AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

癒し系

2012年01月28日 | やっぱりメタル!!
2011年のAMASHINレコード大賞第5位に見事かけこみ入賞したMORTAL SINの最新作『PSYCHOLOGY OF DEATH』でありますが、3000円という高額設定にもかかわらずドケチの私が本作購入に踏み切ったのには、実はそれなりの理由があるんです。

本作にはボーナスディスクとして、なんと!彼らのデビュー作『MAYHEMIC DESTRUCTION』の音源が付いてたからです!
ハッキリゆうてこっちの音源が目当てだったと言っても過言ではありません。
実は当時『地獄の叫び』という邦題でアナログ日本盤が出とって、5、6年前にリイシューCD盤が発売されてたみたいなんですが、現在は廃盤で入手困難となっておったんです。

オーストラリアのメタリカなんていうフレコミで1987年にメジャーデビューしたMORTAL SINでありますが、まぁよーは彼らもNWOBHMの影響を色濃く受けたスラッシュメタルバンドだったってことですよ。
MORTAL SINを聴いたことない人が彼らの音源を初めて聴いたらおそらく「なんかぁ~このバンドぉ~TESTAMENTっぽいよね~」っていう感想を持たれるかと思われます。私も2nd聴いた当初そんな反応でした。
でも、彼らがメジャーデビューしたのはTESTAMENTと同じ1987年ですし、1st『MAYHEMIC DESTRUCTION』は地元では1986年にすでに世に出ておりました。
MORTAL SIN側からしたら「失礼なことぬかすでない」ってことですわな~
(これは昔私の後輩がHELLOWEENを聴いて「これほとんどエックス(ジャパン)ですやん」って言ったあの時の状況を想起させる。)

まぁこの頃の演奏はヤボったく、曲調もMOTORHEADやTANKに近い感じ。マットのヴォーカリゼーションも吐き捨てというよりNWOBHMに影響を受けたマッタリとしたものであり、初期ボビー・ブリッツのようなコブシ回しに、時折初期のトム・アラヤのごとくか細い雄叫びを上げるっつー、この時代ならではの不安定さを内包している。
で、ラストのタイトル曲“地獄の叫び”では、突如初期SLAYER、SODOMばりの猪突猛進型の激烈スラッシュナンバーをかましたりと、いかにも時代に翻弄されてる感じが妙にカワイイ。

やっぱこの頃のスラッシュバンドの作品聴いてると、なんか癒されますよね。

つーかこれはもう今年のスラドミに呼ぶしかないだろ。



今日の1曲:『Lebanon』/ MORTAL SIN
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AMASHINレコード大賞2011

2012年01月24日 | ♪音楽総合♪
2011年アルバムベスト5、ようやく決定いたしました。
いや~、昨年は期待してたバンドのほとんどの新譜がイマイチだったり、雑誌などで今年出る!って宣告されてたアーティストの新譜が出なかったり(フィオナ!オマエのことだよ!)、逆に気にもとめてなかったバンドの新譜が意外とよかったりと、まさに波乱の1年でございました。ま、そんな大そうなもんでもないけど。
しかし上位3位が全て日本の女性アーティストになっちまうとは・・・
これもなでしこジャパン効果かしら?

第1位 『s(o)un(d)beams』/ salyu × salyu

歌を聴くのではなく、音を体感する。この作品はまさにそんな感じ。
Salyuの色彩豊かな歌声が幾重にも重なり合い、万華鏡のように花開き、小山田圭吾(コーネリアス)の紡ぎ出す繊細すぎる立体的音像はもはや神秘体験。脳内に巣くうモヤモヤをすべて浄化してしまう目くるめく驚異のヒーリング・エレクトロニカといったところか。
京都南端のこやしくさい片田舎の埃まみれのゴミ部屋にいても、下北沢あたりのアンティークな雑貨に囲まれた部屋でオシャレな1人暮らしを満喫している気分になる、ハシッシュのようなトリップアルバム。

