5歳の幼稚園児の女の子は、DA PUMPの「U.S.A」に合わせて踊るのが大好きです。「おじいちゃんも踊って」と70代半ばの男性に頼みました。ところが、おじいちゃんは、こうしたダンスを何十年もしたことがありません。一歩踏みだしたら、転びそうになります。女の子は不思議そうな顔で言いました。「おじいちゃん、スキップできへんの」
高齢になると、できなくなるのが、スキップやジャンプです。できないというより、やることがないため、必要な筋力が弱くなるうえ、関節も硬くなり、バランス能力が落ちるためです。高齢者はふだんの生活で、高いところから飛び降りることは、まずありません。
70代、80代の患者さんに「最近、ジャンプしたことがありますか」と尋ねますと、「そんな怖いこと、やりません。足首を捻ったり、こけたりしたら大変ですから」と口をそろえます。
私が見たところ、取り立てての運動をしていない人は50代から、運動をしている人でも60代後半から筋肉が弱り、関節も思うように動かなくなります。
80代半ばの女性は5センチの段差を踏み外して転倒し、後頭部を打って、救急車で病院に搬送されました。80代後半の男性は道路際にある歩道のゆるいこう配につまずいて、顔をしたたかに打ちました。
スキップやジャンプに必要な足腰の筋力の衰えとバランス能力の低下が原因のようです。
私は整骨院で毎日、3種類のシャドー縄跳びを計60回、両脚跳びを20回して、ジャンプ能力を維持しています。だから、「U.S.A」はスキップできます。