AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

崇めよ!帝王復活の時は来たれり

2008年05月31日 | やっぱりメタル!!
オフィシャル・サイトも停止したままで、最近の動向が気になってしゃーなかった帝王MORBID ANGELなんですが、やっと動きがありました!
新たなギタリストとしてZYKLON・MYRKSKOGのDestructhorという方が加入したそうです。けっこう上手いそうです。
まぁ私にとってはトレイ・アザトース、デヴィッド“イーヴル・D”ヴィンセント、ピート“コマンド”サンドヴァルの邪悪の三位一体が維持されていればセカンドギタリストは誰でもいいのですが。

ちょうど10年前、あの窮極の名作『DOMINATION』がこの世に放たれた訳ですが、この作品を初めて聴いた時は、あのMETALLICAの『MASTER OF PUPPETS』を聴いた時以来の衝撃が走ったのを覚えています。
1曲目“DOMINATE”の畳み掛けるリフに、残忍性を剥き出しにしたデヴィッドの非人間的な咆哮で幕を開けるこのアルバムは、彼らの音楽性を確立したこれ以上のものは創造しえない史上最大にして最高傑作であると言っても過言ではないだろう。
彼らを帝王たらしめるのは、ただただ自分たちのテクニックに溺れ、「俺達もの凄いことしてんだろ!」みたいな押し付けがましい他の凡百のデスメタルバンドには到底マネし得ない品格の高さ、尊厳さにあるかと思われます。
スピードだけに頼るのではなく、ミドル、スローな展開を曲中にふんだんに盛り込み、魔界的で息詰まるような重圧感を醸し出し、異形の音世界を巧みに表現することを徹底している。
この作品ではリリックにクトゥルー的用語こそ使われていませんが、この渦巻くようなリフの混沌さ加減、時折挿入されるインストの名状し難き異次元サウンドは、まさにクトゥルー神話体系そのものである。
例えば#8“CAESAR'S PALACE”のイントロは、まるで暗黒星ユゴス(冥王星)の前哨基地にて、“甲殻類の胴体に蝙蝠の翼を持つ邪悪な菌類生物”がヌラヌラとした触手を這わせながら飛翔している風景がまざまざと目に浮かんでくるようだ。
シンセサイザー構成のインスト曲#9“DREAMING”は、夢の国北方の灰色の山脈を越えた場所にある“不毛の凍てつく荒野のレン高原”を彷徨っているかのようだ。
ラスト曲#10“HATEWORK”は、正に現世に復活を遂げた旧支配者どもの全人類を蹂躙し尽す地獄の行進曲といったところか。

冒涜なまでに歪み、猛り狂う“万物の主である盲目にして錯乱の神=アザトース”の異名を持つトレイのギターワークは邪悪に満ちた妖美さがあり、時折砂漠の荒野ロバ・エル・ハリィエーを彷徨うかのような虚ろな音色を響かせております。
冷酷な金属の打撃音で始まり、縦横無尽にリフ展開する“DAWN OF THE ANGRY”はメタル史上に残る超名曲であり、間奏のトレイの幻惑的で虚ろなあのギターの音色は、明らかにDREAM THEATERのジョン・ペトルーシが“Misunderstood”の中でそっくり模倣したと私は疑って止まない!

そしてデヴィッドの吐き出す言葉には、森羅万象を支配し尽くした魔神の尊厳さがあり、それはまるで愚か者どもが奈落の底へと堕ちていく様を嘲り笑うかのようだ。#8の「ハイル・シーザー!ハイル・シーザー!」の怒号はマジでイカつい!!
人間発電所ピートの叩き上げるビートには圧倒的な重圧感があり、そこにはとてつもない魔の闘気がみなぎっている。最近の激速呼ばわりされてるドラマーは「速い!バカテク!」みたいな評価ばかりで、そういった“感情”が欠落しており、私はそういったものには全く魅力を感じられない。

このモービッド・エンジェル以外の何物にもなり得ない神秘的且つ魔人的音楽性はデヴィッド、ピート、トレイの三位一体が結集して始めて成就するのだ!

