AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

人間椅子が映画に出演してた?!

2006年02月24日 | しねしねシネマ
久々に、しょーもない映画をレンタルで見てしまいました。

『アイデン&ティティ』とかいう2003年公開のバンドもの青春映画。
中村獅童や岸辺四郎、ピエール瀧なども出ている。




もうパッケージの雰囲気からして普段なら絶対かりないような映画だったが、じゃあなんでレンタルしたのかというと、ミクシィ情報でこの映画に「人間椅子が出ている」という情報を入手したからにほかならない。
原作がみうらじゅんだったのでカモン観音ロックのよしみで出演したかと推測される。


内容はバンドブームで一躍人気になったバンドのメンバーたちが、ブームが過ぎ去ってから「ロックとはなんぞや?」と悩んで悪戦苦闘するといった感じのもの。
とにかく最初から最期まで「そんなこと言われんでもわかっとるわい」と言いたくなるようなクサいセリフ連発でゲンナリさせられる。
主人公のギターメガネも歌も演技も迫力ないし、その彼女の存在がまたクサい。
「理想を追いかけている君が好き」とか、もう聞いているだけでケツがかゆくなる!
君ってゆうな!君って!
「私のためだけに歌って」ってどんだけ独占欲強いねん。みんな金払って見にきとんねん。
ほんで挙句の果てに「留学することにしたの」って・・・
勝手に行きなはれ!!
ラストのライブシーンで主人公メガネがMCで長々と語るシーンがこれまたくさい!
ライブであんな長尺のMCかまされたら普通帰るで。
やっぱクドクド曲の説明とかせーへんアーティストの方がカッコよいのだ。

まぁ中盤で、懐かしのバンドブーム特番みたいな生放送に出演した主人公がテレビで打ち合わせていた定番曲をせず、まるで演奏はゆらゆら帝国で歌はエレカシのようなプレイをするシーンは、かつてニルヴァーナがMTVアワード授賞式で打ち合わていた曲を無視して「レイプ・ミー」をプレイしたというあの伝説のエピソードを彷彿とさせてはいたが・・・

肝心の人間椅子の出てくるシーンだが、オープニングの著名人のコメントのところで和嶋真治氏がチラっと語りで出てきて、後は映画の中のTVを通してバンド紹介されてるシーンのみ。演奏はいっさい無し!なーんやそれ!

その時の人間椅子の衣装は確かアルバム『修羅囃子』の頃のチンドン屋スタイル。
人間椅子もちょうどバンドブーム真っ盛りの時代に出てきたイカ天出身のバンドやから、こんなクサいノスタルジック青春映画に出演することになったんやろうけど。
まぁ当時日本のバンドといえば、人間椅子と筋少とDOOMくらいしか聴いてなくて、プログレとかビートルズとか洋楽系ばっか漁ってて、生活環境的にライブも全然行けてなかったし、バンドブームとはほとんど無関係な音楽探求をしていた私には、この時代背景に共感できるもんがなかったということなのかもしれん。




まぁあの時代はバブル末期で、まだまだ恵まれてた時代だったんだ。
バブル崩壊してからも人間椅子は売れてないけどいまだバンドを維持し続けてるし、ゆらゆら帝国みたいな良質のバンドも存在している。


あ、人間椅子新作『瘋痴狂』の感想だが、また次回にでも。
それから関係ないけど、荒川選手金メダルおめでとう!!

オススメ度:★(←星は人間椅子に捧げる)
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御三家

2006年02月21日 | やっぱりメタル!!
またヤフオクで安うで競り落としました!!(つ~か競ってない)
ジェットフィンガーこと横関敦氏の幻のソロ作品『SEA OF JOY』(廃盤)だ!!

横関敦といえば、そう、あの筋肉少女帯の初期の名作『SISTER STRAWBERRY』で超絶プレイを披露していた凄腕のギターリストさんです。
まぁ自分はギタリストさんのインストソロ作品なんてめったに買うことなんかないんですが、本作を手に入れたかったのには理由があるんです。
それはゲストプレイヤー陣の凄さなんです。

ピアニストには初期筋肉少女帯で存在感共に凄まじいプレイを放っていた三柴江戸蔵氏!まぁ筋少時代のよしみもあったのでしょうね。
そしてベースにはなんと、私が敬愛して止まないアヴァンギャルドスラッシュメタルの最高峰DOOMのフレットレスベーシストである諸田コウ氏(故)が参加しているのである!!(この辺は山瀬まみのアルバム『親指姫』繋がりでしょうか?このコラボも凄いが・・・)
まさに夢のスーパーコラボレーションなのでごぜーます!!

