酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

納豆のねばり

2005年07月20日 | コミュニケーション
I県新任係長研修の2回目の日だった

前回は前代未聞 講師の私が遅参した 申し訳ないのひと言につきる 同じ研修内容だ

前夜からの緊張で 胃がおかしくなったりした 遅れたら大変どころでは すまされない

しかし 準備は万端 前回よりも進め方 講義内容に工夫をこらした

汚名挽回のチャンス!

きっと 前よりうまくいく O氏にもお返しが出来るはずだ


おかしな結果になった

研修途中から 自分でも気づき始めた

どうも 低調だ 参加者の反応もいまひとつ

前回のほうが 講師も参加者も乗っていた

これは なんだろうか


帰りの車中で考えた

14日は 頭の中が 遅刻でパニック状態だった

講義 進め方の準備はしていた しかし 現場では状況の回復 なんとかしようという

懸命の努力 カッコもつけない 真剣な汗みどろの自分ではなかったか

予定外の進行 その場での適切な対応

余計な うまくやってやろうなんぞの気持ちは 毛頭 頭に浮かばなかった

まさに 追い詰められての 真剣勝負

意識外の 講師の姿が そこにあったのではなかろうか


今回は余計な考え カッコづけ うまくやろうの「よぶんなもの よぶんなこと」が多すぎた

あと4回I県にお邪魔する

粘り強く 贅肉をつけず 1回目のときのように 自然体で進めていこう


この土地の名産 納豆を土産に買いながら ”ねばるぞ!”

