昨日の日経平均がNY株の動きを先取りしていた感じである。
先行した東京市場は日経平均が-277円、続いたNYダウは-261ドルであった。
世界の投資家がこれまで期待してきたのはNY株の復調であった。しかしこの2週間の戻りの原動力になった第2四半期の決算の好材料が昨日は途切れた。
銀行株のバンク・オブ・アメリカ、シティの決算が利益は事前の予想を上回ったが、営業収入が不調であった。企業向け融資が伸びず景気回復の期待感を打ちくだいた。銀行株指数KBWは-5.7%になった。米国産業の象徴であるGEの決算も銀行と同じように利益は好転したが、売上が期待外れであった。
景気指標もミクロの悪材料に追い打ちをかけた。ミシガン大の消費者信頼感指数が前月の76から66.5と落ち込んだ。事前の予想は74.0であった。
ここ2週間の株価の上昇は+7%であったが、今週は週間ではマイナスで終わった。先行きに対しての期待感は大きくすぼんだ。
今週はS&P500のうち21社が発表したが、アルコア、インテルが相場に好影響を与えたが、後半にはその種の企業がみられなかった。
来週はS&P500の122社の発表がある。
引き続きミクロ(業績)とマクロ(景気)の見通しの綱引きが続く。
焦点は、ここでオバマ政権の経済チームとバーナンキ議長が動くがどうかに焦点がしぼられる。当然、自律回復のサイクルを持続しなければ、これまでの景気対策が無になる。