    

で、その内容はというと・・・・・
んん~~~~っやっぱメタルギタリストのソロ作品という感じですね・・・
私としましてはディストーションをバリバリに利かせたアバンギャルド変態プログレナンセンスなバトルを期待しておったのですが・・・
三柴さんもコウさんもプレーはいたって控えめ。
仕方ないっスよね、これは横関さんのソロ作品なんですから。
いやでも、後半#8“LOST HUMAN NATURES”ではこれぞコウ様!!な歪んだフレットレスベースが聴けますし、#9“WORLD WAR Ⅱ”では、横関氏と三柴さんの壮絶なるバトルが展開しておりやす!
それくらいでしょうか。
まぁコウ様のプレイはやっぱDOOMの時が最強ですし、三柴さんと横関氏のバトルはやっぱ『SISTER STRAWBERRY』での方が凄まじいです。



筋肉少女帯1988年発表の2nd『SISTER STRAWBERRY』。全編に渡って三柴さんの超絶ピアノが炸裂しています。#1“マタンゴ”ではオーケンが「呪いの館には行っちゃいけねぇ!!」とトチ狂ったフレーズを連呼する中、三柴さんと横関氏の壮絶なる掛け合いソロが繰り広げられています。そして、なんといっても#2“キノコパワー”での2人のソロバトルはこの作品のハイライトというべき名演。オーケンのハジけ具合といい、正に筋少の最高傑作ともいうべき名盤ですが、現在となっては入手困難です。レンタル屋にいけばまだあるかも。
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VOIVOD プログレ期~現在編

2006年02月19日 | プログレッシヴ草稿

さてヴォイヴォド特集第二夜は目まぐるしく進化を遂げていったプログレ期、低迷期、そして見事復活を遂げた現在に至るまでを語るとしよう。

レーベル移籍問題、PIGGYの脳腫瘍発覚という困難な時期を経て5thアルバム『NOTHING FACE』を発表。このアルバムはVOIVODがすでにプログレバンドとしての頂点を極めたことを十分に窺わせる緻密に構成された内容だ。
1曲目“THE UNKNOWN KNOWS”のエンディングで挿入されるAWAYによるアコーディオンソロからしてただならぬ雰囲気を醸し出しているし、ピンク・フロイドのカヴァー“天の支配”は原曲の良さを一寸たりとも損なうことなくオリジナルといっていいほど見事VOIVOD色に仕上げている。
ただこのアルバム、良くも悪くも複雑で機械的なリズムセクションの羅列のようなサウンドは聴き手の神経を逆撫でにする程に無機質で表情がない。まさに“NOTHING FACE”というタイトルに相応しい。
B!誌では聴く耳のない者にかなり不当な評価を受けていたが私はこの作品はVOIVODの極限まで突き詰めたプログレ期における究極の形だと思う。筆者はこの作品を是非音質のいいイヤホンをはめ暗室で鑑賞することをオススメする。
そしてRUSHの初期のプロデューサーテリー・ブラウンを迎えての6th『ANGEL RAT』でまたしてもVOIVODは私たちを面食らわせるのである。
まず最初のストレートでロックンロール調に展開する“PANORAMA”のシンプルで且つ痛快さに驚かされる。前作とは打って変わって複雑怪奇なプログレ色が抑えられ、その代わり哀愁や明るさといった表情が曲に表れているのだ。SNAKEは物語を語るように表情豊かに歌っているし、PIGGYは無駄のないシンプルな実にセンスのよいギターワークを奏で、時折心地よい絶妙なトリップ感を挿入してくる。5分未満の曲がほとんどで整合感のある実に美しい作品である。
ラスト曲“NONE OF THE ABOVE”は故PIGGYの命日に聴くに相応しい実に哀愁深い名曲だ(泣きのギターソロはまさに涙モノ!)!!
この時点でベースのブラッキーが脱退、彼はレコーディングのみの参加となった。


