AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

4DXの脅威

2021年06月24日 | ミノフスキー粒子
先週金曜から全国ロードショーされた待望の機動戦士ガンダム最新作『閃光のハサウェイ』。

ガンダムは好きだけど、ガンダム作品を毎回劇場鑑賞するほど熱心なファンではない私なんですが、今回の『ハサウェイ』は映画化が決定された時分からなかなか盛り上がっており、ガン友のっぽさんも「今回のは期待できる!」との煽りに気押されて、2週目の週末に一緒に観に行くことに。


当日ははりきってマッドアングラー隊のミリタリーTシャツに身を包み、劇場へと乗り込んだ。
へへへ・・・これを着ると、思わずジオン訛りになっちゃうね。



発券するとき、1000円上乗せ料金の4DXで鑑賞するか、ノーマルで鑑賞するか迷ったが、まぁ最近イベント事も全然ないし4DXをガンダム作品で初体験しておくのも悪くないんじゃないかと、4DXの方を選択したのは私の今回の大失策であった。




もう最初のデモンストレーション映像でこの4DXシステムが作動した時点で、「これはいらん」と思った。

本編が始まり、シャトル内のシーンでべつに画面ではたいして揺れてないのにシートが不必要に振動する。これで臨場感を感じれるわけでもなく、逆に画面に集中できない。
とくに私は予告編も視聴してなかったし、小説版も読んでないので、前情報がほとんどないまま今回の作品に臨んでおり、いきなり主要となる3人の人物がシャトル内で一同に会していて、その会話を注意深く聞いてないとなかなか話の内容に付いていけそうもない。ガンダムってのは本当にややこしい話だから。


今回の主人公ハサウェイ・ノアは、言わずもがな元ホワイトベース隊のブライト・ノア艦長の息子。
1988年に劇場公開された『逆襲のシャア』で本格的に登場し、その時はクエス・パラヤというガキの尻を追いかけ回していただけという印象だったが、あれから12年、ハサウェイはシャアの意思を受け継いでか、反地球連邦政府組織マフティーのリーダー格にまで上り詰めた大物になっていた。
それにしても、シャアの反乱の時は勝手にモビルスーツ乗りまわしてクエスが殺されたことに逆上し、無防備のチェーンのMSを撃墜しただけの子供が(それは連邦側にはバレてない?)、そこまでの人物になったその12年間の経緯が非常に気になるところではある(小説版にあるのかな?)。


冒頭からのハイジャックシーンはなかなか残酷ショッキングな趣で、今までのガンダム作品にはないハリウッド映画的な演出にちょっとビックラこいた。
スリップノットみたいなキャラクターとか出てきて、「『ダークナイト』やん!」って思ってしまった。
ここでも血しぶきが飛び散るシーンで、座席後頭部らへんからプシャーっとミストを顔にぶっかけられるという屈辱的な4DXが作動。
返り血浴びる疑似体験なんかしとーないわ!!
この演出で隣席ののっぽさんは目をやられた。

映像はもうCGを駆使しまくりという感じで、海とか植物なんかほとんど実写。ちょっと力入り過ぎとちゃう?とは思った。
MS同士の市街戦での臨場感はなかなかのもので、戦っている下で市民たちが逃げ惑い、瓦礫や流れ弾の犠牲となる。
まぁそれはファーストガンダムの頃から描かれてはいたが、今回の作品はその恐ろしさがよりリアルに迫ってくる。
悲しいけど、これが戦争なのよね。
ただ、雨の降ってるシーンで、わざわざ劇場の天井から水滴が数滴降ってくるというギミックは心底いらんと思った。

