AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

ええもんだっせTTF2014

2014年02月24日 | コンサート
カゼひいてしんどくて、あの感動からすでに一週間以上経ってしまったけど、TTFレポやっとこさ書き上げたんで、よかったら見ていって下さい。

もはや、島木譲二のパチパチパンチの次ぐらいに大阪名物となってしまった感のある『TRUE THRASH FEST 2014』であるが、昨年に引き続き今年も参戦するべく、雪足の中江坂くんだりまでいってきやした。
昨年は本命バンドもおらず、人と会う目的+雰囲気を楽しみに行った感じだったが、今年は初来日となるPOSSESSEDがヘッドライナーということでこれは観に行かん手はないと。って、前回もおんなじこと言ってるなぁ。まぁ読んでない人もいると思うので。

今回も東京の客人と会う約束だったが、その彼とはネット上でたまたま知り合い、以前より夜中の3時くらいまでチャットで話し込んでしまうほどの間柄で、今回が初対面であった。
江坂着いてマクドに寄って腹ごしらえしてたら、先に会場入りしていたその東京のK(22)から「今日出演予定のBUTCHER ABCとROSEROSEが大雪による交通麻痺で辿り着けず、キャンセルに。その代わり明日のみ出演予定だったタイのメタルバンドが急遽出演するそうです (^○^)」とのメールが入り、「こうしちゃいられない」と、冷え冷えのマックポテトをコーラで流しこみ、ESAKA MUSEへと急いだ。

今回タイ出身のバンドは2組いて、NUCLEAR WARFAREというバンドの方がピンチヒッターで出演してるみたいだった。
ステージ行く前に物販ブースに車椅子の外人がみなと会話にふけっているのが目に入った。最近の顔とか全然知らなかったが、POSSESSEDのVoジェフ・ベセーラ本人に間違いない。



なかなか近寄り難く、すこし距離を置いたところで話しかけるタイミングを窺っていると、けっこうキレイどころのねーちゃんがジェフに近寄り英語でペラペラペラペラピーチクパーチクスイッチョスイッチョ・・・・・
クソーーっ!俺なんてシュミレーションでも「ハウドゥユドゥー」すら出てこなかったのに・・・
この楽しそうに談笑しているふたりにつけ入るすきはなく、私はただ側でそれを傍観しているしかなかった(その後、そのねーちゃんにツーショット撮らされた)。
またライブ後に会えるさと、その時はあきらめてNUCLEAR WARFAREのライブを観に。
うん、ベースボーカルの人はいいヤツそうで、もっと頑張れよと応援したくなるバンドだった。それにしてもPAが酷かったな。

NUCLEAR WARFAREのライブが終わり、ようやくK(22)と対面。初対面だったのにもかかわらず話しだすやいなや、会話が止まらんくなって次の演目を逃してしまった。
最近はチャットで全く会話してなくて、お互い積もる話もいっぱいあったんだろう。


大阪の老舗ハードコアバンド、RIVERGEのライブが始まった。


RIVERGEのライブは、とにかくオーディエンスのノセ方が上手い。コール&レスポンスで一気に会場を盛りたてる。やはり長年ライブで叩き上げた実力であろう。終始モッシュ、ステージダイブが起こっていた。ヘタしたらPOSSESSEDより盛り上がってたかも。


で、昨年より連続出場のJURASSIC JADE。


昨年も拝見して感じ得るものがあったが、やはりこのバンドは会場の雰囲気を自分たちの色にガラっと変える魔力みたいなのを備えている。隣で見ていたK(22)も、ジュラシックのこの異様な世界に惹き込まれている様子だった。
初見の者でもこれだけ惹き込まれるのは、演奏力はもちろん、やはり表現力が優れているからであろう。このイベントにしてこれほど乾いたサウンドってのはやっぱ存在感を際立たせる。五弦を操るベーシストさんがすんごいいい音出してた。
オーディエンスを「餓鬼」と呼ぶHIZUMIさんの醸し出す異様な佇まいと言霊に、退くかハマるか、我々は二者択一を迫られるのだ!


