AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

倉敷デニム&レザー

2015年09月30日 | 名所ガイド、巡礼記
年に一回、岡山のツレの別宅に集合するという恒例の「午後の旧連」の集い。
今年はシルバーウィーク末に日取りが決まり、いつもながらじょにい氏の提案で、せっかくだから倉敷観光をしてから集まろうということに相成った。


倉敷の前に岡山B級グルメを味わいに。
えびめしというものらしい。なかなかエゲつなそうな見た目だが、見た目ほど濃くはなく、なかなか美味であった。



その店でダラダラしてて、倉敷に着いたのは夕方の5時過ぎ。
空はすこし曇っていた。



江戸時代にタイムスリップしかたのような古風な町並みは、確かに情緒に溢れており趣きがあった。



倉敷では白鳥もサービス精神旺盛。いい感じに演出してくれる。
誰がどこ撮ってもええ感じの画が撮れますわ。



倉敷は、中学生の時の修学旅行以来。
思い出に残っていることは皆無に近く、現地に着いてプラプラ歩いてもなんの懐かしさもなかった。



でも、大原美術館の前に立った時、ハっとなったんだよね。
そういえば、ここで班集合写真撮ってもらって、同じ班のスラッシュ3バカトリオで「これヒーゼンのアー写めっちゃ意識してるやん!」ておおはしゃぎしてたんだよねー

HEATHEN
    

まぁでもその場にいた連中にそのこと説明しても、彼らはヒーゼン自体を知らないから、ひとりノスタルジックに浸るしかなかったんだよねー


倉敷のメインストリート?「デニム・ストリート」にやってきた。
つか倉敷がデニムのメッカて知らんかった。NWOBHMのバンドマンもここによく訪れたのか?
その奥の突き当たりに仙ちゃん記念館があったがもう閉まっていた。



その通りではデスラーのように青ざめた肉まんが売られていた。
あまりにもおぞましすぎるので、食べる気にはなれなかった。



名状しがたい色のアイスクリームは食ってみた。うん、見た目とは裏腹に美味。



なんでかアイビーホテルの中央庭園みたいなところで晩メシなんにするかとかの相談でダラダラと過ごしてしまい、



倉敷の町はすっかり暗くなってしまった。まぁ17時到着ってのが遅すぎたんだ。



倉敷ゲゲゲの妖怪館行きたかった・・・・



くらしきトリックアート迷宮館行きたかった・・・・



つか倉敷ってところは、オッサン団体がゾロゾロと観光するような所ではないなと今回思った。
せめて女の子連れてとか、あるいはひとりで行って気の向くまま喫茶に入ってクトゥルー本読んだりとか、そういう所なんだと。
まぁでもうちの連中の誰かが言い出さんと、こんな所へ行こうなんて発想はまず自分には生まれない。
そういう意味で、この連中とつるんでるのは非常に楽でありがたいと思っている。


土産。両者ともパッケージにつられて買った。
MOMOTARO×JEANSコラボ缶がいい。よくみると桃太郎がジーンズはいとる。



今日の1曲:『Breaking The Silence』 / HEATHEN
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コレクター

2015年09月26日 | 名所ガイド、巡礼記
石仏巡りで汗かいてまともに昼食も食っておらず疲れたので、「cafe瑠璃」というオサレな店に寄ってみた。
http://cafe-ruri.net/

外から様子を窺っていると、すぐに朴訥な好々爺風のマスターが出てきて、「どうぞどうぞ」と我々を招き入れてくれた。
おそるおそる中入ってみて、筋金入りのレコードコレクターの経営者の店だとわかった。




昨年新築オープンしたばかりらしく、中はほんまピッカピカ。防音壁も完備。



膨大なSPレコードのコレクション。そして様々な種類の蓄音機。
ほとんど個人の娯楽部屋といった感じ。



マスターが実際にゼンマイを巻いて蓄音機でSPレコードをかけてくれた。



再生中。この針の摩擦音といい、当時の録音空間そのままの生々しい音色。ウッ、ノスタルジック!