終盤でのガンダムVSガンダムの空中戦は、正直よくわからんかった。
まず、どっちがどっちのガンダムなのか、ほとんど区別がつかなかった。
だって、4DXシステムが待ってましたとばかりにますます激しく作動しだすんやもん。ほんま集中できひんしイヤになった。
ジェットコースターがジグザグのレールの上を走行してる時のガクンガクンするあの感じを、ずーーーと体験させられる。
シートベルトもないので、席からずり落ちそうになるわでずっと肘掛をつかんで踏んばってなければならず、こんなんで画面に集中できるはずもない。
だいたいこの振動が別に画面のシーンとうまくリンクしているようには思えんのよ。ホンマにいらんでこのシステム。技術力の無駄使いもええとこですわ。
まぁミノフスキー粒子が散布されるシーンとかで、テキトーにスモークが焚かれてスクリーン画面が歪んでくるみたいな演習があったら面白いとは思うが。

でラスト、マフティーの連中が勝利の歓声を上げていたのでどうやらハサウェイ機が勝ったみたいだけど、これは一体どういう作戦でどう勝ったの?て感じだった。

それと、この作品って1作品完結じゃなかったのね。
ハサウェイがクエスとの姿をダブらせた謎の女ギギ・アンダルシアは、結局謎すぎる存在のままだったし、終わってみれば今回は導入も導入の内容だったな。
今後どのような展開をみせるのか、全く予想がつかないが、ハサウェイは幸せな結末を迎えられそうもないなぁ。


次回作からもずっと劇場で鑑賞するかどうかはわからないが、確実に言えることは、どんなアクション映画であれ、4DXで映画を鑑賞することだけは二度とないだろう。





2週目来場者特典。これはハサウェイの母ちゃんと妹やな。
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火の鳥 ~ラヂヲ編~

2021年04月19日 | 二酸化マンガ
さて、先週のTOBICHI京都での『好調!和田ラヂヲ展』で購入した『和田ラヂヲの火の鳥』なんですが。


ピストルズの『勝手にしやがれ』カラー装丁が鮮やかな本書は、2年前に手塚治虫生誕90周年を記念して刊行された企画雑誌『テヅコミ』にて、一年半に渡って毎月8ページ、「火の鳥」をテーマとして連載されていたのをまとめた和田ラヂヲ先生によるトリビュート作品である。




正直手塚原理主義者の私としては、このテヅコミ企画にはほとんど興味が持てなかったが、以前よりその不条理なギャグのセンスとシュールな画にただならぬ魅力を感じていた和田先生が、あの手塚治虫がライフワークともしていた壮大なスケールで描かれた不朽の超大作『火の鳥』を、一体どのように料理したのかと大変興味をそそられた。


購入したその日に京都四条大橋前の鴨川を見はるかす見晴らしのいい喫茶店で、普段なら絶対注文しない季節限定の桜どうのラテを(大ハズレ!)片手にワクワクしながら本書を熟読したのであるが・・・


う~む・・・・これは、さすがは和田先生。


手塚先生の急逝で完結することが叶わなかった『火の鳥』。
和田ラヂヲ先生がその意志を受け継ぎ、作品の抜けていたパーツを見事に補完してくれた、これは手塚治虫が最後に描こうとしていた火の鳥の『現代編』と言えるのではないか。




まぁ完結しなかったとはいえ、『火の鳥』は編ごとに時代背景も主人公も全く違う独立した物語なので、結末がとうとう謎のままに終わったぁーーっていう残尿感の残る未完作ってワケではなく、各編ごとでは十二分に完結している物語なのです。
なので手塚先生が最後に描こうとしていた『現代編(大地編)』の内容も、全く誰にも予想のつかないまた別次元の物語が用意されていたに違いない。

今回和田ラヂヲ先生は、それをさらに1話完結の物語にまとめてるんだからモノ凄い離れ技をやってのけたと言うほかない。
もともと2~4コマ(あるいは2ページ程度)マンガが主流の作家さんなので、8ページもの長編に挑んだのは今回が初めてらしく、その創作苦労とプレッシャーは我々の想像を絶するものであったかと。


