昨日の欧米株は週初めの暗いムードから一転して一筋の明るさがほのかに見える展開になってきた。ただ先行きは波乱の相場は続くだろう。
“市場の関心材料が現在のトレーダー・マーケットを形成している。相場の変動にうまく立ち回れるのは、強靭な心臓の持ち主だけだ。現在の相場を動かす材料はユーロ圏の金融不安、米国のリセッション懸念、中国の景気、個々の金融機関の抱える問題、インフレとデフレ、弱い雇用市場のニュースなどだ。悪魔が投資家に拷問をかけており、苦痛計は瞬時に変動している”
この文章は今週の米バロンズ誌の「The Trader」から引用した一文である。
現在の相場をうまく表現している。ここ2日間のS&P500はⅠヵ月ぶりの上昇になった。しかしこれが先行きを読む上での何の手掛かりにもならない。
ウォール街の動きではキャシュリッチ企業がM&Aに動き始めたことは注目点である。昨日はマイクロソフトがヤフーに食指を伸ばしていることが報じられた。
また有名な運用会社のSteveLeutholdは「リセッションでなくてもこれまでから下落相場は経験してきた。現在はその一つだが相場は2ヵ月以内に底入れする」とみている。
資金のポジションを上げてきた投資家に胎動が見られ始めたことも確かである。