NY株ダウは7日連騰になった。
今月初めにはテクニカル指標が極端な売られ過ぎの状況になっていた。機関投資家やヘッジファンドの売り物も期末対策が終わり一巡していた。
強気・弱気の勢力を示すArm指数が急騰し、2008年秋と2009年春と同じように大きな売り圧迫の出現を示していた。
そこへ今週から始まった第2四半期の決算発表が相場のセンチメントを転換させる起爆剤になった。アルコアとインテルの決算である。
今週はNYダウ、ナスダック指数がともに50日、200日移動平均を上回りゴールデンクロスした。
残るはS&P500のゴールデンクロスである。別にファンダメンタルの根拠はなく、経験則からみての話であるが、この種の見方を利用して相場を解釈する向きが多いだけに無視はできない。
われわれの関心はインテルの復活がハイテク業界全体の動向を示すのかどうかにある。
発表後は「ハイテクの動きをみていると景気の停滞は一時的」という見方さえ出てきた。しかしウォール街のアナリストのなかには「インテルの数字だけで全体を判断するのは間違い」という冷めた見方もある。「いま少しほかのハイテクの業績を待ちたい」という。
昨日のダウ銘柄の値上がり上位はシスコ+2.82%、インテル+1.67%、マイクロソフト+1.23%、ヒューレット・パッカード+1.22%であった。大物ハイテク株の人気化である。
この動きをみるかぎり相場はハイテクの先行きに明るい見方をしているといえる。
目先は「すこし休んだ方がよい」と感じる相場展開である。