ほんでもって、ベルギーからやってきた若手バンド、EVIL INVADERS。


どうせ威勢がいいだけのRAZORもどき田舎スラッシュバンドかと思っていたが、どちらかというとAGENT STEELタイプのハイトーンVoを擁すスピードメタルバンドだった。
曲調がどれも一緒で、正直何をやってるのかイマイチわからなかった。おそらく出演バンドの中で一番若いバンドだったと思われるが、やっている音楽は一番ダサかったのではないかと。OVERKILL1stジャケの首そでのひらいたノースリーヴT着てるところなんかもダサさを際立たせていた。


アメリカの暴走野郎、AT WAR。今回でTTF2回目でんな。


リッケンバッカーを構える長身のボーカルが率いるスリーピースバンド。もうメンバー写真から、だいたいどんな音出してるのか、これほど予想のつくバンドもない。ほんまそのまんまだった。
ウマいのかヘタなのかよーわからんドラマーは、技はともかくどっしりとしたタイトなリズムを叩き出しており、重厚さという観点においては群を抜いていた。
モーターヘッドクリソツの曲になるとイイ感じだったので、なんなら全編モーターヘッドのカバーしてくれたらメッチャ楽しめたかも。


そして、お待ちかねPOSSESSEDの登場!



あの逆十字を配したサタニックロゴのバックドロップ観ただけでもコーフンものなのに、いきなりアルバム『BEYOND THE GATES』冒頭のイントロシンセ音が流れてきた瞬間もう全身トリハダですよ。サムイボですよ。
そして1曲目“The Heretic”で会場は興奮の渦、モッシュの渦に包まれる。
ただ、その後の“Beyond The Gates”みたいな地味なナンバーには私も戸惑いを感じたが、“My Belief”とかのマッタリナンバーではあまり盛り上がらず、モッシュもなかなか起きない。挙句の果てには、ニューアルバムを制作する腹積もりであることを期待させる新曲まで披露されて、みんなの戸惑いが最高潮に!

ただ、その後のあのイントロシンセ音で、会場はこの日最高潮の興奮を見せる。もう「待ってました――!!」と言わんばかりの盛り上がり。そう、“The Exorcist”である。
“Evil Warriors”では、「666!!」のコール&レスポンスも起こった。う~む、スリップノットの“Heretic Anthem”のコール&レスポンスを彷彿とさせる演出であるが、スリップノットもPOSSESSEDから当時多大なる影響を受けていたのかもしれん。



それにしても、バックバンドが完璧だった。それなりの熟練者を雇っているのであろう。それでいて当時のチープな質感をちゃんと出せていて、あくまでオリジナルに忠実に演奏していた。
フロントマンは全員長髪に鋲革で、スタイルや佇まいも他の出演者とは格が違ってた。いや、やっぱ見た目は大事ですよ。ライブ映えが違いますて。
本イベントのベストプレイヤーは間違いなくPOSSESSEDで叩いていたメキシコ系ドラマー。まず、“The Heretic”のオリジナルのムチャクチャなタム回しを忠実に演奏してる姿には度肝抜かれた。
わざわざロートタムを設置し、あの80年代特有のハズしたような高音域のタムまわしを見事再現していた。ここまで本格的とは恐れ入る。
もちろんオリジナルドラマーみたいにモタついてはおらず、リズムキープは完璧。しかし、辺に音を分厚くせず、当時高校生だった若気のいたり的な忙しないドラミングを全力でプレイしている姿は実に魅力的であった。スティックで逆十字を作って掲げて見せたりとエンターテイメント性もバッチシ。
シーケンサも担当していて、途中SEの選択を間違えてゴタついてる姿には笑わせてもらった。
ジェフ・ベセーラのイーヴルヴォイスも健全。正直WACKEN時のライブ映像をヨウツベで試聴したときは、やっぱ車椅子に座った姿勢で歌うのは無理があるんじゃないかと思ったが、今回のライブで見る限りでは全然問題なかった。ステージを車椅子移動するのは、マイクのシールドとか踏んずけたりして難儀そうだったけど。

後でわかったんだが、ライブ後半は1st『SEVEN CHURCHES』を完全再現していたんね。いやぁ、俺達モノ凄いもの観てたんだね。
ただ、私含め客席全体けっこう中弛み感は否めなかった。モッシュもそんなに起きなかったし。
いや、スラッシュバンド多しといえど、初来日でいきなし1stの完全再現するバンドなんて、そういまへんで。そりゃ酷ってもんですわ。しかし、ここでPOSSESSEDはまた伝説を作ってしまったな。
個人的には、“Confessions”、“Swing Of The Axe”をハズされたのは無念であった。絶対やるだろうとにらんでただけに。

いやでも、いいライブだった。
POSSESSEDなら生きているうちにあと3回は観たいな。




ライブ後は物販ブースに出演者がゾロゾロやってきたが、肝心のジェフは姿を現さなかった。
なぜかそれほど興味のなかったAT WARのアルバムを3枚も購入。若いもんの前でキップのいいところを見せたかったのかも知れんが(1枚千円やったけど)、AT WARのアルバムなんて、TTFの会場くらいでしか買えんだろうと思って。しかもべつに憧れてもいなかったAT WARのベーシストがちょうどいたのでサインもろた。