まぁ本書を読んで、何人かの人は「なんだよ、火の鳥全然出てこねぇじゃねーかよ!」とか、「銘柄だけかよ!」と憤慨した方もいらっしゃるかと。



だが、『火の鳥』の原作を読み込んでいる者ならみなわかっていると思うが、手塚治虫の『火の鳥』でも、火の鳥はなかなか出てこないってこと。
平安時代末期が舞台の『乱世編』などでは、“火焔鳥”として言い伝えられるだけで、火の鳥は全く出てこないまま物語が終わったと記憶している(ただし角川文庫版での話)。
まぁ出てきても、せいぜい夢の中で主人公に語りかけるか、化身と思われる姿になって現れる程度。
そう、和田先生はその手塚の手法を自分なりの描き方で踏襲しているに過ぎないのである。

ただ、原作の火の鳥は、出てきたら出てきたでクンロクが多くよくしゃべり、お節介かつエコ贔屓も極端で、しかもイケメンに弱いときてるので(すぐ永遠の命の血を与えようとする)、手塚ファンの間では一番きらわれている存在かと。

その点和田版の火の鳥は実に寡黙で控えめなところが好感がもてる。



本書で注目に値するのが、やはりダンディ口髭のこのおじさん。



この髭のおじさんは、容姿と性癖からしておそらく同一と思われる人物として少なくとも三編に渡って登場する。
ただ、各編ごとに社会的地位が違っており、時代や国も微妙に異なっているかと思われる。

「航空編」では機長。



私はこれは、手塚が火の鳥の中で描いたテーマのひとつである“輪廻転生”を表しているのではないかと。
(でなければスターシステムの導入か?)

『火の鳥 -鳳凰編-』より。



この髭のおじさんは、なにかの罪で何度生まれ変わっても女の尻に執着するという永劫の罰を火の鳥によって課せられたのだと。
それが罰といえるのかどうかは議論の余地があるが。


「エリア51編」ではアメリカ国家機密区域施設の所長を務める。
ここでも尻ウォッチングをやめられない所長としての苦悩が描かれている。



実は第3話の「ジュピター編」でも、よく似た顔のケツアゴの口髭おじさんが登場する。
非常にシモネタが好きっぽい。
宇宙旅行が可能な時代だから、これはだいぶ未来の話と受けとることができる。
この人物があの尻ウォッチングおじさんの遠い子孫かどうかは別として、この作品にも手塚作品への強いオマージュを感じ取ることができる。

たとえば、この冷凍睡眠してる人の起こし方である。



手塚版『火の鳥』の「未来編」で実は同じような場面がある。


5千300年後・・・


そう、冷凍睡眠中の人間の起こし方には、慎重さが必要なのだ。


手塚版の「未来編」では、このように永遠の命を授かったものの孤独の苦しみや、救いようのない絶望的な未来が延々と描かれていて読んでて非常につらいのだが、だからこそ和田先生は逆に、鉄鎚で割っても平気な冷凍睡眠が可能な技術の発達した、そんな明るい未来が描きたかったのではないだろうか。

和田先生は、おそらくポジティブな性格の作家さんなのだろう。


全くといっていいほど手塚キャラらしいキャラが登場しないこの『火の鳥』に納得のいかない手塚ファンに気を使ってか、本編とはべつにメジャーな手塚キャラが登場するおまけの短編が巻末に4話ほど収録されている。

「ブラックジャック」。


合成人間であるピノコをちゃんと年相応の6~7等身の姿で描いてあげているところに先生のやさしさが窺える。


そして、本書を刊行する際に新たに書き下ろされた「旅の宿編」。



これは和田先生の出身地であり、活動拠点でもある愛媛県松山市の道後温泉からインスパイアされた物語なのではないだろうか?
まぁ和田先生なりの“望郷編”といったところだろうか。望郷ゆーてもずっとここに住んではるみたいやけど。

道後温泉はなにを隠そう、手塚治虫の『火の鳥』とコラボしてる温泉施設ですので、和田先生が『火の鳥』を描くことは必然の事だったんだと。

いつかきっと行ってみたい場所のひとつ。
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はじめての和田ラヂヲ展

