世界の株価が底入れした。
ユーロ圏での首脳会合での危機対策がまとまり、市場は初めて高い評価をした。ここ1週間の仏、独首脳の超人的でエネルギシュな行動に株価も賛辞を送った。
VIX(恐怖)指数も前日の29.86から25.63に急低下した。相場の心理の落ち着きが端的に読み取れる。
世界の株価の反騰をリードしたのは定石通り金融株である。バリバ、ソジェン、クレディ・アグリコールが20%以上も急騰したほか、ドイツ銀行も+15%であった。
この人気はウォール街にも波及した。モルガン・スタンレーが上昇の先頭に立ち+16%、そのほかシティ、ゴールドマン、バンカメ、JPモルガンが+8~+10%と軒並み急騰した。
2009年のリーマンショック後の「夢」の再現を想起させる。
先にバンク・オブ・アメリカ(BAC)に5000億ドル(3800億円)の資金を投じたウォーレン・バフェットの笑顔が浮かぶ。
東京市場でもこの動きを先取りし、昨日は大手銀行株が商いを伴いながら大幅な上昇にはった。
最近のメディアの報道では大手行は軒並み業績の増額修正を行う。ウォール街では株価の持続的上昇の要件は銀行株が相場をリードすることだ。
東京市場でも1980年代の日本株の時代にはこの現象がみられた。
われわれは銀行株に注目を始めた。
話は変わるがウォール街で注目度の高いベンチャー企業ジンガ(Gynga)がIPOのためのロードショーを機関投資家向けに始めた。IPOの時期は11月24日の感謝祭前という。
世界的に関連銘柄の人気の再燃が期待できる。