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AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

ブラッフォードと戦慄

2025年07月12日 | コンサート
ついに!念願のビル・ブラッフォード(ブルーフォード)の生演奏を拝むことができた。


イエス、キング・クリムゾン、UK、ジェネシスと、数々のビッグプログレバンドを渡り歩いた技巧派レジェンドドラマー、ビル・ブラッフォードは、(10年前くらいだと思っていたのだけど)2009年、還暦を迎えたことからライブ活動からの引退を表明していて、私自身、浪人時代から憧れていたドラマーのひとりだったにも関わらず、1995年のキング・クリムゾンの来日公演を不覚にも見逃しており、一生彼の生演奏を拝むことは叶わないだろうと。
それがまさかの引退を撤回、それどころか来日公演が決定したときは、飛び上がらんばかりに歓喜した!!

まぁ彼が引退を撤回したのは、実は3年前のことで、2022年にPete Roth Trioっていうジャズバンドを結成し始動していたことは全然知らなかった。




しかも、ビル自身、昨年ファンのコンベンション出演のため来日していたらしい。
もーう、俺ってどんだけ情弱ソン!!
(ま、知ってても行かなかったろうけど)


ビルの奇跡の復帰来日公演。
これを観たがらないプログレファンがいるってのも不思議なんだが、またしてもSalyu繋がりであるお馴染みサムソンひとりが同行に応じてくれた。



公演日間近になると、なぜかBrufordのそんなに好きじゃないアルバム『One Of A Kind』から、「Hell's Bells」のイントロが私の頭の中で繰り返し流れていた。
ビルの最近のインタビューから、若い頃携わった名曲群は99%演奏されないのはわかっていたが、せめて1曲くらい演ってくんねーかなーっという期待と願望がどこかにあったのだろう。


会場はビルボード大阪。
リリイ・シュシュ(Salyu)のライブ以来だから3年ぶりか。

入口どこかもう忘れてた。



ビルボードだから1日2公演で、両方行くファンもいるだろうが、私は2部の方を選択。
20:30と開演時間遅いが金曜日だったので心のゆとりはあった。

年齢層は当然ながら年寄り目。
やっぱ「太陽と戦慄」Tシャツの方がチラホラと。
かくいう私も実はカバンの中に忍ばせており、ライブ直前になって着替える予定だったが、カブるの恥ずかしいし面倒くさいので思いとどまった。





せっかくこういうとこ来たので高めの(ジュースみたいな)カクテルを。



正直ジャズはそれほど得意というわけではない(ジャズっぽいロックは好きだが)。
今回のPete Roth Trio、ライブ前YOUTUBEでチラっとだけ拝見したんだけど、ライブ中ウトウトしてしまうこと必至感がかなり濃厚であった。
まぁ言うてもこちとら目的はビル・ブラッフォードの生演奏。
ただ、ビルにしてもプロとして13年ものブランクがあり、今年齢76歳。
劣化した爺ちゃんがジャズ奏者に適当に合わすだけの無難なプレイになんのかなーっていう懸念は拭い切れなかった。


TAMAのドラムを愛用してると聞いてはいたが、これはビルの自前の?



固唾を飲んで待っていると、ブラッフォード、いや、ピート・ロスご一行がステージに登場!
初生ビル・ブラッフォード姿に私が興奮したのは言うまでもない。
うん、元気そうだ。


開演。
最初2曲は・・・うん、つかみどころのないジャズって感じで、ビルのプレイもそこまで派手じゃない。
開場前にモンスターを飲んでライブに臨む予定だったが、それをすっかり忘れててやはり少し眠気が襲って来たんだけど、3曲目でツボをつくようなリズムの曲がきてシャキっと目が覚める。
(この曲の前にピート氏がMCの中で「One of A Kind」ってフレーズを言ってた気がしたのは、私の聞き違いだろうか?)
そしてこれぞビル!!なドラミングが展開され、一気に気分が高揚し、歓喜した!
ホンマに13年間も引退してたん!?っていうくらい全く衰えを感じさせない、従来の技巧派ドラマー風格タップリのビルのプレイに驚きを禁じ得なかった。
もちろん後ろに座っていた友人サムソンも大興奮。
やはり、引退後もドラムキットに座ってそれなりに鍛錬をされていたんだと思う。
でなきゃあれだけのプレイは出来ないかと。

Pete Roth Trioは、基本ジャズなんだが、やはりビルが叩いているせいもあってか、ジャズロック然とした感覚がある。
中心メンバーであるギターのピート氏も、エフェクターを駆使し、時折オルガンっぽい音色を奏でたりなかなか面白いことを繰り出してくる。




それからも、ビルのソロ的な場面が何度かあって、その度に「ワーーーっ!!」と歓声があがり、皆大興奮。
ビルのあの神ストロークも飛び出し、もう感無量といったところだった。

それにしてもビルの歳を感じさせぬ佇まいよ。
背筋もシャンとしてるし、一時ドラム席から立ち上がりステージ袖で2人のプレイを冷静に眺めるという余裕なんかも見せていた。




全プログラムが終了し、スタンディングオベーション。
ビルは手を振って余韻に浸るでもなく、静かにステージを去っていく。
その時、後ろにいたファンが数名Brufordの名盤『Feels Good to me』のアナログ盤を掲げて、大慌てでビルの方向へとかけていったのだが、ビルはさっさと退場して、ファンはスタッフに制止されていた。
実は私もひょっとするかもと思って同じアルバムのCDジャケをカバンに忍ばせていた。
ブラッフォードファンは考えてることが一緒やなー。





うん、ビルもまだまだ元気そうだし、2年後くらいにまた来てくれるんじゃないかな?
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スラッシュ名古屋

2025年04月05日 | コンサート

年度末の決算の時期は4連休になるので、家庭環境も変わってちょっと自由になったので、どこか遠くへ行きたいなと・・・


そうだ!名古屋へ行こう!


てな感じで漠然とした思いを胸に、正午前に京都からいつもの下道ルートで車転がして10年ぶりくらいに名古屋に向かったワケですが・・・
実はあるメタルバンドのライブを観ようかと。

そのバンドとは、アメリカのMINDWARSというバンド。

MINDWARSって誰やねん?って?それは私も5年前のTTFの時に同じ疑問を持ちました。
MINDWARSは、アメリカのスラッシュメタルバンドHOLY TERRORのギタリストだったマイク氏が10年前ぐらいに結成したスリーピースのスラッシュメタルバンド。
TTF2020の時はバンドの都合でドタキャンだったけど、2年前のTTFで一度来日を果たしている。観に行ってはいないが。
(ちなみにロビー氏はイタリアのスラッシュメタルバンドJESTER BEASTの元ドラマー)




え?HOLY TERRORって誰やねん?ですって?
HOLY TERRORは、元AGENT STEELのKurt Kilfeltと元DARK ANGELのJack Schwarzによって1985年に結成され、2枚のアルバムを残し短命に終わったスラッシュメタルバンド。
ていうことも、私自身最近までよく知りませんでした。




実はHOLY TERRORですら高校生の時、地元の個人経営のレンタル屋でかりたのをダビングしたテープ音源しか近年まで持ってなかったりした。
しかも全然聴いてなかったし(でも聴くとけっこう曲覚えてた)。




MINDWARSに至っては音源すら持ってなく、そんな思い入れのないバンドをなんでわざわざ名古屋まで遠征して観に行くのかって感じですが、ようはキッカケなんです。
最近観光とかも興味なくなって、なんか名古屋に行くキッカケが欲しかったワケです。
チケットも安かったし。

MINDWARSは今年新作も出しており、YOUTUBEで拾った音源を名古屋に向かう道すがらにそれなりに予習してた。


名古屋に着いてから主催者サイトで情報を調べたら、本イベントには他に4バンド出演するらしく、タイムテーブルを見るとMINDWARSの出番は21時以降・・・
ライブ観る前に別件を済ませたくて、ただそのタイミングが不透明だったので、この遅すぎる出演時間は今回非常に都合がよかった。

20時以降激安になるパーキングを見つけ、そこに車を停めライブ会場であるRed Dragonに向かった。
新栄にあるライブハウスで、そこはホストホステス、ポン引き、不良外人らが闊歩するいかがわしくも頽廃的な風俗エリアだった。




スマホのナビ機能を駆使してもなかなか目的地が見つからず、いっそ無料案内所で訊いたろかと思ったら、この建物の5階がRed Dragonだった。




入場すると、演ってる、演ってる。
メタル貫禄ハンパない日本のSABBATだ。
SABBATはTTFの時一度拝見しているが、名古屋でも根強いファンがいるんだな。
なかなか盛り上がっていた。




そして、いよいよMINDWARSの出番。
顔はよく知らなかったが、どうやらこの3人らしい。
大谷のユニホーム着てた。



ライブがスタートしたけど、SABBATん時より客減っててスッカスカ。
20人もいなかったんじゃないかな。
私を含め、ガチのファンがいたかどうかも怪しい。




演奏力はなかなかのもの。
やっぱ欧米はパワーが違う。スラッシュバンドには大事な要素だ。
動員数の少なさに不貞腐れることもなく全力でプレイしてくれるところにも好感が持てた。
特にG&Voのマイク氏は客を煽ったりピック投げたりサービス精神旺盛で、MCで「日本は美しいですねぇ」みたいなこと言ったり、ギョロっとした目をひんむいたり明るくてひょうきんなおっちゃんといったところ。




新作の曲はわりとわかりやすく、演奏されたら「あ、この曲ね」ってノリやすかった。
数回しか聴いてなかったのにサビの部分も一緒に歌えた。




HOLY TERRORの曲もガンガン演ってくれてよかったのだが、いかんせんオリジナルとヴォーカルタイプが違い過ぎた。
やっぱあのギャーギャーヴォーカルじゃないと少し物足りない。
ファストナンバー「Do Unto Others」の早口ヴォーカルもちゃんと歌えてたかも怪しかったし、中盤の「ダ!ダ!ダ!ダ!」もなくて残念だった。
いやでもHOLLY TERRORの曲演ってくれただけでもありがたかった。




ライブ前、物販のテーブルの上に無造作に置かれてあったセットリスト。



一応形式上のアンコールがあって、最後一発モーターヘッドの「Ace of Spades」で〆。
その時だけ乱入してきてモッシュしてくる輩もおった。

欧米のSABBATマニアも途中から仁王立ちで傍観。



ライブ終わってみると、本イベントに来てた客ってみんな日本の出演バンドの身内っぽくて自分が完全アウェイ状態だったんだと気づいた。
このイベント、本当はSABBATトリだったのを、MINDWARSが急遽ねじ込まれたという感じだったのかもしれん。

せっかくなので、物販でバンドロゴとゴジラをあしらっただけのシンプルな構図がいい塩梅のJapan TourTシャツと新作のCDを購入。




もちろんメンバー全員にサインしてもらった。
5年前のTTFの直前に購入したHOLY TERRORの2枚組CDをマイク氏に差し出したら、「オオーーっ!!」って喜んでくれた。

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Death is never fair

2025年03月22日 | コンサート
80年代中期から90年代にかけて、エクストリームミュージックシーンで多大なる影響を及ぼした、私が敬愛してやまない伝説のメタルバンドDEATH。

その創設者であるチャック・シュルディナーが癌で亡くなってからも、まぁ日本ではそれほどでもないけど、DEATHの偉業を後世に繋いでいこうとする者は後を絶たない。
DEATHの壮大なトリビュート企画、Death To Allなどを始め、国内外にDEATHのトリビュートバンドが多く存在する。

その中で、私は1年くらい前に存在を知ったのだが、Left To Dieなるトリビュートバンドがあって、どうやらDEATHの初期メンバーが在籍してるとのことだった。
それでよくよく調べてみると、DEATHの2nd『LEPROSY』参加のテリー・バトラー(b)と、DEATHの前身バンドMANTAS時代からチャックと組んでたリック・ロッツ(g)の2人が立ち上げたバンドなんだとか。




YOUTUBEで最近のライブ動画もあがっていて、どうやらテクニック志向に走る前の1st~2nd期の突進型DEATHのナンバーを演りたくっているみたいだった。

で、私がこのトリビュートバンドがまさかの来日が決定していることを知ったのは当日の2週間前のことだった。
「これはアカン!」と思って、すぐさまe+でスマチケを購入し東京までの高速バスを予約し有休をとったのでした。

今回は2Daysで私は2日目に参戦。



会場は代官山のSPACE ODDとかいう聞いたこともないライブハウスで、スマホのナビ機能使ってもだいぶ道に迷った。




なんとか会場に辿り着いて、裏のインド料理屋で腹ごしらえをして入口に向かうと、この手のバンドのライブではだいたい見かける東京と大阪のスラッシュ好きの知り合い二人と5年ぶりくらいに再会し、DEATHの話で盛り上がる。


当日初めて知ったのだが、このイベント、Left To Die以外に3バンド出演するようで、Left To Dieの出番は20時過ぎくらいだと聞いてどうしようかと思った。
一応3バンドとも拝見したが、1バンドは日本のバンドでみな演奏力もあって会場も大変盛り上がってた。

日本が誇るデスメタルバンド、DEFILED。



そして待ちに待ったLeft To Dieのライブがスタート。

1曲目はキタ!「Leprosy」。
イントロの段階で鳥肌が立つ!