そしてこの2作品のいい要素ばかりを抜き取り総括したのが7th『THE OUTER LIMITS』であるといえよう。この作品はキャッチーかつプログレッシブで初心者の方にも調度いいアルバムかもしれない。
昔のSFテレビシリーズ『ジ・アウター・リミッツ』をモチーフにしたコンセプトアルバムであり、AWAYの空想世界と現代科学趣味、ヴァーチャリアリティーが見事に開花した作品である。特に6パートで構成された16分にも及ぶ超大作“JACK LUMINOUS”での実にわかりやすく退屈しない起承転結のしっかりした曲展開はこのアルバムのまさにクライマックス的名曲といえるデキだ。
ちなみにこのAWAYによるジャケットと曲ごとの挿絵には3D加工が施されており、初回特典としてVOIVODオリジナル3Dメガネが挿入されており、それを通して見ると絵が浮き出る仕掛けとなっている。そこまで楽しませてくれるAWAYの意気込みと創意工夫にはホンマ敬意を払わずにはいられない。
ここまでがVOIVODのいわゆる輝かしきプログレ期三部作である。
その後はVOIVODファンにとってあまりにもショッキングな出来事であるヴォーカリストSNAKEの脱退という悲劇が起こるのである。
その後ベース兼ヴォーカルのエリック・フォレストを向かえての二作品『NEGATRON』『PHOBOS』はハッキリいって無視してもいいだろう。SNAKEという個性を失ったVOIVODはもはやVOIVODであってVOIVODではない!!私は『PHOBOS』に至っては購入すらしていない(コレクターとして持っておきたいが)。
長い低迷期を終え2001年再びSNAKEが復帰した時はメチャ嬉しかった。元メタリカのベーシストJASONICの加入というオマケまでついてきたのは少々ビックリであったが・・・
そして新生VOIVODによるまず最初のアルバムその名も『VOIVOD』がリリースされる。そこにはVOIVODらしさを取り戻した音が存在していたが、なんか今までで一番オーソドックスでヘヴィかつストレートな内容である。決して同じようなアルバムを作らない常に変化していくのがVOIVODの特性でもあったが、この内容は正直少々モノ足りなさを感じてしまった。悪くはないのだが、直球すぎてすぐに飽きがきてしまうのだ。“LES CIGARES VOLANTS”のような昔ながらの展開のユニークな曲も存在してはいたが・・・。

そしてその後JASONICという(失礼だが)金主を獲得しVOIVODファンの間でも一度も果たされていなかった来日が密かに期待されていたそんな矢先、PIGGYが結腸癌で帰らぬ人となるというあまりにも残酷な知らせを目の当たりにするのである。
VOIVODはまだ解散したわけではない。だが果たしてPIGGYのような素晴しい曲の書ける代わりのギタリストが現れるのだろうか?いや、PIGGYの代わりなんて恐らく存在しないだろう。これからのVOIVODに期待していいやらなんとも複雑な心境である。
ま、とりあえず今はPIGGYの遺作ともなる4月発売予定の新作を待つとしよう。

とまぁ二夜に渡って長々とVOIVODについて語らせていただいたが、いかがであっただろうか?
自分でも少々ダラダラ書きすぎたと反省しているが言いたことがたくさんありすぎて・・・まぁ自分に文章まとめる能力がないんで仕方がありません。
このブログを読んで少しでもVOIVODに興味を持って下さった方がいたなら幸いです。
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カメラ屋のオッサン

2006年02月17日 | 晒しな!日記
VOIVODのDVDを連夜鑑賞する今日この頃、ちょっくらVOIVOD特集でも執筆してみっかと思っていたのだが、ちょっと長くなりますが、本日はかなりムカついたエピソードを語るとしましょうか。

昔使い捨てカメラで撮影したネガ(この中にはBUCKETHEADの岡山でのライブ写真や私の憧れの日本女性アーティストとのツーショット写真などの超貴重写真が盛り込まれている)をデジタル化してCD-Rに保存しようと思い立ったので、日曜日に近所の近商内にあるカメラ屋に赴いたのだが、なんとそこは19:00閉店ですでに閉まっておった。
他の店にしよかと思ったのだが、この店は大型チェーン店より200円ほど安いので、翌日仕事が終るや猛スピードで帰ってネガをそのカメラ屋に閉店ギリギリで渡すことができた。
そしてその翌日また猛ダッシュで帰路を急いでいたのだが、引換券を家に忘れてきてしまったことに気がついた。電話で券無しでもいけるか聞こうと思ったのだが電話番号もその引換券に記してあったのでわからない。さらに気付いたら私のプリメーラはガス欠寸前!
仕方ないので行きつけのスタンドに給油に行ったが道は大渋滞。イライライライジャしながらやっとこさ家に着き引換券を持ってカメラ屋に滑り込んだ。
時間は19:00ジャストだった。

