AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

さ~ちゃん

2014年07月28日 | まったり邦楽
私は元来シングルというものを定価で購入するような人間ではないのだが、今月発売されたPerfumeの20枚目となる記念すべきシングル『Cling Cling』の完全生産限定盤は、通常の倍の値段にもかかわらず買わずにはいられなかった。
おっきいハコの中仕様というもので、3DフォトジャケットBOX仕様となっており(写真では3D感はお伝えできないが)、40ページにわたる豪華フォトブックレット付きで、豪華特典DVDも付いている。

新録が4曲収録されていて、主題曲「Cling Cling」は「レーザービーム」と「VOICE」を中途半端に融合させた感じでなんだかイマイチ。NHKのドラマ主題歌「Hold Your Hand」はいかにも主題歌でポップな感じ。「いじわるなハロー」はいつもながらの良質なテクノポップナンバーだが、なぜだかハマってこない。
本作で一番エレクトロニックでクールさが際立ったのは「DISPLAY」。
今回特典DVDに収録されているPVはパナソニックの4K VIERAのプロモーションとして共同開発で作られたものらしい。
まさに松下のテクノロジーと、Perfumeの持つポップさが見事に融合したテクノポップ映像だ。
ただ、4Kがどういうものなのかは、いまだブラウン管テレビを使用している私にはまったく見当がつかない。



ヤスタカ氏もこういったテーマを与えられるといい仕事をする。まさに職人。


特典映像DVDは主題曲のPVのほか、今年春に行われた対バン企画「Perfume Fes!!2014」の模様が収録されており、東京スカパラダイスオーケストラ、RIP SLYME、9nineなど、7組のアーティストとPerfumeとの絡みがダイジェストでまとめられている。
私は元来こういったアーティストたちの戯れ/じゃれ合い的なコラボ企画が大嫌いなのでPerfume Fesにもほぼ無関心な態度をとっていたが、このダイジェスト映像を見て、興味深いシーンもいくつか発見できた。

武田カオリさんも生で拝見されたという、スカパラのバック演奏で「ジェニーはご機嫌ななめ」が披露されてるコラボシーンは貴重。まぁキーボードの沖氏をはじめ、スカパラのメンバーにはPerfumeファンが何名かいるらしいからな、メンバーもいい記念となって楽しかったろうな。
しかし、ロックバンドのアレンジや、男のシンガーソングライターが熱唱カヴァーするPerfumeナンバーはしんどいものがあったな。まぁ彼らも今回のコラボ企画のためにムリクリ考えたんやろうけど。Perfumeの曲はへんに感情とかこもっちゃダメなんだよ。
そういったアレンジ曲の中では、RHYMESTARの「ナチュラルに恋して」のミックスはよーデキてたな。やっぱこういうアレンジは打ち込み系が強い。
オリジナルのライムに初期の曲名を挙げていき、不遇時代からのPerfumeの軌跡をラップにのせてまくしたてるという粋な計らいは、ラップのセンスはさておき、インディーズの頃からのPerfume支持者であったアイドル評論家の宇多丸氏ならでは。
「これだけは他のヤツらにはマネさせねぇ!」とかいうJヒップホップならではのイチビリMCは余計。

色モノアイドルがやりそうなチャラチャラしたレトロポスターも作製された。



あとダイジェストとは別枠で、「西脇家メモリアル」という題の映像もあって、今回の対バン企画であ~ちゃんの実の妹西脇彩華が在籍するアイドルユニット9nineとのジョイント2曲がノーカットで収録されている。
西脇家の姉妹が入れ替わり、妹がPerfumeコスチュームでPerfumeの「スパイス」を披露し、姉が9nineのコスチュームで9nineの「SHINING☆STAR」を披露するというスワッピング企画。
地元広島で姉妹共演を実現できたのは、西脇家にとって大変意義のある企画になってえがったねという、まぁまさにメモリアル映像。
いや、それにしても妹はよく「スパイス」のあの難易度の高そうなダンスをやりこなせたなぁ~


ところで、この主題曲のハリウッド仕立てのPVを見ると、モトリー・クルーの「Too Young to Fall in Love 」のあのオチのよくわからないPVを思い出すのは私だけだろうか?



