AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

6679:エアコン

2024年06月14日 | ノンジャンル

 喫茶店「Mimizuku」の店内に設置されているエアコンは、かなり旧式のものである。

 それ故、動作音は結構する。「ガタピシ・・・」とまではいかないが「ゴゴゴゴ・・・」といったくぐもった音がする。

 今日の最高気温は30℃近かったはずである。「Mimizuku」のエアコンは、動作音を響かせながら稼動していた。

 午後3時に店内に入ると、カウンター席には「ゆみちゃん」の姿があった。さらに4人掛けのテーブル席には若い女性の二人組が陣取っていた。

 私は、「ゆみちゃん」が座っている席から一つ空けたカウンター席に座って彼女に挨拶をした。

 彼女は新宿区のIT企業に勤めている。現在もテレワークで働いていて、この店でノートパソコンを前に仕事をしているようであった。

 「今年は梅雨入りが遅いですね・・・」という風に差し障りない会話を彼女として、寡黙な女主人にブレンドコーヒーを注文した。

 しばし、私は「Mimizuku」のブレンドコーヒーを飲みながら、スマホの画面を眺めていた。

 しばし経ってから、不意に「ゆみちゃん」が「そう言えば、2025年7月5日の話ってしましたっけ・・・?」と尋ねてきた。

 「この前会った時にしたよ・・・2025年7月5日に大きな津波がくるっていう予言の話でしょう・・・」

 「そうそう・・・東日本大震災を超えるような大きな災害で、とても多くの人が亡くなるって・・・そういう予言のようなんです・・・」

 「古い話だけど、『ノストラダムスの大予言』いう本が過去に出版されて『1999年に人類が滅びる・・・』ということが話題になったことがあったけど、結局特別なことはなかった。不吉な予言は広く知られると、当たらないとも言われているし、あまり気にする必要はないんじゃないかな・・・」

 「でも、2025年7月5日というと、あと1年くらいしかないですよね・・・なんだか心配で・・・」

 彼女はさらに「インターネット上では、いろんな話題が飛び交っていて・・・前世を記憶している幼い子供たちのことを題材とした絵本を作っている絵本作家の「のぶみ」さんのYouTube動画でも、2025年7月のことについて繰り返し伝えられているので、なんだか怖くなってしまいました・・・」

 「まあ、なるようにしかならない・・・と思って、のんびり構えていて良いんじゃない・・・のんびり構えていて津波にのまれたなら、それはそれでしょうがないと・・・」

 「相変わらず、のんきですね・・・」

 「心配してもしょうがないものは心配しない・・・どうしても心配なら安全と言われている場所に移住するしかない・・・しかし、それは経済的に大きな負担になるし・・・あまり現実的とは言えない・・・」

 「確かに心配したところで、具体的にどうするということもないんですけどね・・・」

 「まあ、保存食品や飲料水なんかを少し備蓄することぐらいでしょうかね・・・東日本大震災の後は、そういったものが店頭からしばらくすっかりなくなってしまいましたから・・・」

 「そうですね・・・それくらいですよね・・・」

 そんなとりとめのない話をしばしして、「Mimizuku」の店内での一時を過ごした。

 この店のカウンターの端には、オレンジ色をした「パタパタ時計」が置かれている。

 店を出ようと腰を上げた時、その表示板がくるっと回って、数字が変わった。その古い時計が表示した時刻は、実際の時刻よりも2時間以上遅れていた。

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