実際の音色♪

オーダーしたマスター手作りピザも美味であった(値段も程良い)。



帰り際に店の壁際に並べられている数々のレトロコレクションを物色してると、マスターが寄ってきてうれしそうに話しかけてきた。
年代物のオルガンがあって感心してたら、「それはヤマハに社名が変わる前に製造されたもんでねぇ・・・・」と、実際フタを空けて「ファ~~~」と鍵盤をおさえて音も出してくれた。



まぁ定年退職後、貯めたお金でコレクション自慢がてら始めた店という感じなのかな。
(あるいは閉店時間が日没というこの百姓生活習慣的あいまいな営業時間からして、多分この辺の農家の土地持ちの方だと予想される)
隠居して、片田舎で自分の好きなコレクションに囲まれたオシャレな喫茶を営んで、クトゥルー本に耽ったり、旧友たちを呼んだりして音楽や会話を楽しむ・・・・
男のあこがれである。

店内では常に上品なクラシック音楽。高価なコーヒーカップ。
ここ最近入ったカフェの中で一番の極上贅沢空間だった。
そして私はその日エンジェル・ウィッチのTシャツを着ていた事を激しく後悔した。


今日の1曲:『ANGEL OF DEATH』/ ANGEL WITCH
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仏マニア

2015年09月23日 | 名所ガイド、巡礼記
加茂町東南部の当尾の里一帯には、いろいろユニークな石仏たちが点在しているということで、今回は浄瑠璃寺参拝がてら、石仏マップに載っている石仏ポイントをいくつか回ってみることにした。

さて、どんな石仏がでてくるかな?(みんなついてきてよ)


まず、彼は我々を山門前で迎えてくれた石仏。んちゃ!



これらは浄瑠璃寺の本堂の裏の山際に並べられていた石仏たち。



だから、ブタネコロボットはすっこんでろ!



浄瑠璃寺を出て岩船寺の方角に向かい、その辺で車を降りて野山を徒歩で巡ることにした。




ん?仏?どこに?


これはどうやらこの巨岩に仏さまが線彫りされてる弥勒仏線彫磨崖仏というものらしい。
ほら、薄っすらと・・・・・(ついてきてる?)


気を取り直して・・・・

山道を延々テクテク下っていき緑のアーチをくぐって、ああ気分はグリーングリーン♪



キタ!今回のハイライト仏!
わらい仏でござい!



え~と、その傍らにねむり仏というものがあるハズなんだが・・・・・


えっ!これ?!いや、ほとんど戦場のメリークリスマスのデヴィッド・ボウイ状態ですやん。



仏仏仏仏仏仏仏仏仏仏仏仏仏仏仏・・・・・・・



ここらへんでもうええやろ。


今日の1曲:『菩薩』/ Steely Dan
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ヘイ浄瑠璃

2015年09月22日 | 名所ガイド、巡礼記
シルバーウィーク初日は程良い気温の秋晴れやったし、まぁ敬老の日も近いということで、母が以前から行きたがっていた加茂の田舎の浄瑠璃寺に参拝した。
まぁ山と川しかない印象である加茂は今となってはうちん所と同じ市内で、家から30分くらい。

浄瑠璃寺つっても、この京都南部の当尾の里は別に浄瑠璃人形工芸の盛んな町というわけではなく、いちおう重要文化財の寺院らしく本堂には当時(藤原時代)のまま現存する九体阿弥陀如来像(国宝)が安置されていて、拝観料を払って実物も拝みましたが、撮影禁止やし私も仏教の詳しいことはよう知らんので、今回は風景や猫などでも紹介していこうかと。




浄瑠璃寺参道には、いい感じの陶器屋や吊り店などが並んでいた。



いい感じのとろろそば屋には寄らなかった。また今度。



いよいよ山門をくぐる。両サイドには2体の石仏が我々を迎えてくれた。



境内にはでっかい池が広がっていたが、今はなんか工事中らしく水は濁っていて残念だった。
手前が彼岸で向こうが此岸というらしい。



ミニはす。真中にちっちゃい仏様を浮かべたら、おもしろいんじゃないかと思った。



此岸サイドには三重塔。これも藤原時代の国宝だとか。


まぁここいらは紅葉が見ものらしく、今はシーズンオフ(だから工事中だったのだ)で客足も少なく、参拝する時期を一ヶ月ほど早まったことに気づいた。
まぁ近いのでまた11月頃来ようかしら。


毛並みのいいスタイリッシュな猫に出くわした。



お次はやんちゃ盛りのおチビちゃん。我々には目もくれず丸太の上に飛び乗ったり、木の幹などをほじったりするのに余念がなかった。



「ぼくドラえもんです」って、猫型はひっこんでろ!



一際目を惹いたのが、石黒亜矢子さんの浮世絵風イラストに出てきそうな化け猫目の子猫。



たぬきもでた。



ここ当尾の里では、何人たりとも猫を殺してはいけません。





今日の1曲:『Sun to me』/ Faithless
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これは・・・いいものか?

