AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

1474:熟成の音

2010年03月27日 | ノンジャンル


 Avalon Acoustics Acent mk2は見るからに手ごわそうなスピーカーである。これでもかと物量が投入されたフラッグシップ機である。このスピーカーの実力を引き出すには相当な豪腕が必要になってくる。

 その役を担っているのがVIOLAのSPIRITとBRAVOである。その腕力は桁外れ。きかんぼうのAcent mk2 をしっかりコントロールしている。

 量感と締まり具合が絶妙な低域は、音楽の土台を磐石に築き、鮮明で爽快な中高音が色取り鮮やかに、その表情をしっかり伝えてくる。

 CDトランスポートはGOLDMUND。DAコンバーターはMark Levinson。いづれも作りこみの凄さに目を見張る高級機である。

 今日はhadesさんのお宅にお邪魔した。ハンコックさんと一緒である。ちょうど1年ぶりの訪問となる。1年という時間の経過はそれほど短いものではない。それなりの時間なのであるが、この年になると短くも感じられる。

 その1年間、hadesさんの機器構成は全く変わっていない。セッティングに関してもスピーカーの間隔がほんの少しばかり広げられたのとその内振りがほとんどなくなったのが唯一の変更点。

 機器構成もセッティングもほぼ変更ないが、その音は確実に熟成しているように感じられた。これだけ凄いオーディオ機器がそろっているが、こけおどし的な音の出方は全くしない。

 実に懐の深いゆとり感というか、「重厚なしなやかさ」とでも表現したくなる音の質感が滲み出てくるのである。

 最高級の素材を用いてじっくりと熟成させたウィスキーのように、その味わいは体のすみずみにまで染み渡るようである。

 hades邸の音はフラッグシップらしいゆとりある存在感を感じさせる「熟成の音」であった。過ぎてしまうと短く感じられる1年間であるが、365日、8,760時間という時の積み重ねは、やはり貴重なものであると改めて感じた。


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