AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

瓢箪山シンドローム

2014年10月28日 | 名所ガイド、巡礼記
瓢箪山は、近鉄奈良線のど真ん中くらいにある東大阪の駅。
急行はおろか、準急すら停まらない不便な駅だ。
奈良線は大阪キタ、ミナミに用事がある時ぐらいしか利用しないので、いままでずっと急行で素通りで降り立つことはまぁなかった。
駅を出た真正面に聳えている山が瓢箪山なのかは定かではない。


まず、駅構内に楠正行公の墓が。行?正成じゃないのか・・・・



駅前の噴水広場。よくみると瓢箪の形をしている。上部には串刺し瓢箪。



とにかく瓢箪。



栄同様、夜の瓢箪山は化ける。



やっぱり瓢箪。



ここであましんから瓢箪山のみなさんに提案。
この瓢箪山をヒョウタンツギゆかりの地として、町おこししませんか?

伝統工芸ヒョウタンツギマトリョーシカ。



今日の1曲:『列車時刻』/ CREAM
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バケツ仮面の孤独

2014年10月27日 | DJはじめました。
今年初めて、1、2回寄っただけの東大阪は瓢箪山のロックバーで、有り難くもDJイベントに参加させてもらった。
ただ、今回は季節がら、ハロウィンパーティということで、人生初の仮装というプレッシャーに見舞われた。

んで、低予算でできる仮装キャラで、はじめふと思いついたのがデストラクションの「Release From Agony」ジャケのバケモノ。
で、試しにちょっとやってみたんだが、前が見えなくなるので即却下。




今回のDJイベントは、東京から来阪してくるというどっかのメロスピバンドのメンバーらが中心となって回すということを参加表明後に聞かされ、こらもう全然相手にされず、完全にアウェイになるのは目に見えていたので、ここはもう見た目のインパクトで勝負だとキモに命じた。
そして、おあつらえ向きのキャラを思いついて、思わずニンマリしてしまった。
それから、Amazonやら、ドンキやら、ワークマンを巡って、本番まで着々と準備を進めていったのであった。

本番当日。
問題は、どこでどのタイミングで仮装姿に着替えるかだった。店に着いてからオッチラオッチラ着替えるなんてブサイクなことだけはしたくなかった。
すぐ近くのマクドの便所ってのが有力候補だったが、その日は客が多くよーそこでは着替えられんかった。
それに今回の仮装キャラだと、マクドにケンカ売っとんのかと傷害事件にまで発展しかねなかったからだ。

手提げ袋の中身がこれらのものだと周囲にバレたらそれこそ身の破滅だと、電車の中でもヒヤヒヤものだった。


結局マクドを出てバーが入居しているアパートビルの3階でいそいそと着替えて店へと赴いた。
案の定、バーのママにはかなりウケた。
まぁ彼女がバケットヘッド好きなのは、リサーチ済みだったのだ。
しかし、他のギャラリーにはけっこうキョトンがられて、バケットの知名度って日本ではそれほどでもないんだなと少し悲しかった。
元ガンズなのに・・・・
ヘタしらたら、ただの変質者に写っていただけなのかもしれない。




DJの順番は特に決まってなくて、来たもんからみたいな感じでいきなしトップバッターに指名されてしまった。
まぁ仕方がない。イチゲンさんもいいところの俺だから。

今回のはいつものメタルDJイベントとは違ってオールジャンルOKで、私もそういうDJがしたかったので今回のDJイベントに参加させてもらったワケなんだが、それこそどういったのを流せばよいか見当もつかないのだが、まぁ万聖節前夜っぽいので自分の好きなんを思いついたまま流すって感じでセットを組んでみた。


1.「GIANT ROBOT」/ BUCKETHEAD
2.「ELEPHANT TALK」/ King Crimson
3.「モスラ」/ 人間椅子
4.「Take off~love the world」 / Perfume
5.「VINNIE」/ Screaming Headless Torsos
6.「ファッションモンスター」/ きゃりーぱみゅぱみゅ
7.「Starlight」/ HELLOWEEN


まぁ1曲目をオープニングテーマにもってきた真意はギャラリーにはわかってもらえなかったろうな。
クリムゾンも人間椅子もどちらかというと一般的でないものを流してしまい、ここでも己の捻くれた根性が出てしまったなと。
PerfumeはもうDJ大会で流すのが夢で、でも実はバッキバキの「Night Flight」を用意してたのが、DJマシーンが調子悪くてなんかCDの頭から再生しだしやがって、仕方なく「love the world」のまったりナンバーをそのまま流して大変不本意な結果に終わった。
続いてヤスタカもので、ハロウィンパーティにこれほど相応しいナンバーもないんではないかというきゃりーの曲では何人かの女子が反応を示してくれて、やっぱ普段のメタルDJイベントでは味わえない手応えを感じれたのはよかった。