2021年04月12日 | 二酸化マンガ
学生の頃からファンだったマンガ家の和田ラヂヲ先生の個展がついに京都で開催されるという情報を得て、しかも初日は和田先生が来場されサイン会を開かれるということで、この新型コロナ感染拡大再びの最中、よろこびいさんで蔓延日和の京都は四条河原町まで馳せ参じたのでした。


会場は、TOBICHI京都というアンティークな雑貨屋さんで、以前から和田先生との結びつきが深く、和田ラヂヲグッズなども取り扱っている店。
私が一昨年前、ここの高価なオリジナルほぼ日手帳を購入したのも、特典で付いてくる和田ラヂヲ描き下ろし百人一首が欲しかったからにほかならない。




グンイデルビ寿。ここらしい。



このかわいい『好調!!和田ラヂヲ展』の看板が出てなければ通り過ぎるところでした。



とうに開場時間過ぎてるのに誰も並んでないのでおかしいな?と思ったら、5階だった。
このクラシカルな階段を昇って行ったら和田先生に会えるのですね!
でもしんどいのでエレベーターで上がった。



5階に着くと、やっぱけっこう人だかりができてた。
私より若い目の人がほとんどだ。けっこう女子が多い。
整理券が配られてて、先生は15:00くらいで引き上げるそうだったのでヤバかった。
まぁなんとか行けそうだった。


なんと!あれだけの大家が、店内写真撮影自由の太っ腹対応。
今やSNSが金を呼ぶ時代。他も是非見習ってほしいものです。




実は本企画は、和田ラヂヲ先生の入稿原稿即売会という様相も呈していた。
1枚1100円。ひとり2枚まで。

密です!密です!もうそんなこといってられませんって感じ。



グッズいろいろ。欲しいのけっこうあったけど、予算もあんまなかったので原稿1枚と『和田ラヂヲの火の鳥』とシールを購入。



そして、いよいよ和田先生とご対面・・・

それほど緊張しなかったのは、和田先生の偉ぶらない雰囲気と、私の前のファンの方との気さくな接し方を見ていたからだろう。


思えば学生の頃、大学に行く前、駅の構内の本屋さんで『スカの群れ』を購入して通学電車の中で読んでて、公衆の面前でガマンできず吹き出してしまい、もうこれ以上人前で抱腹絶倒してたら恥ずかしいわと、途中で読むのを中断したあの時から約28年の歳月が流れていたんですね。




私が電車の中でツボったネタ。



一応一番最初に買った和田作品である思い入れ深い『スカの群れ』は持参してきていたんだが、経年によるカビの汚れがヒドかったので、和田ラヂヲ作品と同時期にハマってた手塚治虫の『火の鳥』との奇跡のコラボ企画マンガ『和田ラヂヲの火の鳥』本にサインしてもらうことに。
実は、1年前刊行された時から本書が気になってて買おうと思ってたんだが、東京の方ではけっこうサイン会をされていたので、関西でもいつかやってくれるのでは?という期待を胸に購入をずっとガマンしていたのでした(まぁ持参したものにもサインを頂けたようなのでガマンする必要性はなかったのですが)。


無理言ってちょっと困惑されながらも、フィッシュボーンのアンジェロ・ムーアばりに丁寧にブラックジャックの画を描いていただきました。

もう感激!!これはマジ家宝モノですよ!



