「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

県立高校の自己推薦入試

2005年02月10日 | 子ども・教育
 今日は長野県の県立高校の前期選抜(自己推薦型入試)が行われた。従来の学校推薦に代わり昨年から新たに導入された制度で、受験生が自己PR文を書いて応募し、調査書と作文と面接で合否が判断されるらしい。昨年初めてだったわけだけど、受験生が自由に応募できるといっても当然成績で振り分け指導されるし、高校側も作文なんて中学側の指導でみんな似たり寄ったりだし、たった15分程度の面接で生徒の人柄が分かるわけではなし、また前期選抜で採る枠は少ないので、結果的に競争率が高く、多くの子が不合格のショックを味わうなど、総じて不評だったような気がするけど、今年も同じシステムで行われた。うちは次男が中2なので来年だけど、すでに来年の日程も決まっているから、同じシステムなんだろうな。
 懇談会で先生から聞いた話では、例えばここらで一番の進学校に自己推薦で合格するためには、オール5が必須なのだそうだ。そんな子なら、別に試験を受けても楽に合格するように思う。いまいち、このシステムのねらいがよく分からない。学力試験だけでは分からないユニークな子を採るとかいうことではないみたいだ。本命はやっぱり後期選抜ということなら、あまり意味がない気がする。
 システムの改革は必要だとしても、それに振り回される子供たちは本当にいい迷惑だ。学力低下が言われて、ゆとり教育や総合学習、生活科などの見直しが言われているが、まだ始めたばかりなのに、これらを始めたときのポリシーは一体どうなってしまったのかと思う。確かに、総合学習は地域特性や先生の力量などで、ものすごく差が出そうな気はするが、それなりの良さはあるのに。結果的に、この何年間かの子供たちだけが、いろいろなことを習わなかったなんてことにされてしまうのかもしれない。