酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

長寿願いの百庚申

2013年02月25日 | 無農薬野菜作り


夏の雑草ジャングルが懐かしい 冬のこざっぱりした畑です

わずかに残った白菜を収穫して今季の畑作業は終了しました

あとは 春のお彼岸前後のじゃが芋の植え付けまで 畝の土つくりに励みましょう


そこで 畑近辺の散歩を思い立ちました

Yさんの奥さんに訪ねてみました

「それなら百庚申(ひゃくこうしん)がいいですよ」

「百庚申?」

「直売所の脇から丘を登ったところにありますよ 私は行ったことないけど・・」


カメラ片手に出かけてみました



道標に従って左に進みます



ちょっとした山道です

強い風に吹かれながら登っていきました



途中の地蔵様に手を合わせ・・・



百庚申の由来を記した説明板です


※ 60日に一度めぐってくる庚申の夜を眠らず過ごして長寿を願う信仰がある

  中国の道教の信仰によると 夜になると人の体内にいる”さんし”の虫が抜け出して

  天帝にその罪科を告げて 寿命を縮めるという

  そのため長寿を願う者は庚申の夜 仲間同士集まって飲食・雑談をして一睡もしない

  その供養の証に庚申の塔を建てた ※


平安時代から行われている宗教行事にも驚きましたが 塔を見てさらにびっくり

”百”というのが文字通りの百でした

決して”白髪三千丈”(9キロ)のごとき大袈裟な表現でなかったのです







並んだ塔をひとつひとつ数えながら進みましたが ピッタリ百基ありました



赤い鳥居をくぐり 頭を垂れ健康長寿を願いました

時代は変わっても健康長寿は万人の願いです



ちなみに 一昨日の2月23日が庚申の日でした

しっかり熟睡してました  天帝に罪科を告げられたか

次は4月24日です

どうやって一晩過ごしましょうか

庚申の日だから 一晩かけてブログの更新をしましょうか


興味深い散策になりました

彰義隊との因縁

2013年02月20日 | オヤジのつぶやき
作家の吉村 昭さんは日暮里(にっぽり)で生まれ育った地元の著名人・・

図書館には 吉村 昭コーナーが設けられ 多くの読者に愛されています

久しぶりに その吉村さんの本を借りてきました



戊辰戦争 一日の戦いで上野戦争に敗れたのが幕府軍たる彰義隊でした

朝廷軍の圧勝!