Sailing Days 懲りすぎなPV映像にちょっとひく。



第2位 『VOICE』/ 上原ひろみ THE TRIO PROJECT

最初聴いた時は、上原さんのジャジーなピアノと、タイトなショットにツーバス踏みまくりなサイモン・フィリップスのドラムとの相性がとても合っているようには思えなかったが、いつもより楽曲の骨組みがクッキリしていて、上原さんのピアノもいよいよドラマティックで荒波のように凄まじくなっている。
これは最初から調和などではなく、格闘をやるつもりで今回のアルバム作製に挑んだのではないか?ライブステージの各パートの配置からも窺えるように、潤滑部分はアンソニー・ジャクソンに丸投げしてサイモンとの一騎打ちを上原さんは想定していたのでは?そう思うとこの作品はかなりのスリリングなインプロヴィゼーションアルバムとして楽しむことができる(しかし、ライブ映像見てたら上原さんの年寄りシゴキにしか見えないんだけど)。
蛇足だと思ってたラストのヴェートーベンのカヴァーも、今となっては食後のティータイム的な憩い効果があってグー。

VOICE



第3位 『JPN』/ Perfume

既出シングル曲の寄せ集め感の否めない作品ではあったが、全体的にバランスも良く最初から最後まで退屈させない良質のテクノポップアルバムに仕上がっている。
メールの送受信がどうのとかいう陳腐な歌詞も、中田ヤスタカ氏編み出す弾力性のあるエレクトロサウンドの前にはすべて払拭されてしまう。
アイドル集団の歌というのは基本しょんべんくさいユニゾン方式であるが、パフュームの醸す三位一体のハーモニーは脳内にとても心地よい響きがあり、初音ミクみたいな安っぽい声音に陥ることがないのは、やはりヤスタカマジックの成せる業か。
あ、ちなみにパフュームの『JPN』を爆音でかけながら、真夜中の163を黒のスバルで飛ばしていたベース野郎はこの僕です。

VOICE



第4位 『I'M WITH YOU』/ RED HOT CHILI PEPPERS

従来のレッチリファンには賛否分かれる作品と評されているが、では従来のファンとはどこからのファンのことを言っているのか?私みたいに『母乳』から入ったファンのことか?メロウになった『Californication』以降の若い世代のファンのことか?はたまた1stからのコアなファンのことなのか?
私の周りのかつてレッチリファンだった者たちに何人か本作を聴かせてみたところ、あまり興味を示す者はなかった。
では、逆になぜ『Californication』が全然ダメだった私が、身を翻してこのアルバムにハマったのだろう。それは私にもよくわかってない。誰か教えてはくれまいか。
新ギタリストジョシュの幻惑的なギターの音色から発散される包みこむような不可思議な雰囲気にハマったのかもしれない。アンソニーのなにか吹っ切れたような、落ち着きの具わった歌声に納得がいったのかもしれない。

Monarchy of Roses



第5位 『PSYCHOLOGY OF DEATH』/ MORTAL SIN

選考に難航していた第5位ですが、伏兵MORTAL SINの先月発売されたばかりの最新作に決定!!
METALLICAのフォロワー3羽ガラスといえば、ベイエリアのTESTAMENT、日本のOUTRAGE、そしてこのオーストラリアのMORTAL SINであった。
いや、久々にピュアなスラッシュメタル作品を楽しめたって感じ。サウンド自体はパンテラ以降の丸い感じのものだが(実際パンテラっぽい曲もあり)、このオールドスクールな小気味のいいストレートリフを聴くと血湧き肉踊り、自然と頭が上下しちまうぜ、へっへっへっへっへ・・・・
オリジナルVoマットの幅のない歌唱も相変わらずで、きっちりツボのおさえどころを心得てるスラッシーな歌メロを展開している。以前より分厚い歌声にはなってはいるが、決してデス声に走らないところにポリシーを感じる。
しかし、こんな時代にこうも良曲揃いのキャッチーなスラッシュアルバムを作ってしまうとはねぇ。
ちょっとはオージーを見直した。
スラッシュ万歳!!スラッシュに幸あれ!!

