東京市場は第1部、第2部、そして新興市場も目先の底入れをしたとみる。
この日は日経平均は-113.16円であったが、第2部+81.01、日経ジャスダック+38.27、マザーズ+21.18、ヘラクレス+35.22であった。
第1部市場の指数は下がったが、それでも騰落指数は118%と、値上がり銘柄が値下がりより多かった。
特に今回の調整相場に拍車をかけたのは中・小型株、新興市場であった。なかでもライブドア問題の直撃を受けたのはマザーズ指数であった。当初はライブドアの下落が指数の足を引っ張り、インタターネットやハイテク株の人気に大きく影響した。
マザーズ指数は1月16日の2799.06がピークで今週、月曜日の1488.98まで-47%となった。1年前の水準をもわづかだが下回ってしまった。これまでも、このような下げの相場のリズムは見られた。
2004年7月1日から同年11月1日まで-49%下がった。その時は4ヵ月間での下落であったが、今回はわづか1ヵ月なので、まさに「直下型の地震」であった。2004年のときも、2004年初めにライブドアの1対100の株式分割があり、それが新興市場に火をつけた。その意味では「ライブドアに始まり、ライブドアに終わる」といえる皮肉な現象であった。
しかし今回の新興市場の暴落が、「新興市場は恐い」として偏見を持つのは間違いである。
先週はウォール街で検索エンジンのグーグルが米バロンズ誌の弱気の記事で目先底値をつけたが、グーグルの一時の下げが世界のネット株の人気に水をあびせた。ライブドア事件とは何の関係もないが、たまたま重なった。
偉大なファンドマネジャーのビル・ミラーはグーグルを大量に保有しているが、「ウォール・マートは公開したときに割高をいわれたが数千倍になった。マイクロソフトは公開後、いつも割高という評価であったが2002年まで毎週1%ずつ上がった」と成長株への投資の魅力を語っている。
今回の相場の下げで今年の第1回目のチャンスが来たとみている。