おお、偉大なる三竦みよ!最初にして最後なる者よ!
全能なりし 最も活気溢れる連続体よ!

星辰は正しい!!近い将来、この現世での薄っぺらなデス・メタル界の玉座に彼らは再び君臨し、統治する日がやって来るだろう!!
リスナーはただ彼らの足許に跪き、服従するのみである!!

WE MUST DOMINATE!!



今日の1曲:『DAWN OF THE ANGRY』/ MORBID ANGEL
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Oh My Gosh

2008年05月29日 | ♪音楽総合♪
明日はなんばHatchで、ASIAN DUB FOUNDATIONのライヴですね。
行こかどないしょか迷ってたんですが、結局行かんことにしました。
新譜も買ってないし、金もないし。
新譜を買わなかったのは前作、前々作とも全体的に退屈なデキだったからです。もう今回は期待できんだろうと。
しかしADFって、もうオリジナルメンバーは2人くらいしか残ってないんちゃいます?
MCのディーダー・ザマンが抜けたのは本当に痛かった。あれほどADFを象徴してた個性的なMCもおりませんしねぇ。
今回はとうとうADFの創始者であり、コミュニティ・ミュージックの講師でもあるベースのDR DASまでもが抜けてしまった(定年か?)。ま、常にメンバーが流転していくのがコニュニティグループたるADFの特性かもしれませんが。

ディーダーが抜けてからの前回の来日公演には行ったけど、ADFのライヴは行ったら行ったで実は結構楽しめたりする。あの重低音のダブサウンドに身体が勝手に反応して、思わずジダンダステップを踏んでしまうのだ。キレイなねーちゃんもおるし。
でも新メンバーによる“Rebel Warrior”を聴いた時は、やっぱ前任者ディーダーの存在のデカさを思い知らされましたわ。
で、今さらアルバム買って予習する気もなれんので今回はやめておきますわ。
ま、今日、明日はひとり淋しくADF祭りでも開催して、ジダンダステップダンスとしゃれこみますか。


てなわけで、本日紹介するのは、彼らの記念すべきデビューアルバム『FACTS AND FICTIONS』
今ほどの派手さやキャッチーさはないのだけれど、初期ならではのドライさとクールさに満ち溢れた良質のカルト作品に仕上がっている。
図太いダブ・ベースが唸り、ジャングルビートが疾走する中、インド、バングラディッシュにルーツを想わせる民族的な打楽器音が絶妙に絡み合い、ADF独特のサウンドを創り上げている。
MCのディーダーはこの頃確かまだ15~16歳。声変わりしてなさそうなおっそろしくオボこいMCだが、この頃すでにとてつもない才能を見せつけている。
特にタブラループが心地よい#7“TH9”での舌を噛みそうな位の高速MCの早口さ加減は尋常ではない!チャンドラソニック(Oh My Gosh!)によるカッティングギターも絶妙。
ヴァイオリンループがスリリングな#6“STRONG CULTURE”も秀逸。一応サンプラー担当だが、ステージでは電グルにおけるピエール瀧、或いはSlipknotにおけるショーンと化す謎のメンバーSUN-J氏が奔放なステップ・ダンスを陽気に繰り広げている様子が目に浮かんでくる。



今日の1曲:『TH9』/ ASIAN DUB FOUNDATION
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星気中の無次元天球

2008年05月27日 | やっぱりメタル!!
HMVのポイントもようやく貯まったので、久々にデスメタルのCDを購入しました。
今更なんですが、ポーランドが誇るブルタルデスメタルバンド、VADERの2nd『DE PROFUNDIS』です。