敗残の兵たちが落ち行く先は千駄木 日暮里 根岸方面でした

朝廷軍が相手の逃げ道として あえて開放していたのです


その根岸口から落ちのびたのが 当時の寛永寺の山主「輪王寺宮」(宮さま)の一行でした

この宮さまは伏見宮家の皇族であり 本来なら朝廷側です

追われるはずのない高貴なお方ですが 寛永寺の山主という立場から 幕府側の要人とみなされたのです

豆腐料理の老舗店根岸の「笹の雪」から 膝まで浸かる泥濘の田圃道をひたすら歩きました

従う僧侶と武士は10数人

一行が 最初にたどりついたのが三河島村の宮地でした


さて ここまで読んだところで ある人物が登場します

宮地で植木職を営んでいた七郎兵衛さんです

三河島の名主松本市郎兵衛さんに頼まれて宮さまの一行を匿います

その七郎兵衛さんですが なんと我が家の遠い親戚筋の人物でした

彰義隊の敗走 それを匿ったり逃亡の助けをした・・

その話は 幼い頃から親たちや近隣の長老たちに聞きながら育ってきました

すっかり忘れていた彰義隊伝説が蘇ります


それからは小説を一気に読み続けました

宮さまに対する朝廷軍の探索は厳しく 一行は幕府軍の艦船で奥州に逃れます

その後 奥羽列藩の盟主として会津・仙台と転戦しますが ついに力つきて朝廷軍に帰順します

京都に送られ幽閉の日々を送りますが許され 日清戦争後に近衛師団長に任命され台湾戦線で病死

宮さまは波乱の一生を閉じました


宮さまが寛永寺から三河島村へ逃れてきた田圃道は 幹線道路として残っています

少年時代から馴染んできた道です

読後 無性に歩きたくなりました

植木職の七郎兵衛さんが住んでいた宮地(いまは大きな五差路の交差点)から歩き始めます

これも今に残る豆腐料理の「笹の雪」を通って寛永寺坂を登り寛永寺へ



彰義隊隊士たちの心の拠り所であった寛永寺です

小説の余韻に浸りながらの境内の散策になりました



西郷さんの銅像裏の彰義隊戦死者を祀る墓です



吉村さんの著書によって初めて知った宮さまの存在でした

しかも 些細とはいえ遠い親類と宮さまとのかかわりも知ることができました


NHKテレビで放映中の「ファミリーヒストリー」を興味深く視聴しています

テレビは著名人の歴史を再現していますが 我々ひとりひとりにも歴史あり

改めてご先祖さまに想いが走る「彰義隊」読書になりました


ところで今日はブログをはじめて9年目 明治146年2月20日です

これも小さな”歴史”ですね これからもよろしくお願いします


同級会

2013年02月14日 | 高田純次の年金生活
松竹映画「東京家族」の話題で盛り上がった同級会でした

早生まれもいますが 2月ともなると16人全員が73歳・・

戦前戦後を逞しく駆け抜けた親近感が さらに増したのでした


この日は 嬉しい参加者がいました

日頃は多忙を極め 欠席が多いのですが たまたま自宅で寛いでいた”人間国宝”です

             

                一龍齋貞水さんからの賀状

※ 高校入学と同時に一龍齋貞丈に入門 初高座の芸名は貞春

  1996年 真打に昇進 六代目貞水を襲名しました

  2002年 講談協会会長 講談の世界で初めての重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定

  ”怪談の貞水”の異名があり 証明・音響・大道具を効果的に用いた立体怪談を得意とする ※


大岡越前名裁き 秀吉の天下取り 戦国の英雄 歴史に残る合戦の名調子が忘れられません

著書は「心を揺さぶる語り方」(人間国宝に話術を学ぶ) 日本放送出版協会

さすが 国宝の著書です セミナー講師として 多いに役立たせていただきました 

もちろん 本人の了解を得ました


その貞水さん 同級会ではすっかり裃脱いで 昔話しに興じていました

当時の担任の先生もよかった

みんなが授業に飽きてくると・・・

「A君(貞水さんの本名)落語やってくれ」

貞水さんは嬉々として皆の前で小噺を披露してくれました

先生も大笑いしたあと 気持ちも新たに授業が続いたものです

  

         お酒もタバコも節制 講談道に邁進する貞水さんを交えて


この日の同級会も 笑いの尽きない至福のひとときになりました

次は初夏の6月 それまで全員元気で過ごしたいですね


有志だけの二次会  会場は貞水さんの奥さんが女将の瀟洒な居酒屋「太郎」でした


東京家族

2013年02月12日 | オヤジのつぶやき
山田洋次監督の「東京家族」を観てきました

映画館は いつもの下町錦糸町の江東楽天地です

浅草から歩いてみました

車 バスではわからない”景色”に遭遇



小津安二郎監督の「東京物語」時代には 想像できなかった東京の光景です

東京は 当時から60年たち 景色も人も変わりました

果たして 今回の作品はどのような物語展開になるのでしょうか



         ( 上映時間には 席が埋まりました )

ひと言でいえば 素晴らしい作品でした


瀬戸内海の小島からやってきた 老いた両親を迎えた三人の子供たち・・・

開業医の長男とその妻 美容院を経営する長女とその夫

舞台美術の仕事をしている次男と恋人

最初は互いを思いやるが 親子の生活のリズムが違い過ぎて 少しずつ溝ができていく

大切なのに煩わしい 誰よりも近いはずなのに 時々遠くに感じてしまう

そんな どの年代のどんな人が見ても「そうそう うちもそう」と

思わず共感してしまう これは あなたと あなたの家族の物語です 

(パンフレットより)


主人公の父親(橋爪功)が 旧知の友人(小林稔侍)を訪ね 禁止されてる酒を飲み過ぎて

酔いつぶれるシーンは これぞ父親 よくやった!

いちばん共感したオヤジでございます


後日の同級会でも この映画の話題で花が咲きましたが いかにも亭主関白風のT君

「最後の瀬戸内海の場面では 目頭が熱くなった

帰ってから 思わず 女房の昼寝してる顔をじっと見つめてしまった」

このひと言で 女性群からの盛大な拍手喝采 握手を求められてましたね

「奥さんと一緒に行けばよかったのに~~」

ただし 当方にも 耳の痛いお言葉が


小津安二郎監督のように 家庭内の撮影はローアングルが多かった山田監督

東京は変わっても家族は変わらない

山田洋次 監督50周年記念作品らしい 暖かい気持ちにさせてくれた映画でした


※ 吉行和子さんが 明るく可愛い母親を演じていました ※


地蔵様・80円ビールとFM東京

2013年02月06日 | 酒の席


          ( 都電・庚申塚停留所 )

