乱歩ファンならこれは観ておかねばということで、上映終了間近だった『乱歩地獄』を一か八か観てみた。
鑑賞者は5、6人程度。カップルとかもいはった。
で、その内容はというと・・・・
ぢ、地獄じゃ~~正に地獄映像じゃあ~~~
エロエロざんすぅ~、エログロナンセンスざんすぅぅぅ~~
本作は『火星の運河』、『鏡地獄』、『芋虫』、『蟲』の監督別4本立てオムニバス映画。
浅野忠信が全編にからんでくるので、主役は彼ということでしょうな。
まず、『火星の運河』。監督は竹内スグル。
な、なんじゃこりゃ~~?わけわかんね~~浅野フルチンだぁ~~っ
てな感じで、この時点ではこの先この映画についていける自身は1ミリもなかった。
お次は、『鏡地獄』。監督は実相寺昭雄。
う~む、これは探偵趣味にあふれていて私向きかも・・・
しかしこの物語ってこんな話やったかいのう?殆どオリジナル・・・
ってラストにそうもってきたんかい!ムリヤリやのう。
しかしあの赤ロウソクたらたらなSMプレイシーンはショッキングやった。
役者さん体張ってるね!やっぱすごい!
そして、次は何かなぁ~ってワクワクしだしている自分がそこにいた。
『芋虫』というタイトルがスクリーンに現れた時はウゲェ!となった。
これ乱歩作品の中でも私的にかなり苦手な部類の話やしぃ。監督は佐藤寿保。
やっぱ映像でもエグかった・・・キモチワリぃ!
なんか口からゼリー状の汚物吐いてはるしぃ~
しかしエロ過ぎるぞ!ほとんどポルノですやん!
芋虫男からの視点での彼の心の声の字幕がなかなか味出てた。
『屋根裏の散歩者』の要素も取り入れたりと、乱歩ファンも思わずニヤリ。
そして、ラストは『蟲』。監督は漫画家のカネコアツシ。
これはエグさもほどほどで笑えるポップな内容で一番よかった。
「蟲蟲蟲蟲蟲蟲~~~!!」って浅野氏の潔癖症なぶっとんでる演技が冴えまくっておりやした。
ブリーフいっちょうで「すいませんでした!すいませんでした!」って、イエモンの歌か!
ん、あれは「いませんでした」やったっけ・・・
うごめく蟲のCG効果もすごく幻想的でよかった。
さすが漫画家!キモチワルゥゥ~~

エンドロールで思いがけずゆらゆら帝国の「ボーンズ」が流れだしたのは嬉しいオドロキだった。贅沢すぎ。
しかし、今年見た中で一番刺激的な作品であった。
こんだけグロいのに最期まで見続けられたのは、やっぱり映像が耽美妖艶、そして音響効果すごくよかったからだろう。
まぁ乱歩作品って小説で読んで想像するのが醍醐味なので映像化するとどうしても見劣りするのだが、昔の『RAMPO』なんかよりよっぽど見応えあったし、各監督の独自性が凄く出ていて楽しめた。
オススメ!
いや、ススメちゃいかんかも・・・・
オススメ度:★★★★