Down In The Pit



今日の1曲:『Ge2gether』/ Ao Inoue
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拝啓徳間ジャパン殿

2012年01月19日 | やっぱりメタル!!
ひき続き、2011年アルバムベスト5の第5位決定戦(いまだ決定せん)第三弾は・・・
人間椅子の17作目にあたる『此岸礼讃』。
いや、まだレビューしてなかったしこの際にと思って。

人間椅子ファンにとってこういうので安心満足なのかな。
良くも悪くも従来通りの人間椅子の世界が展開されてる。
まぁそれなりに楽曲もよく作りこんでまとめあげられているし、相変わらず和嶋氏のギターは熱い。
スライドギター炸裂の“愚者の楽園”なんかは弾いてる本人が一番楽しそうだ(この人本当にギター弾くのが好きなんだろうなぁ)。
ただ特筆すべきというか、ガツーン!とくるナンバーが1曲もありまてん。
飽和状態になっとるな、完全に。ノブ氏のレパートリーなしなしのドラムにも問題があるかと思われる。あれじゃ広がらんわな。
あと、“春の匂いは涅槃の薫り”とか、“泣げば山からもっこ来る”など、昔の曲の歌詞のフレーズそのまま転用してどーすんの?ネタ切れ感も甚だしいぞ!

ちなみにタワレコ特典CDを今さらやっと聴きました。
ただリハ、レコーディング風景が収録されてあるだけの他愛のないシロモノ音源でした。
多分もう二度と聴くことはないでしょう。ま、でもこの人間椅子のタワレコカラーディスクはレアかも。

あ、タワレコ特典CDで思い出したけど、前作の特典CDは“悪魔と接吻”1曲入りCDだったんだけど、その曲を今回のアルバムになんのヴァージョンアップもせず、そのまんま収録したのには心底腹が立ったな。
あまりといえば椅子ファンをコケにしすぎでないかい??

あとこの裏ジャケ・・・タイトルに縦書きでローマ字表記してあるぞ・・・


一ケタの曲番に0を付けて文字間隔調整してあるのはヒドい!
なんじゃこの手抜き加減は!!
主婦のアルバイトがWordで作ったんか?!
コラ徳間ジャパン!パフュームばっかりやのうて、人間椅子にももっと金かけんかい!!



今日の1曲:『今昔聖』/ 人間椅子
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ヘィヤヘェ~ロトヒィ~イヤっ

2012年01月16日 | まったり邦楽
ひき続き、2011年アルバムベスト5の第5位決定戦第2弾。
今回ノミネートされたのは、TICAのヴォーカリスト武田カオリさんのソロ作品『Magalog』でございます。
ちなみに副題は『-kaori takeda CM song book-』。

いや、昨年テレビ見ててホンダLIFEのCMで山口百恵の“ロックンロール・ウィドウ”のカヴァー曲が流れ、画面下に武田カオリさんの名前がクレジットされてたのを見てギョっとなってなんや妙な気分にさせられたのだが、実はカオリさん、ここ数年かなりのCMソングを手掛けてらっしゃって、その集大成が今回のソロ作品となったというわけなんですな。

たとえば、これなんかも彼女が歌ってたって、ひえええ~~~って感じ。


あのヱビスビールの“第三の男”シリーズにもカオリさんヴァージョンがあったなんて、このアルバム聴いて知りましたわ。
まぁ「ふんわりなのにしっかり~ しっかりなのにさらさら~♪」みたいな露骨に商品の説明を歌っている小曲なんかもあるんだけど、英詩の歌なんかも多く収録されていてこれらは普通にポップソングとして十分楽しむことができる。
にしても、TICAでのダブサウンドにのせてシットリと歌う透明感溢れるカオリさんの歌しか聴いたことなかったもんだから、これほどまでにいろいろな表情を見せるカオリさんの底知れぬ歌唱技倆の豊富さに度肝抜かれた感じだ。
活動が地味ながら、やっぱカオリさんの声には業界がほっとけないなにかしらの魅力があるんだろうな。
サッポロのCMでよく使用されてるバート・バカラックの“雨にぬれても”は、カオリさん特有のあのシットリ感が顕れていてかなりよかった。

この作品はいわゆる企画モンの部類に入ってしまうんだろうけど、企画モンといってしまうにはクオリティーはすこぶる高いし、まぁ誰もが一度は聴いたことのあるなじみ深い楽曲が数多く収録されているので、TICAの作品よりかは世間一般ウケがいいかもしれない。

ただこのアルバムが昨年のベスト5に入るかというと・・・・・う~ん。
あんま悩んでたらそのうち動脈硬化性疾患発症して死ぬんとちゃうか俺。
ロトヒィ~イヤっと。



今日の1曲:『Pleces of My Heart』(Panasonic エコナビCMソング)/ 武田カオリ
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Opeth-Death=(^o^)丿