実は十年くらい前に「モービッド・エンジェルが好きなら、ヴェイダーも聴け!」といろんなデスメタラーから薦められてまして、まぁ気にはなってはおったんですが、その頃すでにエクストリームミュージックには殆ど興味を失っており、今まで手付かずのまま放置しておりました。
しかし、最近の私のクトゥルーブーム再熱の勢いもあって、このヴェイダーの2ndはかなりのクトゥルー趣味が濃厚なアルバムだと聞き知っており、ジャケットもH.R.ギーガーを彷彿とさせるとても邪悪で素晴らしいものだったので購入に踏み切った次第にございます。

とりあえずせっかく各曲に邦題がついているので紹介しときます。

1.沈黙の帝国
2.闇の所業
3.キングゥの血
4.転生
5.ソーティス
6.叛乱
7.月、血、夢、そして我の
8.霊視と幻視
9.炎の中の再生

bonus tracks

10.デ・プロフンディス(アルバムタイトル曲がボーナス・トラックて!)
11.天罰

歌詞カードを見てみると、各曲にいちいち教義みたいな説明文が付いており、その中でクトゥルー的要素がふんだんに盛り込まれております。

「この離散の悪霊(ZAXと名付けられた星気中の無次元天球)は奈落の守護神であり、門に棲む者であり、門そのものであり、故にH.P.ラヴクラフトの神話に於けるヨグ=ソトホートと同一なのである。」

とか、

「人、旧支配者の長たるキングゥの血より創られずや?」

とか、『ルルイエ異本を基にした後期原始人の神話の型の研究』さながらの能書きっぷりでございます。
どうやら、ラヴクラフト作品そのものからというよりは、旧約聖書やアレイスター・クロウリーの教義を引き合いに出し、クトゥルー神話との関連性を強引に結び付けるというのが彼らの手法のようである。

音源の方ですが、パっと聴いた感じではエントゥームドを思い浮かべましたが、全体的にはトータルの短さといい、スレイヤーの『REIGN IN BLOOD』をモロ意識しとるな~と感じましたね。
特に9曲目なんか、リフのフレーズそのまんまな所がありました。
演奏力はかなりのものです。特に今は亡きドラマーのDOCの腕は超人的。この方はよくピート・サンドヴァルと比較されてますね。
しかしオリジナリティが欠如しているというか、ギターリフにもこれといった面白みがなく、ヴォーカルもいたって普通。そしてやたらツーバスの音だけが先行してるんですよね。バスドラで曲を作ってるのか?と思わせるほど。
せっかくクトゥルー神話体系を題材としているのに、雰囲気作りとかオドロオドロしさといった創意工夫が乏しいんですよね~、そういった表現力に於いてはMORBID ANGELの方が3枚も4枚も上手です。
ENTOMBED、DISSECTION、ARCH ENEMYと、ことごとくヨーロッパ系のエクストリーム・ミュージックがダメな私でしたが、今回のVADERも例外に漏れませんでしたなぁ~
北欧のメタルとはなんか相性が合わんのだわ。

あ、そうそう、彼らはカヴァーアルバムでTERRORIZERの名曲“FEAR OF NAPALM”をカヴァーしてましたね。選曲の趣味はいいですね。



今日の1曲:『FEAR OF NAPALM』/ VADER
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蔭洲升

2008年05月24日 | ルルイエ異本

『インスマスを覆う影』が1992年、TBSの『ギミア・ぶれいく』枠でTVドラマ化してたという事は前記事でもお話した通りです。
ドラマ『ずっとあなたが好きだった』での怪演により、全国に<冬彦さん>現象を巻き起こし大ブレイクした佐野史郎さんが、脚本家の小中千昭氏とラヴクラフト話で盛り上がり、ドラマヒットのご褒美とばかりに彼の提案したクトゥルー企画が通ったという奇跡のドラマ化作品だったんですね。




舞台が日本だけあって、地名が“蔭洲升”(インスマス)、“赤牟”(アーカム)、“壇宇市”(ダンイッチ)とかになってて、製作者の不埒な遊び心が垣間見られ、クトゥルー信者なら思わずニンマリと不適な笑みがこぼれてしまうことでしょう。
ちなみに蔭洲升の住民が古くから崇めている宗教は“陀金様”(ダゴン様)。