続けて「Born Dead」、「Forgotten Past」と、この冒頭の『LEPROSY』からの3連発の時点でノックアウトされてしまった。
想定以上の演奏力!再現度!
私も東京行きを即決したとはいえ、たかがトリビュートバンドと半信半疑で少しナメていた。
大好きなDEATHの初期メンバーに会えるというミーハー心もあったのだ。
半分はDEATH隊のメンバーの演奏で、DEATHの名曲を生で味わえることにこれほどの興奮を覚えるとは!

現在OBITUALYのメンバーで、来日も数回果たしているテリー・バトラーのベースは、やはり初期DEATHを支えていたドッシリとした安定感がある。
生のプレイが見れて本当によかった。




4曲目、記念すべきDEATHのデビューアルバムの1曲目を飾る「Infernal Death」がきたときは、1日目では起きなかったらしいモッシュが早くも勃発。
もちろん私もピットへ突入した。
なんせ5年ぶりくらいのモッシュ(2020年のTTF以来)で、私もあれから随分歳とって運動不足だったので不安だったけど、数回回ったら、大丈夫、全然いけると自信が持てた。
DEATHの楽曲でモッシュできることの幸せ!
日本に来てくれてありがとう!Left To Die!




このDEATHトリビュートバンドで目を見張ったのが、チャック役を担うギター兼ヴォーカルのマット氏。
彼はEXHUMEDというゴアメタル系のバンドに所属していて、なかなかキャリアのあるベテランらしかった。
ガス・リオス氏のドラミングもしっかりしていて、彼はマット氏と共にGRUESOMEというバンドに所属してるんだとか。




そのマット氏のプレイスタイル、ヴォーカリゼーション、咆哮、雰囲気全てがもうチャックが降臨したかのように遜色がなかった。
ギターもハンパなく巧くて、見事DEATHの楽曲を再現してくれていた。
まぁVOIVODにおけるダニエル・モングレインばりの適任者といえる。

一方リック・ロッツ氏は、ちょっと存在が薄かった。容貌も全然変わっちまったしね。
ていうか、ギターの音が小さかったんだよねー、PAのバランスの問題かと。
彼のピロピロアーム奏法をもっと堪能したかった。




バンド名にも冠した名曲「Left To Die」はもちろん、私の大好きな「Open Casket」と・・・
気づけばアルバム『LEPROSY』は全曲再現。これで盛り上がらない訳がない!
このライブには、おそらく100%に近い筋金入りのDEATHフリークが集結していたかと思われる。




30年前に本家DEATHの初来日公演を大阪で目撃しているが、あの時はハコのPAが悪すぎてなかなかライブに集中出来なかった記憶がある。
客層が最近食いついたにわか衆感が否めなく、初期の曲で盛り下がるというよくある現象も見受けられた。
今回、DEATHの定番曲「Pull The Plug」の「Why Don’t You!」を皆で叫べた時は、あの30年前の雪辱を果たせたような気がした。
正直30年前のライブより全然楽しかった。
「Zombie Ritual」ではイントロ部分の大合唱も起こったし。




とにかく初期名曲群のオンパレードで休むところが皆無といっても過言ではなかった。
こんな充実のメタルライブは何年振りだろうか・・・・

「Left To Die」辺りですでにお腹いっぱいだったが、ラスト一発「Evil Dead」でもうどんだけーーっ!!って感じ。
いや、これは今年一番のライブになるんじゃないかしら。




たかがトリビュートバンド、されどトリビュートバンド。
原始神母もそうだけど、我々が味わえなかったあの時代の興奮を、この令和の時代に再現してくれ体感させてくれるこういったバンドの存在意義というものは本当にデカくてありがたいと思う。
なんせこういったバンドはファンが観たいものをわかってるし、なんせプロだから再現クオリティーも高い。


だから最近高価になってしまったパロTも躊躇なく買っちゃったよ。
ええもん見せてくれたし。




次は『Spiritual Healing』完全再現とかレパートリー増やしての再来日を期待!

なんてな。
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アジコのライブ

2024年08月10日 | コンサート
実はAJICOはそれほど好きだったワケじゃない。

2021年にAJICOが20年ぶりに再始動しだした時はちょっと気になった。
一応2001年に出した唯一のフルアルバム『深緑』を所持していたし、当時はそこそこ聴いてたので。
3年前は『接続』っていう新EP出してそれに伴うツアーも敢行しており、一瞬「行こうかな」とは思ったものの、気づいたら時が過ぎ去っていた。

で、2022年、大阪泉大津の野外フェス『OTODAMA』に出演するというので、これは願ってもないチャンスとばかりに行くことを決意し、初にAJICOの生ライブを拝むことができた。
ただ、その時は『接続』も聴いてなかったし、なんか『深緑』からの好きな曲も全然演ってくれなくて、尚且つ持ち時間も短くて不完全燃焼という感じだった。
これはやっぱ2021年のワンマンに行くべきだったと深く後悔。

ところが今年の春、いつの間にかまた最新EP『ラヴの元型』をリリースしていて、ワンマンライブも決定していた。
ただ、私はその情報に気づくのが遅く、CDはすぐに取り寄せたものの、チケットはすでにソールドアウト。




自分の不甲斐なさを呪いながら、もう一生AJICOのワンマンは観れないのかなぁ~と悲観に暮れていると、なんとすぐに追加公演が決定!
今度は抜かりなく先行予約にエントリーし、見事に当選。整理番号も100番台。e+さんやっと手数料に見合う仕事してくれはったなぁ~と。




当日、会社を早退して電車に乗って会場に向かう。
その日は炎天下で、家から最寄り駅まで歩いた時点で全身汗でグッチョグチョ。

会場は千日前ユニバース?
もちろん味園ユニバースのことなんだが、いつのまにか会場名変わった?




この昭和の退廃的なテイストをまんま残した元キャバレー施設であった味園ユニバースの入居する味園ビル。
残念ながら、老朽化のせいか、コロナ禍の影響のせいか、今年いっぱいで閉鎖が決定、解体が検討されている。
なので、ひょっとしたら今回のAJICOのライブで見納めになるかもしれん。
大阪出身のUAも、それで今回この会場を選んだんじゃないかと。


客層は若い人もチラホラ見かけたが、全体的にアラフォーアラフィフ。
正直アウェイ感は否めなかった。周りから聞こえてくるのは、ZAZEN BOYSとかブランキーとかの話。
私の前にいた人なんて、ケータイの待受画面がチバユウスケ氏の遺影。
世代は一緒くらいだが、20代の頃、私はその辺を通ってないからなぁ。


そういえば、通りすがりの外国人旅行者と思しきカップルが、スタッフにスマホ見せながら「当日券は売ってる?」みたいなやり取りをしてやんわり断られてたな。
ポスター見てネットで調べてなんか興味持ったんだろう。入れてあげたかったな(誰かチケット余ってへんか~)





味園ユニバースは、数年前の坂本慎太郎くんのライブ以来。
最初に訪れた時は、この煌びやかな珍宇宙空間にテンション上がったものだ。




味園はステージが低く、見づらい印象があった。
今回は良番だったので3列目のポジションを確保できてよかった。
右端だったが、ステージ全体を見渡せる位置でいい塩梅。
床のエフェクターなども丸見え。




開演時間ちょっと過ぎたくらいにメンバーが登場。
みんな結成してからだいぶん歳とったはずなのに、姿を見ても全然衰えを感じさせない。
もちろん演奏面もしかり。

不覚にも一曲目の「金の泥」は知らない曲だった。
ブランキー?SHERBETS?
家帰って調べたら、シングル「波動」のカップリング曲だということがわかった。

そして最新曲「ラヴの元型」が演奏される。
ベンジーのあのかき鳴らすイントロギターリフだけで鳥肌が立つ。
そして目の前では左右に揺れながらぶっといベースを弾くTOKIEさんの姿!
もうほんとカッコよすぎる!!



そして、OTODAMAの時は曲の存在をあまり知らなかった「ぺピン」がきた時も、椎野氏の力強い太鼓の音も相まって鳥肌立ちまくりだった。
OTODAMAの後、シングルを入手したが、これはブランキーのセルフカヴァーでライブver.しかないっぽい。
1番はUAが歌って、2番をベンジーがリードで歌い出したら客がワーーーっと歓声を上げるってのはお決まり事になってるのかな?




途中、謎のダジャレコーナーってのがあって、まぁこれはUAの発案だと思うんだが、ベンジーはそれに付き合ってあげてる感が面白かった。
UAが下らないダジャレを発表すると、ベンジーはあのまんまの口調で「ありがとう」っていう、「もう気が済んだ?次の曲いっていい?」って感じの軽いあしらい方が本当に面白くて笑えた。
UAもそんなベンジーを遠慮なく関西のノリでイジりまくるので、ベンジーがメンバー紹介でUAを「手に負えない人」と言っていたのが理解できた。
まぁUAは地上波でダウンタウンの松っちゃんに向かって「おもんない」って言い放った最強の人だからなぁ~

で、そのユル~いコーナーからの「波動」には、皆ちょっと心の準備が追いつかない感じではあったが、それでも場の空気をガラっと変える魔力ある楽曲なので、すぐに陶酔感に浸れる。
なんつってもこの曲の間奏部分が素晴らしいTOIKEさんの絶品のアップライトベースワークを至近距離から拝めたのは至福の極みというしかなかった。

演奏始まってるのにUAがステージから消えたかと思ったら、客席フロアの真ん中にUAが現れて脚立立ててその上で彼女の持ち曲「悲しみジョニー」を熱唱するというサプライズ。
破天荒というか、サービス精神旺盛というか。
いや、あの時彼女自身、キャバレーの女王の気分に浸っていたんじゃないかなぁ。


リズム&グルーヴ感がムサクサカッコいい「Garage Drive」、和気藹々な「フリーダム」など、『深緑』からの好きな曲はほぼ演ってくれたし、再始動後にリリースされた2枚のEPからもだいたい演ってくれた。
オシャカッコいい疾走感の「キティ」とか、絶妙なポップナンバー「L.L.M.S.D.」など、再始動してからのAJICOの楽曲は実にバラエティに富んでいてクオリティが高く、よって2時間に渡るライブも楽曲が充実しているから中弛みすることがなく、それほど思い入れのなかったAJICOではあったが、想定以上にフルでライブを楽しむことができた。


ちょっと褒め過ぎかな?(だいぶん褒め過ぎ)





しかし、アンコール最後一発「ラヴの元型」を再演奏するとは思わなかったなぁ。
「いや、さっき演ったでしょ?」って、一瞬戸惑った。
昔Salyu × Salyuのライブで、アンコールがあまりにもひつこくて仕方なく出てきてくれて、曲も用意してなかったから1曲目に演った同じ曲を演ってくれたっていうケースはあったが。

まぁAJICO史上最もわかりやすくキャッチーなノリノリナンバーなんで、味園ユニバース最後のステージをオーディエンスと共に盛り上げるにはもってこいのナンバーってことで、ぶちかましたのかな?