2015年09月14日 | ミノフスキー粒子
大阪南港で開催されていた『ガンダムワールド2015』は、ハナから往年のガンダムファンの中年男子どもをカモにしようと企画されたイベントかと思われるが、その格好の集金場となるのが、やはりお土産グッズコーナーであろう。

微妙な発想のグッズに、微妙に上乗せされた高額設定の値段。
完全に足元を見てやがるのだ。
ちょっと高いかもしれんがこれぐらいやったら金出しよるんちゃうか?という、ギリギリのラインで提示してきやがる。


ベアアッガイⅢ。本イベント会場限定モデル。う~ん、手が出ない。



ハロカプセルのクッキー。あと200円くらい安かったら購入に踏み切ったかもしれない。



今回私が購入したのは以下のもの。
盆のソニマニ会場でなんもグッズ買えんかった分、ここでかなり奮発してしまった。
ちょっと思いきりが過ぎたと反省している。ゆーても5000円ちょいに抑えたが。

今回の一番の掘り出し物は、これかな。

しかし・・・この壺は本当に、いいものか?



うん、間違いない。北宋だ(全然いい音色やなかったけど)。



“ソロモンの白狼”シン・マツナガ大尉のエンブレムピンバッヂ。なかなかのボッタくり価格だった。



南米ジャブローで採取した豆を使用したというドリップコーヒーを、ヒロインの名セリフのはいったクッキーと共に召す。


う~~ん、ガンダム。


今日の1曲:『Solaris』 / Penguin Cafe
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南港要塞

2015年09月13日 | ミノフスキー粒子
はじめに。
最近の記事は8月の繁忙期のため、だいたい2週間遅れの記事となっていることを申し上げておく。

先月、大阪南港ATC特設会場にて、『ガンダムワールド2015』なる大変魅惑的な宇宙世紀的イベントが開催されているという情報をキャッチしていたので、「まぁ、多分だれものってこんやろ」と思いつつも、この夏最後の思い出にひとつ潜入してみないかと心当たりのある者たちに打診したところ、予想外にも「いいね。私はゲルググで出る」「行きまーーす!」「ジーク・ジオン!」という、ライブ誘う時より快いノリノリの全員参加の返事が即座に返ってきて、「やはりガンダムはダテじゃない」と改めて確信した次第である。


トレード・センター前駅に降り立ったのは、2年前のサマソニ以来。
アナハイム社かジオニック社かわからないが、こんな辺鄙なところに本当にそのような大規模な施設があるのかどうか不安だったが、案内印の方角に歩を進めていくと、なかなか宇宙的なショッピングモールに行きついた。


心なしか、なんとなくガンダムカラー。やはり、ここにアナハイムエレクトロニクス社の施設が?!



ノーマルスーツを着た連邦の兵士が立っていたので、ここが目指していた催し会場だと分かった。
まず目についたのが、今回イベント最大のアトラクションだと思われるRX-78-2ガンダムの実物大コクピット。


ただ、並んでいる者は誰もいなかった。そりゃそうだ。これは有料コンテンツで入場料とは別に記念撮影料1000円がかかる。
オヤジが熱中しないワケだ。
4、5人乗りのビグザムのようなモビルアーマーのコクピットなら、みなで金を出し合って搭乗したかもしれん。


チケットを買って入場するや、初老のオッサン係員が我々に近づいてきて、妙なカードを差し出してきた。
「へへへ、旦那。これ、限定ものでまだ発売されてないやつですわ」と、大正時代のエロ写真売りかのように得意げに手渡すので何かと思いきや・・・・・


これを手渡された我々はみなどうリアクションしていいのかわからずキョトン面で顔を見合わせていた。
ただ、その時おそらく一同みな心の中でこう叫んでいたと思う。
「いらん!」と。

この時点で、なんかガンダムファンの来場者をバカにしているとしか思えなくて「おいおい、けっこう早い時間からみなではりきってこんな僻地に来たけど、このイベントホンマに入場料900円の価値あるんかいな」と、後悔と不安の念が脳裏をよぎった。

最初は、昔のメンコや絵本、コミック、歴代ガンプラ、ジオラマなどの展示物コーナー。こういうのんはもういいなと、ササーーッと見てササーーッと通り過ぎた。

でも、これぽっちい・・・



大きい広間に出ると、突如巨大な熱源体が接近。
仲間のひとりが「ヤツだ!ヤツが来たんだ!ルウム戦役で5隻の戦艦が・・・今大河ドラマの花燃ゆのナレーションを・・・・・に、逃げろぉぉぉーーーーっ!!」と、ワケのわからんことをわめきちらしていたが、別段通常の3倍のスピードで接近してくるようなこともなかったので、冷静にデータ収集を開始した。