和田先生の執筆姿もカメラに収めることができました!
も、サイコー!
(アクリルの向こうで一生懸命ブラックジャック描いてくれてはるところ)



28年前の思い出話もちゃんと先生に伝えることができて、感無量!
先生の横についてたアシスタントかマネージャーの女性の方も非常にノリがよく親切で、「写真撮りましょうか?」などと申し出てくれて、ほんと温かいステキな空間でした。


ちなみに今回私が購入した原稿がコチラ。
『和田ラヂヲのここにいます』の1巻か2巻かに収録されてたと思われる王貞治ネタ。
『スカの群れ』の原稿も数枚あった気がするけど、タイトルロゴが貼ってあるのが欲しかったので。



とにもかくにも、今回ほんま久々に幸せな気分になれました。

和田先生、そしてTOBICHI京都さん、ほんとうにありがとうございました。

また、和田ラヂヲ先生を京都に呼んで下さいね!
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桜樹ルイ

2021年04月03日 | 名所ガイド、巡礼記
駅の構内のポスターに目がとまり、3月いっぱい夜間入場無料というのにまんまと釣られ、平日決算休みということもあって行ってみることに。

この京都の植物園は昔住んでた処の近くだったが、こんな施設があるのを今まで知らなかった。


私はタダならどこでも入る。



まだ全然明るい。ちょっと来るのが早すぎた。



親に無理矢理連れてこられたガキどもを退屈させない工夫か、この植物園はジュラシックパークの様相を呈していた。




ふぁ~あ、鯛靴。



だいぶ歩いてやっと桜のあるところにたどりついたが、この辺ではとうに見頃を過ぎており、青葉がかって残念な状態の桜しかなく、こっちがしだれたい気分だった。




ようやく暗くなって映えてきた。



ウルトラセブンも映えだした。



チューリップも映えてきた。



今回一番マシだったしだれてない桜。



暗くなって青葉がぼやけてライトアップでなんとか映えた。
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クラウド・ファンディング・ラムジー・フタグン

2021年03月30日 | ルルイエ異本
先月、かの森瀬氏のSNSで、心騒がされるワクワクするような知らせが舞い込んできた。

「 第2世代クトゥルー神話作家の雄、ラムジー・キャンベルの初期神話作品が一同に会す伝説的な傑作集、”Cold Print"の邦訳がクラウドファンディングにてお目見えです!
未訳だった重要作はもちろん、様々なアンソロに散らばっていた作品をまとめてお届けします!」

http://thousandsofbooks.jp/project/coldprint-2/


いや~、これはクトゥルーファンとしては非常に嬉しい。
思わず人生で初めてクラウドファンディングなるものに参加してしまいました。
やっぱクトゥルー神話は海外ものですわなぁ~

数年前にKADOKAWAより邦訳刊行されたリン・カーター(他)の『クトゥルーの子供たち』もクラウドファンディングでそれが実現したんですってねぇ。
購入した当初はそれ全然知らなくって。この作品も物凄く濃い内容で楽しめた。
森瀬氏らによる闇黒神話用語の注釈がハンパない!




ラムジー・キャンベルの神話作品は、英国版クトゥルー神話として、クトゥルーファンの間ではそこそこ人気あるかと思われます。

イギリスのアーカムと言われるイギリスの不穏の地、セヴァン・ヴァレー・ヴィレッジ・・・
“ブリチェスター”の湖畔や、“ゴーツウッド”の深い森の中で次々と起こる戦慄の怪異譚。
当ブログにても、過去に『真ク・リトル・リトル神話体系』で読みかじったものをいくつか紹介させていただいており、個人的にも人気のオーガスト・ダーレスものよりかはオリジナリティーがあって断然おもしろいかと。


ラムジー・キャンベル(ラムゼイとも)。現在もバリバリの現役?



キャンベル作品は近年においても何話か未訳だったものがポツリポツリと邦訳されていた。
淡水の旧支配者グラーキが出てくる「湖畔の住人」も邦訳されたのはつい最近。が、すでに絶版。




キャンベルが創造したクリーチャーでは、グラーキ、アイホートのほか、首なしのイゴーロナクが人気あるみたいで。




個人的には惑星シャッガイからの昆虫種族が大のお気に入り。
彼らにサイケデリックな昆虫族の記憶を脳に注入されてトリップしてみてぇ~~
あとは『異次元通信機』(The Plain of Sound)に出てくる音の世界に住むスグルーオ人とかも好き。
どんなサウンドなんだろう。