ラストナンバーはちょっと俺らしくなくて失敗したなと。これはベタすぎた。ハロウィンとかいう西洋の風習に媚びてしまった。大いに反省している。
しかも、次のDJのヤツがトップに同じ曲のマイケル・キスクヴァージョンをかましよって(なんだよ、カイ派の俺に対する当てつけかよ)、ますますいたたまれない気分に陥った。




その後は、想定していた以上のアウェイ感が私を待ち受けていた。

「DJやってるシーンを何枚か撮って」とママにカメラを渡していたのだが、なんと2枚しか撮ってくれてなくて(しかも1枚はピンボケ)、なんか東京から来店したメロスピバンドのメンバーらの写真を俺のカメラで3枚も撮っていたことが後でわかって愕然となった(オマケにこいつら仮装もしとらん)。
もちろん3枚ともその場でゴミ箱行きですよ。まぁ、それほど馴染みでない客の扱いなんてこんなもんですわ。


そして、トイレでむなしく自撮りさ。
これがけっこういい感じのベストショットとなった。



しかし、オールジャンルイベントという形式ではあったが、結局普段のメタルJDイベントとさして変わらない内容だったように思う。
客層が若いのか、メタルコア系の王道メタルカヴァー、メロスピ、アイドル、アニソン、アニメタルとかその辺ですわ。
BABYMETAL、ホルモンとか、そういうのが持てはやされる現代の風潮を切実に感じたな。

それに、今回はもう店に入り切らないくらいの客で溢れかえっており、それもことごとくみんな知り合いらしくって、もう疎外感地獄ですよ。
顔見知りも何人かいたけど、バケットのカッコしてるもんだから気づいてもらえるのに難儀した。まぁこの人らとてそれほど親しいってワケじゃないし。
だから仮面も外せず(飲み物は持参のストローで吸引した)息苦しく蒸れる一方であった。
でも、その時の孤立感は、ちょうど扮装してたバケットの黙して語らないキャラにピッタリだと思った。




勝手に写り込んでやった写真を勝手に拾ってきたもの。この人たち誰も知らない。


この中に嬢メタル特集号の『METALLION』に載ったバンドのメンバーが紛れていたことが後に判明。


今日の1曲:『GIANT ROBO』/ BUCKETHEAD
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パパンパパンダ

2014年10月19日 | まったり邦楽
Coccoの約4年2ヵ月ぶりとなるオリジナル8thアルバム『プランC』。
今回も全面Coccoセルフプロデュース。

私自身も復帰してからのCoccoの迷走ぶりというか、健全過ぎる音楽活動についていけず、アルバムを正規の値段で予約購入したのは『ザンサイアン』以来、約8年ぶりとなる。
購入にふみきったのは、昨年ブックオフで格安で入手した前作『エメラルド』がことのほか完成度が高く素晴らしい内容だったのと、夏に刊行された雑誌『パピルス』のインタビューで(読んでないが)、「そろそろ表舞台はいいんじゃないかと考えている」と語ったCoccoの言動がひどく気になったからである。

まぁアルバム自体は活動休止期よりもブランクが空いてしまっているが、Coccoはその間べつに休んでいたわけではなく、他の分野で精力的に活動はしていた。
第68回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門最高賞を受賞した塚本晋也監督による、Cocco初主演映画『KOTOKO』への出演、エッセイ集も2冊ほど発表している。
なんかCoccoが一番に目指していたバレリーナのプロ試験をまた受けたとかいないとか。

    


んで、今年に入ってなんとCocco初主演の舞台劇『ジルゼの事情』で舞台女優デビューとな!
本作にも演出側から用意された曲があったにもかかわらず、ある日稽古の最中にCoccoがアカペラで歌ってしまったという劇中歌「ドロリーナ・ジルゼ」が収録されてある。



映画も舞台も出演するって事前に知ってたけど、Coccoとはだいぶ距離をおいていた時期でもあったし、なんかCoccoが演技をするってのがコワくて見にいく勇気が出なかった。
ライブしてる姿はたまらなく好きなのだが、PVとかで演出が入ってるCoccoもちょっと苦手で・・・もともと演劇舞台自体苦手ってのもある。
今ではこれらをスルーしたことをだいぶ後悔しているのだが・・・・