赤牟駅に到着し、バスで忌み嫌われし漁村、蔭洲升に向かおうとする佐野史郎さん演じるカメラマンの拓善司だが・・・・
バス停の看板に注目。



佐野さんはこのドラマの撮影にあたり、彼お手製の『ネクロノミコン』を作製して蔭洲升郷土館館長役の石橋蓮司さんに持たせたそうです。
ちなみに『秘神界~現代編~』収録の佐野さん著「怪奇俳優の手帳」は、このドラマ撮影後の実話譚なのだそうな。




あの頃、私はテレビにとんと無関心で、まぁそれほどクトゥルー神話に対する信仰心も厚くなかったこともあり、このドラマ余裕で見逃しておりました。
以前この作品のVHSが高額で取引されているのをネット上で見たことがあるのですが・・・・
もちろんDVD化はしておりません。
全国にも私のようにこのドラマを見逃してしまった方、或いは、あの奇跡の映像をもう一度!というクトゥルー信者さんも多いかと思います。

そこで私は発見してしまったのでございますよ!!

あの『インスマスを覆う影』の幻の映像をアップしているサイトを!!


いや~ネット社会って便利ですなぁ~(依存し過ぎるのはどうかと思うけど)
これ観るために一も二もなくニコニコ動画とやらに登録してしまいましたよ~
(現在は削除されてしまったので、下にはYOUTUBE映像を貼り付けております。)

この動画、マジ貴重ですので、是非佐野史郎ファンの方にも教えてあげてください!
ただし、あまりしつこく薦めると忌み嫌われかねないのでご注意を。


それでは佐野史郎氏のをはじめ、様々なインスマス面をご堪能下さいませ。
『インスマスを覆う影』


最後、編集プロダクション“アジフ”を去る間際、拓善司は『蔭洲升を覆う影』と題された取材資料を斎藤洋介氏演じる編集長に手渡すのだが、そこに書かれた著者名がなぜか“愛巧太(あいこうふとし)”となっている。
この謎ついては、佐野史郎氏著「曇天の穴」を読まれたし。



しかし、当時佐野氏は「ダンウィッチの怪」も「クトゥルーの呼び声」もいつかやりたいと仰っていたそうですが、まぁパッタリですわなぁ・・・

あきらめず、是非実現させて頂きたく思う。

今日の1曲:『Night of the Seagulls』/ CATHEDRAL
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極東クトゥルー

2008年05月23日 | ルルイエ異本

クトゥルフフタグンとばかりに、相変わらず古書店に足を運んではクトゥルー本を漁っている今日この頃。
で、最近ブックオフで見つけたのが『クトゥルー怪異録』という日本人作家によるクトゥルー神話オムニバス本。

本書は、当時(1994年)ハードカバーで発行されていたのを本屋で見かけてはいたのですが、俳優の佐野史郎氏のいわゆる“インスマス面”が写っている表紙を見て、その時はちょっとこのおそるべき本をレジに持っていく勇気が出ませんでした。
今回買ったのは、後に発行された単行本の方です。

クトゥルーマニアとして有名な佐野史郎氏がこの時作家デビューを果たされ、『曇天の穴』という“ウボ=サスラもの”を執筆なさっています。
日本のネクロノミコンと言われる実在の奇書『竹内文書』の研究家を語り手として登場させ(ちなみに『竹内文書』を研究している団体が実際に発行している機関紙の名が『さすら』)、ランドルフ・カーターとネクロノミコン入りのフロッピーディスク(FDに収まるような内容量か?)をやり取りしたりと、佐野氏のディープなクトゥルーマニア振りが発揮されたなかなかの異色作です。

脚本家の小中千昭氏による『蔭洲升を覆う影』は、タイトル見てもわかるように『インスマスの影』の日本を舞台にしたリメイク作品。内容はほとんど原作と一緒です。当時TBSで佐野史郎主演で奇跡のTVドラマ化も実現しております。