決意した

話す能力 聞く能力を媒介とした 人と人とのコミュニケーション

むつかしくもあり また面白いものです  改めて 痛感した1日でした



今日の 浅草

2005年07月19日 | オヤジのつぶやき
今日の浅草演芸場 お目当ての古今亭寿輔は 都合で夜席だった

夜は講師の打ち合わせ 5時には出席しなくてはならない 残念 寿輔の高座は次回のお楽しみだ

寿輔の代わりの 桂 歌春が頑張ってくれた

むつかしい役目を 充分にこなしてくれた

しかし 何といっても 今日は雷門助六師匠の色物 ”あやつり人形”の芸 これは圧巻だった

まさに あやつり人形 やわらかい足腰 全身に糸がついているような 身のこなし

名人芸を堪能した


演芸場を出て 地下鉄に乗る道すがら 仲見世通りで珍しい ”店”に出会った

昔なつかしい 饅頭やさんの「かつぎや」さんだ

ちょんまげで気分も満点

外人さんが 喜んで写真を撮っていた


思えば 昔の下町はさまざまな ひき売りの店が 回っていたものだ

キセルのラオ屋 金魚売り 怪しげな粘土細工屋 鍋かま 番傘の修理に 包丁の研ぎ

そのたびに じっと観察していた下町の アオ鼻たれのガキ大将の面々


浅草も人寄せに懸命な努力をしている

観光の外人さんには 絶大な人気を誇る浅草だ

ぜひ みなさまにも行って頂きたい浅草


少年時代 自転車を5円で預かってもらって 映画のハシゴをした 私のセツなるお願いでした







我が家の 電車男

2005年07月18日 | オヤジのつぶやき
我が家の電車男が帰って行った

6歳の男孫H君

なにしろ電車が大好きな子だ

本 ビデオ プラレール おもちゃ ほとんどが電車関係の宝物

知識も半端でない

電車の画 写真 たまには実物 いっぺんで その電車の線名 愛称を言い当てる


家族4人で 父親の郷里 関西へ新幹線で帰ったとき

名古屋 京都 大阪で側を走るJR 私鉄の電車名を言い当てたという

誰に似たのだろうか

父親は オートバイと車が趣味 幼いころから鉄道には関心が薄かったと言う

さすれば、、、

これは じ~さまの遺伝子の隔世か

じ~さまの頃は 貧しく 鉄道模型どころでなかった

紙を鋏で切って電車の形にしたり 畳の上をソロバンの電車が走り回った

リアルでないところは 旺盛な想像力でカバーした


高校は I鉄道高校を希望したが 当時 眼鏡使用者は受験できなかった

そのときの 無念の思いを この子は果たしてくれるのだろうか


家に送っていく車の中でも 鉄道が通る付近になると 元気に「解説」してくれるH君でした


みんなで収穫

2005年07月17日 | 無農薬野菜作り
年長さんの男孫は今日から夏休み

4年生の孫娘の休みは 来週からだ

娘のご亭主さんは 昨日から仲間とキャンプに出かけた

3月に みなで種芋を蒔いたじゃがいも

暑い1日だったが 楽しいじゃがいも堀りとなった

今年は 雨が少なかったせいか 例年より小粒なものが多い

それでも 自分が手をかけたものは格別なのか 喜んで働いてくれた


もうひとつの収穫は 男の子のH君

姉のSちゃんは 昆虫をはじめ カエル トカゲなど動物大好き娘

H君はからきし駄目だった

だんご虫すら 嫌がっていた


それが 今日は カエルに興味をおぼえてくれた

平気で触ったりしている

これで ひと安心 興味の幅が広がったようだ


茄子 きゅうり トマト ピーマン ししとう オクラなど

2世帯では食べきれないほどの 新鮮野菜

今晩は 久し振りに じじ・ばばの家に泊まるという

運転で疲れたとも言っていられない

これから 「人生ゲーム」の開始だ

長い夜になりそうです




肯定的な表現

2005年07月16日 | コミュニケーション
昨日のO区の研修は無事終了した

普段のペースに戻ることができた

いち早く落ち込みみムードを 払拭できたのも I県O氏の「ひと言」のおかげだ

遅刻をして動転している相手に対しての 最初のひと言

”肯定的な表現”だった


ミスをして パニック状態にある相手は 理性を欠いている

その相手に対して さらに追い討ちをかけるような”否定的表現”

「だめじゃないか」「どうしてくれる」「困るね」

つい言いたくなる責めの言葉だ

これは効き目があるようで 実はなんの効果も生まない むなしい説得表現

ときには 相手の反感 強い抵抗を受けることになる


まず 相手の身になってみる 相手の立場に立ってみる

相手はミスを後悔している 救いを求めている

こんなときこそ O氏のように 同情ではなく まず事実を受容し 相手の身になること

そして すばやく相手のミスの対応策を考える

ミスの生じた理由 言い訳は 相手が落ち着いてから じっくり聞きただす

しっかり聞いたあとでの ”今後の注意”なら 相手の耳にもしっかり入る

今後は充分注意しようと決意するだろう

O氏は説得の達人だった


肯定的表現は 人の気持ちをやわらげる

窓口での応対風景

「この書類が足りませんので 受け付けられません」

理屈でわかっても 語尾が~せん 否定だ

「この書類をお持ちいただければ 受理できます」

同じ状況でも 出来ると出来ない 表現の工夫で 相手の気持ちは多いに変化する

肯定表現は説得のキーワードかもしれない


昨日 O氏から事務所に電話があった

研修参加者の アンケート結果は よかったという

O氏に 感謝 感謝です

 