終演後。



この珍フロアもこれで見納めかな。



このカウンターで最後にオーダーしたドリンクは700円のebian。



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帰って来たひろみ

2023年12月30日 | コンサート
今年秋、ようやく上原ひろみの新ユニットのアルバムが発表された。

ユニット名はHiromi's Sonicwonder。

上原ひろみに関しては、思えばアンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスとのThe Trio Projectの2016年のラストアルバム『SPARK』以来関知してこなかったっけ。
今回は送料もかからないし、直筆サインまでついてくるというので、ワーナーで予約して購入。

アイドルのプロマイドみたいやな。



内容は、最初だいぶおとなしくなったなと思ったが、やはり相も変わらず超絶。
The Trio Projectの時のような張り詰めた緊張感というものはあまり感じられず、各楽器会話を楽しんでるというか、とても調和のとれたバランスのいい関係性にあり、非常に聴きやすくてすぐに馴染んだ。
なんといってもアダム・オファリルのトランペットの温かい音色が楽曲にまろやかさをもたらしている。
そしてTrio Projectではほんの味付け程度でしか使われてなかったNord Leadシンセサイザーが、今回これでもかと言わんばかりに暴れまくっていて楽しい。


ということで、今月8年ぶりに上原ひろみ新バンドのライブを観に行ってきました。




なんばHatchは、2018年のProfets of Rageのライブ以来。
上原さんのライブでスタンディングというのも初めて。
ホールはもういい席取れないと思って。せっかくだから間近でみたいので。 




整理番号は370番台で、ポジションは上原側で4列目くらいのいい場所を確保できた。
こういうのもスタンディングの利点。

今回ピアノの上のNordとは別に、客側真正面にもう1台の真紅のNordが設けられてあってテンション上がった。




ほぼオンタイムでメンバーがぞろぞろステージに現れた。
上原さん相変わらずニコニコで元気一杯に登場。
やっぱスニーカー履いてた。

ほぼ新作の曲で、どの曲もやはりライブならではの拡張度合がハンパない。
その中でのやはり本作の目玉となっている2曲目で演奏された「Sonicwonder」が、もう上原さんモノ凄いことになってた。
3台の鍵盤の上を下への縦横無尽ぶりはもう圧巻。
この曲はNordならではのエフェクトアクトがエグくてほんと遊び心満載でおもしろい。

Hiromi: Tiny Desk Concert


トランペット奏者のアダム・オファリルもやはり、マイクにエフェクターを取り付けてつまみをイジイジして、会場に程よい浮遊感をもたらしていた。

CDで「Up」という曲を聴いた時、これどっかで聴いたことあるなと思ってたんだけど、映画『BLUE GIANT』の時に作られた曲かな?
この曲はレコーディングでも中間ジーン・コイのドラムソロがあって、ライブでももちろんあった。
ただ、やっぱライブとなると長い。長すぎる。もうそれはボンゾばりに。
ちょっと退屈だったな。レコーディングの方は丁度いい感じなのにね。

今回ニューアルバムの中でギョッとなったのが、歌モノ曲があったこと。
イージーリスニングな雰囲気のいい曲なのだけれど、こんなのが上原さんのアルバムに収録されるなんて意外すぎた。
最初メンバーの誰か歌の巧い人に歌わせてるのかなーっなんて思ったのだけれど、どうやら上原さんのバークリー大学時代の同期のオリー・ロックバーガーという方が歌われているらしい。
ライブでもインストで演奏するのかなーって思ったけど、それはさすがに演らなかった。
アルバムにはボーナスでインストVer.が収録されているけれど。

今回歓喜したのが、昔の名曲「XYZ」演ってくれたこと。
こん時はほんと興奮した。けっこうアレンジ変えてきてたけど。
Nordめちゃくちゃ歪ませてたのでびっくりした。

アンコールラストで演奏されたのが、「BONUS STAGE」。シャレか?
この喜劇映画のバックでかかってそうなコミカルなノリがたまらん。
ステージの演者さんたちも全員ノリノリで楽しそう。


今年最後のライブ鑑賞になったけど、いいもの観れた。

今回のツアーでちょこちょこスタンディングの会場があるのは、上原さんの希望だったとのこと。
やっぱ彼女はお客様一体型っていうんじゃないけど、ロックな人でもあるので、そういうのが好きなんだな。
確かにホールよりも、お客さんヒューヒューなノリの人多かった気がする。

けど、上原さんのライブはやっぱり座って観たいな。


このデカい欧米人どもを引き連れてんだから、上原さんは大谷翔平ばりの人だと個人的に思ってる。



今年はもうブログ更新しません。

みなさんよいお年を。
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オオサンショウウオ大好きYOU

2023年11月18日 | コンサート
今秋はメタルバンドの来日ラッシュがすごいことになってましたね。

EXTREME、MR.BIG、HELLOWEEN、DIZZY MIZZ LIZZY、DEATH ANGEL、TESTAMENT、EXODUS、DEF LEPERD、MOTLEY CRUE・・・


そおいう私は今月はじめ、若きアメリカの自称“プログレッシヴSFスラッシュメタルバンド”VEKTORのライブに行ってきました。

VEKTOR@京都水族館



彼らの来日は実に10年ぶりということだが、前回は観ておらず今回が初めて。
普段、自分より歳の若いメタルバンドなんてほとんど聴かないんだが、このVEKTORはデビュー当初より気になってたバンドで、まぁロゴからもわかる通り、VOIVODやDESTRUCTIONなど、私がティーンの頃に聴いていた80sスラッシュメタルバンドに色濃く影響を受けているということで、特に1stアルバムはもう私ぐらいのスラッシュ好きのツボをつきまくるリフ全開且つ演奏はもうめちゃめちゃテクニカルっていう申し分のないデキでかなりハマった。

今回ライブに行くことを思い立ち、実は1st以降は全く関知していないというなかなか薄情な状態だったので、急遽アマゾンで3rdアルバムを取り寄せ聴きまくってたんだが、なんかエクストリーム感が増し増し且つちょっと苦手な抒情コーラスなどを導入したりと、実験的でプログレッシヴなその姿勢は関心するが、ちょっとしんどいなと。

最近はイヤーエイクさんに拾われたようで。



今月頭の三連休は所用で東京に行っており、VEKTORはその頃ちょうど東京でのツアー真っ最中だったので一瞬観ようかと思ったが、スケジュール的にしんどかったので関西に帰ってから大阪で観ることにしたんだが、東京帰りの夜行バスで、隣の隣の座席に乗り込んできたお兄さんが奇遇にもVEKTORのTシャツを着てて、関西からの遠征者だったのがおもしろかった。


最近復活したSACRIFICEのヴォーカルSugiuchiさんが運営している呼び屋CHROSH Bookingsが今回のツアーを企画してくれてて、チケットは直接ここから購入したんだけど、高い手数料とか送料も一切かからない、しかもこんな素敵なデザインチケットで熱意が感じられて本当に良心的。




バンド側も10年ぶりの日本ということで、気合も入っていたらしく、我々とコミュニケーションをとるため移動中に一生懸命日本語を勉強されていたという。

真面目か!(笑)



会場はSOCORE FACTORYという南堀江の小さなハコで、この界隈には来たことがなかったので少し道に迷った。

客層は私より年上の方から若者まで、わりと老若男。女子は極めて少なかった。
まぁVEKTORって、演奏力重視のプログレバカテクスラッシュって感じのバンドだから仕方ないよね。
スラッシュ系バンド観にくるとよく見かける連中なんかも全然見なかったな。

人は想定してたよりけっこう入っていたけど、今回のハコは縦長でなかなか狭かった。
う~ん、せっかく4年ぶりにモッシュでハッスルしようと思ってたのに、これじゃ難しいな。




VEKTORの一行がステージに現れた。
実はメンバーの顔を全然知らなかった。やっぱり若いな(私からすると)。

怒涛の演奏が始まった。巧い。
1曲目はたぶん最新作の1曲目。10分を超す長さ。
最新作は最近聴いたばっかなのでうろ覚えでよくわからんかった。


 

2曲目、1stから早くも「Black Future」きた!
イントロ聴いたとたん全身鳥肌。ワーー、モッシュしたいな。
前の方では少人数の小さなモッシュが起きてたみたいだけど。

それにしてもステージも狭そうだ。
彼らぐらいのバンドなら、せめてMUSEくらいで演奏させてあげてほしいな。




観てるとギターヴォーカルのデイヴィッド・ディサントがやっぱバンドの主導権を握ってるぽい。
どっちも弾けるギタリストを有してるバンドってことで、DEATHを彷彿とさせる。
フランク・チンのベースプレイもカニコーのアレックス・ウェブスターばりの存在感だ。




最新作のラスト曲で、ジャーマンメタルのライブかよ!とつっこみたくなるコーラスの大合唱が起きたりと、フロアはかなりの盛り上がりをみせており、VEKTOR側も小規模なライブながらご機嫌そうだった。

大団円。



今ジャパンツアー恒例の、セトリの紙を折って紙飛行機作って客席に飛ばすという余興。



セトリ1st多い目希望だったけど、3枚からまんべんなくといった感じかな?
大好きな「Deoxyribonucleic Acid」演奏してくれただけでもよかった。

土星?



ミート&グリート。
デイヴィッドさんDEATHのTシャツ着てはって、私もその日DEATHのTシャツ着てたので「かぶったな」みたいなやり取りをした。
といっても「SAME」と言っただけだが。

YOUは何しに日本へ?



CHROSH Bookings企画のジャパンツアーTシャツ。
もう一種のデザインのTシャツの方が明らかにカッコよかった気もするが、なぜかこっちの変なのを選択。

買ってから失敗したような気が・・・



この日は奇遇にも阪神が38年ぶりに日本一に輝いた日でもあり、VEKTORのライブ終わって駅に向かってたら、戎橋周辺は異様なムードが立ち込めており、厳戒態勢がしかれていた。
ニュースを見ると、6-0で阪神がリードしており、ちょうど7回表だった。
歴史的瞬間を拝みたい気もしたが、明日仕事だし阪神愛はもうすっかり醒めていたのでとっとと家に帰った。





今回はメンバーご一行ゆっくりと京都観光を楽しまれたようで。

デイヴィットさんはデビュー当時、B!誌のインタビューでも「いつか日本のオオサンショウウオが観てみたい」と話しており、今回その念願がかなったようでなによりです。

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Cocco 滋賀に行く

2023年05月21日 | コンサート
今年2月から始まった『Cocco 25周年ベストツアー2023 ~其の2~』。
昨年、その全貌が発表され、新潟や岩手、静岡など、割と偏狭な地域の会場が選ばれてる中、ギョっとなったのが滋賀の会場があるということ。
しかもGW前のツアー最終日。
大阪の伝説的でデラックスな会場フェスティバルホールも魅力的ではあったが、私はなぜか滋賀のびわ湖ホール一本に絞って先行予約にエントリーし、見事当選。

レアな地でのCoccoライブ千秋楽。

しかし、なんで滋賀?

皆目見当がつかず本当に不思議だったが、なんかプレミアムで特別なライブになりそうで、当選通知受けてからの約6ヶ月間、非常に楽しみにして待ってた。


滋賀までは家から車だと1時間ちょいぐらい。
ま、電車で行ってもそのぐらいで、駐車場代を気にしたくなかったので電車で行くことに。


当日はまぁまぁ晴れててよかった。
琵琶湖は若い頃よく湖水浴とかで遊びに訪れてた。



滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール。
大津駅から徒歩20分くらい。周りにはあまりなんもない。



昨年のプロムツアーの時の失敗を踏まえ、今回は開場の約4時間前に会場に着いて、とりあえず先行物販の列に並んだ。
でもよく考えたら、ツアーグッズどんなのがあるのか知らなくて、スマホで確認したらそれほど欲しいモノがなかった。
まぁガチャガチャ2回くらいできたらいいかなと。

ただ、先行物販開始時間まで3時間待たなければならないと知ったときは気が遠くなってぶっ倒れそうになった。
開演は17時だし、また飯食ったり茶飲んだり琵琶湖岸を散歩したりする時間がなくなりそうだった。
もう行列から離脱してしまおうかどうかと途方に暮れてたその時、近くに並んでいた大阪から来たという姉妹組の方が、「チョコ食べます?」と声をかけてきて、前後のファンにもチョコを配りだす。
そこで内気なファン同士が一気に打ち解けて、Cocco談義で盛り上がるという、今までにない奇跡的な和が出来上がった。3時間の待ち時間もあっという間だった。
う~む、アメちゃんではなかったが、やはり物怖じしない大阪人パワーおそるべし!