2012年01月15日 | プログレッシヴ草稿
2011年アルバムベスト5がなかなか決まりまてん。
5枚だけだっつーのに。
4位までは昨年のうちに決まっておったんですが、5位に該当する作品が見あたらんのですよ。
いや、だったらもう4位まででいいんじゃない?とも思うのですが・・・
そこでといっちゃあなんですが、メタルファンの間でけなす者のいないすこぶる評判の高いプログレッシヴデスメタルバンド、OPETHの新作『Heritage』を聴いてみることにいたしました。
私なんと今回がOPETH初挑戦でございます。

過去に何回かヨウツベなどで彼らの音源はチェックしていたが、フォーキーな叙情性を打ち出しながらもそこに唐突にデスメタリックな要素をぶち込むという手法がなんかピンとこなくて手を出さずじまいだった。
今回のは、そういった従来のデスメタル要素がいっさい排除され、70年代色の強いプログレッシヴサウンドに徹しているとのことだったが、想定していた以上にレトロ感が濃厚で、これはもうストーナーロックと言っていいほどの湿った古典的プログレッシヴロック作品に仕上がっている。
プロデューサーにPorcupine Treeの“職人”スティーヴン・ウィルソンを再び起用していることからも、サウンドプロダクションにこだわり抜いたことが窺い知れるのだが、いささか徹底しすぎたのではないかと。
確かに冒頭のピアノ伴奏序曲からして、なにやらただならぬ壮麗さがさが溢れ出ている。
演奏技術も非の打ち所がなく、叙情的で美麗なるアコースティック使いからもその格調高さやセンスの良さが窺い知れる。
以前のような唐突で大胆な展開もなく、終始小川の流れのような緩やかな展開で、これはメタルファンよりかキャメルやジェスロ・タル辺りを聴いてるプログレファンにウケがよろしいかと。

うん、確かにハッとするような美しいフレーズが随所で聴き取ることができるにはできるのだが、アルバム1枚を聴き終えた時のこの物足りなさ、聴き応えのなさはどうしたものだろう。
要は、Porcupine TreeやDoom(日本)やTriptykonのような、聴き手をウットリとさせる強烈な陶酔感というか、人の精神面に浸透していくような独特の空間といったものがほとんど感じられんのだ。
よくOPETHを評してる人がクリムゾンの名を引き合いに出すのだが、これは多分1st『クリムゾン・キングの宮殿』がクリムゾンの全てみたいな人の意見だろう。
だってクリムゾンばりのダイナミズムや破壊力といったものも別段感じられなかったもん。

ただ、このOPETHというバンド、けなす要素もないんだよね。
ま、でもこの作品がベスト5位に入るのはちょっと難しいかな。



今日の1曲:『Haxprocess』/ OPETH
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キヅルー

2012年01月03日 | 名所ガイド、巡礼記
明けましておめでとうございます。

昨年あたりからますます周囲のブログばなれが目立つ時代になってしまいましたが
私はこのままアヴァンギャルドかつブログレッシヴに突き進む所存でございますので
まぁほとんどついてきてくれてない気もいたしますが、どうか暖かい目で見守ってやって下さいませ。

てけり

平成24年 1月3日 あましん


今年の初詣は、岡田國神社という地元のようわからん神社で済ませました。
鳥居をくぐってから、さらにJR線の長い陸橋を渡った先に神社がございます。
参拝客はほとんどおらず、あまり初詣気分は味わえませんでございました。


陸橋の下にはこのような光景が広がっており、鉄道マニアにはたまらないスポットかと。


いや、もしかしたらこの領域には、人類が決して触れてはならない時空を超越した魔の危険がひそんでいるのかもしれない。



初詣から帰ってくると、岡田國神社の裏山(我々は“正気山脈”と呼んでいる)に何か得体の知れない白い靄のような一柱の光が天へとのびていた。
その光景はまるで、賢人バルザイがハテグ=クラ山を訪れ、山を守護する蕃神どもに出くわしたあの光景に恐ろしくも似通っているようであった。



そして、縁の下でまどろむ猫にゃんにゃん。
<夢の国>のスカイ河をのぞむ、理想郷ウルタールの夢でも見ているのだろうか。
そこでズーグ族や土星の猫どもと戦っているのかもしれない。


ウルタールではなんぴとも猫を殺してはいけません。


今年も宜しくお願いします。


今日の1曲:『火ノ粉ヲ散ラス昇龍』/ 餓鬼レンジャー
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