2月4日 4の日は巣鴨とげぬき地蔵の縁日です

5時に 水道橋でブログ友清遊人さんと一杯やる約束がありました

その前の1時間 久しぶりに都電に乗りたくて 始発の三ノ輪橋からやってきました

庚申塚停留所から 地蔵通り商店街が始まります

縁日には 大混雑の高岩寺(とげぬき地蔵)ですが 夕方になって寒くなってきたためでしょう



境内も商店街も 人影まばら ゆっくり参拝できました


しっかりと健康長寿を祈ったあと 地下鉄巣鴨駅へ歩きだしたときです

「お父さん お父さん ちょっとよろしいですか」

右手にマイク 左腕に腕章をつけた若い男性に呼び止められました

「はい なんでしょう」

「FM東京のものです アンケート調査をしています ご協力いただくと有難いのですが」

「はい いいですよ なんですか」

「ありがとうございます 実はお孫さんへの贈与ですが 教育費1500万円まで

贈与税が無税になりました そのことについてどうお考えでしょうか」

この件については 内心思うことがあったのでマイクに向かって話しました

「1500万円の教育費贈与で 孫たちとの絆がいまより深まるとは思いませんね

自慢じゃないけど 今でも じじばばと孫関係は円満ですよ 信頼しあっています

国の考えは見え見えです じじばば世代が蓄えているとされる金融資産

1000兆円の吐き出しが狙いでしょう それで経済の活性化を狙ってるのでは?

姑息ですね」

「なるほど そういうお考えもありますね 今日はじめてのご意見でした」

「もっとも 出したくてもそんなお金はありませんけどね

それよりも 教育費が高過ぎます 国が手をつけるのはそちらでしょう」

「ありがとうございました」

「蛇足ですが 親からの”仕送り”月に1500万円の御仁がいましたね 

同じ数字というのがなかなか意味深・・・」

「なるほど・・・」


”街頭インタビュー”を受けたのは 人生はじめての経験でした

声だけの出演でしたが なかなかいいもんですね

果たして 放送されたかどうかは疑問ですが・・・


午後5時のJR水道橋駅です



改札口で待っていてくれた清遊人さんと〝邂逅”



4月までが80円ビールの開催期限でしたが 年末まで延長された「あひる」です

飲んで食べて 1年ぶりの積りに積もった話題で 大盛り上がりの夜になりました

清遊人さん ありがとう

そして 80円ビールの期間延長を決断してくれた 若き女性店長のSさんに乾杯!

握手をさせていただきました

エコ神社

2013年02月02日 | コミュニケーション・セミナー
なんとも便利な エコな神社を発見!

研修開始前の1時間 足を運んで願い事をしてきました



旧東海道 六郷の渡しに近い川崎の砂子です 

その”エコ神社”は国道1号線にありました



樹齢1000年を超える「御神木 大銀杏」です

周りを歩きながら願えば 縁結び 子授かり 子育て 学問習い事向上

結ばれたおみくじの白さが眩いほどでした


東海道を往来した旅人たちが 日陰を求めて休息した大銀杏

稲毛神社の境内にありました

その稲毛神社ですが・・・

 



願い事メニューの多種多彩さに びっくり!

ここ”本殿”で お参りをしたあと 裏へ回ってみました

そこに こじんまり 目立たぬようにあったのが”支店”です

この支店の「4店」がスグレモノ!





(支店のA)

白山神社・・・国家安泰・工事安全・子孫繁栄・五穀豊穣

(支店のB)

佐佐木神社・・武道上達・家内隆盛・心身健康

(支店のC)

浅間神社・・・農業養蚕山林・酒造の守護神・縁結び子授け・安産の神

(支店のD)

川崎天満社・・学問成就・文芸成就・災難除厄


大銀杏と合わせれば 多少のダブリがあってもなんと19の願い事を

聞き入れてくれる神様!

同じ境内にあるという誠にエコな神様群でした

デフレ時代の申し子のような ありがたい存在です


川崎は 神様たちにとって居心地のよい土地柄なのでしょうか

「習い事向上」の願いを聞き入れていただいたためでしょう

研修は つつがなく終えることができました


受講者の方々の 受講態度にも助けられたこの日の研修

土地柄だけでなく 氏子たちの人柄にも好意を抱いた神様たちに違いありません