AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

AMASHINレコード大賞 2014 

2015年02月26日 | ♪音楽総合♪
2014年ベストアルバム発表おくれやしてごめんやしておくれやす~うピヨピヨ!
これまで一月中には絶対間に合わすことを心がけていたんですが、年賀状出したのが一月末になってしまうほど齢を重ねるごとに何事にも億劫になってしまった今日この頃今日子とネンゴロ。
めっきり新譜を買わなくなって年々選出作業が困難にはなっているんですが、それでも昨年買った新譜は10枚を越えました。
ただ、あまり豊作とは言えない年でしたね。その中から消去法で残ったのがこの5枚といったところでしょうか?いや、みんなそれなりに気に入ってますよ。


第一位:『ナマで踊ろう』 / 坂本慎太郎

2位の上原とどっちを一位にするかかなり迷った。どっちが全体的にスマートなデキか、ジャケがいいかの総合評で軍配があがったのが坂本くん的終末思想ポップコンセプトアルバムというべきソロ第2弾。
何も考えなくても(考える必要がない)坂本くんの素朴なメッセージ、キャッチーなメロディ、サイケデリックな虚無感、そういったものが、スティールギターの音色とともにゆる~りふわ~りと頭の中に入ってきて、脳内はもうトコロテン状態。
哲学者ぶった気どり屋インテリロッカーや、小難しい文学や偉人の言葉を拝借してわかったような口ぶりで謳歌する押しつけがましいシンガーソングライターよりも、坂本くんの紡ぎ出す独特のフレーズは美しく頭にスッと入ってくる。
「シンプル・イズ・ベスト」なんて言葉で持てはやされているアルバムってゴミ程あるが、そういうのは坂本くんくらいのセンスがなければただの平凡で退屈な音楽ですよ。
坂本くんはそこに実にユニークなギミックをフンダンに取り入れて我々の耳を楽しませてくれる。それもやりすぎず、ちょうどいい感じに。

ナマで踊ろう



◆第二位:『ALIVE』 
/ Hiromi THE TRIO PROJECT feat. Anthony Jackson & Simon Phillips


上原ひろみ&アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップスの日米英の先鋭たちが繰り広げる、前代未聞の超絶インプロヴィゼイションユニットプロジェクトの第3弾。
正直、始めは全くハマらなくて2~3ヵ月放置状態だったが、ある日突如難解頭脳パズルゲームが解けるように頭に入ってくるんだから、このトリオはあなどれないやめられない。
1曲の中で何度も転調し、ハンパなく凄まじい変拍子の嵐、ドラマティックにして美しい展開、そして転がるように流れるひろみちゃんの運指が織りなす音色の心地よさったらない!
楽曲のデキで言うならば1st『VOICE』も本作とタメをはれるくらい好きだが、やっぱ回を重ねる度に3人の阿吽の呼吸がピタリと合ってきており、その3人のフリージャズ的インプロ展開が難解で最初とっつきにくい部分でありながらも、本作を飽きさせない要素となっている。
あとレコーディング環境が向上したのだろう、各楽器の木目細かな音ひとつひとつがよりクリアに響きてきて、イアホンで聴くと我が聴覚をこの上なく楽しませてくれる、まさに極上の音のオールレンジ攻撃が脳内で繰り広げられるのだ。この3人は木星帰りか!
ELPやドリームシアターなどのプログレバンドとの類似性を指摘するリスナーもいるが、決定的に違うのは、彼女が筋書きのつかめない構築されたインプロヴィゼイションを武器にしていることであろう。(あと、いらんヴォーカルがない)そういう意味では彼女が影響を受けたバンドに名前が挙がってくるキング・クリムゾンなどの方が本質的には近い気がする。
しかし、近年ここまで聴き込み甲斐があり、何度も繰り返し聴きいてこれほど楽しめる作品はちょっとない。