私の知っていた意外な作家さんも名を連ねていて、推理探偵作家の高木彬光氏はすでに1956年に日本最古のクトゥルー神話小説『邪教の神』というのを執筆されていたんですね!驚愕!!
内容はやっぱり昭和初期風推理探偵小説もので、チュールー神という邪教の木像を巡って祟りめいた連続殺人事件が展開してゆくというものでした。事件は現実的に解決されるものの、チュールー像は最期に不気味な影を残しております。

山田正紀作品は『不思議の国の犯罪者たち』というのを読んだことがあり、これが面白かったのでちょっと期待したのですが、今作『銀の弾丸』はいわゆるスパイ組織的ハードボイルドもの。まぁ普通でした。クトゥルー神話体系を根底から覆すラストのオチには唸らされたが。
菊池秀行氏著『出づるもの』も、まぁありきたりやったかなぁ~

この神話集の中で一番面白かったのが、友成純一氏著の『地の底の哄笑』
舞台は作者ゆかりの地、九州の炭鉱地帯。そして神経科病棟にてとある怪事件で生き残った精神錯乱者の<事故報告書>という手記設定からして、夢野久作作品的雰囲気を期待してしまいます。「アハハハ・・・や、どうも院長先生。」てな感じで。
主人公は蔵の中で“つぁとぅぐあ”と書かれたグロテスクな蛙の像と古い書物(おそらく『エイボンの書』の日本語版かと思われる)を見つけ、書物の中に書かれてある呪文で旧支配者どもを喚び覚ましちゃうんですよね~。とにかくラストの魑魅魍魎たる数々の異形のものどもが跋扈する阿鼻叫喚の展開は、私のクトゥルー的好奇心を大いに満足させてくれるものでした。
物語の中で形容されてる「どす黒い肌に柔毛に覆われた巨大な蛙」はいうまでもなく“ツァトゥグア”でしょう。「蜘蛛に似た姿」は“アトラク=ナチャ”。「黒い巨大なアメーバ」は“ショゴス”に間違いございませんて!

ハードカバーの初版に収録されていた朝松健氏著『闇に輝くもの』が版権等の問題により単行本には収録されてなかったのが残念。
今後、さらなるクトゥルー・ジャパネスク作品を期待してやまない!

イア!


今日の1曲:『猟奇が街にやって来る』/ 人間椅子
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親愛なるフリップ翁

2008年05月16日 | プログレッシヴ草稿

今日はロバート・フリップさんのお誕生日です。
ハッピーバースデー・スキツォイドマーン!!

という訳で、フリップ翁の62回目の誕生日を祝して、今日は『21世紀の精神異常者』大会を開催したいと思います。


え~まずは本家本元キング・クリムゾンのオリジナルメンバーでの演奏です。

「あん時はみんな一緒に脱退してゴメンね。そして、お誕生日おめでとう!」



ええ!もう終わり??早!!間奏部分ハショりすぎやろ!!
それにしても貴重でございますよ。ヒッピーさんもおおはしゃぎで。


続きまして~、第三期クリムゾンの唯一のヴァイオリニスト、デヴィッド・クロスさん率いるクロスバンドの演奏をどうぞ!!
「え~フリップ君とは昔バンド組んで、おかげで僕は神経衰弱になりました。」

『21st Century Schizoid Man』/ David Cross Band

わ~・・・いきなり4ビートですか?でもクロスさんのヴァイオリンソロが冴えてますね。
ギターソロ入ると違う曲になってますよ。様式美スキッツォイドマンやね~


お次は日本からちょっと変り種、美女5人からなるストリングス・ユニット、SEASONSによる演奏です。(ヒューヒュー)
「おめでとうございます。CD買ってね



めちゃシンフォニック!まぁ~私としましてはビート皆無の21世紀はチトつらいものがありますが・・・ま、目の保養にはなりました。


最期は私の大好きな日本最強のハードロックバンド、人間椅子がフィナーレを飾って下さいます。
「フリップ先生、お誕生日おめでとだじゃあ」



凄い!!ビデオ『遺言状放送』ん時もコピーしてはりましたが、プログレドラマーのマスヒロ兄やんが加わっての演奏はさらに磨きがかかってますな!!
和嶋氏の歌もいい!!
「ベストカヴァーだじゃあ!!」「何てパワフルなトリオだ!!」「ベースのトーン好き!!」
と、海外からの大絶賛のコメントが嬉しいですね!鈴木氏まで褒められてる!