これは、あのMVで使われたピンクの段ボールカーではないか!



グッズ購入してから開演までもう1時間くらいしかなかったので、ホール内の琵琶湖を見晴るかす眺めのいいカフェで昼食を食うつもりが、時間帯的にランチメニューはやっておらず。
ライブの日くらいは特別に用意しといてほしかったな。
慌てて外に食いにいったが、ほんと周囲なんもない。やはり滋賀って感じ。




席は会場のHPで調べてみると、1階のまぁまぁ後ろの左寄りの席で、超先行予約でとってもここかぁ・・・って残念に思ってたけど、フェスティバルホールなんかと比べてやっぱ地方のホールはキャパがグッと縮まって、席についてみるとそれほど落胆する席でもなかった。




そしていよいよ開演。

まず、興奮させられたのが、2000年のラプンツェルツアーの出囃子で使われたADIEMUSの「魂の歌」が流れた事!!
え?まさか23年前の再現か!?
「けもの道」がくるのか!?


・・・と期待したんだが、ギターのハウリング音も鳴らなく、しばらく間が空いて、Coccoが普通に出てくるという。
なんじゃそら!この高まった緊張感をどうしてくれる!

そして一曲目もう「強く儚い者たち」って、なんか思てたんと違う。
その後、「焼け野が原」、「樹海の糸」、「Raining」と、まさにベストツアーな出し惜しみなしのシングル曲オンパ。
まぁ「あなたへの月」からの~「ベビーベッド」ってのは、本来なら興奮するところだったんだが、実は先日SNSでこの流れの事を知ってしまっていてほんと不覚だった。
「ポロメリア」はCoccoがあんなにディーバーに歌い上げるのビックリしたなぁ、なんか違う気もするけどこんなヴァージョンもレアということで。
「もくまおう」をライブで初めて聴けたのはよかったし、半分くらいは初期の曲でよかったんやけど、ちょっとベタすぎたかなと。

復帰後の楽曲は逆にあまりピンとくるものがなく、半分くらいがなんでこの曲?って感じだった。
そもそも復帰後って何がベストなのか?何が名曲なのか曖昧なんだよな。
個人的には『エメラルド』の曲をもっと聴きたかったかな。


復帰後の曲って、Coccoがやけに艶めかしく歌う曲が比較的増えたような気がするけど、最近Coccoのコスプレ?で話題の「お望み通り」もそういう歌い方がただしたいだけという感じ。
この曲の時のディスコちっくな照明と演奏はおもしろくて、根岸氏刻むベースラインとかキッスの「I Was Made For Lovin' You」を思い浮かべてしまった。




なんか同じような曲調のが続き、中弛み気味のところでの「音速パンチ」はだいぶテンション上がった。
この曲はバンド演奏がいいよね。なんか楽しそうで。


終盤で、Coccoが今回滋賀の地でライブをやる経緯を語りだした。

そのキッカケというのは、この日もだいぶCoccoにフィーチャーされてたコスチュームデザイナーの前嶋章吾氏の存在。
彼は2016年に、CoccoのMVに自分の衣装が採用されたことを機にステージ衣装も任されるようになったのだとか。

「藍色血潮「沖縄のウタ拝2016」より」


彼の夢はいつかフジロックに出演するようなアーティストの衣装をデザインすることだった。
すると2017年、フジロックにCoccoの初出演が決定するという。
Coccoは自分の夢は叶わなくとも、他の人の夢を叶えれた事、その夢が実現する瞬間に立ち会えたことに意義を感じれたんだとか。

前嶋章吾氏は滋賀県生まれ。
そして彼は滋賀県の成安造形大学でデザインを学んだ。




Coccoはツアーの移動の新幹線の中で、前嶋氏がいつも滋賀県の方向を見つめながら「僕の生まれ故郷なんですよ~」と、いつも望郷の念を抱いていることを気にかけており、いつか滋賀県でライブがしたい!と思ったのだそうだ。
ちなみにCoccoは前嶋氏に出会うまで滋賀県てどこ?って感じで、琵琶湖が滋賀県にあることすら知らなかったんだとか。


会場のロビーに飾られてあったのぼりは地元の中学生の手作りだとか。



滋賀県にまつわる感慨深いMCが終わり、演奏されたのがまさかの「ウナイ」で、想定外過ぎて感情が爆発しそうになった。
個人的には本ライブのハイライト。

正直ここで終わってくれてもよかったんだけど、最後は最新曲「クジラのステージ」で、いろんな関係者スタッフらがステージに出てきて大団円。


ライブ後は、先行物販の行列に並んでいた時、横にいた埼玉県から来た年齢同じくらいの男性の方と、ライブ前盛り上がった続きを京都の蕎麦屋にて。

それにしても、Coccoのライブでこういったオフ会は初めて!
実は前々からこういうの欲しかったんだ。昔のCocco友達とも疎遠になったしね。
今回のライブで一番の収穫だったかもしれない。


今ツアーの途中から加わったCocco直筆サイン入りイテコマスシールもゲット。
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Cocco 奈良に行く

2023年04月22日 | コンサート
Coccoが2020年に企画した、訪れたことのない県のライブハウスを巡るという「みなみのしまのはなのいろ~ダークサイドクイーン初訪の地、近隣住民近う寄れ~」というタイトルのツアー。

それはコロナ禍により延期、そして無慈悲にも中止となり、実現することはなかった。
(その後配信ライブが行われ、その内容がDVD化されたのはよかったけど)


でもやっぱCoccoはリベンジの人だね!
昨年より25周年ベストツアーを其の1、其の2と精力的に企画し、そしてまさかの第3弾ツアーで、3年前に果たせなかったライブハウス巡りをまた企画してくれた!
こんなにうれしいことはない・・・




ただ、私もう其の2も抽選で当選していてそれに満足してて、今回のライブハウスツアーはアコースティック編というのがどうもネックだった。
いや、自分全編アコースティックってのが苦手なもので。
なのでこれはもういいかなぁ~~なんて思いつつも、せっかく車で15分で行ける近場まで来てくれるんだからということで、まぁ多分ハズレるだろうと一応奈良公演のを応募したところ、なんと見事当選!!

これはもう神様が観に行けと言ってるんだなと。
じゃあ仕事早退して行くしかないよね?
しかし、まさか先に当選した其の2のライブより其の3の方を先に観るハメになるとは・・・


当日は割と早めに奈良に到着したが、いつでも来れるのにとてもいい天気だったのでプチ観光してる間にCoccoガチャ売り切れてた。




奈良三条通り沿いにあるEVANS CASTLE HALL。
3年前の延期になった日に、すでに下調べは済んであった。
けっこう新し目のライブハウスだが、外装のコンセプトはコッテコテでなかなかイタい。




年中ハローウィンて感じ。
ここで「ベビーベッド」とか演ってくれたら合いそうではあるが。



2階席の選択肢もあったが、せっかくなので近くで観たいし1階のスタンディングにした。



まぁ三人編成でのアコースティックライブということで、どうなるんやろうと思っていたんだが。

19:00過ぎに暗転。
まず、今回ゲストとしてフィーチャリングされてた渡辺シュンスケという方が一人でステージに出てきて、鍵盤の前に座りいきなり独奏を始める。
いや、今までにない変わったオープニングやなぁと。何の曲かもわからんし。
これでどうやってCoccoを呼び寄せるのかな?と待機してたら、Coccoが現れぬまま1曲が終わってしまった!
え?まさか前回のビョークと同じパターン?!

う~ん、どうやら彼一人のオープニングアクトらしく、しかも30分くらいみっちり持ち時間を与えられていた。
いや、ワンマンライブで前座て!!ゲスト扱いされてたのはそういうことだったのか・・・
渡辺さんを責めるわけではない。まぁ義理堅いCoccoの配慮なんだろうが・・・
それならせめて開演時間を30分早くして演るんならまだしも、その30分Coccoの持ち時間削られてしまってるわけで・・・
こちとらCoccoのライブを観に来たわけで・・・
大ホールと同一料金を払っているわけで・・・(ア~ア~~♪)


すでに楽器用意してあるのに、しばらくインターバルがあり、満を持してCocco登場。
なんか上下オシャレな緑のジャージに身を包み、頭には奈良の土産屋でよく売ってる鹿の角のカチューシャを装着するという普段着かよみたいなゆる~い恰好にズッコけたけどオジサン正直萌えた。
両隣のサポート奏者にも同じ格好をさせるという。なるほど、渡辺シュンスケさんのお着換えタイムだったのね。
いや、嬉しかったのが、Coccoがようやく顔を覆っていたベールをとってくれたこと(昨年の其の1ツアーからか?)。
それにしてもこの人まだまだ若いなー、私と4~5歳くらいしか変わらんハズなのに。


藤田顕氏によるアコギの伴奏から最初に演奏されたのは、1stの名曲「NO MUSIC NO LIFE」。
ひょっとしたらライブで聴いたのは初めてくらいかもしれない。

一応ベストツアーと銘打っているけど、アコースティック編は本人も言ってたけどほとんどマニアック大会の様相を呈していた。
まぁ初期から最近に至るまで、Coccoのアコースティッキーな曲には秀逸曲がけっこうある。
「四月馬鹿」が聴けたのはほんと感激した。復帰後の名曲中の名曲。
なんで演ったのかというと、Cocco曰く4月だからと。あー4月でよかった。

それにしても、今回のライブはなんだかPerfumeのライブみたいなノリだったな。お客様一体型というか。
イケメン奏者二人に挟まれてご機嫌だったのか、とにかくCoccoの野放しトークが凄まじかった。あ~ちゃんなんてもんじゃねーぞ。

ビックリしたのが、Coccoが前列の客にクジを引かせて選曲するという。
しかもそのお客さんが引いたのが「Again」!!

このお客さんに感謝!つかCoccoいい曲用意してくれてんじゃねーか。


生「Again」聴けてほんと涙出そうになったよ。


「強く儚い者たち」や「My Dear Pig」(Coccoファンに人気らしい)と、比較的『クムイウタ』からの選曲が多かったかな。
Coccoの本人が演りたいだけパーカスも今回かなりハジけてて、それはもうジェイミー・ミューアばり!
ウィンドウチャイムの入れ方はセンスよかった。
段ボールで作った自作の打楽器を、ROCK YOU調でバンバン叩き出し、「Rose Letter」を熱唱し出した時は気が変になるかと思った。
『ザンサイアン』から「Swinging Night」も演奏されて、シュンスケさんのオシャレなピアノアレンジもいい塩梅でよかった。
そういえば、こっから「野火」なんて意外すぎる曲も演奏されたな。




Coccoが最後の曲と言って、最新作から「光溢れ」が演奏され、ハケていった。
うわーーっ短かったなと。
当然皆アンコールを促す拍手が起こる。
するとCoccoが再登場してそれに応えてくれた。
近くにいた客がめちゃくちゃ歓喜してて、「アンコールしてくれるなんて、沖縄のライブ以来じゃなーい!?」って。
私はまぁあるんじゃなーい?って感じだったんだけど、確かにCoccoが予定調和のアンコールをするのは滅多にない事だ。

アンコール曲は『きらきら』に収録されてたやつだったかなぁ、「ハレヒレホー」という能天気な曲。


ライブは9時前くらいに終了。
いやー聴きたかったレア曲も聴けてよかったんだが、やっぱ物足りなかった。

まぁCoccoにとって初訪の地、私にとって近所の地である奈良のライブハウスでCoccoのライブを観れたのはプレミアムな思い出となった。


「奈良と沖縄のマリアージュ案件」COCCO CHANNEL



CoccoがMCで「奈良の人は鹿鹿言われたら、鹿だけじゃない!って怒るんだろ?」みたいなこと言ってたけど、地元の鹿押しはハンパない。




さて、明日のベストツアー其の2の千秋楽もCocco初訪の地。

楽しみだ。

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不思議の国のビョーク

2023年04月09日 | コンサート
みなさんお久しぶり。

先月末、ついに人生初、ビョークの生ライブを目撃することが出来ました。


ビョークのライブは昨年から気になってたんですが、先々週土曜の神戸ワールド記念ホールの日は運悪く出勤日になってて、これまた人事異動がややこしい時期で仕事を休むに休めず諦めるしかなかった。
もし神戸のライブに行けてたなら、この日の晩に起こった胸糞悪い出来事もなかったろうに・・・

