ウォール街での決算発表も2週目にはいった。
昨日はハイテクのIBM,テキサス・インスツルメントが発表したが株価は引け後、売られた。
利益は予想の上限であったが、売上がアナリスト予想を下回った。市場は先週のバンク・オブ・アメリカ、シティ、GEと同じような売上の期待外れをマイナスに受け止めた。
投資家が注目するのは経営者の見通しよりも足元の業績で売上が拡大しているかどうかにある。利益の増加は合理化などによって図ることができるが、成長の源泉はビジネスの拡大である売上にあるとみる。
有名なストラティジストのスティフル・バティグリアは「すべての投資家の関心事は収入だ」と言い切る。
このことは今週から始まる東京市場での決算発表の評価にも当てはまる。
これまで発表された決算のうち75%が、当初の利益予想を上回った。しかし相場全体には影響しない事実を直視しなければならない。
今週は23日にユーロ圏の銀行のストレステストの結果が発表になる。問題のギリシア、スペイン、ポルトガルなどの国債をどれだけ保有しているかが、銀行の資産評価のカギである。
昨日はアジア、ヨーロッパの株価も不振であった。
ウォール街は再び4~6月の下落相場に逆戻りするのか?
先週の金曜日は別として、先週後半には下値には抵抗感が出てきている感じはする。しかし、このような感じだけで相場の方向性は断定できない。これから発表になる決算への反応次第である。