世界の投資家にとって最大の関心事である米企業の第2四半期の決算発表が始まった。
恒例によりアルコア(AA)が月曜日の引け後、発表した。アルミニウムは消費財、生産財と需要先が多岐にわたり、景気のバロメーターとして注目されてきた。
結果はアナリストの予想の上限の数字を出し、見通しも明るいトーンであった。2010年の世界のアルミニウムの需要予想を+10%から+12%に引き上げた。これまでの景気の回復局面では、注目されながら決算発表では失望売りが続いただけに、市場はひと安心というところだ。第2四半期の出荷は+39%であった。
今週はS&P500採用銘柄の発表が21社ある。インテル、JPモルガン、GE、バンク・オブ・アメリカ、グーグル、シティGと続く。
先週はしばしば「嵐の前の静けさ」ということばが聞こえたが、月曜日に関しては幸先がよい。
先週のNY株は週間では今年最大の上げを記録した。
ハイテクにアナリストの格上げが出てきた。マイクロソフト、サンディスク、クワルコム、ヤフーなどである。年初来、S&P500のハイテク指数は-17%で、PER15倍(実績ベース)である。歴史的な割安の水準である。
いまひとつ注目されるのはギリシアの上半期の財政赤字が前年比46%と伝えられたことだ。予算カットと税収増が理由。日本経済では考えられない変化で、その体質の柔軟性には驚きである。
ここ1週間の動きからは東京市場の出遅れが目立ってきた。