ところが!なんとすでに店の照明が消えとって緑の網がはられてあるやないか!!
店の前で呆然と立ち尽くしていると、ビルの管理人みたいなオッサンが「もう帰られましたよぉ」と一言。
私の努力が全て無になったことを知った時、もう憤怒(ふんど)憤慨憤り怒涛激怒憤怒(ふんぬ)アンガ~といった感情が一気に込み上げ、私は一目散にトイレへと飛び込んだ。そして便所のドアを力まかせにドガ!!と蹴り上げたのだった。

19:00閉店なのに19:00ジャストに行ってもう照明も消えているということは、明らかに19:00になる前に帰ったということだ。しかもこの店のオッサンには昨日「明日もこのくらいの時間帯になるから」と念を押しといたのに・・・普通に考えて19:00まで受付しておくのが常識やろ。ホンマ客をなめとるとしか思えない。
とにかく明日もう一度赴いて頭ごなしに怒鳴りつけてやろうと思ったんやけど、次の日には怒りもおさまっており今回は許してやろうという気持ちになっていた。
しかしその翌日も19:00前に行ったのだが、この店のオッサンもう客おらへんかな~という感じで店の外まで様子を伺いにきとった。どんだけ帰宅願望激しいやつや・・・
だが、私の憤劇はこの時点で終幕を迎えたわけではなかったのだ!

CD-Rを無事受け取り家に帰ってさっそくPCに取り込んでみた。するとどうだ!
BUCKETHEADライブ写真の中で、バケットがジャイアントロボの人形を高々と掲げてるいい感じの写真があったのだが(上写真)、こいつに前のフィルムのフレームが下部に映りこんでおり、肝心のジャイアントロボの頭がブツ切りになっていたのである!!

コラ!!あのカメラ屋ぁ~人をおちょくっとんのか!!

これはもう許されることではない!
私の心の奥底にフツフツとどす黒い殺意が漲る。
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ディーヴォド

2006年02月14日 | やっぱりメタル!!
ついに届きやしたー!カナダのアヴァンギャルドラッシュメタルバンドVOIVODの待望の初映像集、その名も『DVOD1』が!!
つーか実は昨年10月に既に発売されとったのを知らんくて今頃になった。
内容は、1983~1991年のオリジナルラインナップ時に発表されたPVとライブ映像。おまけ映像としてアウェイ画伯によるイラスト集と写真、そして昔カセットテープで配布してたライブ音源などがギッシリと詰め込まれた豪華過ぎる一品だ。

まずライブ・イン・モントリオール映像から、1989年MUSICUE PLUSでのアルバム『NOTHING FACE』からの3曲。なんかスタジオ・プロモライブみたいだが、映像はかなり汚ない。音質も悪い。
このアルバムのレコーディング音源はかなりカチっと加工され過ぎた音作りをしていたので、このチープな生演奏とのギャップがモロに出てしまった感がある。それにしても貴重な映像である。
お次は1986年SPECTRUMでのライブ。1stから凶悪ナンバー“BLOWER”がウジャ~と演奏されてます。スネイク吼えまくりだ。
そしてところ同じく1988年のライブ、“TRIBAL CONVENS”の「ジキジッジッジッジキジッジッジ」という怪しいイントロでみなさん気持ちよさそ~にモッシュしてはります。うわ~これは是非参加したい!このフロアの程よい隙間の空きぐあいもまさに私好み。
ラストは1991年BACKSTREETでのライブ。ブラッキー脱退寸前のライヴであろうか?彼がレコーディングのみ参加したアルバム『ANGEL RAT』からの曲“FREEDOOM”を披露している。これは大変貴重。
ちなみにライブ映像は、ほとんどが同じ角度からのズームイン・アウトといった隠し撮りブートビデオ的なもので、当時ホントにマトモな映像が残ってなかったんやね。

そしてお楽しみビデオクリップ集!
私がVOIVODを知るキッカケとなった衝撃のPV“RAVENOUS MEDICINE”はやっぱ今見てもおもろい!このいかにも低予算なチープ映像は楽しすぎる。

VOIVOD初期のケバケバしさを垣間見ることができる“RIPPING HEADACHES”、“VOIVOD”も映像のクオリティー、編集内容共に非常にデキがよい。
フロイドのカヴァー“天の支配”のPVは万華鏡やら回転ステージやら、なかなか金がかかってそうな作りで、当時MCAもこの曲で勝負しようとしてたことが窺える。

