逸したコーラス。そこに展開される目くるめくハードロック展開に度肝を抜かれたのを今でもハッキリと覚えている。
メタリックにして壮麗きわだかな楽曲群に、この摩訶不思議なミラージャケットデザインも相まって、この作品に対して三面鏡を重ね写して覗き込んだかのような魔力的凄みを感じないではいられませんでした。
まさにブリティッシュハードロック恐るべし!と思った瞬間だった。

その中でも『7月の朝』は衝撃の1曲だったな。
まさに真夏の夜明けの朝日に照らされるかのようなイントロダクションに、デヴィッド・バイロンの哀愁感漂うセクシーヴォイスは朝靄のよう。
で、後半の薬でトリップしてるとしか思えんようなケン・ヘンズレイの鬼気迫るキーボードワークにはドロロン閻魔くんのエンディングテーマにも通ずる、なにかしらゾッとする妖怪めいた凄みというか、尋常ならざる黒魔術的な畏怖を感じてしまった。
チビるかと思ったもん。


当時、日本のアイドル界からも注目されていたようだ。



ホンモノはこっち。



今日の1曲:『July Morning』/ Uriah Heep
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