今回のプロジェクトでちょっとモヤモヤするのが、仮タイトルが『グラーキの黙示録』ではなく、『グラーキの黙示』である点。
森瀬氏は、「『グラーキの黙示録』はグラーキを奉ずるセヴァン・ヴァレーのカルト教団の聖典ですが、この地域の怪事件を描く本書の物語群は黙示録に記された「黙示」の内容そのものであるとの意図に基づく仮タイトルです」と説明しておられる。

いや、それはわかってるんだけど、もうタイトルはズバリ『グラーキの黙示録』と付けていただいた方がクトゥルーファンにも馴染み深いし、希少な禁断の魔導書を所持しているようで楽しい。

そう、以前新紀元社より敢行された『エイボンの書』みたいに。
(ただ、本書の内容はめちゃくちゃディープで素晴らしかったんだが、いかんせん表紙が非常に稚拙で残念)。


まぁあくまで仮タイトルの話だし、ここで何を意見しようが、私には何の権限もないし言っても仕方がないんですが、せめて表紙だけは『エイボンの書』みたいなのは勘弁していただきたいし、できれば人皮装丁で。


そういえば、過去に森瀬氏とSNS上でキャンベル作品集のことで一度やり取りを交わしたことがあって、なんか向こうからリプ下さって、「こんな虫ケラのような私なんかに話しかけて下さるとは」と感激してたんだが、多分その頃からすでにキャンベル作品の編纂を構想していらっしゃったのだろう。


ちなみに、今回新訳収録される短編は次の通り。
おそらく、完成品では<グラーキの目次>と表示されるのでは。

「ハイ・ストリートの教会 The Church in High Street」(1962)
「橋の恐怖 The Horror from the Bridge」(1964)
「ヴェールを剥がすもの The Render of the Veils」(1964)
「湖の住人 The Inhabitant of the Lake」(1964)
「スタンリー・ブルックの遺志 The Will of Stanley Brooke」(1964)
「ムーン=レンズ The Moon-Lens」(1964)
「魔女の帰還 The Return of the Witch」(1964)
「立石のある島 The Stone on the Island」(1964)
「城の部屋 The Room in the Castle」 (1964)
「シャッガイよりの妖虫 The Insects from Shaggai」 (1964)
「ユゴスの陥穽 The Mine on Yuggoth」 (1964)
「音の世界 The Plain of Sound」 (1964)
「コールド・プリント Cold Print」 (1969)
「窖よりの狂気 A Madness from the Vaults」 (1972)
「フランクリンの章句(パラグラフ) The Franklyn Paragraphs」 (1973)
「誘引 The Tugging」 (1976)
「パイン・デューンズの顔 The Faces at Pine Dunes」 (1980)
「嵐の前に Before the Storm」 (1980)
「絵の中にこんなものが—— Among the pictures are these」 (1980)
「浜辺の声 The Voice of the Beach」 (1982)
「ブラックアウト Blacked Out」 (1984)


今回の企画が通り、成功すれば、今後の他の未訳の闇黒神話シリーズの邦訳刊行推進にも繋がっていくとのことで、これは是非実現させて頂きたい!
『無名祭祀書』、『セラエノ断章』、『妖蛆の秘密』、『ナコト写本』、『屍食教典儀』、『イオドの書』、『フサンの謎の七書』・・・・などの禁断の書物が続々と邦訳刊行されるなんてことを考えたら、もうワクワクしてくるじゃないですか!


クトゥルー神話ファンはもちろん、オーソドックスな怪奇ホラーファンも(『湖の住人』はちょっとしたゾンビものですぜ!)、こぞってこの恐るべき、そして素晴らしいプロジェクト実現の為に、クラウドファンディングに参加しようではありませんか!
(5月31日まで)


映画『カラー・アウト・オブ・スペース』風広告。
クリエイターさんたちはもうすでに動き始めてます!
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