でもやはり最高傑作PVは“PSYCHIC VACUUM”であろう。そこではぶっ飛んだイマジネーションの持ち主のアウェイ画伯の脳内をスネイクが彷徨っているかのような世界が展開している。なぜか『NOTHING FACE』のジャケットに登場するフリークスがコラージュされてあったり。
PIGGYの這いずり回るギターソロに合わせて後ろでなにやら奇妙な人たちが、これまた奇妙なダンスを繰り広げるシーンは最高!!
チープな作りなのに、それが逆にこのへんちくりんなヴォイヴォドワールドをさらに際立たせているんでしょうね。

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子守唄に起こされる

2006年02月13日 | まったり邦楽
全然眠れましぇ~ん・・・
昼まで寝ていたせいもあるけれども、原因はほかにもあるんです。

土曜の夜中2時に仕事が終わり、帰宅してなんやかんやと作業をした後、私が編集したCoccoのレア音源集を聴きながら床についたのだが、その曲の中でシングル『けもの道』のカップリング曲“真冬の西瓜”という、Coccoがアカペラで歌うクムイウタ(子守唄)のような曲があるのだが、もう私がまどろみかけているところへその曲が始まりなぜか言い知れぬ興奮状態というか、パニック症状というか、なんか精神が錯乱したかのような状態に陥り、ガバっと目が覚めてしまったのだ。
それからは動悸が早鐘のように激しくなって全然眠れず、夕方から人と会う約束があったのにその時間まで一睡もできずじまいだった。ほんで結局生活のサイクルも狂ってしまったのであった。

まぁこのようなパニック症状は過去にも何度かあった。なぜこのような精神状態になるのかは原因がイマイチわからないのだが、読んだら一度は精神に異常をきたすという夢野久作の日本三大奇書のひとつ『ドグラ・マグラ』を昔読んだせいだろうか?(しかも2度も!)
とにかくこういう情緒不安定の時に朦朧状態で、なんの伴奏もないCoccoの生々しい歌声を聴いたらかなり精神にズッシリと響いてくるということである。
“真冬の西瓜”が終わってからも、CD後半に収められてあるFM OKINAWA Birthday Liveの時のCoccoのMCを聞いている間、なぜかニヤニヤが止まらなかった。
改めてCoccoのヤバさに気づかされたひとときだった。

最期に“真冬の西瓜”の歌詞を一部引用しておこう。


甘い赤い ごろごろ
藁の上に ごろごろ

そしてお目々を閉じるのね
抱いてあげる ごろごろ

ねんねんころり ごろごろ


ああ~やっと眠たくなってきた・・・
でももう仕事に出かける時間・・・

(最後の二行は歌詞とは違います)
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海を飛ぶ夢

2006年02月05日 | しねしねシネマ
昨日、ケーブルの映画チャンネルつけたらちょうど始まったスペイン映画『海を飛ぶ夢』を鑑賞。
普段はこんなシンキクサそうな映画は見る気にはならんのだが、メチャクチャ暇だったので腰を据えて見ることにした。

内容は海岸での事故により、若くして四肢麻痺の障害を負った中年男ラモン・サンペドロが、尊厳死(安楽死、自殺)の合法性を求め裁判で争うというもの。
その時彼の弁護人となった人妻との恋や、彼の生活を支える家族や友達のそれぞれの愛情や複雑な心境が実によく描かれていてなかなか味わい深いヒューマンドラマだった。

こういう“安楽死”のテーマは、手塚治虫の漫画『ブラックジャック』でもドクター・キリコが登場した時によく取り上げられるが、私自身もこのテーマに関しては中々難しい問題だと思う。死という観念はその人の立場によりけりだろう。
テーマは確かに重いのだが、それでもこの理屈っぽくて頑固者の主人公の人物像はかなりユーモラスなものがあった。
説得にきた同じ四肢麻痺の神父との1階と2階の間で繰り広げられる論争は実に見応えがあった。伝達係としてふりまわされてる神父の弟子は大変そうだったが。
「家族に愛情が足りない」と言い放った神父に対して、普段は自分の意見を言わなかった無口な儀姉が「あなたはうるさすぎる」といって食ってかかるシーンなども実に印象的だった。

後で調べたら、この映画は『アザーズ』でその名を轟かしたアレハンドロ・アメナーバル監督が本国スペインで、実在の人物ラモン・サンペドロの手記『LETTERS FROM HELL』をもとに映画化したものらしい。
あと主人公の19歳の時の回想シーンがあるのだが、それがハゲ頭の45歳時の主人公とクリソツだったので彼の子供か弟を使っているのか?と思ってたら、なんと同一人物であることが判明。
彼は実際35歳くらいで、特殊メイクであの45歳時の顔を作り出したんだとか。
役者は化けよるなぁ~

オススメ度:★★★★
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