人の温情にふれる

2005年07月14日 | コミュニケーション
研修が続いた

昨日はS県で 国家公務員の方々 今日の午前中3時間は I県の新任係長研修

初めてポカをやらかした

開始時間になんと 講師が遅れて到着 20分遅刻をしてしまった

理由はある 朝5時に目覚まし時計が鳴った これはいい

いけなかったのは 油断だ ちょっとのつもりで また目を閉じた

熟睡! 家内に起こされた時間には すでに指定列車が出発していた

気が動転した 時間を家内に知らせてなかった

顔も洗わず飛び出し 予定の列車より 1時間遅い特急の自由席の人となった

このままでは 20分の遅刻は間違いなし


車中で 先方の担当者O氏に携帯で連絡した

O氏の応答で救われた

「わかりました 参加者には伝えます 話し合いをしていてもらいましょう

どうぞご心配なく それより当地は いま雨です 急いで滑ったりなさらぬよう

お気をつけて」

少しの不平 不満の感じられない口調と 言葉使いだった

正直 安堵した ホッとしてデッキにへなへなと 崩れ落ちそうになった


最大限の努力をして 研修所の入り口に到着

ニコニコ顔で出迎えてくれたO氏

挨拶もそこそこに 会場に入った

そこには 20分の遅参にもかかわらず 笑顔で迎えてくれる40人の参加者の方々がいた

O氏のご配慮に違いない


15分の延長の許可をいただき 終了したのが 12時15分だった

O氏と 既に顔見知りの K課長に改めて丁重にお詫びをした

言い訳は出来ない ただひたすらお詫びをした

次は20日に伺うのを皮切りに あと5回お邪魔する予定だ

自戒の思いを込めて 遅れまい 誓った私だった


O氏 K課長 そして何よりも参加者40名の新任係長の 温情に救われた1日だった

講師生活を離れても いついつまでも 決して忘れられない1日になった


へとへとになって帰った私に 女房殿のひと言

「お父さん よかったわね でも ちょっと罰が当たった 昨日からお盆の入りよ

仏様に まだお参りしてなかったでしょう」

そのとおりでした 完全に忘れてました

やはり ご先祖さまは見てらっしゃる あわてて近くのお墓に参った私でした

明日も 都内で1日の研修がある

2度寝はご法度です 油断大敵!










折り紙人形 妻の趣味 その3

2005年07月12日 | オヤジのつぶやき
少し前から 折り紙人形つくりに 興味を持ち始めた我が細君

自分で言うのも可笑しな話だが 結構上手に仕立てている

最近では マツケン・サンバ人形にも 挑戦しているようだ

ご近所の家具屋さんの夫婦が 出来栄えを誉めてくれたらしい

店の飾りのつもりで 展示していたら お客さんが譲ってほしいと言ったという

これで気をよくし さらに馬力の懸かった女房殿だった


思えば彼女は 私の苦手とするものに 得意技があるようだ

子どもたちが小学生の頃 成人学校の絵画教室で描いた 壺の絵

これが 上野美術館で賞を得た


さらに 俳画 絵手紙と主に”描く”のが趣味なのは 承知していたが 今回は折り紙

亭主の沽券にも関わることなので 口にはださないが 実は感心している

たったいまも 前回と同じく カレーライスを食べながらの 私は留守番

家内は公民館で 仲間と「ハワイアン・ダンス」の練習のため 出かけている

メンバーには81歳の 踊り子がいるという

女性は強い 仲間つくり なんにでもアタックできる積極性


われら中高年男性もこの際 見栄を捨て女性たちの 行動力を見習いたいものだ

心中 秘かに女房殿に 日頃から感謝の念を抱いている 亭主の独り言でした 

 

方言

2005年07月11日 | コミュニケーション
研修に伺うと その地方の方言を気にする受講者がいる

これは誤りだ 気にすることは全くない

私は いわゆる東京弁 標準語ではない

朝日新聞を あさしひんぶん 潮干狩りを ひおしがりなどと 平気で発音してしまう

関西出身の 娘の亭主がこれを聞いて 大層喜んでくれている


方言は 時に 人に感動すら与える

数年前 いまのような梅雨の時期だった

池袋の結婚式場H角で 後輩の娘さんが式を挙げた

私のテーブルの近くで 先ほどから 気になる男性がいた

蒸し暑い季節にもかかわらず 紋付 はかまの正装だ 歳は70をはるかに越えている

披露宴の開始直後から 彼に近寄り 酒やビールを勧める 新郎側の親戚の面々

紋付正装の彼のお役目は 親戚代表の謝辞を述べることだった

「おじさん ま 一杯どうぞ 酒で度胸をつけて」

「ウィスキー飲んで 口がまわるように」

いろいろな親戚が ひっきりなしに 注ぎにきた

私もお酒は 決して嫌いなほうではない しかし この場面ではちょっと心配になった

飲みすぎだ あとのスピーチは大丈夫か


案の定 大丈夫ではなかった

司会者の指名で よろよろ立ち上がる正装おじさんに 駆け寄り身体を支えようとする若者

その親戚の若者を振り払い 紋付のそでのあたりを モソモソしはじめた

スピーチのアンチョコ原稿でも探しているのか

見ている我々のほうがハラハラ ドキドキだ

がんばれ!紋付!


