昨日のNY株に関してはミクロがマクロに勝った。
発表された住宅着工高や建築許可の数値がよくなかったが、アップルをはじめ好調な企業業績の発表が懸念材料に打ち勝った。
アップルの決算は売上+61%、純益+78%と絶好調であった。話題のiPadだけでなく、かつての主力商品であるPCのMacも好調であった。今回の世界のハイテク製品の回復のカギは“アップルにはじまりアップルに終わる”という感じを強くする。
相場の下支えになったのは水曜日の連銀バーナンキ議長の上院での証言である。
難航の米金融改革法が議会を通過し、米国の中央銀行は金融機関の監督権限を拡大した。半面、金融システムの安定の責任も全面的に負うことになった。物価の安定だけでなく、雇用問題にも責任が一段と増した。
この日、市場で期待された金融政策の変更は、これまで銀行が中央銀行へ預託していた準備金への0.25%の金利を廃止し、準備金を一般への貸付に回すように促すことである。
株価の動きを注視するバーンナンキ議長だけに、何らかの動きをすることが期待はできる。
NY株の1日の動きをみていると変化が出ていることは昨日も感じさせた。1日のうちでの後半にかけての株価の強さである。6月下旬から今月初めまでの人気とは全く逆になった。
VIX(恐怖)指数も6月18日以来の23台にまで下落してきた(当時のNYダウは10450ドル)。