今日の1曲:『Cling Cling』/ Perfume
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あいやまたれい

2014年07月19日 | やっぱりメタル!!
ブレイクしているうちにどんどん作品こさえて売りまくろうというレコード会社側の意図があるのかしらんが、1年たたずしてもう新作をリリースした人間椅子の18枚目の新録『無頼豊饒』。
60~70年代ハードロックバンドじゃあるまいし、そんな急ピッチで今の人間椅子にいいモノなんて作れるワケがないとハナから期待はしてなかったが、まさに予想的中って感じ。
ジャケは浮世絵タッチのメンバーの肖像画という、ここ最近のに比べてレコード会社がちょっとは金かけたことが窺えるが、今更って感じもする。
歌詞カードの中身は、なまはげやメンバーのチューニング風景の挿絵などが施されてていい感じにはなってるが、最後の歌川画のがしゃどくろ絵はやっつけ仕事も甚だしい。
ディスクには葛飾北斎の絵がとってつけたようにあしらわれており、ただただバンドのイメージに沿ってテキトーに装飾してみました感がありありと窺える。

とにかく、このアルバムには方向性もカラーもなにも見えてこない。
まぁバンドが個性のかたまりみたいなデキあがった存在だから、特に新参者にはまだまだ新鮮だし、そんなもん必要ないってか?
売れればよいのか?現状維持でいいのか?
最近や過去のインタビュー記事で、レインボーやツェッペリンの後期のポップになった作品をディスるような発言をしていたが、オズフェストで食いついたメタラーに媚びを売るかのようなマンネリ化した作品をたて続けにリリースする方がどうかと思うのは私だけだろうか?
まぁ、本人らがそれでいいってんなら仕方ないが。

しかし、ファンクラブのメンバーから募集かけて撮影に参加させたという最新PV「なまはげ」の創意工夫なしなしのしょーもないデキには愕然となった。


まぁ幸運にもこのPVに参加できたファンにはいい思い出ができたろうけど、せめてメガデスの「Wake Up Dead」のPVばりの一体感を出せなかったのかと。全国からファンを募ってこの内容とは、一体なんの意味があったのか???
とにかく、周りのクリエイターのアイデア不足は目に余るものがある(それともやはり徳間に予算を大幅に削られているのか)。


ただ、初回限定盤に付いてくるライブDVDは、かなりオイシイ内容。
つか、今回この映像目的で購入したみたいなもん。
そう思えば、4800円というボッタくり値段も痛くはない。



今年の年始に1300人規模のO-EASTで行われた『バンド生活二十五年 ~猟奇の果~』ツアーライブの模様が収められたもので、「爆弾行進曲」、「怪人二十面相」、「九相図のスキャット」、「踊る一寸法師」、そして、なんといっても「猟奇が街にやって来る」などの名曲、レア曲が披露されている。
個人的に不評だった前作収録のクトゥルーナンバー「時間からの影」も、ライブになるとグッと彼方からの深淵なる精神侵食の宇宙的な雰囲気が出ててワジーの演出力、ギターワークに改めて惚れ直した。
このライブ行った人らはホンマ大当たりって感じ。クッソー、羨ましすぎる!





今日の1曲:『猟奇が街にやって来る』/ 人間椅子
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牛のオッチャン 洪庵先生

2014年07月06日 | 名所ガイド、巡礼記
憧れの適塾屋敷内をひととおり巡った後、私の中でなんだかモノ足りない、モヤモヤとした気持ちにその場からなかなか離れられないでいた。

そうなのだ。ここには手塚治虫マンガ『陽だまりの樹』との関連性を示すアイテムがほとんどなかったのだ。
せめて受付の適塾関連グッズ売り場で『陽だまりの樹』を全巻並べておくだとか、手塚治虫のマンガキャラクターを使っての適塾ガイド表やモニュメントなどを展示しておくといった気の利いた配慮が全くなされていなかった。
売り場に置かれてあったのは、洪庵の小難しそうな伝記本などばかりで、適塾パンフレット内の門下生図にでさえ手塚良庵の似顔絵(写真は残ってないだろう)はおろか、名前もいっさい記載されていなかった。
受付ののんびりとした態度からも、ここの管理者が手塚マンガを読んでないか、もっと多くの人にこの建築史跡に足を運んでもらおうという気概が皆無なのであろう。

ところが、適塾の玄関の隅っこに手塚治虫のイラスト付きで「除痘館記念資料室」への小さな案内図が貼ってあって「これやこれや!」と思い、適塾のすぐ裏の筋にある緒方ビル(除痘館跡)へと一目散にかけていったのであった。


そう、緒方洪庵先生は天然痘の接種となる牛痘を、迷信深く拒否反応を示す大坂の民に普及させるのに尽力されたえら~いお方でもあるんですね。




電話ボックスの下に洪庵先生の肖像画が!うん、ここに間違いない!



オオオ、これは・・・


洪庵先生が種痘を受けさせるために、民の迷信を逆手にとり「疱瘡除けにご利益のある御札」と偽って、ひとりひとり除痘館に取りに来させていたという錦絵ではないか・・・・

洪庵先生は、堅実なようで実は目的のためには手段を選ばぬしたたか者でもあったのだ。


ぽっちい!ぽっちい!俺も種痘受けるから、この疱瘡除け御札分けておくれ~!



ただ、私がこの除痘館跡にかけつけたのは、なにもこの御札が目的だったわけではない!
そう、このビル内に展示されてあるという手塚イラストの洪庵、良庵の除痘図パネルをカメラに収めるのが目的だったのだ!