モノアイが動いたり点滅したりと、まずまずの迫力。



はい、坊やだからさジーク・ジオンで有名なあの酒場の一場面の再現ね。完成度低!!
どうみても女にフラれて落ち込んでいるようにしかみえない。



デギン公王の玉座に座り、腹違いの兄弟たちと記念撮影するという光栄に恵まれたのはよかった。ここでようやくこのイベントに来た価値を見い出せた。
ここに座るとデギンの尋常ならざるデカさが実感できる。
うん、テンションあがった。タイミングずれの和平工作したくなった。

イエーイ!ジーク・ジオン!


周りからは「ザービ!ザービ!」の惜しみなきコールが・・・・・沸き起こらなかった。


私が通りかかると、NTDシステムが作動し出した。やはり私にはニュー・タイプの素養が・・・
(つか、そういうセンサーでの仕掛けを施してほしかった。このイベントはいまいち工夫が足りない)



ユニコーンとバンシィの追跡から命からがら逃れ外に出ると、静岡に実物大ガンダムを見に行ったときも、東京八重洲の地下シェルターでも閉まってて入れなかった念願のガンダムカフェ(移動式)がやっと営業していた!



いっちょまえにベンツ!アナハイム車じゃないのか・・・



あえて宇宙的な色彩の飲み物をオーダー。案の定マズかった。はやく宇宙食に慣れないと・・・



今日の1曲:『Try Anything One』 / Korallreven
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アマシンのサイケデリック・ランチ@神戸

2015年09月09日 | 名所ガイド、巡礼記
原始神母ライブ前、せっかく一日休みをとって久々に(といっても今年3回目だが)神戸に来たので、ライブ会場の場所を確認してから、三宮~元町らへんをブラブラ散策することにした。
ベルトがつぶれてジーンズがずり落ちそうで泣きそうだったが、なんとかかんとか歩いた。


とりあえず生田神社に行くた。
なぜならチキン・ジョージがその向かいにあるからだ。

えーと、ここで藤原定家と陣内孝則が挙兵したんだっけ?



ワンコ。



木。



元町の南京町に久方ぶりに訪れた。



前訪れたのは12、3年前だったか。
別に変わった様子はない。同じような中華屋が並んでる。




ブルース・リー専門店もまだあった。私はブルース・リーに興味がない。



ライブ前に南京町で夕めしでも食おうと思ったのだが、どこが美味いんだかわからず、前来たときもテキトーに店選んでなんか失敗したのを思い出して、とりあえず屋台みたいな店で角煮バーガーと300円のチャーシューメンを召す。

300円分のクオリティーはなかった(ちなみに水は有料)。


結局南京町ってーのは、観光客やちょっとデートに寄ったカップルらにいかにも異国情緒溢れる中華の雰囲気で釣って、「ここに来たら食べ歩きだよねー」みたいな作為的に盛り上げようとする浅はかな気分にさせ、クオリティーの低いチャイニーズファストフードを微妙な値段で売って金をまきあげる場所なのであって、ライブ前のロック好きのオッサンがひとりで寄るような所では断じてないのだと。


開場10分前だったが、いい雰囲気のコーヒーハウスがあったので口なおしとばかりに飛び込む。



うん、いい雰囲気だ。やっぱ日本人経営の店は落ち着く。(水も無料)。



神戸牛とは書いてなかったが、奮発してステーキバーガーをオーダー。
う~ん、微妙。レーコーは美味かった。



神戸の街には、おそらくまた10年くらい訪れることはないだろう。


今日の1曲:『Paintbox』/ Pink Floyd
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原始神母ライブ ~ピンク・フロイド疑似体験~

2015年09月06日 | コンサート
先月の東京遠征で、新宿ゴールデン街のロックバー「原子心母」が閉まっててジダンダを踏むという悔しい思いをしたので、先週、神戸まで予てから気になって気になってしゃーなかった「原始神母」のライブを初体感してきた。