会場を出てから、K(22)を以前から彼も行きたがってたメタルバーに連れて行き、そこで本日のPOSSESSEDのライブの素晴らしさを称え、夜通し音楽のことについて語り合い、朝方店を出て1ヶ月後に川崎で再会することを約束し、大阪駅で別れた。


最後に、大雪のため大阪まで辿り着けなかったTTF出演予定だった各バンド、全国のスラッシャーのみなさまに、深くお悔やみ申し上げます。


今日の1曲:『The Exorcist』/ POSSESSED
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師匠はサトリアーニ

2014年02月14日 | やっぱりメタル!!
もういくつ寝ると、大阪名物TRUE THRASH FEST 2014。てゆーか明日だ。
昨年初参加したものの、本命バンドがおらず、人と会う目的+雰囲気だけ楽しみにいったという感じだったが、今回はなんつってもPOSSESSEDが初来日するということで、これを観に行かぬ手はないと。

つってもPOSSESSEDは、1985年にデビューして、ミニアルバムを含む3枚のアルバムを残して1987年に解散。その後、ヴォーカル兼ベースのジェフ・ベセーラが銃の暴発事故により(前任ヴォーカルはピストル自殺と、このバンドのヴォーカル、銃の不幸多いなぁ・・・)下半身不随になるという、なんとも幸薄きバンドであった。
しかし、そんな短期間のうちにも、デビュー当時全員がまだ高校生で長期ツアーには出られなかったとか、かなりの話題を残したバンドで、ジェフはこの時代すでにグロウル(いわゆるデスヴォイス)の手法を打ち出しており、後のデスメタルバンドに多大なる影響を与え、バンドが消滅してからも我々スラッシャーの間ではかなり伝説的な存在として語り継がれてきた。



そんなPOSSESSEDが、2007年のWACKENフェスティバルでまさかの復活!って聞いたときは度肝抜かれた。ジェフはこのドイツの大舞台に車椅子で登場した。
まぁ現在はオリジナルメンバーは、ジェフを除いてひとりも残っておらず、バックバンドはサポーターとのこと。
しかし、下半身不随になりながらもひとりでバンドを運営し、高校時代に作った曲をいまだプレイするというこのジェフの根性とPOSSESSED愛には恐れいる。
彼はまさに、スラッシュ界のスティーヴン・ホーキングと言っても過言ではない。




POSSESSEDの音源に初めて触れたのはリアルタイムではなく、解散後にリリースされたコンピレーション『THE BEST OF METAL MASSACRE』でだった。彼らは1985年『METAL MASSACRE Ⅵ』に“Swing Of The Axe”を提供している。

    

初期スレイヤーの影響をモロ受けており、ドラムは耳障りなほどモタついてて、演奏全体も地に足がついてない。中盤の展開などは疲労感が溜まるほどドッタンバッタンしている。
しかし、ジェフのヴォーカルはやはり当時から耳を惹くものがあり、DEATHのチャック・シュルディナー以前に、こんな凶悪な声で歌うヴォーカリストがいた事実にかなりの衝撃を受けた。
“Swing Of The Axe”は後にリメイクされ、ラストミニアルバム『THE EYES OF HORROR』(現在は2nd『BEYOND THE GATES』にカップリング収録)に再収録された。
演奏もまだまだ走ってる感は否めないが、それなりに落ち着きが備わり、中盤のモタり展開もいくらか改善されている。ギターソロもそこそこ聴ける。
ちなみに『THE EYES OF HORROR』は、個人的にはPOSSESSEDの中でフェイバリットアルバム。ヤミクモに忙しないPOSSESSEDより、このマッタリ感の備わった忙しないPOSSESSEDの方が好み。




余談であるが、ラリーとマイクのギターコンビは、ジョー・サトリアーニの弟子としても知られている。
なにをかくそう、ミニアルバム『THE EYES OF HORROR』は、そのジョー・サトリアーニ師匠がプロデュースを手掛けているのだ!
まぁラリー・ラロンデは、POSSESSED解散後PRIMUSに加入し、スラッシュメタルとは全くかけ離れた世界で活躍することになるんだけど。

ギターキッズ諸君、これでちょっとはPOSSESSEDに興味が沸いたんじゃないかな?
じゃあ明日、明後日のTTFにも足を運んでみたらどうだい?(ラリーとマイクはもういないけどね)





今日の1曲:『Swing of the Axe』/ POSSESSED
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ワヅカな灯り

