ヨーロッパでの金融不安も一服し解決への道筋に方向性が出てきた。
米国が主張してきた銀行への資金注入策の検討が動きはじめ、リーマンショック時に米国で実施されたTARP(不良資産救済プログラム)の設立の検討が始まった。
株価の先行きをみるのに最近はVIX(恐怖)指数に関心が集まってきている。8月上旬に30台に乗せてから今月初めには45に乗せた。米国での政治の混乱、ユーロ圏の問題が先行きに不確実性をもたらし、投資家心理が極度に悪化した。
いま注目されるのは再び20台にはいり指数が下落トレンドをたどるかどうかにある。
昨日、公開された9月のFOMCでも景気の下振れリスクが問題になり、QE3(第3次量的緩和)への期待感が高まっている。
東京市場でも今月末から中間決算の発表が始まる。経営者が先行きにどのような見方をしているかに関心が集まる。
株価の下値不安は限られてきた感じを強くする。
最近は商社株に底入れ感が出てきた。大手商社の配当利回りが今回の株価の下落で5%台に乗った。各社とも競って増配を検討している。国債の利回りが1.00%台を割れている環境下で、商社株には魅力が出てきた。
配当利回りのほかに株価従資産倍率が1.00倍を割れになってきた。市場は資産内容を信頼していないが、ここ2~3年で問題の資産の整理が進んだ。