ALIVE



◆第三位:『HOTEL VALENTINE』 / CIBO MATTO

バイリンガールズ(つかもうほとんど向こうの人?)ユカさん&ミホちゃんのユニットチボ・マットの約17年振りの意欲作!
というか、ミホちゃんが「女の子の幽霊が徘徊するホテル」というコンセプトテーマを思いつき、単にハウスキーパー(客室係)のコスプレがしたくて気まぐれに再結成し制作したアルバムとのこと(ボートラではホテルのフロントマン役もこなす)。
正直チボ・マット解散後のミホちゃんのソロ作品にはそれほどハマらなかったが、このブランクを全く感じさせないチボ・マットの新作には見事ハマった。
やっぱこの2人が組むと、結成当時の若かったころの女の子ならではのユニークなインスピレーションが自ずと生まれるのかもしれない。
2人のセンスがよく感じれたのは、エレベーターが降下していく数え歌から始まる#8.「Lobby」。女の子の幽霊がホテル内を徘徊するかのようなSE効果、そしてミホちゃんのウィスパーヴォイスが怪しく語りかけるというこの演出は、聴いてて本当に背筋がゾクゾクしてきて寒イボ楽しい。こういったユーモアの利いた音響アレンジがほんとうに秀逸。
オシャレ&クールな音楽性の上、このお茶目な遊び心がチボ・マットの真髄なのだ。

DEJA VU



◆第四位:『プランC』 / Cocco

Coccoは本来感情で歌う歌手なのであるが、本気出すと実に巧みに歌い上げることもできる。それがこの本作に顕れた感じ。
今回も前作同様Coccoセルフプロデュースなのであるが、前作のような「琉球」をテーマとする守備一括したコンセプチュアルな作品とは違い、ただ、もう自由奔放テキトーにCDに詰め込んだ良く言うとバラエティに富んだ、悪く言うと実に一括性のない小ネタ集的作品である。
個人的に知人に捧げたような楽曲が多く、そのため粗相がないよう丁寧に歌い上げることに努めているきらいがあり、女優業を経たためか、かなり演出がかった感じもする。
で、この作品が最後になんの?せめてツアーはやってくれ。

『ジルゼの事情』劇中歌 ドロリーナ・ジルゼ



◆第五位:『A WORLD LIT ONLY BY FIRE』 / GODFLESH

元ナパーム・デスのジャスティン・ブロードリック(あの2秒の曲「You Suffer」でギターを弾いてる張本人だ!)が、引退状態にあったG.C.グリーンを説き伏せて2010年に再始動した激重インダストリアルユニットGODFLESH。2012年には奇跡の初来日を果たし、私はそれを目撃している。それは想像をはるかに超える凄まじいライブであった。
そして本作は約13年振りとなる新録である。
どこまでも冷酷で重い歪んだリフを刻み続け、咆哮するジャスティンのスタイルはデビュー当時となんら変わらない。今回はベンのガリガリというよりグリグリと神経をエグるかのような重低音で響いてくるベースがやたら耳を惹く。生ライブでも彼が刻むベースラインが会場全体にとてつもないグルーヴ感を生みだしていたのは実体験済みである。
本作を聴いて、またしても生演奏によるあの渦巻くような重圧サウンド&ビートに、骨の髄までグチャグチャに打ちのめされたいという不埒な情念が疼き始めるのである。
再来日求む!!

Imperator


今日の1曲:『モビー・ディック』/ 小島麻由美
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さいならモトリー

2015年02月16日 | コンサート
モトリーが、神戸ポートアイランドに・・・・・・クル~~~~~っ!!

つーことで、私にとって最初で最後となるであろうモトリー・クルーのファイナルツアー『ALL BAD THINGS MUST COME TO AN END』ジャパンツアー初日の神戸公演を見届けてきた。

モトリーに関しては中学時代、しかもメタル聴き始めた初期の初期に聴いていたぐらいだったが、トミー・リーは一応当時もの凄く憧れてたドラマーだったし、ドラム叩いたことないのにスティック回しだけはやたら上手かったのはやはりトミーの影響であるのは間違いなく、やっぱ死ぬまでに一回くらい生で拝みたかったって願望も前々からあってファイナルジャパンツアーが発表されたと同時にすぐ参戦を決意した。
今回はツレの知り合いの方がクリマン会員だったので先行チケを確保してもらったら、整理番号Aブロックの7番というとんでもなく良番をあてがわれた。私は友だちの友だちにまで恵まれている。
そういや、今回アリーナがオールスタンディングの会場ってここだけなんだってね。

会場は神戸ワールド記念ホール?行ったことないぞって思ってたら、姉曰く小学生のときユニバーシアード神戸大会で一度家族と訪れたことがあるらしい。


現地ついたらグッズ売り場は気が遠くなるような長蛇の列。こんなん待ってたら開場時間に間に合わんくてせっかくの良番が意味なくなるので連番のツレらと合流してさっさと入場口へと赴いた。
今回てっきり最前列行けるもんやと思ってたのが、3万円もするプレミアムブロックってのが設けられてあって前に約200人ものファンが犇めいてて肩すかし。
まぁ通常の2倍以上の料金払ってはるんやからしゃーない。前の方行ってもらわんとね。
会場に入るやツレらがダッシュでブロック中央の最前(スタッフ中央十字通路沿いの角)のエリアを一番乗りで確保してくれた。その時思ったのが、この手のメジャーメタルバンドの常連ファンは普段私の行くバンドのライブとは逆で、開演中ではなく開演前に走らはるんだなと。