なにはともあれ、ロバート・フリップお誕生日おめでとう!!

今日の1曲:『21世紀の精神異常者』/ KING CRIMSON
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タイのスラッシュ

2008年05月14日 | やっぱりメタル!!
今日はタイのスラッシュメタルバンドを紹介したいと思います。
タイメタル界のゴットファーザーともいわれる、その名も、
ドンピービン!!
実はずっと前から紹介したくてウズウズしておりました。

十数年前、キャプテン和田誠のラジオ番組でたまたまこのドンピービンの曲が流れたのを聴いて、私はもうその時かんなり度肝を抜かれたのを覚えております。
「な、なんじゃこりゃーーーーー!!!」と。
これは是非CDを入手しなければなるまい!と、私はその日からタワレコやディスクヘブンなどでドンピービンのCDを必死で探し回ったのですが、どこにも置いておらず。
関係筋にも聞いてみましたが「ドンピービン??シナウィーなら知ってるけど」みたいな反応しか返ってきませんでした。
それから長い歳月が過ぎ、バンド名は常に私の記憶の片隅には残ってはおりましたが、もう探索することは諦めておりました。
そして数ヶ月前、ふと私の脳裡にドンピービンの名前がよぎり、なんとなしにネットで検索してみたら・・・な、なんと彼らのアルバムのリマスター盤が再発されていることが判明!!
といってもタワレコやアマゾンでは扱っておらず、日本のタイ音楽、映画の専門ショップサワディーミュージックでのみ取り扱っておるのでございます。
http://www.sawadee-shop.com/music/

もちろん私は喜び勇んで即刻彼らの1994年リリースの2ndアルバム『WAY OF DEATH』を注文、そしてついに入手したのでした。
私の頭の中ではずっと「ガンシャンガンシャン ワシャワシャワシャワシャ」という歌のフレーズがあったのですが、改めて聴いてみると「ホンタンゴンタンホンタンゴンタン ダンジャ~~!!」という感じでした。
そうそう!こういう感じやった!・・・って人の記憶なんてええ加減なものですね。

一言で言うと猪突猛進型ドッカンドッカンスラッシュ。ただし、80年代中期のジャーマンスラッシュバンドよりかは演奏力に安定感があります。
POSSESSED、初期DESTRUCTIONあたりのB級よごれスラッシュ好きにはたまらんかも。
とにかくドラムが戦車のごとくガンガン突進し、ブレーキが利かないくらいの勢いがあります。ヴォーカルは程よいダミ声で咆哮しまくっとります。もちろん全詞タイ語。
しかしもの凄くトラディッショナルなスラッシュメタルである!
なんといっても#3の曲後半に差し掛かったところで、前代未聞の迫り来るお経みたいなコーラスが響いてきた時には、あまりのド迫力に「ひえぇぇぇ~~~」となりました。
恐るべし!ドンピービン!


ただ、困ったことに曲名が全てタイ語表記なのでなんて曲なのか読めないんですよ。
どなたかタイ語分かる方いらっしゃいません?