原始神母とは、日本のピンク・フロイド・トリュビュート・バンド。
あのレベッカ、レッド・ウォーリアーズのギタリストでもあった木暮“shake”武彦氏を中心に、フロイド好きの腕利きのミュージシャンが集まって、フロイドの珠玉の名曲群を可能な限り忠実に再現しようと試みる、日本ではかなり貴重且つ大胆不敵なライブ・プロジェクト・バンドで、バンドメンバーには元VOW WOWの厚見玲衣氏なんかも名を連ねている。

まぁ小生、レッド・ウォーリアーズもVOW WOWもほとんど通っていなくて、この2バンドからもフロイドに通じるような要素は感じたことがない。
ただ、木暮氏は無類のフロイド好きで知られており、あの1994年の『P.U.L.S.E』ライブも実際アメリカまで行って目撃している(羨!)日本人のひとり。厚見氏はVOW WOWに加入する前、ムーンサンダーというアイドルプログレッシヴバンドのリーダーだった。

原始神母の存在を知ったのは約3年前で、昨年も行きたかったのだが繁忙期すぎてとてもじゃないが有給をとって神戸までいける状況ではなかったので泣く泣く諦めた。
今回は意を決して「家庭の事情」と偽って仕事をサボり、神戸に赴いた。

関西ではなぜかいつもこのチキン・ジョージのみ。ちょっと遠いんだよ。


神戸チキン・ジョージは確か12年前くらい(ゆら帝やったか?)にいったきりで、こんなシックな外装してたっけ?とあまり記憶に残ってない。
で、会場入りして「こんな小規模でこんな内装やったっけ?俺ホンマにここ来たことあったっけ?」と、ますます謎は深まるばかりだった。
でも、扇状のステージを見て、「なるほど、原始神母がここでライブを演りたがるのはこのステージだからか」と納得した。



客席はやはり見事なまでに初老のオッサンばっか!
会場のBGMは『アニマルズ』が延々と流れてた。
そろそろアルバム一周するかな、ていう段になってやっと原始神母のメンバーが登場。

元EZOのドラマー本間大嗣氏の従兄弟だというキーボードの三国義貴氏が「ピーーン、ピーーン」という緊張感漲る音を鳴らしだして、一発目「エコーズ part.1」の演奏が厳かに始まった。
もう出だしから思ったが、これは聞きしに勝る再現度であると!
そして、どんなステキなフロイドナイトになるのかとワクワクした。

完コピ!!というわけではないが、あのフロイド独特の音空間を見事に作り出しており、コーラス効果も絶妙で、もう極上の気分に浸ることができた。



シャケ降臨!



昨年よりステージに銅鑼を持ちこむようになったらしいが、もちろんそれはポンペイライブを再現するためで、あの酔狂めいた即興曲「神秘」が披露された。
シンバルを乱れ打ちしたあと、後ろの銅鑼をバンバンぶっ叩いていたのは、ベース担当の、昨年よりツイッター上で私のつぶやきに接触してきてくださった扇田裕太郎さんという方だった。
うんうん、やりたかったんだろうな~~
まぁしかし、これはさすがにロジャーの鬼気迫るあの野人のごときド迫力には程遠かった。なにより場所がポンペイでないのが弱点だ。あの密教の宗教儀式のような雰囲気は、あの円形演技場でないと出せないであろう。
手頃なところで、柴犬でも連れてきて「MADEMOISELLE NOBS」でも再現してくれりゃよかったのに。




前篇では、順番は定かではないが、「シンバライン」、「太陽賛歌」、「吹けよ風、呼べよ嵐」など、初期のフロイドの楽曲、それもファンが聴きたい!と思ってる曲をちゃんとやってくれるのは本当にありがたかった。
まぁ彼らも我々と同じファン目線で選曲してて、再現したいと思う曲が一致するのであろう。
もちろん高レベルの再現度なので、本当に楽しいことこの上ない。

一番興奮したのが、あの壮大なる長大作「原子心母」が始まったとき。
オーケストレーションは、2人のキーボーディストがあらゆる音色を駆使して再現に努めており、出だしのところは「ん?これあってんのかいな?」みたいな怪しい部分もあったものの、あの壮大な雰囲気をよくぞここまで再現してくれた!と、もう十二分に初期フロイドの音世界に陶酔できる演奏だった。
とにかく「神秘」にしても、「原子心母」にしても、それをライブで再現しようという意気込みが凄いなと。

これらの曲を挟んでの最後「エコーズ part.2」で前篇はしめくくられた。

会場がいいのか、音響も素晴らしかったが、照明ワークも凝っていて、ライブにとてつもない神秘的イリュージョンをもたらしていた。



後篇はやけにロックンロール色の強い「葉巻はいかが?」でスタートだったかな?