不覚だったのが、3月31日に東京で追加公演があるという情報を見逃していたこと。
3月末は決算で平日仕事も休みで土日と連休が続く。もうこれは東京に遠征するしかないだろうと。

まぁチケットは当然ながら完売してて、SNSなどでチケット売りに出してる人を探したけど、なかなか出回ってなくて競争率も高い。
結局前日まで譲渡者を確保できず、普通ならここで諦めるしかないんだが、なんかムシャクシャしてたんでとりあえず東京に行ったろうと。
ビョークのライブもヘタしたら今回で最後になるかもしれんので。

しかし、関西圏ならいざ知らず、東京までチケット無しで現地に赴き、チケットを持て余してる人を当て所もなく探すという大バクチに打って出たのは今回が初めて。
「まぁ何人かいるやろう、行けば何とかなる」とけっこう楽観視していた。


行きはいつもみたいに前日の夜行バスで行く予定が、平日発着にもかかわらずちぇー万するバスしか残ってなく割合わんので、当日新幹線で行くことにした。
今回はチケット確保せんといかんかったので、観光も新宿でのディスクユニオン巡りもいっさいなし。


東京ガーデンシネマは行ったことなくて、りんかい線とか乗り継いで行かんといかんややこしいところの会場。
最近の外タレライブはこっちら辺が多いんかな。
余裕をみて物販先行販売時間前に着くよう会場に赴いた。

クソ、先頭ガキどもに占領されとった。



到着。やっぱ東京はスケールがデカいなぁ。



もう長蛇の列が出来ていて、この中に一人ぐらい余ってるチケット持ってる人いるだろうと、ユニコーンのフライヤーを取り出し、裏に「チケット余ってませんか」のメッセージを書こうと思ったら、カバンにマジックが入ってないことに気づく。
幸い向かいのモール内にダイソーがあったので急いでマジックを買いに行く。

そして、最初ベンチに座って紙を掲げてたんだが、これじゃ見えないなと思ってもう 恥も外聞もなく、グッズ買い終わって出てくる出口の前に立って余ってませんか紙を掲げて、引っかかるのをひたすら待った。
悲しいけど、チケット無しじゃ先行物販に参加する権利もない。
一応スマホ片手にSNSでも探っていたが、こちらは絶望的だった。

近年の転売防止システムの強化もあって、ダフ屋も一掃され、現地での兄ちゃんチケット余ってへんか活動してるのは私ぐらいしかいなかった。
最初1時間くらいでなんとかなるだろうと。その後腹ごしらえして、茶しばいて、グッズ購入して。
ところがこれが全然捕まらない。
いつスタッフの人に注意されるかとビクビクしながら、途中で世にも珍しいピンクフロイドの『原子心母』トレーナー着たお姉さんを発見し思わず話しかけ、その方に励まされたりしたりして、ビルとビルの間を通る激しい谷間風に煽られながら待つこと3時間。




開演が30分前に差し迫り、もう半泣きになっているところへ、ようやくチケット余ってることを名乗り出てくれる人が現れた。
ああーー!!よかったーー!!
定価で買い取るつもりが、端数の1,000円を値引きしてくれて、もうこの人神様かと思った。


とりあえずコンビニに急ぎ茶を購入(後に私はこの時クール系のミンティアを買わなかったことを激しく後悔することになる)。
グッズはサーーっとみてもういいの残ってないなと諦め、席へと急いだ。


譲っていただいたチケットはバルコニー1のS席とある。
なんか見晴らしのいいボックス席みたいなところかなーっと勝手に思い込んでいたんだけど、なんや2階の屋根の覆いかぶさった奥まった席だった。
これで2万もするS席かぁ・・・ポールの時のドーム3階席の方がよかったな。




さて、いよいよ人生初のビョークのライブ。
ビョークのライブはヴェスパタインツアー時の『Live at Royal Opera House』のDVDを観て感銘を受けてから、一生に一度は観ておきたいとずっと思っていた。

今回のライブは、公演ごとに最新型のcornucopia(コーニュコピア)と、古典的なorchestral(オーケストラル)の2種の構成があって、どっちを観るかはオーディエンス次第。
神戸公演はorchestralの一択のみだったが。

今回観た追加公演はcornucopiaの方で、私もこっちの方が得体が知れなくて興味深く、SNSなどの評判も良かったのでちょうどよかった。

スターウォーズの元老院の評議会ばりのスケールのデカい会場。



結論から申しますと、初ビョークのライブは、終始❓な感じ。
そもそも実は最新作を聴いてなく、その時点で無謀だったと。


まず、暗転して幕は閉じたままで舞台袖から現地調達と思しき白装束の明らかに日本人の男女混合合唱団みたいな人達が出てきた。
そして、一発目日本民謡の『さくらさくら』を多少アヴァンギャルドなアレンジで合唱し出す。
少し失笑が起こるが、この予想外のオープニング、さすがビョークのライブだなと思った。
で、いつここにビョークが絡んでくるの?と心待ちにしてたんだが、3曲やってついに1秒もビョークは現れることなく、日本合唱団はステージ袖にはけていった。
ええっ!?君ら前座やったん!?

ステージはさすがスケールのデカいセットが組まれていて、それはもうハリウッドのSFファンタジー映画ばり。
もうこれはロックコンサートではなく、限りなくシルクドソレイユに近い舞台といったところ。
演者はどれも植物の妖精みたいな衣装を身にまとい、ビョークはというと、紫蘇色っぽい花びらを全身に纏ったクリーチャーの様相を呈していた。
ほぼ知らないアンビエントな曲ばかりで、新作中心のセトリだったと思われる。
ステージバック全体に映し出されるプロジェクションマッピングのCG映像も緻密な構成で、ビョークの歌と絶妙にシンクロしたりして、もうそのスケールのデカさは半端なかった。
もちろんさっきの前座の日本合唱団も出てきた。

björk Cornucopia Tour 2023



ただ、いくらスケールがデカいとはいえ、私の座っていた奥まったところの2階席からでは、なんか遠くの方で不思議なことをやってるなって感じ。
ビョークの歌は完璧過ぎているのか、あまり生歌感が伝わってこなかった。

行きの新幹線内でも全然眠れてなくて、ライブ中、曲の意味のわからなさに2回ほど意識を失ってしまった。
本編が終わったなと思ったところで、席を立ちトイレで用を足して戻ってくると、すでに曲が始まっており(これも私の知らない曲)、ビョークも衣装替えをしていて、今度はスリップノットのクレイグの全身ヴァージョンといいますか、触覚だらけになってた。
「あなたはほんとうにビョークですか?」と。

でも、終盤でやっとビョークがあのキュートな声で「ドウモ、アリガトウ」と日本語で謝辞を述べたのを聴いて、ようやく生ビョークを観てるんだという実感が沸いた。


まぁここまで進化してしまったビョークのライブは、やはり私には敷居が高すぎたと言わざるを得ない。
ひょっとしたらorchestralの方が少しは意味の分かるライブだったかもしれない。


終演後の物販は、今ツアーのタオルくらいしか残ってなくて、ちょっと迷ったけど見合わせた。
ビョークの各作品の帯付きアナログ日本盤も売っていてかなり魅力的ではあったが、夜行バスで持ち帰るのは面倒だったので(置き忘れ率もすこぶる高い)、最新作のCDを購入したら、ポストのポストカードが付いてきた。ポストだけに。




『ヴォルタ』の時点ですでにビョークについていけてなかったが・・・
う~ん、この作品を先に聴いていたら、東京遠征は見合わせていたかもしれないな。

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それはサイコウでした

2022年12月29日 | コンサート
今年の見納めになるであろう坂本慎太郎くんのライブ『Like A Fable Tour』に行ってきました。

先行で予約して幸運にも当選。
公演は大阪ではなく、ちょっと遠出になる神戸を選択。
なぜかというと、会場がクラブ月世界だったからにほかならない。
開演が20時からと終電が心配だったが、もうここしかないと一本勝負で。
大阪はZepp Nambaでなんか違うなと。あの殺風景な施設で坂本くんのライブってのは勿体ない。
(今年のCoccoの『ベストツアー其の1』もまたZeppだったのでチケットを買わなかった)




本当は11月に観るはずだったんですが、メンバーにコロナ感染者が出てしまったみたいで延期に。
11月は大阪でKhruangbinなる外タレバンドライブでの前座も決まってて、それも急遽中止になっちゃってほんと歯がゆかったろう。
あん時は確か東京公演のみ開催されたんでしたっけ?
でも早々と振り替え日が決まってその1ヶ月後くらいとなかなか早くてよかった。
有休を一日ムダにしてしまったけど。

ちなみに上の写真の看板は延期前のスケジュール。
いや、ちゃんと更新しとくべきやろ!(高知を見習えっての!)




クラブ月世界は、1階2階合わせて274名キャパの1969年創業の昭和の雰囲気をそのままに留めた元キャバレー施設で、Salyuがデビューしたての頃のフリーライブで17年前に一度訪れたことがある。

会場へは神戸三宮駅を出てナビも使わずテキトーに歩いていってひとつも迷わずに辿り着けた。
神戸は遠いので滅多に訪れないけど、なんかわかりやすいんだよねー




今回の整理番号は120番台。さすがに欲しい坂本グッズ買えるだろうと。
いそいで物販ブースにとんでったが・・・

残りTシャツ1種類(なぜか女性用と)Lサイズのみ。
どんだけ数揃えてへんねん!!なんかそういうところあるよねー



10数年ぶりに来たけど、やはり内装のゴージャスさに興奮する。
うわー、どこで観ようかな~ってめちゃくちゃ迷った。



深紅の高級ソファに座ってまったり観るもよし。



2階席ってのも悪くないな。
でもSalyuん時遅れていって人パンパンで余儀なく2階席で観た時の観にくさを思い出してここは避けた。



結局右端のソファー席が空いており、そこに荷物置いてこのアングルからの場所に決めた。




さて、約4年ぶりの坂本慎太郎くんのライブ。
メンバーはいつも通り鉄壁の布陣、ベースAYAさん、ドラム菅沼雄太氏、吹奏&パーカス西内徹ちゃん。

1曲目は新作『物語のように』から「それは違法でした」。
これはなかなか変則的なリズムにアレンジされていてノリにくかったが、演奏が始まった瞬間になんだかジーンと込み上げてくるものがあった。
2曲目は前々作から「スーパーカルト誕生」。いやー久々に聴けて、このメランコリックなメロディーラインに心揺さぶられる。
その後は新作曲中心に、菅沼氏の軽快なドラミングで始まる「まだ平気?」~「君には時間がある」~「悲しい用事」で一気に気分が高揚する。
やっぱこのバンドはリズム隊がいいなって改めて思う。




ヤバかったのがサイケなムードの「愛のふとさ」。徹ちゃんの妖艶でヒステリックなサックスが炸裂していた。
連続して「仮面をはずさないで」がきたときはもう絶妙すぎて気分がどうにかなっちゃいそうだった。
もうAYAさんの紡ぐファンキーでユニークなベースのフレーズに悶絶ゾクゾクした。


それにしても、ゆらゆら帝国時代を数えても坂本くんをこんな至近距離で拝んだことはない。
まさに至福の時だった。

エフェクター踏むところもバッチリ拝見できた。



一番近くで真正面から拝めたのは赤いド派手なニット着た徹ちゃんで、出番ないときはアンプにドカっと腰を下ろしてスマホいじったり客席をカメラで撮ったりと、黙々と演奏する他の3人に比べてなかなか自由な人で、観ていて大変微笑ましかった。

いろんな小道具を取り揃えてて、「あなたもロボットになれる」などの曲でこれらが大活躍する。


気づけばマラカス持って変なダンスに興じてたり、挙句には湘南乃風になってた。
(これはタオルを振り回す=湘南乃風という一般的で安易な例えなので正確ではないかもしれないけれど)