★Myspaceで視聴可。→http://www.myspace.com/donpheebinthailand



今日の1曲:『Sud Tae Tang Dern』/ DONPHEEBIN
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500円

2008年05月11日 | しねしねシネマ
噂のカンヌ受賞映画『殯の森』を鑑賞してまいりました。
「今頃?しかもアンタが?」って?
いやいや近所のワーナーでアンコール上映が500円で観れて、しかも舞台挨拶付きやったものでついつい。
そういえば舞台挨拶というもんを見たのは生まれて初めてでしたね。
客層は見事なまでに年配の方ばかり。おばはんは絶対お菓子食ってますね。

まぁいかにもカンヌさんが好みそうな作品という感じ。
舞台は監督の生まれ故郷でもある奈良県のド田舎。
一言で言うとじいちゃんと小娘の戯れ映画といったところでしょうか。仏教観もちょっとあったような気がします。
監督の飲み友達で地元の普通のおっちゃんであったうだしげきさんを認知症のじいちゃん役に大抜擢し、絡み役の女優さんも奈良出身の方。
だから関西弁も自然やし、しげきさんの演技も素人役者やからこそできる演技がかっていない素朴なリアリティーというものが醸し出されておりました。
何をやからすかわからないじいちゃんの虚ろな目付きとか結構迫力がありました。素質があったんでしょうね。
映像ブレも結構あってドキュメンタリー風で、大自然の中にある奈良の田舎風景そのままを背景に、人間をなるべく自然体で描こうとしている監督の意図が窺い知れました。
ただ、展開があまりといえば唐突過ぎるというか、人間の気持ちの移り変わりみたいなのがちょっと丁寧に描かれなさすぎだったような気がします。
じいちゃんと小娘との間にもう幾悶着かあってもよかったのではないかと。
女優の尾野真千子さんが結構私好みだったので「こんな山奥に2人っきりで入っていくなんて、このじいちゃん羨ましいな~とか、スケベ心とか起こらんのかな~とか、俺やったらここら辺で・・・」などとあらぬ妄想ばかりが浮かんでは消えていきました。
殯(もがり)とは敬っていた人の死を偲ぶということで、監督は生き残った者と死者との結び目のようなものをこの作品で描いたのだというのに・・・ホンマ観る資格無しですね。

舞台挨拶には河瀬監督の他、うだしげきさんも来場されていて、実際の朴訥な好々爺風の人柄とスクリーンでの役柄とのギャップが面白かったです。
素人とはいえ、もう舞台挨拶慣れしてはる感じでした。
家も近所なので、ふらっと会場に出向いてくれたそうです。

オススメ度:★

今日の1曲:『MOTHER'S DAY』 / NUCLEAR ASSAULT
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このライヴが凄い!

2008年05月10日 | ♪音楽総合♪
『PNYC Roseland New York』
私がポーティスヘッドの音楽に出会ったのは、実はこの1997年のライヴ映像ででした。
この映像をSSTVで観ていなければ、果たしてポーティスのCDを買っていたかどうか・・・
とにかく一発でこの漆黒の世界に引き込まれた。

場所はローズランド・ボールルームというニューヨークの会場で、バンドは体育館みたいなフローリングのど真ん中に立ち、横に総勢28名のオーケストラ奏者を配しております。
オーディエンスはそれを囲むように地べたに座り込んだり、立って鑑賞しております。
まずこのステージ設定が衝撃でしたね。こんなん観たの初めてでしたから。
この特設ステージの雰囲気とポーティスヘッドの不可思議な音楽性とが異様にマッチしており、鬱蒼とした独特の空間を生み出しております。
オーケストラのチューニング音から始まり、そのまま#1“HUMMING”へと流れていき会場を壮厳なる暗黒世界へと彩っていきます。
“暗黒の天使”という異名を持つヴォーカル、べス・ギボンズは、片時もタバコを指から離せないニコ中。彼女の悲痛のヴォーカリゼーションにさらに幻惑的なイコライザーが加味され、そこへジェフ・バーロウの神経を削り取るかのようなスクラッチ音が切り込んでくる。こういったDJでの表現の仕方もイギリス人ならではというか、とにかくそのトリッキーさに度肝抜かれました。
オーケストラはさらに会場の雰囲気を不気味に彩り、これらが場内でシンクロすることによってオーディエンスは一種の催眠状態のようになってるんだと思われます。だってみんな目が虚ろだもん。
私も当時このライヴVHSを部屋を真っ暗にして毎晩のように鑑賞し、漆黒のダークサイドへとトリップしたものです。
ライヴ音源もリリースされており、まぁ先にライヴ映像の方を観てしまっていたこともあり、当時私にしては珍しくレコーディング音源(1st、2nd)より、このライヴ音源ばっかり聴いとったように思います。ライヴの方が音の広がりや高揚感が強烈ですもん。
特にラスト“STRANGERS”のエンディングでのオーケストラとスクラッチとの狂演のヴォルテージの凄まじさといったら!レコーディングの方は正直もう聴いてられないですね。