ライブ前ツレが言っていた通り、セトリはここ最近のオールタイムベストな選曲。
よって3rdびいきの私がいくら“Use It or Lose It”や“Fight For Your Rights”を期待したところでムダだったわけだ。
だから正直意外性や感激もなく、オマケにこれでもう最後かという緊張感や寂しさも感じなかった。
それはこのバンドのチャラさと緊張感のなさからくるものであろう。私とて彼らに特別な思い入れもなかったのでいた仕方ない。


01.Saints of Los Angeles
02.Wild Side
03.Primal Scream
04.Same Ol' Situation (S.O.S.)
05.Looks That Kill
06.On With the Show
07.Too Fast for Love
08.Smokin' in the Boys' Room
09.Mutherfucker of the Year
10.Anarchy in the U.K.
11.Dr. Feelgood
12.In the Beginning
13.Shout at the Devil
14.Don't Go Away Mad (Just Go Away)
15.Live Wire
16.Too Young to Fall in Love
17.Girls, Girls, Girls
18.Kickstart My Heart

Encore:

19.Home Sweet Home


モトリーのライブは映像ですらあまり見たことなかったが、ヴィンスの歌はテキトーながら今でもけっこう高音が出せるんだなと。ニッキーはただの色男。そしてギターを黙々と奏でるミックの控えめな佇まいが意外とカッコよかったりした。ギタープレイもしっかりしている。
そしてあの長い腕で大振りぎみに太鼓叩くトミー・リーのプレイスタイルは今見てもカッコいい。ドラムキットに設置された電飾を効果的に見せるためか、トミーの顔には照明が当たらず表情は常に影に隠れている。それすらも自分をカッコよく見せる演出だったのかもしれない。
アバズレ感むき出しのダンサーガールズも曲ごとに衣装を変えてきていい塩梅ではあったが、「Girls, Girls, Girls」の時は「下着姿で脱いでいくんちゃうんかい!金返せ!」って、ちょっと期待はずれな露出度に残念な気持ちになった。

そしてなんといってもガールズツアーより恒例?のトミーの回転ドラムアクロバットコーナーですよ。
毎回進化していくこのコーナー。今回はジェットコースターならぬドラムコースターが、会場の上空を後方まで伸びたレールに沿って練り進んで行くというもので、開演前この装置のコースの設置状況を見ていて、これだったら到着地点に辿り着いたらトミー逆さまでステージに着地して大変なんじゃない?って思ってたけど、コースターそのものが回転する仕組みになっててその心配は杞憂だった。

今回トミーが通ったコース。


いやそれにしてもここまでやっちまうとはアホというか、凄い!!
これぞエンターテイメント!!こけおどしメタルバンド!!
私のいるちょうど真上をトミーが紙吹雪撒き散らしながら通過したときはさすがに興奮して手を振りながら思わず叫んでしまったなぁ。
「あんさんムチャやりまんなーーっ!!」って。




アンコールでメンバーたちはステージを降りて登場。
花道沿いにおったので私のすぐ横をメンバーたちが通過した。トミーの手にはタッチでけた。ミックはうつむき加減で降参してるかのように小さく両手を挙げながらヨチヨチ歩いてきてかわいかった。とりあえず二の腕をむんずとつかんでやった。
そして彼らが向かう先はさっきトミーが着地した後方のステージだ。
そこで彼らが最後に演奏したのは、ヒットバラード「Home Sweet Home」。それほど好きな曲ではないが、ここはま、当然の選曲だろう。
それよりステージがエレベータ式に上にと上昇していく仕掛けとは、またしてやられた感じ。
最後に後ろのブロックのファンまで楽しませて、また元来た花道を通ってモトリーは去っていった。




モトリー・クルー。
演奏力はそこそこのハッタリのきいたメタルバンドではあったが、今思えばルックスや衣装、そしてド派手なステージパフォーマンスなど、エンターテイナーとしては徹底したポテンシャルを持ち続け、なおかつ(後期の楽曲はともかく)それなりにキャッチーでカッコいい楽曲センスを合わせ持つ、貴重なメタルバンドだったと思う。