今回、ほんとうに神戸のクラブ月世界を選んで大大大大正解。
とにかくこのシャレオツな坂本バンドにこれ以上ないってくらいマッチしてて、ステージ観ててまるで60年代サイケデリック時代にトリップしたかのような感覚に陥ったもんな。
確かに4年前に観た美園ユニバースも元キャバレーなんだけど、なんか全然違うって感じ。あそこはなんか違和感があって2度目は行かなかった。
音質も月世界の方が断然よかったし。

「ディスコって」では美園ユニバースでも回らなかったミラーボールがキラキラサイケに回りだし、本当に幸せな気分になった。
月世界わかってはるわー、もっサイコーって感じ。




坂本くんが「最後の曲です」と言って「君はそう決めた」が演奏され、これは坂本くん流のジョークなのであろう、演奏が終わって拍手が鳴り止まないうちにハケもせず「アンコールありがとうございます」といって、そのままあと2曲演奏し出した。

「ある日のこと」が演奏され、坂本くんのこの歌のメロディーラインとフレーズに何とも言いようのない感情になって、思わず涙が出てきてしまった。
これほどほのぼのした平和な曲調なのに、そこになんだか哀愁が混じり合うというか・・・




いや~、こんな極上な空間でのライブは何年ぶりだろうか。
ほんとうにプレミアムで素敵な夜となった。

これで最近の邦バンドのチケ代の約半額の料金しか取らないんだぜ。

信じられないよ。
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Coccoライブ宵の内

2022年05月30日 | コンサート
Coccoのワンマンライブは、2019年オリックス劇場での『Star Shank ツアー』以来、約3年ぶりである。

まぁ約2週間前にOTODAMAで観たばっかだったが、Coccoはやっぱフルで観なきゃね。


一応今年25周年だから、なんか盛大で特別なツアーになるのかなーって思ってたんだが、ZEPPツアーと、会場の規模を縮小してきたのには面喰らった。
しかも座席指定だ。収容人数がだいぶ制限されてしまう。

一般発売でチケをとるのは絶望的であり、先行で申し込んだところ、幸運にも見事当選!!
やっぱ私はCocco運がいい!と、チケ発券日がくるのを楽しみにしていた。

そしてライブ日の2日前にコンビニで発券したところ、なんとG列!
てことは8列目かぁ~、なかなかいいんじゃなぁ~いって悦に浸ってたんだが・・・・

よーみたら2階席やんけ!



すでにCocco運を使い果たしてしまっていたか・・・・・
いや、Coccoのライブを観に行けるだけでもラッキーだと思わなければいけないのかもしれない。
しかし、先行のチケって2階席まで確保してんの?そりゃ一般発売なんかで獲れへんハズやわ。


ライブ当日は15時くらいに大阪難波に着いたんだが、そっからZepp Nambaまで徒歩だとかなりの距離があった。
この会場は電グルの25周年記念ライブ以来で、そんなことすっかり忘れてた。

着いた。なんか味気ないハコやなぁ。



たまにいてはるんかな笑。



物販の先行は14時開始だったが、まぁ1時間遅れなら十分お目当てのグッズは買えるやろうという私の考えは、仏壇に供えてある砂糖菓子ばりに甘すぎた。

ゲェーっ!会場の周囲をグルーーーっと囲んで延々と続く列!
エゲつな・・・・


それにしても、Coccoのファン層てなんでこんな若い子が多いのか。


パラつく雨と激しい強風に耐え、ちょっとづつしか進まぬ行列にイライラしながら約一時間並んだ挙句、15時50分になりあえなく先行物販は〆切。
会場の中にすら入れなかった。
そして、ここからは普通に開場に切り替わるわけだが、今回の私の落ち度として、開演時間を把握してなかったこと。
まぁ早くて18時くらいだろうと勝手に思い込んでたんだが、なんと17時だった。
いや、日曜でもないのに早すぎるって!!これもコロナ禍のせいなのか・・・・

ライブ始まるまでどっかで茶でも飲んでゆっくりくつろぐ時間もなかった。
グッズも気になったが、腹ごしらえもしてなかったので、開場の行列から離脱してコンビニへ。
それにしても、会場周辺はほんま何もないところやなぁ~、座るところすらない。

結局会場入りするときも行列に並ばされ、物販も2階まで行列が伸びていた。
もう行列に並ぶのはこれ以上ごめんだと、座席へと赴いた。


OTODAMAでの真正面ポジとは打ってかわって。
こんな遠方からCoccoを観るのは2000年の大阪城以来かな。



とりあえず、今回のセトリをば。

01.White dress
02.ひとひら
03.コバルト
04.True Lies
05.アイドル
06.ラブレター
07.ままいろ
08.結い
09.恋い焦がれて
10.女一代宵の内
11.PROM
12.潮満ちぬ
13.新曲
14.夜喪女
15.Rockstar
16.光溢れ
17.7th floor
18.嵐ヶ丘
19.L-O-V-E(?)
20.星の子ら


いきなり前作『クチナシ』から「White dress」がきたのには意表をつかれた。
まぁ、昨年は『クチナシ』ツアーがなかったので、前作の曲もそれなりに演るだろうとは予測していたが・・・

今回は『プロム』ツアーと銘打ってはいるが、『プロム』+『クチナシ』曲初お披露目ツアーの様相を呈していた。
なんと、コロナ禍前に出た作品の曲はいっさい無しという強気の?セトリ。
「強く儚い者たち」すら演らなかった。


それなりに全盛期(活動中止前)の曲も演るだろうと思っていただけに、このセトリにはちょっと驚いた。
最近の作品の曲にはあまり思い入れがなく、やはり初期の曲が好きな古参ファンとしては複雑な思いだったが、真昼のOTODAMAの時とはうってかわって、屋内での音響設備の整ったCoccoのライブでの拡張具合はやはり凄まじいというほかない。
お子様とか、Coccoのライブを初めて観た人にとっては、今まで味わったことのない強烈な体験になったであろうことは想像に難くない。

前作で聴きたかった曲はほぼ聴けたという感じで、特にヘヴィナンバー「夜喪女」~「Rockstar」の流れにやられた。
終盤で、前作のラストナンバー「真白の帆」が終わった後にシークレットトラック的な流れで始まる曲名不明のあのナンバー(L・O・V・Eが連呼されるやつ)が披露されたのには感動した。

そしてラスト、「星の子ら」が演奏され、レコーディングのよりさらに拡張されたエンディングで、Coccoが黄色のヒラヒラ衣装で(それまで逆光でそれが黄色だと気がつかなかった)バレエを舞う姿は、まるで妖精か天女のごとくしなやかで神々しく、これにはマジでやられた。

アンコールはなし。うん、これぞCoccoのライブ。


今回は照明も素晴らしく、2階席からはステージ床を彩る幾何学的な模様もバッチリ見れてよかったと言いたいところだが、これだけのド迫力のライブは、やっぱ近くで観たかった。


ライブは19時前に終了。まだ宵の口だ。
連れ添いもおらず、この後どうすればよいのだ。


次はもうちょいデカいハコでお願い。タダでさえ倍率高いんだから。



Coccoツアーグッズで散財する予定だったが、500円しか使えなかった。

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帰ってきたOTODAMA ~後編~

2022年05月21日 | コンサート
それにしても、朝一からラストまで、野外フェスでよく最後までひとりで過ごせたものだと思う。
こういう長丁場の野外フェスってのは、やっぱ誰か伴ってないと間がもたないものである。

ただ、テントは持ち込めなかったけど、まぁ半日くらいは椅子に座ってのんびりくつろぐ予定であったのが、今回は中々休ませてもらえなかった。
それだけ一日目のメンツがスゴいことになっていたのだ。


Coccoが終わってからも、TESTSETまで特に近くで観たいものないやとかっぱえびせん食いながらくつろいでると、大浴場ステージの方からなにやら聴き覚えのある歌声が聞こえてくるではないか!

大画面スクリーンを見やると、「え?まさか!チバちゃん!?」

そう、情けないことに、私はThe Birthdayがチバユウスケ率いるロックバンドであるということを、その時まであずかり知らなかったのである。
スマホで慌てて検索&確認し、椅子から立ち上がり、思わず前方まで行っちゃいましたよ。
う~ん、なんか得した気分。

ゆーてもTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTもあまり通ってなくて、ライブも観たことなかったのであるが、チバユウスケのあの唯一無二の強烈なハスキーヴォイスは昔から馴染みがあるし、忘れるハズもなかった。
いやいや、まさかチバちゃんまで観れるとは想定外であった。白髪も増えて貫録のいいロックンロールオヤジになっちゃったけど、当時のままのあのパワフルなヴォイスをかましてて凄いなと。やっぱカッコいいわ。
モヒカンのドラムの人も元ミッシェルやんな?


お次のハナレグミは遠くから椅子に座ってまったりと。


だそうです。



NUMBER GIRLは物販の行列からして、本日の目玉の一つであることはなんとなく窺えた。
好きな人よく見かけるからなぁ~
私もライブ観たことなかったので、定評のあるこのバンドは一度観ておきたいとは思っていた。

サウンドチェックから向井氏、ローディーに怒声を浴びせピリついたムードを漂わせている。
この時このバンドが博多出身であることを知った。

渦巻くノイズギターの轟音、シャウトしまくる向井氏のヴォーカル、湧き上がる客席。
なるほど、人気があるのも頷ける。
なんとなくだが、ソニック・ユースからの影響があるのかな?と、この辺の邦楽バンドに疎い私なりの短絡的な印象。あんまヘタなこと言うとファンの人に殴られそう。
いやぁ~ザッツライブ!なええもの観れたという感じ。





さて、お次は砂原良徳氏の名があるというミーハーな理由で注目していたTESTSET。
今回のOTODAMA出演が決定するまでその存在を全くあずかり知らなかったのであるが。
前列エリアの人の入りは微妙。まぁ次大トリのスーパーユニットのAJICOがひかえてるからな。

なるほど、この時間帯の出番なワケだ。



まりんの他にギターとドラムがいて、ちょっとエモいヴォーカルをかます若いにーちゃんは、遠目からも外人かハーフだろうということが窺える。
クールなエレクトロックといった趣で、今日のメンツからしてちょっと浮いた存在。
それにしても、想定以上にモダンでカッコいい!!
個人的には直球&さわやかロックばかりの一日の中で、TESTSETのライブはいいアクセントというか、スクリーンの視覚的な演出も手伝っていい刺激となってレイヴ感覚で楽しめた。

TESTSETで検索しても出てこなくて、METAFIVEの映像がでてきた。



上のは昨年のフジロックのライブ映像なんであるが、メンツもステージ演出も今回のOTODAMAと全く同じ。
で、よくよく調べてみたら、それもそのはず。

このユニットはもともとMETAFIVEに参加したメンバーたちで、そこから派生した新ユニットであることが判明。
昨年の下世話な偽善偏向騒動でMETAFIVEの活動がままならなくなり、こういう形で始動したのだろう。
いいじゃないか!!もうMETAFIVEの楽曲を披露してくれるだけでも感謝!
で、ドラムはGREAT3の人で、ギターは相対性理論の人って、これもスーパーユニットやん!


そしていよいよ大トリ、AJICOの出番を迎えた。
私も大浴場ステージの方へ移動。
前方エリアは15年前なら人気アーティストはすぐ人数規制がかけられたと記憶してるが、例年と比べてフェスの収容人数を制限していたこともあってか、一日中入場可の看板が下げられる場面はなかった。
どうせなら前で観たいと、前方エリアへ。




さすがスーパーユニットAJICO、各メンバー40~50を超えているだろうに、容姿共に全く衰えを感じさせない。
ほんまスーパーやなぁ・・・
つーかTOKIEさんの実年齢にそぐわないあのかわいらしさはなんなんだ(髪型がよかった)!?