ちなみにVHSのオープニングに収録されていた“ROAD TRIP”というポーティスヘッドのナンバーをバランバランにサンプリングコラージュした音源をバックに、会場に着くまでの移動中の道を車から延々撮ってるだけのショート・フィルムも大好き。
DVDにはエクストラとして、ショート・フィルム2本とPV5曲が追加収録されたテンコ盛版となっている。




今日の1曲:『Only You』/ PORTISHEAD
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サード

2008年05月08日 | ♪音楽総合♪
PORTISHEADの『THIRD』です。
そう、まさにサードアルバム。しかも10年ぶりの新作!

それにしてもこの10年もの間、英国でポーティスヘッドほどの独創的なバンドがどれだけ輩出されたでしょうか?
トリップホップブームも過ぎ去り、私自身ポーティスヘッドの新作を特に心待ちにしていたわけでもなかったんですが、10年振りなんだから前2作の延長線上的な新作は全く望んでなくて、なにか新しい試みをしてくれてそうな、なんとなくそんな予感はしてましたが、今作はその期待に見事応えてくれた傑作でありましょう!

まるでモノクロフィルムのシュールレアリズム映画のサントラでも聴いているような、本作は正にそんなアートフルな仕上がり。
とにかく最近のクリムゾンなんかよりも実験的で破壊的。そしてどこかフォーキーで生楽器を全面に打ち出した作りになってます。
ゆらゆら帝国がアルバム『しびれ』でやっていたような、手段を選ばない実験的アートロックに相通ずるものを感じました。

まず、一曲目「SILENCE」の迫りくるドラムサウンドのなにやら不穏なこの緊迫感にド肝を抜かれました。
明らかに前作までとはガラっと雰囲気が変わっている!
でもべス・ギボンズのか細くヒステリックな悲哀ヴォイスが聴こえてくると、これが紛れもないポーティスヘッドの世界なんですわ。



今回ジェフ・バーロウは、レコードのスクラッチ音を一切使用せず、ひたすらドラムビートを刻むことに終始している。これがまた凄まじくアグレッシヴでカッコいいのだ!
特にM6「WE CARRY ON」のなんとなくドイツのCANのような、狂的エレクトロを髣髴とさせる信号音と並走するビートがたまりません!
ただ、M8「MACHINE GUN」のループする電子ドラム音は強烈で、そのあまりの病的な電子音に精神の脆い方は神経をズタズタにヤラれる危険性がありますのでご注意(特に就寝時は避けた方が賢明かと)。


後半にいたっては60年代サイケデリック・ロック、はたまたドゥーム・ロックのようなナンバーがどんよりと続きます。
エイドリアン・アートレイの奏でるギター音の歪み具合はいたって変質的で、奈落の底に突き堕とされるかのような心地にさせる。ある意味初期のカテドラルをも凌駕しております。
ラストのズゥゥゥゥ~~ン・・・と不気味に繰り返される沈み込むような病的なギターの歪み音がなんとも不気味である。

とにかく、10年経っていようが、手法が変わろうが、このポーティスヘッドのズルズルと引きこまれるようなダークさと、ウットリするような耽美さは少しも色褪せてはおりません。


あ~~、本作を聴いてたら、むりくり前向きに明るく生きてこいうなんて考えがバカバカしくなってきます。


Live @ ATP 2007


今日の1曲:『WE CARRY ON』/ PORTISHEAD
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