歳も歳だし(特にミックが)、今後また復活ライブやる可能性は極めて低いけど、これでおしまいって感じのライブでもなかったしいい加減なやつらだから、またシレっと日本に来てくれるような気がする。
またさらなるトミーの驚異的なドラムびっくりショーを心待ちにしようではないか。


シアター・オブ・にいさん(泣)。





今日の1曲:『Home Sweet Home』/ Mötley Crüe
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VIOLENT ATTITUDE 前後譚

2015年02月09日 | 名所ガイド、巡礼記
寒いですね。
近頃はふさぎがちでブログ更新にもなかなか触手が伸びなくて。

「『VIOLENT ATTITUDE 2015』から約1ヶ月たとうというのに、まだひっぱるんかい!」と、うんざりされるかもわかりませんけど、今回は東京/横浜遠征前後の諸々の話でもしようかと。
ま、小ネタ集的なノリで書いてみようかと思い立ちまひて。
しょーもないかと思われますが、ま、ひとつつきあって下さいませ。
あ、無理してつきあってもらわなくってもかまいませんよ。


DOOMライブ前日。
夜行バスの乗り場が大阪の天王寺駅前だったので、人間椅子のライブ以来訪れていないあの壮麗きわだかな阿倍野をみはるかすあべのハルカスのテラスでちょっとたたずんだりフラフラしようかと出発2時間前にあべのに到着した。

おお、11階でアドちゃんの展覧会やってる!
アドちゃんのライブ&トークショーは明日の昼か・・・
う~ん、DOOMをとるか、アドちゃんをとるか・・・



以前いった時よりも、だいぶ上階が展開してるみたいだったので、今回は行けるところまで行ってやろうとエレベーターを乗り継いでいった。



まぁ上の方は、オフィスとかばかりが入居してて別段おもしろいものもなく、手頃な展望カフェがあったのでそこでコーヒーをしばきながら『ゾス神話群』でも読み耽ることにした。

あべののこんなロマンティックな空間でクトゥルー神話を読んで、遥か遠きゾス星系(イグナグンニスススズの出身地)に思いを馳せてたヤツって、多分私くらいのものだろう。



今回の旅の荷物が重かったのは、約500ページにも及ぶこの分厚い書物がリュックに入ってたからにほかならない。
多分アホかと思われてますやろうけど、自分でもそう思う。
でも、東京や横浜のオサレなカフェでこの忌まわしき『ゾス神話群』を読み耽りたいという淡い欲求もあったんです。そこではまた違った宇宙的恐怖を感じとれるのではと。
ま、結局帰りのバス乗る前に東京八重洲のガストでしか読んでませんけどね。

ライブ翌日は朝の便に乗って半日中、バスの中で過ごしました。
平日なので行きしと違って格安料金で乗客も少なくなかなか快適なバスの旅を満喫できたと思います。
よー寝れたし、『ゾス神話群』もバスん中で読了。

オオオ・・・富士ウルクォイグムンズハー・・・・
富士山こんなマトモに見たのも、おそらく今回が初めて。
いつも夜行バスなので。あとどんより曇っていたりと。



京都駅には割と早く着いて、夕方5時くらいやったかな。
家帰ってさっそく東京/横浜土産をひも解く。

今回の戦利品。
赤い靴の女の子とペルリの団扇。Perfumeシングル。LIVING DEATH等々。



家族の土産にはヨコハマお菓子詰め合わせ赤い鞄セットを。




【余談】

ハマのユニオンでみかけたデスならぬドス。


いにしえの都から伝わるというドスメタルをはんなり展開しているという。
彼らの自己紹介の語尾には必ず「○○DAATH(ドス!)」と付けるのが彼らの慣習とのこと。
おそらく京都出身か。

というのはうそDAATH!あずかり知らんバンドDAATH!