とにかくオーラが凄まじかった。1曲目「ペピン」がきた段階でもうトリハダもの。
UAは初めて観たけど、泉大津フェニックスの夜空に響かせる圧倒的な歌声で我々を魅了する。そしてけっこう煽ってくる。
「口は閉じててもハミングはできるでしょ!」ってなかんじで。
そのせいか、なんかベンジーの存在感がちょっと薄かった。

個人的には選曲がちょっとて感じ。ベンジーファンに媚び売り過ぎのセトリというか。
「ペピン」はいいとして、正直ブランキーもSHERBETSもあんま通ってないので、そこらへんの曲を演られるとつらい。私はAJICOの曲が好きなんだ。
といっても昨年リリースされた『接続』もあまり馴染んでなかったりで。
まさか「波動」が外されるとは・・・大トリの割に持ち時間も短くて(みな平等?)
やっぱ昨年のワンマンに行くべきだった。


AJICO終演後、盛大に花火が打ち上げられた。



あ、そうそう、AJICOのステージ観てて気になってたのが、サポートキーボードの人。
なんか、見たことある人だな~と。つーか、ついさっき見たような・・・・

後日、OTODAMA関連のSNSのつぶやき閲覧してたら、やっぱそうだった!
LITTLE CREATURESのベーシスト、鈴木正人氏やないかと!
彼は昨年リリースされたAJICOのEP『接続』をプロデュースしてたんだね。





とまぁ、なんだか己の過去&最近の邦楽事情における無知蒙昧さを曝け出すフェスレポになってしまったなぁ・・・・

なさけない&はずかしい・・・・


いやしかし、20数年前に一応カジってたけどライブを見逃してた、あのオルタナ旋風巻き起こる平成の日本のロック界を代表する猛者たちが、バンドは違えど、この泉大津のもとに一堂に集まり、それを一気に堪能する事が出来たという、贅沢過ぎる一日となった。

うん、ほんと行ってよかった。




帰りもまた元来た道の記憶を辿って下道オンリーで家まで帰ったことを申し添えておく。


OTODAMA土産。お菓子詰め合わせ巾着&ステッカー。



ご当地名菓子?&OTODAMAサブレ等が入っていた。



私のようなオッサンが着るにはかわいすぎるT。
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帰ってきたOTODAMA ~前編~

2022年05月15日 | コンサート

毎年大阪は泉大津フェニックスで開催される邦楽フェス『OTODAMA ~音泉魂~』は、この度のコロナ禍で開催が2年半も滞っていたのだとか。
ただ、私自身このフェスに参加したのは、実に15年ぶりだったりする。


なので今回、その15年前のOTODAMATシャツを着ていった。



私が行ったのは、子供の日の1日目。

今回は久しぶりの野外フェス参加(2018年日比谷のMDT Festival以来)だったものだから、ホームセンターで折りたたみ椅子とか買ったり、なんかの特典でもらったクーラーボックスだのを用意したりなんかして(はりきってワンタッチテントも購入したが、持ち込み禁止やった!)、これはもう車で行くしかないと。

当日は朝7時半に家を出た。
泉大津など普段は全くといって縁のない処で(15年前に行ったきり)、不案内もええとこだったので、まぁ藤井寺くらいで高速に乗るつもりでその辺の地理だけは予め頭に入れておいて、会場まで車を走らせていたのであるが・・・・

GW最終日の朝だったこともあり、道はガラガラで、またしても私のやっかいな貧乏性が疼きだし、もっと先のインターでええんちゃうか~と藤井寺のインターを通り過ぎ、ナビも搭載してないのに無謀にも己の勘だけで車を走らせ、なんやかんや下道オンリーで泉大津フェニックスまで辿り着いちゃったという・・・
まぁ走行中はチビりそうなほど不安と焦りでいっぱいで、BGMで流していたShocking Blueのご機嫌なナンバーも全然頭に入ってこない状態ではあったが。


先週とうってかわって、当日は見事な晴天に恵まれた。
つか、晴天すぎるっちゅーの!日焼け止めとか用意してへんし!




物販で目ぼしいイベントオフィシャルグッズを購入してから場所とりに。
まぁフジロック級の大規模な野外フェスというわけではないので、テント持ち込み禁止はしゃーないとして、折りたたみ椅子を使っていいエリアまで定められているのは想定外であった。
そのエリアはすでに人が密集しており、いい場所は残ってなかった。




ずっと前に買った不二子F不二夫キャラのレジャーシートやっとこさ活用でけた。



だいたいフェスってのは、観たいアーティスト2~3ありゃいいってもんなんだが、初日のラインナップはちょっと凄いことになっていた。




場所を陣取ってる最中に、オープニングアクトの羊文学という若い女の子3人組?のバンドの演奏が大浴場ステージで始まった。
若い子に人気なのかな?一番手の割にはまぁまぁの人だかりが出来てて盛り上がっていた。


OTODAMAは2ステージ設けられてあって、このフェスのいいところは、ラウドパークと同じく1アーティストごと2ステージ交互に演奏されるので、目当てのアーティストがカブることがなく出演者全てのアーティストを堪能できる。
しかもステージ間がとても近い。移動もすぐできる。
ただ、今回久々に参加して思ったことは、それ故に各アーティストの持ち時間もちょっと短いなと。


まぁ昼くらいまで近くで観たいアーティストもないので早めの腹ごしらえ。
会場で買うとバカ高いので一応ドリンク数本、おにぎり2~3個は持参してきていたが、やっぱ出店のフードを味わうってのもフェスの醍醐味のひとつ。




佐賀屋の丼モノ店でからポン丼の丼抜きをオーダー。うん、美味だった。



メシを食い終わった頃に大浴場ステージでクラムボンのライブが始まったので、せっかくなので近くまで観に行った。
3年前、神戸のQフェスで初めてライブを拝見して、その時は曲全然知らんかったけど、その時にだいぶ印象に残ったのか、大体の曲が聴いたことあるナンバーになってて楽しめた。
CMでお馴染み「ウィスキーがお好きでしょ」が披露されて、「え?」となったが、最近(2020年)クラムボンのが起用されていたんだと今更知る。

なかなかダブでオシャレなアレンジ。



ベースのミト氏がMCで今回のメンツのことを言及してて「裏では同窓会みたいになってる」とのこと。
だろうなぁ~、平成のあの頃、時代を築き上げた猛者たちが「よお、久しぶり!」なんて挨拶交わしたり、ツーショット撮ったり・・・
その様子はあらきゆうこさんのSNSなんかでも窺い知ることができた。


お次は露天風呂ステージで昨年30周年を迎えたというエリート音楽ユニットLITTLE CREATURES。
リトクリ(と勝手に略)はそれこそ20数年前から存在を知ってるんだが、ライブは一度も見たことがなく(いや、あったかな?覚えてない)、Double Famousなどの別プロジェクトや畠山美由紀さんのアルバムプロデュースなどで、彼らの腕の凄さは知っていた。

前方ブロックに赴くと、悲しいかな、柵内はガラガラ。
確かにアウェイ過ぎるやろ・・・・

演者たちはこんな状況には慣れてるといった感じで黙々と演奏を始める。
確かに地味・・・だが、演奏力はハンパない。
一曲も知らなかったけど、もう演奏観てるだけで興奮を抑えきれない。
とくにリズムが素晴らしい。心地よくてオシャレで、自然と体が揺れてくる。
鈴木正人氏のベースワークが圧巻で、今回のベストプレイヤーといっても過言ではなかった。


その後、大浴場で始まったiri(イリ?)はシートに座ってスクリーン観てたけど、ヴォーカルのねーちゃん若めで、やってる音楽はジャミロクワイっぽいというか、ファンキーなブラックミュージックっぽいオシャレヒップホップって感じでええやん。


そして露天風呂ステージでGRAPEVINEが始まるや、大本命であるCoccoをいいポジションで観るべく前方ブロック入口で待機。
意外とあんま人並んでなかったが、フェスになると男子のファンも結構いるんだなということに気づかされた。


あちらのステージではくるりが始まった。Cocco待ちの人も結構ファンいるらしく「この曲きた!」って盛り上がってた。
ドラムはあらきゆうこさんだ。



それにしても、15年前は大トリを務めてたCoccoが、今じゃサブステージの昼時間に格下げとはね・・・・
なんて情けない思いを抱いていたが、15年前の露天風呂ステージってのは、大浴場とかなりの規模の差があったので、勝手にサブステージと思い込んでたんだが、最近はステージの規模はほとんど変わらなくなったんだなぁと。
だから別に露天風呂ステージがサブってワケじゃないんだと。そういう格差はなくなったんだと。

Coccoを真正面から拝めるカメラブースの凸柵の最前を陣取れた。
まさにベスポジ!



とまぁ、盤石の構えでライブに臨んだのであるが・・・・

今回のCoccoは、なんか全然ノレなかった。
Coccoのライブでこんな冷めた気分になったの初めてってくらい。

まず、今回のCoccoの出で立ちにちょっとひいた。
いや、2020年の配信ライブん時と似た黒の衣装だったんだが、なんかSM感が増したような、破廉恥さが際立ったような・・・
で、強風でそれがなびいてカサカサ肌の素足丸出しで、おまけにドピンクの靴下ときたもんだ。
真正面にいながらちょっと直視できず、目のやり場に困った。

一曲目はいきなり代表曲「強く儚い者たち」だったが、なんか横で怪しい様子のオバハンと中年夫婦がライブ中にモメ出しやがった。
中年夫婦の夫の方が非常識にもケータイのカメラ作動させて、オバハンに向かってなにやら大声でゴチャゴチャ言うてる。
ライブに集中できひんわでマジでムカついて、曲が終わったら注意したろうと思ったが、間髪入れず次の曲が始まってしまいそれが叶わなかった。
それでも男の方がまだ大声でなんかホザいとるので、ブチギレ寸前でギロリと男の方を向いて睨んだまでいったが、真正面でCoccoが歌っているので大声で怒鳴るワケにもいかず、グッと堪えるしかなかった。
その内オバハンが折れてどっかに行ってしまい、ようやく沈静化してホッとしたが、何があったかしらんけど、こんなクソみたいな奴らがCoccoファンやと思うとホンマに虫唾が走る思いだった。二度とフェスにくるなと言いたい(and Die!)。

今回はセトリもなんかイマイチで、やっぱ新作の曲はライブ映えしないし、「花柄」とかレアだったけど、なんだかなぁ~・・・
前作の曲「ひとひら」は今回ライブ初披露と思われるが、あの衣装でカチャーシーダンスはちょっとトチ狂ってる感じがした。
あと、昼間のステージってのもいけなかった。Cccooはやっぱ夜に観たい。
ラストのドゥームナンバー「嵐ヶ丘」だけはノレた。Coccoはしてなかったけどこちらは全身ヘッドバングで盛り上がった。



やうやう陽も沈んでいき、OTODAMAは後半戦へ・・・




つづく・・・・
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踊る梅田TRAD

2022年04月17日 | コンサート
人間椅子のライブに行ってきた。
『新青年』レコ初ツアー京都公演以来、実に3年ぶりである。
コロナ禍になってからのオールスタンディングのライブは今回が初めて。


約27年前にインディーズレーベルよりリリースされ、入手困難であった5th『踊る一寸法師』の再発を記念してのワンマンツアー。
珠玉の名曲揃いの初期の大名盤であり、私にとっても人間椅子作品の中で5本の指に入る愛聴盤である。
そっからの楽曲を目―いっぱい演ってくれるとなれば、そらもう行くしかないだろう。
うん、ライブの半分くらいは楽しめるに違いないて。


会場は、最近ではすっかりお馴染みumedaTRAD。
TRADのいいところは、大阪ディスクユニオンが目と鼻の先にあることだ。
先行物販覗きに行った後に寄ったが、今回収穫はなかった。




この日の公演も当日券なしの満員御礼。
椅子Tシャツに身を包んだ老若男女たちが会場に犇めいてる。
外国人も5名ほど見かけた。




しかし、ほんま最近若いファン増えたな~
中学生らしき女の子もいたし、(父兄同伴の)小学生とかもいた。
お揃いで今回の踊る一寸法師再発記念ツアーTシャツ着てる、親子三世代でファンやってると思しき微笑ましいファミリーの姿も見かけた。




他、鈴木氏の白塗りフェイスをあしらった柄のTシャツとか、ハードコアチョコレート限定の人間椅子Tシャツとか、椅子法被、パーカーと、人間椅子アパレルに身を包んだファンたちがパークアヴェニュー堂山商店街に犇めいていた。
ほんと熱心な若いファンが増えたなぁ~
最近の曲が全然わかんない私なんて今ではにわか爺ですよ。
2013年のオズフェストで大ブレイクし、そこから9年・・・未だ人気は衰えずで。
イカ天時代に喰いついてバンドブームが過ぎ去ってすぐ見捨てた連中に、今のファンの爪の垢を煎じずそのまま呑ませてやりてぇよ。