ほんじゃま、この辺で本作の感想に入らせてもらいましょうか。

一聴目は、こりゃダメかも・・・って思った。
前作が初期の迫力が戻ってきてただけに、なんだかまた『きらきら』の方に戻ってしまっているような感じがして。
いきなしトチ狂ったようなタイトル連呼に、打ち込み全開の「パンダとバナナ」に困惑する。ぶっ飛んだ露骨にエロい歌詞がCoccoらしいといえばCoccoらしいのだが・・・・それにしてもこの時代遅れの安っぽい打ち込みサウンドミックスはどうしたもんだろう?
もろ打ち込み曲といえば、「3D」という根岸孝旨氏がアレンジした楽曲はけっこうシッカリしていてカッコいい。ただ、なんかもの凄くJ-POPしてるんだよなぁ。お茶目オシャレソング「たぶんチャチャチャ」(これまた歌詞が露骨にエロい!)にいたっては、J-POPどころか、昔の歌謡曲に影響でも受けたような、妙にこなれた楽曲をこなれた歌い方で歌い上げているCoccoがいる。

今回アルバムには異例のライナノーツに曲解説まで付いており、その曲が生まれたいきさつなんかも述べられていて、それを読むとやっぱ個人的に知人に贈られた楽曲が多いようだ。
その辺が私が超駄作として全く聴いていない6th『きらきら』と似ていると感じたところかもしれない。
来月公開される映画『最後の命』の主題歌に起用された「Snowing」は、今回ライナノーツの執筆をCoccoから依頼された彼女と幼馴染みの社交ダンスの先生K氏とその奥さんに捧げられた曲だという。
そして、今回個人的に一番感銘を受けた「ハミングバードと星の砂」は、知人の結婚式の時にのどをつぶしてて頼まれた歌をその場で披露できなかったので、帰ってさっそくレコーディングしてその新婚カップルに贈った曲だという。いわばブライダルソングだ。
この曲にしても、今回曲解説を担当しているライターを含めた関係者らを集めてコーラスに参加させるという、実に馴れ合い的なレコーディング手法だ。

つまりこのアルバムは、義理がたいCoccoの個人事情的な作品といえる。
ここまで関係者参加型の作品を作ってるってことは、「そろそろ表舞台はいいんじゃないかと考えている」というCoccoの発言が意味深いものに思えてくる。

ちなみに初回限定盤AにはDVDの他、「BEAUTIFUL DAYS」という写真集が付いてくるのだが、これもデビュー当時よりCoccoの写真を撮り続けてきたnanaco氏が手掛けている。
ま、この写真集、SWITCHとよく似た構図の写真が多く、この内容であの値段は高いなとは思う。
予算のない方には、活動中止後に刊行されたそれまでのインタビューや写真満載のSWITCHの特別編集号『Cocco Foget it,let it go』で十分だろう。いまならブックオフで100円くらいで簡単に入手できるので所持してない方には超オススメ。



ただ、もう30半ばになったCoccoの成熟したセクシーな表情がやけに女優ちっくに写ってる(って一応女優デビューしてるからその辺の影響もあるのだろう)艶めかしいショットは、ファンなら一見の価値はあるかと。


で、今回のアルバムは結局どうなのかと言うと、初期のような「風化風葬」や「ポロメリア」などの突出した秀逸曲もなく、Coccoの作品にしては平凡すぎると言わざるを得ない。
でも仕事中に、私が苦手とするCoccoの悪ノリが過ぎる「スティンガーZ」を含め、このアルバムの楽曲群を頭の中で反芻しては悦に浸っている自分がいた。
そして、最初これはないなと思っていたのが、今では全曲通して聴いても苦じゃなくなって、「パパンパパンパパンパパンパン♪」って口ずさんで気持ち良くなっている自分にビックリしている。


最近では、洋邦問わずシンガーソングライターという存在に興味を無くしてしまって、SalyuやPerfumeやきゃりーなど、声だけ提供して楽曲を腕利きのプロデューサーに丸投げしているアーティストばかりを聴くようになってしまったが、Coccoから溢れ出る楽曲、歌声には、やはりいまだ1000年にひとりの逸材ともいえる、誰をも到達できない格別の魅力を感じてしまうのである。




今日の1曲:『パンダとバナナ』/ Cocco
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ゲゲゲのくとぅるう