2014年02月10日 | 名所ガイド、巡礼記
またしても、家族で笠置のわかさぎ温泉へいくハメとなった。
もう3ヵ月連続だぜ!うちの両親がこの温泉独特のあのヌメリ感にハマったってのもあるが。
まぁわが家にもいろいろ家庭の事情ってものがありましてな。
家の風呂の湯沸かし器がぶっ壊れてて、この一週間はずっと銭湯通いなんですわ。
(母がいったん家ん中掃除しな入れられへんということで、中々修理工を呼んでくれんのだ)


で、笠置の隣町である<茶源郷>和束でまた「春を呼ぶ茶源郷からの灯り」なるよーわからんタイトルのイベントが催されておりましてな。
帰り道だし(といっても入り組んだ山道を奥深く入っていかなければならない)温泉入った後軽く見に行こうという運びに相成ったわけでございます。
この地は、3年くらい前にライブイベント(ワヅロックフェス)見に行ったときにもレポしております。




ここいら山と川ぐらいしかない京都最果てのド田舎には、外灯というものがほとんどなくて、夜になるとほんとまっくら。
そこで、歩道沿いに並べられてあるロマンティックなビンの灯りがよき道しるべとなっていた。

でも、よくみるとごはんですよだった。



その仄かなビン灯りの夜道を歩いていき、まず最初に目を惹いたのは、なにやら得体の知れぬ立方体の集合物から放たれる幻想的な灯りだった。

でも、よくみると牛乳パックだった。



写真撮影に夢中になってると、私の背後になにかしらゾッとする不気味な複数の視線を感じ、背筋が凍るような悪寒が走った。

でも、よくみると竹だった。


だれだよ?こんなところに顔みたいにくり抜いた竹をたてかけたのは?
こんなところにたけたてかけたのはたけたてかけたかったからたけたてかけたのか?




その敷地内のビニルハウスでは、色とりどりの輝くトラペゾヘドロンが。
まさに和の伝統細工イリュージョンといったところ。和~は和束の和~♪



ロックフェスティバルの開催地にもなった和束運動公園に赴くと、光の竹トンネルが我々をさらなる灯りの幻想世界へといざなっていく。
しかし、こうライトアップされていては、トンネルに沿って置かれてある牛乳パックも単なるゴミでしかありませんな。



気仙沼の犠牲者への慰霊の燈籠ですな。合掌。



運動公園の奥に入っていくと、なにやら若い連中のガヤガヤした声が聞こえてきて、10名ほどの学生らしき男女がたむろしていた。
撮影のジャマだなと思っていたが、会話の内容からしてどうやらこのイベントの学生ボランティアの連中らしかった。たぶんこの子らがこれらの手作り燈籠を並べてくれたのであろう。
留学生らしき白人男子もいて、女子大生たちに囲まれ質問攻めにあっていた。ほんま日本女子は毛唐に弱いなぁ。
関係ないやと撮影に集中してたら、「きゃりーぱみゅぱみゅメッチャ好ッキャネン」みたいなカタコトの日本語が聞こえてきて、耳がダンボになった。
ん?この外人なかなか話せるやつじゃないかと一瞬思ったが、よく考えたら、今やグローバルに活躍するきゃりーを外人の若者が好きなのは別に珍しくもないことで、むしろ私みたいなアラフォースラッシュメタル野郎がきゃりーに興味を持ってることの方が不相応なことなのだと気づいた。
「他ニメッチャ好キナ日本ノグループアリマンネン」とか聞こえてきて、女子大生たちがまたはしゃぐ。「なになに?嵐?ポルノグラフィティ?(向こうからしたエロ本って意味やぞ)B'z?」
内心「あのなぁ、きゃりー好きの外人の感性から、そんなチャラチャラしたグループの名前が出てくるわけないやろ」とイライラしながら耳をダンボにしていたら、なんやよう聞こえんかったが、その外人の口からは私も聞いたことのないバンド名が出てきて、しかもそのバンドはどうやらギャルメタルバンドらしくって、女子大生たちの反応がかなり微妙なのがおもろかった。
それはちょうど、20数年前にいいとものテレフォンショッキングでCHARがゲストのとき、タモリの「最近気に入ってるバンドある?」との質問に、CHARが「人間椅子はいいね」と答えた時のあのフジテレビスタジオの、なんともいいようのない空気を彷彿とさせていた。


「胸いっぱいの愛を」、「あなたがここにいてほしい」、「×××をミンチに」、「原子心母」など、竹燈籠の筒内には、これを作成した人たちひとりひとりの願いの言葉が綴られてあった。



私もその竹燈籠に願いをこめて、心の中で、そっとこうつぶやいたのであった。

こんなところにたけたてかけたのはたけたてかけたかったからたけたてかけかけ・・・・


2006-08-26 Live in Gdansk



今日の1曲:『Shine on you crazy diamond』/ David Gilmour
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