会場に入ると、ディープ・パープル、バッジー等、小粋な70年代ハードロックナンバーが流れてる。
もう、そういうロック愛溢れる場所にいるだけで「いいなぁ~」って思う。

で、はっとなったのが、ブルー・オイスター・カルトのナンバーが流れた時だった。
そう、「ゴジラ」である。
これは、本日そのアンサーソングである「モスラ」が演奏される伏線なんだなっと悟った瞬間、全身に戦慄が駆け巡った。




最初フロアにテープ貼ってあるの見て一瞬指定席かと思た。
間隔空ける為の定位置印ね。



整理番号遅めでだいぶ後の方で入場したのに、6列目辺りが全然空いてて、かなりいいポジジョンから観ることができた。
こんないい場所からの人間椅子は何年ぶりだろうか?昔を思い出す。
コロナ禍終息してからも是非このシステム導入してほしい。
だってこっちの方が絶対見やすいから。




出囃子「新青年まえがき」が流れ、人間椅子ご一行が登場。
3年ぶりってのもあったのか、なんかメンバー出てきただけで感激した。

一発目、やっぱり出ました「モスラ」!
27年前のライブで演ってたかどうかの記憶がなくて、もうこれ聴けただけで感無量だった。
レコーディングのあの笛を吹くようなピロピロ~としたギターの音色は再現できてなかったが、それでもやはりこの粘っこいギターソロは秀逸。
続いて「ギリギリハイウェイ」。このザックザク感!たまらん!久々のヘッドバンギンを楽しむことが出来た。

今回のセトリは新旧織り交ぜて・・・というか、新踊織り交ぜてのセトリといったところ。
最近の曲になると突然弱くなるオッサン。
それに引き換え、前方の若者は拳振り上げ大盛り上がり。いや~、頭が下がります。

「どだればち」は比較的最近でも演奏される確率の高い曲と思われるが、この曲が収録されてることが、5th『踊る一寸法師』を名盤たらしめてる1つの要素であるかと。
まず歌詞が津軽弁全開。津軽じょんがら節の囃子リズム。唯一無二の和嶋氏の津軽三味線奏法(しかもライブではギターソロ長くなるやつ)。
それをブラックサバス調のヘヴィネス&ドゥーミーサウンドで表現したザッツ人間椅子な最強土着ナンバーである。
未だにこれをそらで歌える自分にびっくりした。




「時間を止めた男」が演奏される前、和嶋氏からこの曲の由来の説明があった。
本だったか、記事だったか、ずっと引きこもり生活を送っているある男の話が載っていて、彼は学生の頃にビートルズを聴いて感動し、しかもジョン・レノンが歌うナンバーを特に気に入って、ジョンが歌ってるナンバーばっかりのビートルズ編集テープとか作ってそれをずっと聴いたりして、世間から遮断された閉じこもり人生を送っていたとかなんとか・・・
それを読んだ和嶋氏がインスパイアされて出来た曲なんだとか。

私もビートルズの楽曲では比較的ジョンの歌う曲が好きで、やっぱ彼の歌声はどこかやさぐれていて、曲もなんか病んでる感じがして、そこになんだか惹かれるというか。
そういった説明があったものだから、後半の哀愁感溢れるワジーのブルージーなソロが今回やけに心に沁みた。


それからも新踊織り交ぜての、大阪ネタとかのゆる~いMCありぃの、ノブさんコーナーありぃの、いつもの椅子ライブ。
最初どうなんかと思ってたけど、掛け声、コール&レスポンスなしでもあんまし違和感なく盛り上がれた気がする。
「大阪の~ねじ屋には~♪」で始まる「幸福のねじ」では「ヤー!」で拳を振り上げ盛り上がってたし、「針の山」ではみんなジャンプしてた。
そしてオドロオドロの「踊る一寸法師」、続けて「暗い日曜日」が演奏された。
「踊る一寸法師」の太鼓エコーかかってなかったのがちょっと残念。雰囲気出るのに。




「三十歳」はやっぱりなかった。鈴木氏曰く「練習すらしてない。年齢詐称も甚だしいでしょ」ということで。
「羽根物人生」も演らないと予め宣言してた。いい曲なんだけど、これは内容的に売れてなかった頃の人間椅子が演って初めて映える曲なのかもしれない。


アンコール1曲目の「エイズルコトナキシロモノ」は、27年前のライブで初に聴いた時もの凄くインパクトのあった曲で、鈴木氏が(メジャーの)レコード会社に全然相手にされなかったボツ曲とか言ってた気がするけど、人間椅子自身この曲27年ぶりにやったってのも驚き。
今回再び聴けたけど、やっぱカッコいい!!なんでこれを長年封印してたんだ??


「なまはげ」で最後の曲と言っといて、2回目のアンコールがあるのはわかっていた。
だって「ダイナマイト」を演らないワケないもの。
まぁこれはいつものパターンですわな。


いや~、楽しかった。
本企画に留まらず、外タレも日本のベテランバンドもよくやってる初期作品の周年ライブとか、どんどんやってほしい。


来月のOTODAMA’22の2日目にも出演決定。




TシャツMサイズ売り切れで買えなかったので、代わりに踊る一寸法師アクリルキーホルダー購入。
ステッカーはちょっとメタリック感が増した小サイズのだった(右から2番目)。



明日は最終公演Zepp Divercity ライブストリーミング。
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いとやんごとなき演奏会

2022年03月27日 | コンサート
先週、少し寒の戻りが肌に凍みる三連休のド真ん中日、神戸三宮から二駅先のところにある湊川神社に赴いた。




湊川神社は、明治5年に南北朝時代の名将、楠木正成公をお祀りするため創建された神戸の名社で、地元では“なんこうさん”という呼び名で親しまれ、安産祈願、お宮参り、七五三、厄除、家族の人生の節目に多くの参拝者が訪れる・・・・




なんてことはどうでもいい。


実はこんな神聖な由緒正しき神社の境内で、Salyuのライブが行われるというので訪れたというワケです。

スペェシャルライブ。



Salyuに関しては、1月にリリイ・シュシュのライブで見たばっかだし、今回もまた市川和則氏(羊毛とおはな)とのタッグということで、このユニットは約1年前にも見たし神戸まで足を運ぶのはどうかと思ったが、神社境内の神能殿というこんないとやんごとなき場所には、Salyuのライブでもない限り一生訪れることはないだろうと思って。


普段はこういう人たちが演るところ。





オオ~~・・・・いとやんごとないやないかい!



つか開場時間過ぎた頃に着いて、しかも悠長に境内を散策してたもんだから正面側の席は全て埋まっていた。
これは大失敗だった。


心斎橋PARCO時代のクラブクアトロ会場と同じく真横からのアングルで観れる構造となっており、ここから観るのもありかなと。




正面側の升席も魅力的。
でもどうやらSTAFF ONLYみたいだったので、升席の前の通路に補助席椅子が何個か設けられてあったのでそこを選択。




約10分押しでSalyu一行が登場。
最初前置きでSalyuがMCでしゃべってたんだが、音量が小さすぎて何を言ってるのか解らなく「ここのPA大丈夫か?」と不安になったが、ライブが始まると普通だったので安心した。

いきなりリリイ・シュシュの楽曲から「飽和」と「光の束」が演奏された。
いや、こないだ聴いたばっかやし。
「光の束」は2020年末の海辺のポルカでのライブの時も演っててもうレア感はない。
それにしても、この伝統ある厳かな会場の雰囲気に緊張してたのか、Salyuの歌唱が少し不安定。
羊毛さんとのギターともちょっと合ってないような気がした。

ただ、今回は加藤哉子さん、そしてSalyuのライブではお馴染みヤマグチヒロコさんの2人がコーラスで参加していて、アコギライブが苦手な私としては大変心強く、今回ライブに行こうと思った決め手でもあった。

羊毛さんとのオリジナルデュオ曲も2曲ほど演奏され、その時コーラスの2人が舞台からハケたときは、「え?コーラス曲はもう終わり?」と一瞬焦ったが、そんなワケはなく、再び戻って来てくれた。

今回は二部構成となっており、マイフェイバリットソング「HALFWAY」が演奏され、そこで加藤哉子さん奏でるウィンドチャイムやリング、特にヤマグチヒロコさんによるバス的な打楽器音が加わってようやく気分がノッてきたところで第一部が終了。


休憩15分ほどはさまれ、第二部。
Salyuがピアニカを携えて出てきたので、もうあの曲演るの確定という感じ。
そして今回メトロノームまで用意され、カチカチカチカチとリズムを刻みだし、Salyu × Salyuの「ただのともだち」が演奏される。

思えば2014年の大阪城公園の特設丸の内ドームでSalyu × Salyuのライブを観て以来、小山田圭吾氏の編曲による、坂本慎太郎くん作詞のこの驚異的なコーラス技の名曲を再び生で味わえる日が来ようとは・・・




続けて「Sailing Days」も演奏されたんだけど、Salyu × Salyuコーナーはここまでで、もっと演ってくれると思ってただけにちょっと少なすぎるなと残念に思った。

まぁでもSalyuのMCによると、かつてのコーラスメンバーも今となっては家庭の事情もあって召集は難しく、やっぱSalyu × Salyuの楽曲は構成が複雑で難しいので、一緒にやってくれるメンバーがなかなか見つからないんだとか。
なので今回も時間なくて、多くの曲を演るのは難しかったんだろう。
昨年の夏、下世話な吊し上げ報道でひと悶着あって、日本特有のヒステリックなキャンセルカルチャーでタブーな雰囲気もある今日この頃、小山田氏の関わる楽曲を演ってくれただけでも本当にありがたい。


本人に取材や確認もせず、一般人の匿名よごれブログや匿名よごれツイートを元とした書き込み内容を、確認された真実であるかのように報道した大手新聞社やテレビ局、そして良識ぶったコメンテイターや芸能人たちの無責任な発言。
そんなテレビに出てる人間らの発言にいつまでも左右されてばっかの一般大衆が、一緒になってその人の人格をこれでもかと踏みにじるこの陰湿な日本で、イジメが横行するのは当たり前だろう。
まぁ大衆社会ってのはそういうものだし、小山田氏の音楽に興味のない人にとっては、どーでもいいことだろうけど。


Salyu × Salyuの楽曲はやはり海外でも評価が高く、そのYOUTUBEの映像がミニマムミュージックの代表的な作曲家のひとりとされているテリー・ライリー氏の目にとまり、昨年彼プロデュースの佐渡島での「さどの島銀河芸術祭」というイベントにSalyuが起用され、Salyu × Salyuのコーラス隊と共に参加したのだとか。



やはり優れた音楽家は、悪質で無責任なメディアの雑音に左右されない揺るぎない感性を持っているのだろう。

そのテリー・ライリー氏の楽曲も今回演奏され、他、Salyuが子供の頃参加していた聖歌隊時代に大好きだったという讃美歌「天使と羊飼い」、アルヴォ・ペルトの「鏡の中の鏡」など、3人のコーラス技がフィーチャーされた、この神聖なる神能殿ならではのゴスペルチックな楽曲が続き、正直厳かすぎてついていけなかった。


で、定番曲「to U」が演奏され、本編の終演を迎えたが、「まさかこれで終わりなんてことはないだろう?」と思ってたら、やっぱり予定調和のアンコールがあってホッとした。

そして待ってましたの「続きを」が演奏され、この坂本慎太郎くんによるシンプルな歌詞と和やかなコーラスワークにポップな楽曲の雰囲気、そしてSalyuによるピアニカの演奏にホッコリした気分になる。

ええ曲や。



ラストはモーツァルトのなんだかよく知らないカヴァーで〆。


いや~、今回はなんだかすごく厳かだったなぁ。
でも、この編成けっこういいいかも。
パーカスの音が加わると、どの曲も映えるし眠くならない。
また演ってほしい。





あと、演者さんみんな足袋履いてた?
聞くところによると、能舞台は足袋を履かないと上がれないらしい。


一応拝んでから神社を後に。



帰りは元町を散策しながら三宮まで。


もう、蔓防関係あらへんがな。
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