「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

リニア住民説明会

2016年04月29日 | リニア新幹線
 一昨日27日、JR東海による道路改良等の住民説明会が開催された。大鹿村でのJR東海による全村対象の説明会は、2011年10月の方法書の説明会以来、6回目になるかと思う。大鹿では生活環境、自然環境への影響があまりに大きく、不安や疑問を感じたり反対する村民も多く、毎回多くの人が集まり、次々に質問の手が挙がる。準備書の説明会までは質問者がいても30分程度の延長で打ち切られていたけど、一昨年の認可後の事業説明会では300人近い人が集まり、24人が質問して、10時半まで延長して行われた。去年の住民説明会は180人くらい集まり、15人が質問して10時過ぎまで。一昨日の説明会でも約130人が集まり、19人が質問や意見を述べ、やはり10時過ぎまで行われた。

リニア建設で道路改良の手順提示 JR東海が大鹿で住民説明会(中日新聞)

JR東海が大鹿でリニア住民説明会(南信州新聞)

 南信州新聞の1面トップの見出しは「心配の声依然多く」で、このWebに載っている記事のほかに「『責任持って判断』沢田部長 理解・同意の時期で」という見出しで住民の理解と同意についての記事があった。また、Web記事はないが、信毎では「『住民理解とは』質問相次ぐ」の見出しで、「理解と同意」についての質問に対する沢田部長の返答が出ていた。いろいろな質問や意見が出たけど、住民として一番気になるのはやはり、一昨年の事業説明会で沢田部長が言った「地元の理解が得られなければ着工できない」という言葉の理解や合意を誰がどう判断するのかというところ。今回の住民からの質問への沢田部長の返答。
「地元の方の理解を得ないと工事はなかなか進まないということは、ずっとそう思っている。理解とか合意はどういったものかと聞かれるが、こうなったら理解が得られたとか、合意が得られたとか、数で決まるものでもないし多数決で決まるものでもない。事業者が責任を持って判断させていただくつもりだ。どう判断するかと言えば、説明会でどんな話が出るか、リニア対策委員会でのやりとり、分室を構えて地元の方といろいろな話をさせていただいているので、そこでのやりとりなど、いろいろなところでの話し合いや意見を踏まえて判断していくと考えている。その考えに変わりない」
 決めるのは、村民でも村長でも村議会でもなく、あくまで事業者、なのだそうだ。

 今後、連休明けから村の住民懇談会が8会場で開催される。そこで出される意見なども集約して、5月31日に次の対策委員会。