やがて 原稿さがし(?)をあきらめた親戚代表

背筋がピンと伸びた 顔を新郎に真っ直ぐ向けた 

「○○!おじさんはほんとに 嬉しい!幸せになれよ!」

大きな声 会場に響き渡った 愛情に満ち溢れていた

お国言葉の 方言丸出しだった

その日 一番の大きな拍手が沸き起こった

新郎 新婦が目頭を押さえていたのが いまでも忘れられない


話し方は面白い

雄弁 立て板に水 標準語が 人を感激させるとは限らない

方言 横板にとりもちでも 話し手の感情 愛情がこもっていれば

人は感動し 時には涙するものだろう


梅雨の時期になると 紋付はかまの 例のおじさんを なつかしく思い出す

アンチョコなしで ほんとによかった よかった です







オクラのねばり

2005年07月10日 | 無農薬野菜作り
初めてオクラをつくった

あの粘りは身体によいという

納豆 海草 もずく ネバネバ系は得意なほうだ

粘りといえば こんな話がある


新人の 男性信用金庫職員のエピソード

ノルマを果たすため 繊維問屋街を個別訪問していた

A店の主人は一見偏屈を 絵に描いたような60男だった

そこを訪問した彼はびっくりした

ちゃんと礼を正し 丁重に定期預金勧誘の説明をしたはずだった

しかめ面で聞いていた主人

話を聞いた最後にやったこと それは受け取った名刺を 目の前で破り捨てたことだった


これが3度続いたという

名詞は本人を代表する人格そのものだ

大事な自分の氏名が印刷されている

どこぞの自治体で 首長の名詞を折り曲げた部下の話は記憶に新しい

大問題になった

A店の主人は 破って捨てている

それにもかかわらず この新人職員はその後3回の訪問を果たした


3ヶ月後 A店の偏屈主人は 信用金庫の応接室で支店長と面談していた

「支店長 あんたは幸せだね」

理由をただす支店長に「いい部下をもっている」

彼の粘りもさることながら 主人を感激させたことが ひとつあった


繊維問屋の店先は 梱包を解いた荒縄が散乱している

この新人職員は 店の出入り時 その荒縄をなるべく踏まないよう 足元に気をつけていた

「たかが荒縄かもしれないが オレにとっては大事な財産 大事に扱ってくれた」

この預金は あいつの名詞を破ったその代金だ

多額の定期預金口座を設けた 主人の打ち明け話しだったという


ねばりと誠意 説得に欠かせない要素なのだろう


あ そういえば 昨夜の広島カープのあの粘り!

人間あきらめないことが 一番ですね

これが言いたくての 長話でした



 
                                            


男はつらいよ

2005年07月09日 | コミュニケーション
葛飾柴又 帝釈天

京成電鉄 柴又駅前に集合したのは おじさん19名と おばさんが2名の21名

現役時代からの交際を深めてきた 23区に散らばる元公務員の面々だ

当時は 各自治体の情報交換で お互いに役立ててきた

その仲間たちもほとんどリタイヤ

それぞれの人生を楽しんでいるようだ


今回の幹事は 地元として柴又を選んでくれたKさん

先頭にたち説明役をかってくれた

平日なので 人は少ない

「男はつらいよ」のとらやのモデル”高木屋”

いまにも午前様 源公が出てきそうな 帝釈天の山門

江戸川土手は 寅さんの映画のようなアベックの姿はなく 矢切の渡しが遠望された

思わず 細川たかしになりきるおじさんたちだ

初夏というのに 実に涼しい風が頬をやさしく包んでくれる


お目当ての寅さん記念館に入る

全員が割引料金に該当した 歓声があがった

内部はまさに 寅さんワールド よくできている

とらやの セットは いまここで おいちゃんやおばちゃん

ひろしに さくら 隣のタコ社長らが 寅の名セリフを聞いているシーンが蘇ってきた


展示物で異色を放ったのが 寅の履歴書

例の字で書いてあったが 生年月日の欄で 目が釘付けになった

”昭和15年11月29日”とあった

これには 仰天 飛び上がったのは私だけではなかった

今日の参加者 全員が寅さんの先輩だった!


宴会は「えびすや」さんの大広間 おかみのお酒の差し入れで ニコニコ顔になる

19名の おじさん全てが寅さんになりきり ふたりのマドンナもお酒が進んでいた


このメンバー 私にとっては 得がたく 大事なひとりひとりだ

寅さん一家のような なんでも言い合える仲間たち

みんないつまでも 健康でいてほしい

願いを込めての ”寅さんワールド”の1日でした