しかし、無情にもその日は休館日だった。ビル内は当然真っ暗けーのーけー。
ガラス越しに、玄関口に展示されてあるその除痘図を発見したときは、もう扉に顔をへばりつけてなんとかそれをキレイにカメラに収めようともがいた。
端から見たら完全に不審者である。




人通りは少なかったが、通報されそうな懸念が生じたので(館内の防犯カメラにもバッチリ映ってるかもしれん)、その日は泣く泣くあきらめた。

で、ビルの壁に除痘図イラストミニヴァージョンのテナント電光看板を発見したので、この日はこれをカメラに収めて良しとすることにした。



その後、中之島方面へテクテクと歩いていき、渡辺橋交差点の喫茶店で適塾巡礼の余韻に浸る。

へへ・・・・・適塾、適塾・・・・




今日の1曲:『保菌者の群れ』/ CARCASS
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へへ・・・・・適塾、適塾・・・

2014年07月05日 | 名所ガイド、巡礼記
前々からテレビなどで見かけていつか行こうと思っていたあこがれの適塾に、やっと訪れることができた。
閉館時間も迫っており、大阪北浜駅を降りてから少し迷ってかなりあせったが、この建物の前に立った時は、まさに下の良庵のような胸躍る心地であった。




まぁ数年前、TBSドラマ幕末ファンタジー『JIN-仁-』が大ヒットしたときも、それなりに世間に知られて訪問客もそこそこ急増したかと思われるが、なにも私がこのドラマのファンであったワケではなく、史跡街道を散策するのを趣味としているワケでもない。

そう、手塚治虫作品の中で一番好きといっても過言ではない幕末スぺクタル長編マンガ『陽だまりの樹』の中で、この適塾が舞台となっている場面が幾度か出てきて、なにをかくそう、手塚治虫の曾祖父にあたる町医者の手塚良庵(のちの良仙)もこの適塾の門下生であり、手塚ファンにとって一度は訪れておきたいスポット的建築史跡なのである。


この適塾を創設なされたのは、ドラマ『JIN-仁-』でも活躍していた高名なる緒方洪庵先生でございます。



『陽だまりの樹』でも、緒方洪庵先生の塾生に対するその指導っぷり、聡明さ、人望の厚さが描かれていて、奥医師に抜擢されるまでの活躍が実に丁寧に描かれている。
もちろん、ほとんど手塚良庵との絡みが中心だが。



開館時間は午前10時~午後4時まで。道に迷ったせいで閉館まで30分しかなかった。
参観料は大人260円とリーズナブル。別段撮影禁止とも書いてなくて、受付の人の前でカシャカシャやっても咎められなかったので、ブログに内部写真バンバン掲載してもーとるけどOKですよね?(ガラスケースなどに陳列されてある資料などは撮影ご法度)
つか受付の人には全くやる気が感じられなかった。私が受け付け部屋に入ったときもしばらく気づいてくれず、私を見るや「ありがとうございました」ってアンタ。
私が正直に申告せず「あ、もう一周してきますわ」言うてたらおそらく「どうぞ」ってことになったんではないか?来客少ないのに誰が入場したかも覚えてはらへんのやろね。


時間がなかったので、あまりマンガに描かれてなかった一階はササーーツと巡るにとどまった。

そして、きた!
急階段!ついにこいつに昇る時がやってこようとは・・・・・段差高!!


良庵もよく転がり落ちたらしいので気をつけなければならない。
ま、今は手すりがついてて安心だけど。



ヅーフ部屋。


どういう部屋かは下の原田磊蔵さんの解説を聞いてちょ。




塾生大部屋からの眺め。うん、マンガの通り!こうやってみるとものすごく立派な中庭だねぇ。


もうすこし時間に余裕があったら、この部屋で寝そべってクトゥルー神話でも読めたかもしれないが、監視カメラもついてて多分スタッフがとんできて、「そなたを破門にする!」とかいわれて追ん出されるんだろうな、きっと。

それにしても、ほとんどマンガで読んで見覚えのある構内で、『陽だまりの樹』ファンなら楽しくてしょうがない一種のテーマパークのようなものだ。少なくとも宝塚の手塚治虫記念館よりは断然楽しい。
あー、ここは良庵が曽根崎新地から朝帰りして、他の塾生に武勇伝を語ってるところを洪庵の奥さんに見られててバツが悪くなってるシーンの場所だぁ、なんて。


物干し台。



この物干し台で、福沢諭吉、大村益次、大鳥圭介などがフンドシ一丁で酒を酌み交わし、熱い夢を語り合っていたのだろう。




ここへは屋根をつたって行くしか手段がないので、行くことが叶わなかった。
チョッ、、、良庵のこれがしたかったのに・・・・・・



そして、また急勾配の階段を下って、適塾内巡りは終了。



降りるときも、足を踏み外さないように気をつけて。



今日の1曲:『DOCTOR DOCTOR』/ UFO
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