今週の株価の焦点はまず1~2日の米連銀FOMCである。9月の下旬のFOMCでは期待のQE3(第3次量的緩和)を見送り、バランスシートの痛まないオペレーション・ツイストとい長期金利と短期金利の差を縮小する政策を断行したが、相場には大きな反応はなかった。ここ1週間、連銀のハト派のメンバーからはQE3の発動を示唆する主張が増えてきた。先週の米国の景気指標はGDPが2.5%と事前の予想の上限に達した。この勢いを大切にしてバーナンキ議長がQE3に動くかどうかが焦点である。
いま一つは金曜日の雇用統計(10月)の数字が関心事である。今回の米国の金融政策はユーロ危機を側面で支えるという行動が求められる。
21世紀の最初の10年間の投信の最優秀運用者に有名なビル・グロスと株式ではブルース・バーコウイッツをモーニングスター社が選定したのは1年前だ。バーコウイッツはバフェット流の運用でファンダメンタル分析を徹底し銘柄を選択して集中投資して成功してきた。波乱期の21世紀初めの10年間を年平均で+14%もS&P500のパフォーマンスを上回るという偉業を達成した。最近は金融株にポートフォリオの4分の3を投じていた。これが失敗し運用資金が半減した。180億ドルの運用資産が90億ドルになり会社を去る。
このことは象徴的なできごとで運用の世界での常識の一部が壊れたことを意味する。
しかし相場にはどこかで合理性が出るはずである。
皮肉な見方であるが日本を含めて銀行株が完全に底打ちしたのではないか?