今日の1曲:『セカンド・ラブ』 / Tico&icchie feat. 武田カオリ(TICA)
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VIOLENT ATTITUDE ~DOOM半呪われ編~

2015年02月01日 | コンサート
VIOLENT ATTITUDEレポ続き。
いよいよ待ちに待ったオオトリDOOMの登場である。会場のギャラリーもかなり増えていた。
中には諸さんの当時のメイクを施したと思しき女性ファンの姿も。
まず、PAZZ氏の要塞型ドラムセットが台車で運ばれてきた時はどよめきが起こった。テリー・ボジオのほどではないが、オーディエンスをビビらせるには十分の迫力だ。




DOOM開演前はBGMにクリムゾンの『RED』が流れてて、会場に程良い緊張感を与えていたが、暗転するやなんや陽気なサンバが流れ出しDOOMメンバーが登場したのにはズッコかされたな。20年前寝屋川で見たときは「ポセイドンのめざめ」が入場テーマ曲でいい感じだったのに・・・
しかし次の瞬間、あの鳥のさえずりのようなSEが流れ、一発目“ROCKIN' RUSSIAN”で「キターーッ!!」って歓喜した。

しかし、なんだかバンド全体が不安定だ。正直まだリハビリ中のDOOMって感じ。
肝心のフレットレスベースは全然響いてこず、PAZZ氏のややこしいドラミングはなんだか空回り感が否めない。
演奏に全くまとまりがないのだ。はっきりいってDOOMのようなアヴァンギャルドでややこしい楽曲のバンドがまとまり無くしたらおしまいですよ。
藤田氏は久々の大舞台、オオトリの緊張感からか、全然正面を向かずなんだか自信なさげなプレイをしている。その音あってんのか?みたいな全くキレの感じられないプレイで、叫ぶところでの藤田節「アオアオ!」も全然言わない。
藤田氏のこの佇まいは客席全体をも不安にさせるし、私自信非常にヤキモキさせられた。



案の定、機材トラブルだかチューニングが狂ってたかなんかで、スタッフがギターを2回くらい交換しにきてた。
その後も私の好きな中期作からガンガンやってくれていたんだけど、悲しいかな演奏に全く勢いがなくてほんま不完全燃焼。
その調子の出ないバンドの演奏に合わせたかのように、それまでなんともなかった後ろのモニターのDOOMロゴの映写がブレだししまいには全く写らなくなった。
もうDOOM全体が呪われてるとしか思えなかった。
思ったんだけど、会場に諸さん来てたんじゃないかな。
こんな中途半端なDOOM再始動は認められないと。



バンドの調子が上がり始めたのは、ゲストでオリメンの廣川錠一郎氏が叩きだしてから。
実は錠さんのプレイを一度も拝んだことがなく、錠さんがステージに登場したときは素顔も見たことなかったくせに(あのバケモノメイクの下にはあんなやさしい素顔がかくれてたんですね)妙に感激してしまった。
思わず「錠さーーん!!」と叫んでしまったくらい。
そしていきなり私の好物の“FENCE AND BARICADE”だ!これでテンション上がらないわけがない。
PAZZ氏の1/4くらいのシンプルなドラムセットなのに、錠さんの楽曲に忠実で的確なプレイはバンド全体に安定感、そして聴き手には安心感を与えていた。
「オラオラもっとこいや!」ってスティックをふって客を煽る仕草なんかも実に頼もしかった。
そして立て続けにキラーチューン“Killing Field”!!ここで私も本日初トリハダ。

さらにアンコールの時、ゲスト2でBAKI氏が登場。客をさらに盛り上げる。
しかし、まさか唯一DOOMに一度も在籍してたことのないBAKI氏が唯一メーキャップを施してくるとはね。おそらく諸さんメイクだったのかな?ニクい演出だ。
ここでキッスの“PARASITE”が演奏されたが、レコーディングの後半の原曲無視のアヴァンギャルド展開には至らなく普通のカヴァーに終わったのは残念。
BAKI氏は悪ノリしすぎて客席にダイブ!スタッフの人に怒られそそくさと舞台袖にハケていったが、いや、ライブはこうでなくっちゃいけない!

そのゲストたちに勇気づけられてか、その後の藤田氏が見違えるように調子が上がり始めた。
最後1st『NO MORE PAIN...』から“DEATH TO WIMP!”、そして“WHY!”が演奏され、私はワーーーイっ!となって、もっと周りにスキマがあったら走り回っていたことだろう。
“WHY!”でのコール&レスポンスは前の数人しかコブシを挙げてはおらず、やはり楽曲を知らん人が大半を占めてたんだろうと思われる。
オーディエンスは多かったが、昔の寝屋川と同様ライブ中ずっと地蔵だからな。
やっぱCASBAH、GASTUNKファンが多かったのかな?

とまぁ、なんだか煮え切らん今回のDOOM復活東京遠征であった。
当日ライブ見にくるといっていた東京の知人にも会えず(仕事で来れなかったらしい、だったら連絡せーよ!)今後のDOOMの活動に期待しつつ、川崎を後にした。




今日の1曲:『Death To Wimp!』/ DOOM
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