昨年の東京公演では、クリス・ペプラー氏がゲストで登場したらしいが、今年はここ神戸でもステキなゲスト、パックンマックンのマックンが登場!!
かと思いきや、この白人はケネス・アンドリューというヴォーカル担当の人だった。どうやらシャケのバンドCASINO DRIVEでも歌っているらしい。
確かにあっちの方なので英語の発音はカンペキだが、フロイドオリジナルヴォーカルのあのふんわり感はあまり再現できていなくて微妙だった。
フロイドの場合、ヴォーカルはあまり重要視されないかと思われるが、やはりあのふんわり感は重要だと今回思った。

ただ、威厳をもって高らかに歌い上げる「In The Flesh」だけはハンパない再現ぶりで、オーディションでこの曲を歌ってフロイドトリビュートヴォーカリストの審査に合格したんじゃないかって思った。
(「神秘」の時の最後のハミングも迫力あった。要はパワフルな歌唱を得意としてるみたいだ。)

「In The Flesh」



突如グルングルンした音が会場内を駆け巡りだして、しばらくしてこれは「走り回って」だということが判った。
いや、それにしても、フロイド『P.U.L.S.E』ライブの時もこの曲ではレコーディング音源をそのまま流してスクリーン映像で誤魔化してた(DVD映像上)だけなのに、厚見氏はこれをムーグシンセサイザーでツマミを操作して見事に再現していた。



こういった「走り回って」のライブ感は初めてで、これはフロイドより迫力があると思った。凄い!
ただ、私はこの時、後ろから今にも飛行機が飛び出してくるんじゃないかと気が気でなかった。

そっから、「Time」~「虚空のスキャット」と順番通りに『狂気』A面の再現が始まり、これがまた圧巻だった。
やはりこのバンドの要のひとつが、強力な女性コーラス隊だ。
バンド結成当時は成富ミヲリさんがひとりでこなしていたようだが、昨年あたりからラブリー・レイナさんが加わってより強力になったと思われる。
「虚空のスキャット」での、パートごとに分けての2人のスキャットは本当に圧巻だった。
ピンク・フロイド疑似体験とはよくいったもの!感動のあまり十何年か振りに久々にライブで目頭が熱くなった。



B面は「望みの色を」~「狂人は心に」~「狂気日食」が再現され、これも素晴らしかった。

先ほど、ベース兼銅鑼などをぶっ叩いたりと、ロジャー役を一身に引き受けていた扇田氏もかなりのクセ者らしく、そのプレーの実力のほどを見ていても筋金入りのフロイド好きと見受けられた。
「あなたがここにいてほしい」では、木暮氏とツインアコギを奏で、あのギターの音色にあわせるスキャットも披露していた。




そして今回ライブの最大のハイライト。
予告にも「『The Wall』より、ついにあの曲。解禁。」とあった。
「まず、Another Brick In The Wallてことはないよな。てことは、まだあの曲やってなかったのかな?」と思ってたが、やはりそうだった。

「Comfortably Numb」である。

とにかく気持ちよかった。極上だった。
しかるべき場面になると、ミラーボールも回り出した。もういうことなしである。

木暮氏のギターが咽び鳴きだした時、「こりゃミラーボール花開くわ」と思ってしまった。
(もちろん実際は開かなかったが)


木暮氏が「踊れないダンスナンバー」と紹介し「Money」が演奏され、本編が終了。
その後も、アンコールで「狂ったダイアモンド」や、そのまたアンコールで「ナイルの歌」、もう出口に向かっていたところに最後にとどめの予定外アンコール曲「天の支配」と、約3時間に渡るテンコ盛りライブで帰るに帰れない状況が続いた。
私は地元の終電時間に間に合うか気が気でなかったが、でも「やってくれるなぁ!」という、なんとも名状しがたい心情に陥っていた。




いや、極上のひとときだった!
今年は上半期からけっこう色々なライブをみたが、今回の原始神母ライブ、今年一番かもしれない。
座席に座りっぱの鑑賞ライブで、ウトウトすることもなくぶっ通しでこんなに興奮したライブって、多分今までにないと思う。
それほどこのライブが素晴らしかったってこと。

てゆうか、私ってこれほどまでにフロイドの楽曲が好きって知らんかった。
今度のライブも多分行く!今度はフロイド好きの友人を何人か連れて行こう。

やっぱ私はロックが好きだ!


原始神母ステッカー。






今日の1曲:『原子心母』 / 原始神母
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