2014年10月05日 | ルルイエ異本
読書の秋ということで、連続してマンガの紹介。
久々にクトゥルー神話に関する興味深い資料的文献をブックオフで入手したので。

まぁ、近年のクトゥルーぷちブームに便乗してPHPから刊行された陳腐極まりないクトゥルフ神話シリーズコミックは別にして、昨今日本の漫画家がクトゥルー神話をベースにマンガを描くってのは珍しくなく、当ブログでも紹介した諸星大二郎、、夜魔峰央・・・中でも室山まゆみ先生がかつて『あさりちゃん』の中でクトゥルー神話を盛り込んだエピソードを描いていたという記事には、かなりの反響があった。
でも、やっぱり日本を代表するような巨匠クラスの作家になると、なかなかそういった作品にはめぐりあえない。

ところが!妖怪描かせたら右に出る者はいない、あの巨匠水木しげる大先生が、過去にクトゥルー神話をベースにどころか、ラヴクラフトの小説をまんまリメイクした作品を描いてらっしゃるというのを皆さんはご存知であったか!!
(って、大声張り上げちゃったけど、クトゥルー神話関連のガイドブックにけっこう紹介されているので知ってますよね)



初期の頃、水木しげるが貸本時代に描いた短編名作選『魍魎』の中に収録されてある「地底の足音」(1963年)は、まぎれもなく「ダンウィッチの怪」の日本を舞台にした翻案ものである。
これは私のいつものコジツケやホラ話でもなんでもない!マジな話である。
これはおそらく、日本マンガ史上最古のクトゥルーマンガであろう。

まぁ私自身、水木しげる関連のアイテムや妖怪図鑑的なものは幼少の頃から数点所持はしているものの、コミックスとなると『ゲゲゲの鬼太郎』すら購入したことがない。
水木作品はあまりおもしろいと思ったことがないのだ。妖怪画は天才的で魅力的なんであるが、物語運びがテンポ悪いというか、画風がどうも苦手。
だから今回の短編集が私の初購入水木しげるコミックスとなったわけだ。

『妖怪大図鑑』なんかは、今見てもワクワクするね。



さて、この『地底の足音』は、ラヴクラフトの原作をほぼ忠実にマンガ化したものであるといっていいが、ちょっとしたジャパネスクな土着風味のアレンジも施されている。
まず、舞台が水木先生の生まれ故郷の鳥取県であり、八つ目村という寒村で怪事は起こる。鳥取大学は、アーカムのミスカトニック大学にあたる。
この大学の民俗学研究室の金庫には、ペルシャの狂人アトバラナ(あるいはガラパゴロス)が書いた『死霊回帰』のポルトガル語版が所蔵されているが、これはおそらくアルハザードのおそるべき『ネクロノミコン』の写しであろう。
八つ目村には、ウィルバー・ウェイトリーにあたる怪童蛇助が祖父の足立文造とともに住んでいる。
この蛇助、けっこうカワイイ顔をしているのだが、ウィルバー・ウェイトリー顔負けの凶暴さで、質問に答えないとその人間を殺しかねない気性の荒さを持っていて、その容姿と気性のギャップがかえって得体の知れない邪悪さを醸しだしている。



そして、蛇助の父である邪神<ヨグ=ソトース>であるが、これがなんとここでは「ヨーグルト(ソース?)」になってるという、水木流?の安直なノンセンスユーモアが含まれている。
このヨーグルト退治に際して、鳥取大学の白井博士が「ポークショ」やら「KOTOSOTOKO」なる呪文を唱えているのも、水木先生の我流アレンジか?

ちなみに、姿が見えない巨大な怪物が村中を破壊して歩き回るという原作のオリジナル設定は、『ゲゲゲの鬼太郎』の「朝鮮魔法」に登場するぬっぺふほふの話にリライトされているとのこと。
ぬっぺふほふの4兄弟のうち、一体だけ巨大で姿が見えない特異体質の持ち主で、村人から“アリランさま”と恐れられているのだとか。
妖怪大図鑑では、単に「古寺付近をただ歩き回るだけの妖怪」って解説だっんだけど、ひょっとしたらこの妖怪、ヨグ=ソトースの血を引いているのでは・・・・・?


ぬっぺふほふ。ウィンクしたりと見た目はかわいらしい。

効能 / 痩せているひとも太れる。ハァ?


しかし、生きていらっしゃるうちに、水木しげる先生の筆による『クトゥルー邪神大図鑑』の作製がなんとか実現しないものだろうか・・・・・




今日の1曲:『ダンウィッチの怪』/ 人間椅子
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